殖やした魚 どうする?
熱帯魚の繁殖は誰しもが、感動し、うれしい出来事です。でも、何十匹、何百匹も殖えちゃったらとても飼いきれません。さてどうしましょう?
自分で飼う
これは水槽増やしたりして、電気代とか経費もかかりますし、なかなか大変です。
グッピーやプラティなどの卵胎性魚は産卵箱で増やすととんでもなく殖えちゃいますが、水草を多めに入れておくと、ある程度食べられちゃいますが、親の寿命と良い感じでつりあいが取れて、全体的には増えず減らずうまいことバランスが取れます。
友達やネットで配る
これも良い方法です。特にネットではとても反応が早く、迅速にもらい手が決まることが多いですが、種類によります。以前、コリドラス・ステルバイの募集をかけたら応募が殺到したのですが、ブラックモーリーの募集をかけたら応募は皆無でした。また、経験上、タダで差し上げた魚というのは大事にしてもらえないことがしばしば・・・。ほんのちょっとで良いのでお金をいただいた方が、「お金を出して買った」ということで大事にしていただけるような気がします。
クリスタルレッドシュリンプ(CR)は売っちゃダメ!?
これは聞いた話なのですが、「CRは、固定した人が特許を取っているので勝手に取引してはいけない。」というのです。また、「最低価格が決められていてそれを下回る値段で売ってはいけない。」ともいうのです。確かにショップではある程度の価格(千円前後)より安くは売られていないですが・・・ それにしても生き物に特許がかけられるのか、その話自体事実なのか、さっぱりわかりませんが、オークションで頻繁に取引されているところを見るとそれほど規制はかかっていないような気がします。いったいどうなんでしょう?? |
ショップに引き取ってもらう
これは殖やした魚の種類によります。
ショップが喜ぶ魚 | ショップが嫌がる魚 |
エンゼル
ディスカス
コリドラス
エビ類 |
グッピー・プラティ等の卵胎性魚
中〜大型南米・アフリカシクリッド
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ショップが喜ぶのは、外産エンゼル等、輸入状態が悪く、落ちやすい魚です。引き取りのブリーディングものは病気が出にくく、喜ばれます。逆に、グッピー等の卵胎性魚が敬遠されるのは、どんな雑種かわからないからです。どういう魚になるかわからないものを商品として出すわけにはいかないからです。この手の魚の引き取りは大型魚のエサになることがしばしばです・・・
中・大型のシクリッドは一度の繁殖数が数百匹と多いうえに、そんなに売れる魚ではないからです。さすがにいつ完売できるかわからない数百匹の稚魚はキープできないですよね・・・
引き取りの対価
ショップにもよりますが、引き取った魚に対し、エサ等の商品をくれるところや、あるいは現金で買いとってくれるところもあります。ただし、商売になるほどはもらえません。電気代等の経費を考えたら確実にマイナスです。以前、ショップでバイトしていたころ、引き取りのお客さんで「この魚を100円で売るんだから80円ぐらいくれよ。」と言ってきた人がいました。それはあまりにムリな話です。通常、100円で売る魚の仕入れ値は20円か30円です。それに、死んでしまうかもしれないリスク(ロス)、経費を考えて、だいたい仕入れ値の3倍ぐらいで売るんです。ショップに引き取ってもらうことがあったら参考にしてください。 |
肉食魚のエサにする
グッピーのブリーダーの中には「気に入らない魚はトイレに流す。」とか「ドブに流す」とか自慢気に豪語する人もいます。ちょっとこれはあんまりだなぁと思います。人間が勝手に殖やした命をムダにするわけですから。でも、勝手に殖やしたからにはなにかしらの形で責任をとらなければなりません。そこで肉食魚のエサにするのも一つの方法です。命を奪うことには変わりはありませんが、トイレに流すよりかはマシかと思います。
とにはかくにも、繁殖はとても有意義です。現地で激減しているというインペリアルゼブラプレコや、繁殖が難しいと言われるアルタムエンゼルやワイルドディスカスの繁殖に挑戦していきたいですね。くれぐれも命を粗末にしないように・・・
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