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隠岐でポン

(レポート:がんじ)


がんじである
17日夜中央道の60Km渋滞にはまりながら帰ってきました

8月7日夜から17日まで隠岐は西ノ島なのです
この島には今回で5年連続の夏を迎えました
今年は天候がすこぶる良くいい生活を送れました

隠岐報告1

今回の報告は海の幸についてです
こんなことを滞在中毎日やっておりました

サザエを密猟して昼から定番の壷焼き、そしてやっぱさしみでしょうってことでワサビ醤油で酒がばんばん入ります
うにはむらさきうにがおります
ばふんに比べると身が小指位しかないのですが、味がより濃厚淡麗でぶりうまなのです
この味を未だに超えるうにはおりません
ただ、採るのがめんどくさいです
あと、岩場にはつぶ貝がおります
これは味噌汁にすると旨いのです
身はあさりっぽく歯ごたえがあります
あわびは採るのがすごく難しい・・・
まず見つけるのが大変ですね
かなり深く潜らないと採れません
ドクターが小さいの採ってたな
今回は、小たこが採れました
これは湯通ししてブツ切りで食います
身が引き締まっていてすごく旨いのです
余った分は網で醤油垂らして焼くのです
これまたいい匂いがして旨いのです

夕方からは桟橋で釣りです
ここらへんは料亭ではとんでもない価格になる石鯛がいれぐいです
ただ今回はなかなか大きいのが釣れません
カワハギは結構います
カワハギはやっぱさしみなのです
さしみにする時気をつけないといけないのは肝をつぶさないことです
皮を全部剥いでから腸取りするとプリッとした感じで肝がでてきます
醤油でといて食うのもよいのですが、かなりカワハギ釣れるのでそのまま贅沢にパクっと食います
すると口の中にうにのような風味が広がりほっぺが落ちるのです
いつかカワハギ肝丼でもやりたいですね
残った骨たちはかりかりになるまで焼くのです
これもまた珍味なのです
さしみはポン醤油が最高です
やや固めで歯ごたえがあり肉を食っている食感があります
しかも釣りたては引き締まっているのでブリッとした感じがなんとも言えぬ旨さです
今回結構釣れたのが、小あじとグレです
こいつらは全部塩焼きです
小あじは骨まで食えます
グレは割とあっさり系の白身魚ですね



隠岐報告2

島について
今回は5年目にして向かいの海士・中の島に渡る
連絡船があり所要時間15分の船旅
バイクはロープなんかで固定せずすごくいいかげん
料金:人間330円、バイク570円
バイクの方が高いのである
中ノ島は西ノ島と比べて更に観光地化がされていない
西ノ島が観光地に見えるくらいだ
島半分が放牧場、結構エリアが広いため、本当に放牧されている馬牛が管理されているのか不安になる
放牧されている馬牛、殆ど野良牛、野良馬になっているんじゃないのかってのもいる
でも放牧場との境はしっかりしていてよく牧場とか行くとあるような道路に馬牛が渡れないような格子が設置している
しかし、私の行った数日後その格子を突破した牛がいたそうな
牛はそのまま街へくりだしたそうな
町人、この時さすがにえらい大騒ぎなったそうである
日帰り中ノ島ツーリングは走行距離100km!!
西ノ島に戻り給油、ガソリン価格レギュラー124円!!
ここはまだ湾岸戦争価格でいっている

西ノ島、私の好きなルートがある
別府−浦郷の8kmは1日に1回必ず往復する
その裏手に黒木林道、道は200mのダートを残すのみで全線で13kmか?この林道、ここはホントに島なのか?と驚くような山深い道へと案内してくれる。
確かに島で2番目に高い高崎山がそびえている
不安になったところで突然視界には日本海!!
そして崖っぷち〜っと展開が速い
車は皆無、途中、野良牛もいるのである
もうひとつは三度の集落から鬼舞スカイラインへ牧場を突っ切る林道
ここは牧場の中をぐにゃぐにゃと野良馬にあおられながら走るのである
もちろん、ババはいっぱいあるのである
まっすぐな道もよけながら走るとまるでスラローム大会だ
崖っぷちぎりぎりのルートからいきなりの一直線の北海道みたいなアップダウン。そしてラストは左右に海が広がるスカイラインへと導いてくれる。
展望台からは先程走った一直線道路が見渡せ感動はひとしおなのである

