ghost house



「ホントに入るの?」
「せっかく来たんだからさー。入ろうよ。ね?ダメ?」
「…うん。」
「やったぁ!じゃあ、いこー!」

こんな会話をたくろうとひさしはしているのは、某お化け屋敷の前。
ここはキングオブコースターのある遊園地。ギネス級といわれるお化け屋敷がリニューアルされてOPENしていた。
廃屋の病院が舞台となっていて、迷路のように4階建ての病院の中をあるくというもの。
「ゴールまで30分以上だって」
「そんな長いの?」
「リタイヤしてもいいらしいよ」
「…そんな怖いのかなぁ」

20人位の人がまとめて案内される。
看板には「処置室」と書かれていた。
「お大事に」
ここへ案内してくれたいかにも怪しげな人がそう言葉を残してドアをしめていった。
「こんな時にあんな言葉言われると怖いよね…。」
「そう?だって病院だからでしょ?」
あくまで冷静なひさしだった。
怖がらせる為に、呪いがどうの…というビデオを見る事に。
たくろうはたいして怖くないな、と思って回りを見まわすと、

バタン
立てかけてあった鉄板らしきものが突然倒れる。
「うわぁぁぁ!!」
ひさしが抱き着いてくる。
「ひさし?大丈夫だって。」
(なんだぁ。ひさしも怖かったんだ)と思ったら、ひさしって可愛いなぁとたくろうは思ってしまった。

再び廊下に出され、螺旋階段の前に。
ペンライトを渡される。
「行くよ。」
「なんか出てこない…よねぇ?」
「大丈夫。ただの階段だって。」
「たくろー。手繋いででいい?」
「いいよ」


たくろうもカナリ怖いらしいが、それ以上にひさしが怖がってしまっていた。
「たくろー怖いよぉ。」
「平気だって。そんな大した事ないって。ね?」
「でもぉ…」

「ウアーー」
「うわぁぁぁ!!いやぁ!!」
後ろから包帯をまいた人が追いかけてきた。
ひさしが思いっきり叫んでいるが、さらに追いかけてくる。
「いやー。もうやだぁぁぁ!!来るなー!!」
「ひさし?もう行っちゃったよ。大丈夫?」
「こわいよぉ。もうやだぁ。」
たくろうにしっかりと抱き着いて離れないひさしに優しく話しかけるたくろう。
「…リタイヤする?」
「…やだ。最後まで頑張って行くもん」
「でも、怖いんでしょ?」
「たくろうが一緒だから平気だもん」
「ひさし…」
たくろうはそっとひさしを離すとひさしの顔を覗きこむ。
「ダメ」
キスは拒まれてしまいました(笑)
「とりあえず、先に進みましょうか。」
「こんなトコにずっといたくないね」


「ウアーー」
「うわっ!」
「なんだよぉ。たくろうまで驚くなよぉ。ただの人形じゃん」
「そうだけどさー。あ、もうゴールみたいだよ。」
「ホントだぁ」

「やったー。出口だぁ!」
「うわー、あかるーい!」
「面白かったねー」
「でも、怖かったねー。」
「てっことじろにも教えてあげよっか。」
「え〜でもてっこなんてさぁ、思いっきり叫んだらお化けやってる人の方が怖いんじゃない?」
「あまりの声のでかさに?」
「そうそう」
「じろは怖がりそうだなー。」
「怖いのとかだめだもんな、じろうは。」
「泣いちゃったりして?」
そんな話をしながら2人手を繋いで帰りました。
帰り車の運転をしたのはもちろんたくろう。
ひさしは…助手席で熟睡(笑)


その後
てるとじろうが行って、てるがお化けに驚いて思いっきり叫んだのは、言うまでもない。
じろうは怖くてちょっと泣いたとか?
じろうから口止めされてるので、これ以上は言えません。





お化け屋敷ネタです。
行ってかなりこわかったのでタクヒサで書きたくなってしまいました。
30分くらいで書きました。
こんなん書くなら早く終わってないのを書けとか…言われそう。