熱帯魚の夏場対策


 日本の夏は熱帯よりも暑い。と言われます。その暑さに熱帯の魚である熱帯魚も水草も耐えられません。なんらかの夏場対策を講じてやる必要があります。


まずはカンタンにできることから
エアコンつけっぱなし
部屋の換気
水中モーターの停止
水替え
昼夜逆転
フタを開ける
ライトの下駄
氷ペットボトル
エアーレーション
水槽用クーラー
DIYで乗り切ろう
パソコン用冷却ファン
クリップ式扇風機
氷水循環式クーラー
実現困難?机上の空論
配管土中埋設式クーラー
冷蔵庫配管クーラー
冷蔵庫エアポンプクーラー
水道垂れ流し

エアコンつけっぱなし
効果
導入コスト
最初からあればタダ
手間
スイッチ入れるだけ
ランニングコスト
かなりの電気代が必要
水槽を置いている部屋をまるごと冷やしてしまう一番てっとり早く、最も効果がある方法。ただし、電気代は覚悟してください。

部屋の換気
効果
意外にあり
導入コスト
なし
手間
スイッチ入れるだけ
ランニングコスト
換気扇の電気代少々
熱のこもった部屋の換気を行い、外部の熱による水温の上昇を防ぐ方法。西日が当たって高温になってしまうような部屋に向いている。当然ながら、外気温が室温より高ければ逆効果。

水中モーターの停止
効果
意外にあり
導入コスト
なし
手間
コンセントを抜くだけ
ランニングコスト
なし
意外と熱を出しているのが、底面フィルター等の水中モーター。夏場だけでも外しておきたい。ただ、それに代わるフィルターをつける必要あり。

水替え
効果
あり
導入コスト
なし
手間
水を替えるだけ
ランニングコスト
なし
水槽よりも冷たい水で水替えしてやれば当然ながら水温は下がる。ただ、一気に下げると温度ショックで魚が死んでしまったり、白点病などの原因になるので注意。

昼夜逆転
効果
意外にあり
導入コスト
なし
手間
スイッチ操作だけ
ランニングコスト
なし
昼間より夜間の方が涼しいことは多い。ライトの点灯を昼夜逆転することでライトの放熱による水温の上昇を多少抑えることができる。

フタを開ける
効果
あり
導入コスト
なし
手間
フタを開けるだけ
ランニングコスト
なし
水槽のガラス蓋や上部フィルターや外掛けフィルターのフタを開けてやり、こもった熱を逃がしてやる。

ライトの下駄
効果
少々
導入コスト
タダ〜千円
手間
角材の切り出し程度
ランニングコスト
タダ
熱源のひとつであるライトの放熱を逃がす方法としてライトを持ち上げて水槽と隙間を作る。いわゆるライトリフト。市販もされているが、角材をライトと水槽の間に挟むだけでも十分。当然光量は下がるので注意。

氷ペットボトル
効果
少々
導入コスト
なし
手間
ペットボトルを凍らせて水槽に投入の繰り返し。
一日に何度もやる必要がある。
ランニングコスト
安い
水を入れて凍らしたペットボトルを水槽に直接投入する方法。当然ながら水温の微調整は難しい。

水槽用クーラー
効果
あり
導入コスト
3〜5万円
手間
導入時の配管のみ
ランニングコスト
不明。それなりに電気代が
持っている人の話によると効果はある。らしいが、その排熱により、室温も上昇するので逆効果という話も。

パソコン用冷却ファン
効果
導入コスト
新品で3千円前後。
中古だと千円ぐらい
手間
ファンにコンセントのコードをつなげる程度。
ランニングコスト
電気代少々
昔から用いられている方法のひとつで、水面に風を当てることにより、気化熱で水温を下げる。気温が32℃ぐらいのときに28℃ぐらいまでは下げることができた。
秋葉原のラジオデパートなどのジャンクショップで安く購入できる。

クリップ式扇風機
効果
導入コスト
数百円〜数千円
手間
水槽に設置する程度
ランニングコスト
電気代少々
パソコン用のファンと同じだが、よりお手軽なのがクリップ式の扇風機。工作の手間要らず。風量によってはパソコン用のファンよりも多少冷却効果が落ちる場合がある。

氷水循環式クーラー
効果
意外にあり
導入コスト
発泡クーラーとお風呂ポンプで二千円程度
手間
クーラーの製作、氷水の取替え。かなり面倒
ランニングコスト
電気代少々
以前、雑誌に掲載されていた氷水循環式クーラー。実際に作ったみた。発泡スチロールのクーラーボックスに配管が通る穴をあけ、お風呂ポンプを接続。水槽内部には蛇腹式の水道用の配管をラジエーター代わりに投入する。確かに冷えるのだが、氷を補給したりランニングメンテナンスが大変で使用を中止。

配管土中埋設式クーラー
効果
あると思われる
導入コスト
配管代
手間
配管を土中に埋める手間
ランニングコスト
特になし
外部フィルター等の配管を土中に埋めてしまうことで冷却効果を期待するクーラー。理論上、効果はありそうだが、配管が大変そう。

冷蔵庫配管クーラー
効果
あると思われる
導入コスト
冷蔵庫代
手間
冷蔵庫の加工
ランニングコスト
冷蔵庫の電気代
冷蔵庫に穴をあけ、外部フィルター等の配管を冷蔵庫の中でとぐろ巻きして冷却するクーラー。効果はあるらしいが、冷蔵庫に負担がかかって火を吹いた。という話もあり、あまりオススメできない。

冷蔵庫エアポンプクーラー
効果
あると思われる
導入コスト
冷蔵庫代
手間
冷蔵庫の加工
ランニングコスト
冷蔵庫の電気代
冷蔵庫に穴をあけ、エアポンプを冷蔵庫に入れて、冷たい空気でエアーレーションすることにより冷却するクーラー。効果はそこそこだという。

エアーレーション
効果
少々
導入コスト
エアポンプやエアストーンなど数千円
手間
無し
ランニングコスト
電気代少々
エアーレーションそのものに冷却効果はあまりないが、水槽中の溶存酸素量を増やすことにより魚の生存率が高まる。

水道垂れ流し
効果
導入コスト
配管や浄水器代
手間
無し
ランニングコスト
かなりの水道代が必要
いわゆる流水飼育。ディスカスで実践している人は多い。水道の水温に左右されるが、それなりにかなりの冷却効果が期待できる。当然ながら水道代は覚悟してください。また、突然水道の使用量が増えるので水漏れがあると思って水道局の人が必ずやって来るらしい。





というわけで

経験上、28度をキープできれば、たいていの水草や熱帯魚は耐えられると思います。
創意工夫で暑い夏を熱帯魚とともに乗り切りましょう!



(追記)
エアコンつけっぱなしのコスト

2004年の夏は記録的な暑さでした。当初は冷却ファンだけで乗り切るつもりでしたが、とてもしのぎきれず、エアコンつけっぱなしという方法をとりました。かなりの電気代を覚悟していたのですが、意外にも一ヶ月あたり普段の+5千円というところでした。ひと夏で1万五千円ぐらいのコストになります。この程度で生体の命が保証されると思えば十分安いです。おかげでCRSも無事夏を乗り切り、暑さによる生体のロスはゼロでした。