やっぱこの島はオフ車が絶対いい
相当あちこち走れて2日は持つことでしょう
ケッタなら絶対摩天涯から国が浜に通じる遊歩道を制覇したいね
あれは凄い!!広大なスケールの中走れるんだからやってみたいものだ
この地はかつて隠岐アイランドというトライアル大会があった島なのである
次回のテーマは店、そして人へと続く・・・



隠岐報告3

テーマは店

喫茶マロン

浦郷にある喫茶店
べつに凄く飯が旨いとか、おしゃれな店とかでもなくただの島の喫茶店
マロンはババア1人で切り盛りしている
フェリーの着く昼はどこの食堂も人でいっぱい
マロンも同じく人で混む
ここにはルールがある
決して自ら率先したり、あせったりして注文をしてはならない
ここでの世界はババアなのである
ババアはヒットラーよりも偉いのである
ババアに気に入って貰いたければ水は自分で取りに行け
ババアが注文に来るまで我々は何事もじっとしていろ
テレビの高校野球を見ておけばよいのだ
もし、これが守られないと・・・
そんなに、いっぺんに注文してもできないわよっ!!
恐るべしマロン
さらに、この店にはもっとしびれるものがあるのだ

小中商店

浦郷から国が浜へ行く途中の酒屋
数年前、まだ国が浜でキャンプができた頃
我々の酒の買い出し先は全てここであった
我々は相当その店に金を落としていった
それなのに、店のババアは無愛想
この店凄いのが、毎年見るたびに改装して奇麗になっていく
きっと我々のお金で建てたんでしょうな・・・
名前入れて欲しいです

まつのや

別府の商店
国が浜でキャンプできなくなった今、新アジトは耳浦キャンプ場だ
そこからもっとも近い商店がここ
第2の小中商店になりつつある
もう、なんでも揃うのである
私はここでおたまを買った
怪しい食い物も売っている
ゴールデントーフ・・・
かーっ!!くるねー!!

ユアーズ

別府よりにあるスーパー
Aコープ並みの規模ででかいのである
ここのレジはおねーちゃんなのである
島にはじじ、ばば、がきんちょしかいないのにおねーちゃんがいるのである
私はここでおわんを買った

日石のスタンド

浦郷の超有名ガソリンスタンド
ここには超きれいな二十歳相当の娘がおるらしいと我々バイク乗りは聞いて踊ったものだ
だって、この島は田中美佐子の島だぜぃ!!
しかし、風の便りで、彼女は人妻・・・
相手はだれじゃあ!?
スタンドのおやじだとぉ?
あそこにゃ、白髪のじじいしかおらんぞぉ!!
我々は、そうだ!!そうだ!!とこぶしを振るった
・・・そのじじいが旦那らしい・・・
我々一同青ざめた
るいはこの直後、「おれ、買いだし行ってくるわ」
バイクを走らせ、そして、しばらく走ってこけていた
それでも、我々はその人妻を見によくスタンドに足を運んだ
道もそんなにない島を、我々はひたすら走り続けガソリンを減らしていった
苦労してガソリン減らして、彼女を一目見ようとしても出てくるのは
おやじぃ・・・
しかも、お代はリッター124円・・・
5年も通っているが、私は一度も彼女に会ったことがない・・・

国民宿舎 国が荘

やっと、まともな情報でほっとされた方もおることだろう
浦郷の高台にある国が荘
ここで世話になるのは、風呂である
ついでに洗濯もアリかもしれない
風呂は3時頃入るのがベストと思っている
オババに500円払い、一番奥の大浴場を目指せ
国が荘は増築の嵐だから迷うなよ〜
カラランッ・・・
小気味いい扉の音
のれんをくぐりさらに奥の大浴場へ
すると、あたり一面見渡せる隠岐の海と島〜!!
見事な展望風呂なのである
人なんて入っていやしない
俺一人の風呂だ!!
ぜーたくな風呂だぜ
おおっ!!いそじんが釣りしてるぜ!!
どくたー、バイクで走ってるの見えるぜ〜!!
でも、ここは盆休みは休みにしているのである

