究極のDIY !? 熱帯魚ルームを作ろう

  


熱帯魚専用ルームはアクアリストの究極の夢ではないでしょうか。そんな折り、わたしの実家を建てなおす事になり、その夢を実現することができました。


基本コンセプト
まず設計をする段階で、熱帯魚ルームに必要な事項をまとめました。


・床の補強
あれだけ重いものを載せるのですから当然必要ですよね。普通の床だと不安です。

・給排水設備
水替えのたびに風呂場からのバケツリレー、ホースずるずるには疲れました。カンタンに温水が得られる混合栓や流し台、あるいは床に直接排水を流せる溝が欲しい。

・コンセントは多めに
フィルター、ライト、ヒーター・・・と熱帯魚は電気をたくさん使います。水槽が増えてくるとそこら中タコ足配線に・・・コンセントはたくさんあったほうが使い勝手が良いですし、安全です。

・内装は外壁と同じものを
熱帯魚の湿気は想像以上のものです。内装には外壁と同じものを使ったほうが無難でしょう。

・換気扇の設置
湿気や夏場の熱気を排出するために必要です。

・エアコンの設置
ヒーターを各水槽に入れるより部屋全体を暖めてしまったほうが電気代も安上がりだし、夏場の水温上昇にも対応できます。

・水槽等を外から直接運び込めるドア
このへんが意外な盲点。水槽がでかすぎて入らない・・・なんてことがないよう。

等々考え、設計へと臨んだのでした。

大混乱の設計
基本コンセプトをもとにいざ設計へ・・・
大混乱の家族との折衝。そして妥協に妥協?


・家族と折衝
まず、今回建てる家は100パーセント両親の出資であり、さらにわたし本人は週末に帰る程度で、実際に毎日住むのは両親と弟の3人。おまけにわたし自身が近々地方への転勤を控えている身。という実情があったことを触れておきます。

建築業者が決まり、注文住宅ということで業者とのあれこれ細かい打ち合わせが始まりました。業者との打ち合わせの前に家族会議があり、わたしは熱帯魚ルームの設置を要求したのでした。転勤の際には熱帯魚を置いていく。という話は前々からしてあったので熱帯魚部屋そのものは大きな反対にあわず、作る方向であっさり話が決まりました。わたしは家族に前述のコンセプトを伝え、バリバリの熱帯魚ルームにしたかったのですが、「そんな予算はない」とか「飽きたときどうする?」とか「熱帯魚ルームだけじゃ熱帯魚を楽しめない」などと家族に押し切られまして、実際にはその家に住まないわたしも強くは言えず、妥協に妥協を重ね、以下のとおりの仕様の熱帯魚部屋になりました。

・「熱帯魚ルーム」は一階の北西に位置する3畳の納戸とする。
(仮に熱帯魚に飽きても納戸として使用できるよう)

・床は全面補強のソフトビニールのフローリングとする。
(コンクリのたたきだと工法が変わるらしい)

・外への出入り口、大きな換気扇はつける。エアコンはつけない。
(電気代がもったいない。とか?容量が足りない。とか?)

・給排水設備は外に水道の流しを設置する。部屋の中に混合栓などはつけない。
(風呂場から遠いため、新たに配管が必要になるのと、スペース的に厳しいため。)

・玄関に90センチ2本分の水槽台を設置する。
(キレイな水槽はインテリアになるので熱帯魚ルームの中だけではもったいない。)

以上のような仕様になりました。西日の当たる北西側でエアコン無しはちとキツいかなぁ。冬場はまた風呂場からお湯をバケツリレーだなぁ。なんて思いましたが、夢を実現させるには仕方ありません。妥協に妥協であります。

いざ図面へ
家族会議の決定内容を業者に伝え、数回の設計変更の後、以下のような図面ができあがりました。
左上が熱帯魚ルーム、中央が玄関の水槽台です。

熱帯魚ルームの拡大図がこちら。
各所に妥協の後が・・・
玄関の台の拡大図がこちら。
90センチの水槽が2本並べておけます。
玄関の台の設計図がこちら。
奥行き60センチです。


 さぁ着工へ? 
まだまだあった設計事項


・設計が終わり、着工かと思ったころ、業者から連絡がありました。
「コンセントの位置を決めてください」
すっかり忘れてました。いろいろ考え、コンセプトにもあったように多めにすることにし、熱帯魚ルームは入り口の両サイドと奥、玄関の水槽台の横にそれぞれ設置する指示を出しました。

 いよいよ夢が形に 
基礎が完成!


・熱帯魚ルーム以外の設計変更を10回近く重ねた結果、ようやく着工しました。地鎮祭等、一通りの儀式を行いました。建ち始めると早いもので、基礎が完成しました。
写真左奥が熱帯魚ルーム

手前が玄関の水槽スペース、
右奥が熱帯魚ルーム。
それぞれ基礎の間隔が通常より
狭くなってるのがわかるでしょうか。


   どんどん形に 
    上棟式へ  


・基礎ができるとクレーン車がやってきて、工場で作ってきた柱をプラモデルのように組みたて、「あっ」という間に1日で柱が組まれました。
柱が組みあがったところで上棟式を行いました。

あっという間に柱と足場が・・・

熱帯魚ルームの柱の状態。
中央に根太(ねだ)という基礎が
通常より一本余分に入ってます。

玄関の水槽台の部分。
ここも一本補強されています。


   ついに完成! 
引渡しへ


・クソ暑かった夏がいつのまにか終わり、秋風が吹き始める頃、外回りの工事を残してついに完成しました!設計開始から約半年、着工から約3ヶ月。意外と早くできちゃうものなんですね。家って。笑 
 業者と、わたしたち家族立会いのもと、引渡しが行われ、あちこちの点検、説明が行われました。所々、作業中についたと思われるシミなどがあり、壁紙の張り替えなどをしてくれることになりました。

ついに建っちゃいました。

玄関の台(幅1820・奥行き600・高さ900)
わたしが乗って寝転がってもビクともしません。笑
中央にコンセント、下は物入れになってます。

熱帯魚ルーム。狭いので写真の撮りようが・・・
うまく撮れたら写真を差し替えます。

熱帯魚ルームは階段の下なので
このでっぱりはしかたありません。
オーダー通り大型の換気扇がつきました。

床もオーダー通りビニールフローリングです。

おまけ 広〜いベランダ
父が亀を飼う予定らしいです。

(完成してもまだまだつづく...)