この大声機のコアになっている回路は、エレキットの「大声測定マシーン」です。まずはこの回路の簡単な動作原理について説明します。
それでは下の図を見てください。

この回路は、マイクで拾った音の大きさに従って、ランプのつく数が変化する、という実にシンプルな機能を持った物です。で、これを改造してうまいこと大声機として作動させるようにするわけです。

声の大きさによってつくランプの数が上下する、という事は、言いかえれば、声の大きさによって電圧のかかるランプの数が変わる、という事ですね。ここまで言えばわかるでしょう。作成する大声機は、ランプにかかっている電圧を増幅させて電球をつけよう、というものです。ついでに、音量最大の時には電球を点灯させるのと同時に早押し機の押し込み判定も行おう、という目論見があります。

ここで、数ある電子部品のうちの一つである「リレー(継電器)」という物についての説明をしましょう。この部品は、下の図のような動作をします。これは、平たく言うと電磁石の性質を利用した器具です。


電磁石の電源を入れる→電磁石の磁力が発生する→大きいスイッチ部分が引き付けられる→電磁石に引っ付くと同時に電球のスイッチが入る→電球が灯る

という順番で電球がつくわけです。一見するとなんだかまどろっこしい事をしているように見えるでしょう。でも、この回路には利点があります。電磁石を作動させる程度の電圧で、100ワットもの電球の電源が操作できるわけなんですね。


では本題。
先ほど説明した大声測定マシーンをどうにかビジュアル的に映えるように改造できないだろうか?。もうおわかりでしょう。大声測定マシーンのランプ(LED)の部分の電圧を拝借して、リレーを使って電球のランプ操作用電圧に流用してしまえばいいのです。具体的には以下のようにするわけです。
この場合では、LEDが全部点灯するくらい大きい音をマイクに吹き込んだ時にランプが灯るようになるわけです。実際には電球は5つついているので、10個あるLEDのうちの5つにこの改造を施せばいいのです。

基本的にはこのような動作原理です。でも、最大音量時のランプが点灯した時には同時に早押し機のボタンも押す動作も必要です。これもリレーを流用してしまいましょう。5つのランプのうちの1つだけはこの改造を施しましょう。

で、下の図のように配線を組めばよいわけです。

というわけで、簡単な動作原理の説明でした。

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