次回は人ですね




隠岐報告4

テーマは人
この島に訪れる人、そしてこの島に住んでいる人について語る

バイク乗り

今年もいろいろな人に出会えました
去年来た人も、訳を聞くと、「う〜ん、夏だから隠岐でしょう」
と訳判らん答えが返ってくる
不思議島:隠岐・・・
朝、七類から出港する船は、2便ほぼ同時に出港する
隠岐ノ島:西郷の直行便と、私の乗る知夫里島・西ノ島・中ノ島と島を繋いで走る便がある
毎年、殆どのバイク乗りは西郷行きに乗ってしまう
それでも今年は2台のバイク乗りと一緒だった
行き先を尋ねると西ノ島行って隠岐ノ島行くという
それは無理でしょう・・・
私は彼らの何故だとの問いには行けば判るとしか答えなかった
島にわたり、彼らの行動はやはり、いや当然ともいうべく変わった
そう・・・滞在なのである
そして宴会へ・・・
我々も、サザエの壷焼きやカワハギの刺し身で連泊を誘う・・・
まあ、別名”クズクズ”とか”まったり”という言葉が合ってるかもしれない
1週間ほどいたが、見るライダーそんな奴等ばかりである
ああ・・出るに出られない西ノ島・・・

島が小さいんでバイク乗りは凄く目立つのである
しかも、しょっちゅう再会するんでピースサインではなく、更に次元を超えた合図、”パオ”なのである
釣り?いいねえ〜。俺はちょっくら摩天涯行って買い出しだわ
そんな会話なのである

耳浦のおやじ

キャンプ場のおやじである
今年は別のおっちゃんがそこにいた
おっちゃんはどないしたん?
の問いに、
もうえらいから辞めたんだよ
でも遊びに来るから会えるよ
と言う
数日後おっちゃんやってきた
なんや?また今年も隠岐かい?
大きなお世話なのである
テレビの高校野球見ながらくだらん話で盛り上がるのである

ファミキャンのねえさん

毎年もの凄い装備でやってくる家族連れがいる
そこのオババは料理がすげー旨い
アジを持っていけば3枚にさばいてタタキにして戻ってくるし
赤出汁の濃いアラ汁を持ってきたりと
我々の食生活に明かりをともしてくれるのである

神津島の人

夕方釣りしようと桟橋に立ってたら、老夫婦、俺に声掛ける
なに釣れるんですか?の問いに、う〜ん、カワハギとかうまくいけば石鯛ですかね〜
私たち、神津島から来たんです
と問題発言!!船旅、飛行機、船旅とこなしてきたらしい
なんでも向かいの中ノ島に親戚がいるそうで、これも極端で凄い
神津島はどんなとこですか?との問いにいろいろ語ってくれました
まさよん!!絶対、釣り竿持ってけ〜!!
そこの島は凄いぞ!!
なんでも、いさきが桟橋でいれぐいに釣れるという
いさきったら塩焼きでしょう!!
あれはぶりうまでっせ!!
酒が無限大に入っちまうよ〜!!

島のがきんちょ

こいつらはファミコンなんて知らんとちゃうか?
もうみんな土人!!黒すぎる〜!!
ガキの溜まり場は釣り具屋か桟橋と決まっているのである
釣り具屋でたむろするガキどもはすごすぎる
釣り針の見る目が違う!!
しかも、6号のチヌでしょう。とかカワハギの8号かなとか語る語る
恐るべしがきんちょ

盆踊りな人たち

盆にはあちこちの集落で盆踊りが行われる
規模は皆驚くほど小さい
西の島ではこんな小さい島なのに15箇所で盆踊りが行われるという
しかもどさ回りができるように日程が微妙にずれているという
私は今年で2回目の盆踊り、別府の公民館の盆踊りに足を運ぶ
20時、バイクを走らせ会場へ
まだ輪が小さく7・8人しか踊っていない
とりあえず去年の踊りを思い出すためギャラリーしていると
兄ちゃんたち、去年のバイクの人だよね!!覚えてるよ〜!!
この地のあんちゃんが声掛けてきた
その直後、酒はバンバン、ビールはバンバンとえらい状態に
兄ちゃん、踊れ〜!!の号令で輪の中へ・・・
マイク片手に踊ってるのは、海士の校長先生じゃないの!
去年の激しい写真に載っていたね
ここの盆踊りの凄いところは、演奏は太古だけ、そして生ボーカルなのである
歌詞は200〜300位あるらしく交代でひたすら2時間位歌い続けるのである
さすがの歌い手である校長先生も歌詞を忘れたりとなかなか面白いことをやってくれる
輪は知らんまに40人位に膨れ上がり道路まではみ出して車は通れない状態に発展
地元や帰省の若者が加わり激しい盆踊りへと発展していく・・・
兄ちゃん、来年も来い!!と隠岐誉の一升瓶とともに結局、来年も再会をと誓ってしまった・・・

