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れつごう!蔵王(2000冬)

れつごー!

3月の3連休、これはスキーに行くしか無い。
しかも行き先は蔵王なのだ!!
行くからにはスキーだけでなく、色々楽しまなければ損なのだ!!
宿泊は、山形が生んだスーパーテクニシャン・ぴんぐう実家の別宅(通称:迎賓館)。
とにかくいったるでぇ!!!


3/17(金)

  23:30

横浜ぴんぐう邸に集結した「蔵王遠征隊・第一スキー部隊」。
ぴんぐう司令官を筆頭に全員やる気満々で出発!!

ぴんぐう/同友人Y/同友人O/おぐらん/ひま

  23:35

出発から5分後、早くも司令官がクルマ酔いで虫の息。
一同、不安を抱えながらも東北道をひたすら北上。


3/18(土)

  4:30

頃凍結した山形道を突破し、寒河江市内に突入。
閑散とした市内、遭遇した「第一原住民・コンビニにいちゃん」の東北弁に、O隊員が非常にウケる。
迎賓館(ぴんぐう家別宅)到着。
豪華な館に皆喜ぶ。
3F屋根裏部屋を発見し、そこには「ワニがいる」「19歳の少女が監禁されている」などの諸説で、不毛の論議が交される。

  7:00

蔵王温泉の駐車場で、雇い入れた現地案内人「みちのくマスター・藤」と合流。
さっそく、ロープウエー整理券待ち並びなどに活躍する。
全く飾りっけの無い、無骨な業務用風ロープウエーを乗り継ぎ頂上へ。
霧であたりは何も見えず。
首まで雪に埋没している巨大地蔵、賽銭箱だけはキッチリと雪上に出してあるあたりに商魂たくましさを感じながら、早速ルービ!!
体育会系チーム(Y&O)、本体から離脱してオニ滑りに消える

  11:30頃

五里霧中、手探りでのスキーだったのが一気に晴れる!!
見渡す限り山頂まで連なる樹氷の光景!!。
それまで「蔵王はツマラナイ!!」とこぼしていたおぐらん、一気にやる気を出して本体から離脱!
オニ滑りに消える。

  13:00

こんなに良い天気なら、再び山頂を目指さねばなるまい。
すでにジョッキ2杯を空けたみちのくマスターがロープウエー整理券を貰いに走るものの、3時間待ちで断念!!
ジョッキお代わり。
この頃、くず部隊も蔵王温泉に到着し、温泉くずを開始との情報。

くず部隊:峰部長/なりなり/むらやの

  15:40

ゲレンデ脇に作られたモーグル競技コース風に、知らないスキーヤーが次々と挑むものの皆玉砕。
果敢にチャレンジするみちのくマスター。
おおっ!
蝶の様に舞って蜂の様に刺す!!
見事にクリア!!
観衆(そこいらに居た数名)の熱い注目を浴びる。

  16:00

本日のスキーは終了

  18:30

大江の温泉経由で迎賓館に到着。
白く染まった山村、ぴんぐう司令官とその母・まっちゃんの華麗なトークがこだまするものの、 誰にも会話内容を解読する事は出来ないのであった。
(みちのくマスターを除く)

雪の山形。
ぴんぐう家から振舞われたゴチソウに涙し、Y調理課長らの製作によるキムチ鍋でホカホカしながら、初日は暮れていく。


3/19(日)

  7:00

体育会系コンビ、Y&Oが蔵王に向けて出発。
今日はスノボらしい。
他のメンバーは、ゴロゴロと恍惚の時を過ごす。
夏の山形宴会の際、ぴんぐう司令官の父上殿には我々の行動が理解できず、
「ただ泊まるだけの為に、なんで山形までこんなに大勢のバイクが集まってくるのだ!」
と驚いていたそうである。
今回は「蔵王でスキーに来た」という想像をしていたであろうに、その気配を見せない面々。
益々理解に苦しむ父上殿であった。

この頃、一日遅れで出発してきた「蔵王遠征隊・第二スキー部隊」が蔵王に到着したと思われる。

第二スキー部隊:魔王/えんまり/せら/とびうお/画伯

  10:00

スキーを放棄した第一スキー部隊の残党&くず部隊で、ぴんぐう家発祥の地の近くにある温泉を目指して出発。
ぴんぐう司令官自らが
「豊田組系メンバーの出身地中で一番のイナカ。家朗君の実家など敵じゃない」
と胸を張るだけの事がある。
道路わきに積もる雪は3mは有るだろうか。
そんな温泉での我々の行動とは・・・

