道具
カッターナイフにはいろいろな種類がありますが、一番手に入りやすい細工用のカッターナイフがお勧めです。高級な切りだし刀も使いやすいのですが、紙はカッターの刃をすぐにいためるので刃がすぐに取り替えられるものの方がよいようです。わたしは、NTカッターD−400と30°の替え刃を使っています。
カッティングマットは濃緑色のものが一般的ですが、黒い紙を切るときには白いカッティングマットを使うと見やすく作業が楽になります。
切り絵は黒い紙の裏側から切るので、下絵は版画と同じように左右を逆にしなければなりません。左右逆の下絵作りにライトボックスがあると便利です。
また、彩色はカットした黒い紙の裏側からカットした形と同じ形に切った染め紙を貼っていくので、染め紙の形をとるときにもライトボックスを使用します。
いろいろなライトボックスが販売されていますが、大型のものは割と高価です。写真用のライトボックスから選ぶと良いでしょう。
・スプレーのり
切りあがった切り絵の作品はそのままではとても弱いので、台紙に糊付けします。最後に額で押さえるということが決まっていれば、台紙にはほんの数カ所のりをつけるという方法もあります。のりは本当はあまりつけたくないのです。のりをつけた場所だけが縮んでしまうからです。
わたしは、「つけたりはがしたりできる」というスプレーのりを使っています。このスプレーのりは紙を縮めないという特徴もあるので、切り絵には便利です。
・
切り絵用紙
黒い紙ならばどんなものでも、切り絵用紙として使うことができます。しかし、しだいに細かいカットがしたくなると紙にもこだわりたくなってきます。
わたしは、田中和洋紙店の「黒の二度染め」という和紙を専門に使っています。この和紙は腰が強く、1mmほどの細い線にしてもよれたりしません。