次回は最終回。島の過ごし方のススメで宜しくです





隠岐報告5

最終回は島の過ごし方のススメ
隠岐は八重山に比べると時はちゃんと流れている
八重山は時の流れが遅いこと
あれでは人間が腐り、しょーまんさんや田中さんみたいなのが増えるのである
そこそこ時が流れるのは毎日3便のフェリーのためか?
でも、八王子なんかと比べると非常にスローなテンポである

朝は暑い!!8時過ぎるともうテントの中では寝ていられない
でも、東屋はすげー涼しいのである
ちょうど日陰な東屋で午前中のひとときを過ごすのである
目の前はそこそこの入り江が見え、そこから吹いている風がなんとも日本の夏な気分!!
そんな贅沢な環境の中、文庫本を読むのである
私は普段、本は読まない
しかし、ここではなぜかのんびりと本を読んでみたい気分になる
このロケーションに合うのはやっぱエッセイ関連
やっぱ、椎名誠でしょうってことで今回は1冊を持っていった
いいですね、缶ビールをちみちみやりながら本を読むのはアリですね

午前中に海に浸かるのもよい
ひんやりしてるし海も透き通っている
沖のサザエも上がっているので楽に採れることができる
本を読むのを飽きた頃、サザエを取った頃はもう昼頃か・・・

バイクに跨り浦郷へ向うのである
真っ青な空、両サイドは原生林のグリーン、真っ正面には太陽で照らされた路面が真っ白に光っている
ずっとシーサイドの国道もよいが、せっかくオフ車なんだから林道を周って行くのである
時速40kmくらい
1段高めのギヤで単気筒をトコトコと鳴らすと実に心地よい
ここではゴーグルはいらない
そんなスピードは出す必要はないし、せっかくのいい景色なんだから飛ばすのはもったいないのである

フェリー乗り場に着く頃本州からフェリーが着く
フェリーが着く前になると、普段人気がないのにどこからともなく
人が集まってきて活気つく
新しい人材はいるか?・・・
船からでてくるを見るのがなぜか楽しみになってくる
お〜!!すげ〜荷物てんこもりのバイクが降りてくるぞ〜!!
わ〜!!どくたーや〜!!
いつもこんな具合である

港にバイク置いて近くの食堂へ足を運ぶのである
竜宮とかは大概いっぱいになるので、いつもマロンになってしまう
外のとんでもない暑さと比べるとマロンのエアコンは天国な世界である

昼過ぎはバイクで国が浜や摩天涯、鬼舞スカイラインへショートツーリングだ
国が浜は大きな東屋があるので出張宴会にはもってこいの場所
3時頃になったら、国が荘で風呂である
独占の展望風呂を堪能したら

釣りだ!!
結構、いそがしいのである
いちいち釣り道具を取りに耳浦に戻ってたらめんどくさいので釣り竿はバイクにくくりっぱなしである
餌のおきあみも3日前のものほったらかしである
釣った魚はバイクに括り付けて別の桟橋に移動したりするのでバイクが魚臭いのである

夕方6時頃まで釣ったら買い出しである
店は6時半頃に閉まるので忙しいのである

夕焼け空が真っ赤になる頃から宴会が始まるのである
釣った魚をさばき、米を炊くのである
網を用意してサザエを焼くのである

そして、ビールをパシュっと開けて、かんぱーい!!
ゴクゴクッとビールを一気に呑むのである
あちこちから、ヒャーッとか、ウメーとかの悲鳴があがる
辺りはセミの大合唱、夏なのである

宴も旅の話に盛り上がる頃
ある旅人、これ買ったんですぅ
海藻焼酎いそっ子
の登場だ!!
これを呑む者、そこらじゅうでパタパタと死んでいく
それを見ながら、我々はやんややんやと騒ぐのである
しょーまんさんのAカップについて盛り上がる頃
人々少しずつつぶれていく・・・
はっと気づくと、いつのまに明かりは消えて何人かおもてで寝ている
そんあ、光景が何度も繰り返されるのである

ああ・・・隠岐の1日なのです

最後まで読んでくれた方
誠にありがとうです
うまく表現できませんでしたが隠岐な気分を書いてみました
如何なものだったでしょうか?
来年の夏!!是非、隠岐に行ってみよう!!
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