  10:30

一同、温泉センターにて「農産物加工実習」を行う。
これでは何の事やら判らないけれど、その正体は「そば道場」なのだ。

そば道場:ここいらの名産であるソバ、それを自らの手で打ち、そして食べ、温泉に入ってしまおうという超シヤワセなプランなのであった。

ダニエルカール風の口調のそば打ち名人から講義を受け、いよいよそば打ち開始である。
3チームに分かれて、一番旨いそばを打つ事を競う。

チーム「ナウなヤング」:ぴんぐう(地元代表)/おぐらん(腹黒パワー)
チーム「うどん仙人」:峰部長(年の功)/むらやの(食いしん坊万歳)
チーム「くず」:なりなり(唯一の経験者)/みちのくマスター(ぺぺ顔)/ひま(役立たず)

つなぎを使わない、100%そば粉だけのそば打ちである。
ただでさえ難しいというのに手際が悪いものだから、 麺棒で伸ばす際にボロボロになってしまう。
そしてコネからやり直し。

  12:00

悪戦苦闘の末、うどん/ヤング/くずの順でやっと完成!出来栄えは・・

うどん:きしめん真っ青の、ぶりぶり太い麺!!
やんぐ:麺の太さは良いのだけれど、異常に短い麺!!
くず :太さも長さもバッチリ!!ただし、殆どがダニエル先生の手伝い!

そして肝心の味の方は・・・・・
おおっ!!こ・こりは!!
最強のコシ!こんな旨いソバを食べた事が無い!
まあ、自分達で打ったからこそ旨く感じるのだろうけど、 それを差し引いたとしても十分に旨いっ!
旨すぎるぅ!!!
やいっ!!そこいらの駅ソバ、土下座しやがれ!!!

ソバには日本酒がイチバン。
こちらの日本酒は甘口が多いけど、こりがまた旨い。
腹も一杯になった所で、雪を眺めながらの温泉、るーび、昼寝・・・・
果てしなくシヤワセなひと時を過ごす面々であった。

この頃、第二スキー部隊は、樹氷破壊活動を行っていたらしい。


ぴんぐう迎賓館から20Km ほど山に分け入った、ぴんぐう家発祥の地の温泉。
とにかく全てが雪!雪!雪!。
村の鎮守様などは、鳥居の先端以外は全て雪に埋もれてしまっている。
まるで円谷プロの仕業と疑いたくなるような光景を眺めながら、温泉・るーび三昧で過ごす至高のひととき。

  14:00

せっかくの雪を遊びに利用しなければ損である。
少女ぴんぐうの冬の遊びは「かまくら秘密基地作り」だったのに習い、我々も「かまくず」にチャレンジ。

かまくら部隊:なりなり(赤眼で掘削)/みちのくマスター(やっぱりぺぺ顔)/おぐらん(気合十分)/ひま(役立たず)

  15:30

2月に白馬で作った「岩岳かまくら」の時と違い、割合アッサリと完成。
やっぱり道具の差は大きい様だ。
(岩岳:スキー板・野球ヘルメットなど/今回:巨大スコップ)
その分、完成の感激は劣るものの、全員で入り込んでの完成ルービは最高!んまいんまい!!

特徴比較
岩岳:8人用。テーブル、イス付き。酒臭い。いいちこ仕様。
今回:7人用。アスファルト床。廊下が長い。雫でヌレヌレ。ルービ仕様。

  18:00

第二スキー部隊は大江の温泉(舟唄温泉)へ。
そば打ち部隊は新寒河江温泉へ。

特徴比較
大江船唄:300円。温泉センター風。超奇麗。やや色の付いたお湯。
新寒河江:100円。銭湯風。赤いお湯。超熱!しゃぶしゃぶ仕様。


  19:00

両隊合流し、迎賓館着。宴会開始!!
今日も凄いゴチソウだぁぁぁ!!
怪しいキノコ「もだす」をオロシ大根で食す。
正式名称は「もたし」と言うらしいけど、訛ったままのネーミングが、手書きでカンズメに記載されている。
何かベニテングダケ風だけど、誰かが食べちゃえばもう安心!
こりが又んまい!
「やったねパパ、明日はホームランだぁ!!」

  20:00

キノコにあたったのか、みちのくマスターが大ブレーク!
超音波ギャグなどの大技で、ドカンドカンと大衆のウケを一人占め!!
駄菓子菓子!!!
彼の活躍は、そこまでだった。

