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進め!デロリアンTW


例えばの話です。
北海道の旅も大詰めとなり、小北内キャンプ場(仮称)にて道内最後の夜を迎えたとします。
「ああ、旅も終わりかぁ」
などと、焚き火を見つめながらシミジミしちゃうのが人の世の常というモノです。
ちょっとばかりの雨に萎えてウダウダと停滞した日が妙に勿体無く思え、
「せめて、もう1日だけでも北海道を走りたかったなぁ」
なんて事を、今更ながら後悔しちゃったりした経験はありませんか?
「まあ、後悔したところで、過ぎちゃった時間は取り戻せない・・・・」
と思ったらオオマチガイ!!
取り戻せるんですよ。
1日どころか、もっともぉっと取り戻す事が可能なのです。
こんな零細サイトを読んで頂いたのも何かのエンなんで、その方法を教えちゃいませう。
いいすか? ココだけの話ですよぉ!
答えは簡単! タイムマシンを作るんです。
アッ、アッ、帰らないで!
プラウザの『戻る』をクリックしないで!
マジメな話なんだから! エソラゴトぢゃないんだから!
お願い、聞いて!
ゼェゼェ・・・
読んでくれてありがとう。
さて、その方法とわ・・・・
2時間で地球を一周できる乗り物を開発するのです。
技術的には、まったく不可能な話ではありません。
現にスペースシャトルなんか、90分で地球を一周しちゃうんですから。

例えば、帰りのフェリーに乗船するのは8月15日の10時30分だとします。
その日の朝9時、フェリーターミナルに向かう代わりに、その乗り物(仮称:デロリアンTW)で、
東に向かって地球をグルっと一周してくるのです。
デロリアンTWが地球を一周して戻ってくるのは、2時間後の11時。
ただし日付変更線を超えてるので、8月14日の11時です。
もうお判りですね。
フェリーに乗るのは翌日ということになっちゃいました。
その日は北海道を満喫し、翌朝、再び地球を一周すれば・・・
ほぉら。フェリーに乗るのは、やっぱし翌日なのです。
まだまだ北海道を満喫できるのです。

さて。
とうぜんながら、この話はインキチです。
果たして、どこが間違っているのでせうか?
どうぞご指摘くださいませ。
但し、「デロリアンTWは実現可能」という前提でお答え頂ければ幸いです。
(正解は、CMのあと)

CM

ライトに鉄道が好きな方。
いままでに乗ったことがある路線や思い出を記録してみませんか。
『鉄道の旅手帖』税込み1050円。
筆者コメント:
価格の制約で、満足行くまで作り込めていませんが、まずまずのデキだと自負しております。
出荷翌日に重版がかかりました。
アマゾンではあまりですが、楽天ではたくさん売れています。
これが化けて金一封でももらえないかなーーー


上記の筆者とは、ワタクシの事ではありません。
それはそれとして、デロリアンTWの解答を報告いたします。

【問題】
2時間で地球を一周できる乗り物、デロリアンTW。
8月15日の9時に、東に向けて出発。
日付変更線を越え、地球を一周して戻ってくれば、8月14日の11時なのか?

【解答】
もちろん、8月15日の11時に決まってます。
フェリーには間に合わず、ヘタしたらビークでしょう。

【解説】
当日の、デロリアンTWの足取りを追ってみましょう。
デロリアンTWは、出発15分後に、太平洋のド真ん中の日付変更線を越えます。
その時点で、時刻とは無関係に、日付は8月14日に戻ります。
これはマチガイありません。
デロリアンTWじゃなくても、フツーの飛行機でも船でも同じ事です。
ハワイや西海岸に行った経験があるアナタ、時計の日付を1日戻したでしょ?

それから1時間後、デロリアンTWはエゲレスの上空を通過し、
さらに45分後に日本に戻ってきます。
その時の時刻は11時ですが、あくまでも日付は15日です。
いったんは14日に戻ったのに、どこで再び15日になってしまったのでしょうか?
それは、2つ目の日付変更線を越えた時です。

そうです。日付変更線は2つあるのです。
1つ目は、太平洋のド真ん中にある、世界地図や地球儀でオナジミのアレです。
これは、東に移動しながら越えると、日付が1日戻ります。
もう1つの日付変更線は、地図上には出てきません。
なぜなら、コチラは移動式なのです。
この移動式日付変更線は、西に向かって24時間で地球を1周するのです。
東に移動する物体がコレを越えると、日付が1日進みます。
(移動していなくても、同じ結果です)

「移動式の日付変更線だぁ? そんなの聞いた事が無い」
そうでしょう。ワタクシも聞いた事がありません。
今、勝手に名付けたのですから。
例えば日本が午前0時になった時、その瞬間に日付が変わりますよね?
でもお隣の中国では、まだ午後11時。日付は変わっておりません。
この時、移動式の日付変更線が日本に居ると考えるのです。
そして日本通過の1時間後に、この日付変更線は中国に辿り着くのです。
2時間後にはシンガポールに、9時間後にはエゲレスあたりを通過する事になります。
東に移動しているデロリアンTWは、どこかでこの移動式日付変更線とすれ違う事になり、
その時点で再び15日に戻っちゃったのです。
出発時刻から考えると、それはイタリアからエジプトのあたりを通過した頃でしょうか。
(サマータイムは考慮しておりません)

参考。
この移動式日付変更線がエゲレスを通過した時(エゲレスが午前0時の時)、
地球上では8月14日の地域と8月15日の地域が同じ面積になります。
そして、移動式日付変更線と固定式日付変更線とが重なった時、
地球上は全て同じ日付になっちゃう訳ですね。
ただし、実際の日付変更線はギザギザなので、現実にはそうなりませんが。

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