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ツール・ド・任侠(1999・中央高速)


 うだるような暑さの中、大渋滞の中央道を進む。
延々とすりぬけ、排気ガスの陽炎の向こうにようやく見えてくる談合坂SA。
入口からあふれるクルマ。
ふぅ・・・
 混み合った駐車場のなかを掻き分ける様に進み、バイク用スペースの一番端っこに停めると・・・
な・何かタダナラヌ気配が・・・
と・隣にクルマを停めていらっしゃいまするのは任侠道(にんきょうどう)の皆様!!

☆念のための解説:(任侠道)=(薬剤師)−(医師)

 総勢クルマ4台。
甚平などを着てレジャー仕様になっているけど、風貌・口調とも完全に任侠してるのだ!!
従えている若い男、こちらは金髪でヤンキーしてるけど、下っ端であるらしく、いろいろパシらされている。
更にデーハーなおね〜ちゃん数名。
楽しげにレジャった会話が繰り広げられているその口調は、やっぱりモロに任侠!!


 何も知らずに隣に止まった健全な家族連れのクルマ、不幸にも開けたドアが任侠号のドアに当たったぁ!
凍り付く一瞬!
「あぁっ!!当てたぁ??カンベンしてくれよぉ!こないだ直したばかりだぜぇ!」
恐る恐る覗くと・・
笑顔!!そしてガハハ笑いが続く。
それで終り。
おおっ!!男だねぇ!!
任侠だねぇ!!!

 いずれにしてもあまり関わりたく無いのでとっとと給油を終らせ、本線上に出る。
すでに渋滞はなくなり、快適に走る。
すると、うげっ!!後ろから徐々に迫って来るのは、チーム任侠の4台!!

 彼らの不思議な行動。
なぜか意地でも4台つながって走りたがるのだ。
遅いトラックなどが走っている走行車線では車線変更がメンドーだからか、つながったまま追い越し車線をひたすら走る。
TWと同じ巡航速度だから、90Km/h位か?
当然後ろが詰まり始める。


 いかにもって感じのギャル連れスカイライン、しびれを切らして左車線からアタックをかける!!
何たってチーム任侠、金髪男のクルマは超シャコタンでゾクっぽいけど、ほかの3台は全くフツーの国産セダンなのだ!!
スカイライン、一気に4台は抜けずにチーム任侠の間に割って入る形で再び追い越し車線に。
すると任侠、強引としか言い様の無い走りで抜き返し、再び4台つながる。
アヤシイ気配を察知してか、スカイラインは減速して後ろに消える。

 今度はハイエースが。
アタックするため左車線に移ろうとすると、チーム任侠のケツもち、車線をまたぐ形で左右車線の中央を走り、それさえも許さない!!!
ハイエースも後方に消える。

 次のエントリーは白いクラウン(?)のウルサそうな中年男。
チーム任侠の最後尾にピッタリつけてアオリまくる。
ミエミエに敵意むき出しの迫り方!!
左後方からそれを見つめるワタクシのTW(すでに野次馬化して、スピードを合わせて観察しつづけているのだ)、さすがにヒヤヒヤしてきて、思わず任侠号とクラウンの間に割って入り、
「そういう事をしてはいけません!!!不幸な出来事がおこりますよぉ!!」
などとアドバイスしたくなる程。
 あおるクラウン、不機嫌そうに時々ケツを振ってみせる任侠。
諦らめたのか、クラウンは普通の車間に戻し、やがて左車線が空いた隙を狙って一気に4台ゴボウ抜き。
そしてチームの前に回る。
 勝ち誇った様に巡航するクラウン、も・もっと加速して前方に消えなされぇ!!!
こ・こりはチーム任侠の逆襲、特に2番手のヤンキー仕様の行動は如何に???
しかし、全く動じないチーム任侠。
なんだぁ・・・
もとい!!ほっ!!


 笹子トンネルを抜けて直線区間が多くなると、チーム任侠は徐々にスピードをあげ、TWでの追跡は困難になってくる。
残念ながらお別れですな。
ご無事で良い旅を・・・
って、勿論、彼らと遭遇するであろう人々に向けてですぞぉ!!!



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