  20:30

山形盆地が誇る大女優「ぴんぐう姪っ子(1歳半)」が登場!!
大衆の関心を一気に奪い取る。
ポツンと立ち尽くす、哀れみちのくマスター
「子供と動物にはかでね。おらぁ飼い殺しだぁ・・」
などとつぶやき、最後のギャグ
「それじゃそろそろ寝ましょうまん」
を残し、静かに息を引き取る。
ぴんぐう姪っ子分析:イクラちゃんよりも言語能力は上回るが、タラちゃんには負ける。
特技はカンパイ、好きな物はヤクルト。
得意のギャグは「カトちゃんペ!」。
Y課長・えんまりになつき、魔王を恐れ、みちのくマスターの存在を無視する。
携帯電話が大好きで、手にしたら放さないほどであったが、バイブ攻撃に心底驚き、恐怖の物体であると学習して嫌いになる。

  22:00頃

みちのくマスター亡き後は、んもぉ独壇場!!
向かう所敵無しの状態で局地的アイドルの道を爆進するぴんぐう姪っ子だったが・・・・・
ウ○コをもらして強制退場となる。

こうして、雪国の夜は静かに更けていくのであった。



大雪が降れば陸の孤島と化す山形盆地。
そこに満ち溢れる優しい人情と美味しいゴハンにも、別れを告げる時がやってきた。

3/20(祝)

  5:00

今日も元気な体育会系、Y&Oペア。
宮城蔵王を目指して出発!!
他のメンバーは、言うまでもなく白河夜船。

  8:00

しゃけ・納豆・味噌汁などで朝食。涙が出るほど美味しいゴハンとも、これでお別れ。
しかし、今回のメンバーの西日本人、平気で納豆を食べる食べる!!
峰部長に至っては、ゴハンが無くてもルービのツマミにする始末!!

  12:00頃

迎賓館を出発。
ぴんぐう家の皆様、大変お世話になりました。

  12:30

道の駅・寒河江(チェリーランド)で御土産タイム。
ここに来たなら「謎のトルコ人の立ち食いファーストフード店」に、ぜし立ち寄るべし。
怪しいイスラム風の音楽が流れる中、その男は一人で立っていた。
「お・おいしいよぉ!!!!!」

シシケバブ/ドネルケバブ/カマタレブーなどの、いかにもトルキーなネーミングの食べ物に混じり、
「ポテトちゃん」なる物まである。
こりでは高速道路のSAの「じゃがべーくん」と同レベルだが、それでもキッパリと「トルコの一般的な家庭料理」と言いきっている。

ドネルケバブを注文。
肉をコマの様に回し、山賊ナイフの様な物で削ぎ落として自家製のパン(こりが美味い)に挟む。
仕上げに「ソース、辛いの辛くないのどっち?」を、ドボドボかけて出来上がり!!
以前はもっと怪しく 「からいのぉ?あまくないのぉ?」 などと、んもぉ訳の判らないオッチャンだったが、地道に日本語を上達させてしまったのが残念である。

  13:00

温泉に浸かってから帰る事に。
混浴露天風呂にこだわる魔王であったが、その様な温泉は軒並み冬季閉鎖されていた。
一番それに近い雰囲気で、道も大丈夫だと思われる福島県高湯温泉に行く事に。
「福島なんかはみちのくじゃねぇ!!北関東ヅラしやがって!!」
と、憤慨したみちのくマスターが戦線を離脱。

  15:00

道中の山道は雪に囲まれていたものの、路面は全然平気!
無事に高湯温泉・玉子湯に到着。
最後尾の魔王号は4駆スタットレスだけど、先行のなりなり号、2台目のせら号はFFノーマルだったのだ。
せら号の中では、
「なりなり号が滑って落ちたら引き返せば大丈夫!!」
なる、頭脳的な作戦が語られていた。

  15:10

広々とした、雪の中の露天風呂。
服を脱ぐのはゲロ寒だけど、目の前には快楽の湯船が待っている!!
「うほぉ〜!!」などと叫びながら、手に手にルービを持って、ドボンドボンと飛び込む。
快楽だぁ!!!!
雪景色には温泉とルービほど似合う物はない!!!

駄菓子菓子!!!!!!

  15:20

何の前触れも無く、唐突に吹雪となる。

吹き荒れる風の音!吹き付ける雪!雪!雪!!!
流石にお湯の中は暖かいけど、体を出そうものなら即死はまぬがれまい。
ノーマルタイヤの2台は、無事に山を降りられるだろうか?
その前に、いかに脱衣場に辿り着くかを、真剣に議論する面々だった。

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