熱帯魚屋でバイトしていたときに覚えた熱帯魚屋さんのテクニックを公開します。

魚を数えるときはレンゲが便利
魚をカンタンにすくうコツ
外部フィルターを一瞬で立ち上げる裏技
ブラインエッグを長持ちさせる裏技
熱帯魚をビニール袋を詰める方法
1個のサーモで3つの水槽を暖める裏技

茶色いコケはウールマットで

水槽のガラス面に生える茶色いコケはウールマットをちぎってなぞるように取るのが一番。カンタンに取れますし、なんと言ってもウールマットだから安いし、アクリルの水槽でもキズがつきにくいのです。

ガラス面のガンコなコケはカミソリで

水槽のガラス面に生える硬い緑色のコケはカミソリで取るのが一番です。4本入りのが100円ショップで売られています。使う前に柄を折ってやると使いやすいです。後はヒゲを剃る要領でコケを取ればOK。ただし、アクリル水槽だと傷だらけになりますから注意です。









水合わせはエアーチューブで。
〜水を飲まないコツ〜

買ってきた魚を水合わせをするとき、エアーチューブを使って水槽の水を水合わせする魚のいるバケツに流し込むと魚に優しいです。
エアーチューブの水槽側にエアーストンをつけ、間にエアーコックをつけ、そこからバケツ側にもエアーチューブをつけます。サイフォンを立ち上げるとき、よく口で吸い込んで勢い余って水槽の水を飲んでしまったりするものですが、スポイトを突っ込んで吸い出してやると簡単にサイフォンになります。2本目の水槽からはコックの開け閉めですぐサイフォンが立ち上げられます。

魚を数えるときはレンゲが便利

ネオンテトラ等の小さくてたくさんの数が売れる熱帯魚は、まず網でガバっとすくって、それからレンゲを使って数えると数えやすいです。魚に傷が付きにくいので、わたしは個人的にもグッピーの稚魚を移すときとかに使っています。ちなみに写真のレンゲは5本入りで百円ショップで売られていました。今流行のスケルトンです。(笑)

魚をカンタンにすくうコツ

熱帯魚屋の店員の一番の見せ場でもあります魚をすくう場面、なかなかすくえず、追い掛け回したりすると魚も傷みますし、お客さんにも印象が良くありません。そこでカンタンにすくうためにはいくつかコツがあります。

・でかい網を使う。
・水槽の中のアクセサリーは邪魔なら、どかしてから。
・水槽の角やガラス面に魚を追い込む。ガラス面に追い込んであと一息というところでガラス面を指でコツンと叩くと魚はびっくりして網の方に飛び込みます。
・それでもすくいにくい魚は網を両手に持って片方の網で追い込む。
・アロワナとかでっかい魚は網を使わず、袋を直接水槽に入れ、袋の中に追い込む。

以上がショップでの方法です。家でも魚をすくう場面が多いかと思いますが、参考にしていただければと思います。水を抜いて水位を下げるとさらにカンタンになります。

外部フィルターを一瞬で立ち上げる裏技

外部フィルターの立ち上げは呼び水をするのにスターターが必要だったり、ホースを吸い込んで水槽の水を飲んでしまったりと一仕事です。そこでショップでやっていたオススメな方法です。お風呂ポンプを外部フィルターの吸水側のストレーナーの部分に接続し、スイッチON!配管内の空気が抜ければ立ち上げ完了です。この間たった数秒。カンタンでしょ。

ブラインエッグを長持ちさせる裏技
ブラインシュリンプの卵は湿気させてしまうと孵化率が極端に落ちたり、まったく孵化しなかったりします。特に、テトラの旧パッケージのブラインは単にプラスチックの筒にプラスチックのフタをしただけの代物だっただけにちょっとでも古いものはまったく孵化しなかったものです。
そこでオススメなのが、ブラインの卵を冷凍庫で保存することです。ショップでも実際にそうしてましたし、わたし個人も5年前に購入したブラインエッグを冷凍庫でジップロックの袋に入れて保存していますが、今でもちゃんと孵化します。
冷凍庫は冷凍保存されるのとともに、乾燥しているのが保存に適しているようです。
もっとも一万年前の地層にあったブラインの卵は現代でもちゃんと孵化したそうなんですが。

熱帯魚をビニール袋を詰める方法
熱帯魚屋さんは目にも止まらぬ早業で熱帯魚をビニール袋に酸素詰めして入れていきます。一見難しいように見えますが、慣れてしまうとたいした技ではないことがわかります。慣れてくると袋を見ていなくても十数秒でできるようになります。以下はその方法です。

@ 袋を用意。コリドラスのようなトゲのある魚は穴が開かないように袋を二重、三重にします。開いている部分を折り曲げてやると水をこぼしにくいです。慣れてくればそのままでも構いません。A 魚をプラケに掬います。水の量はプラケの半分くらいが流し込みやすいです。袋を折り曲げた部分にプラケの淵をあてて一気に流し込みます。ここでためらうと魚が跳ねたりプラケに張り付いたりします。

B 写真のように持って袋の中の空気を押し出します。袋の開いた部分から酸素を詰め、詰めきったら指で酸素が逃げないよう抑えておきます。C 袋を写真のように捻ります。写真ではわかりやすいように手を開いています。

D 袋が張る程度に捻ったら小指を立てて輪ゴムをかけます。E 輪ゴムを小指に引っ掛けたまま捻った袋をぐるっと一周させ、写真のように輪の中を通してしばります。

F 輪ゴムを強めに引っ張ってきつく締めます。普段はEのしばる動作と締める動作を同時にやります。G しばった部分で輪ゴムをグルグル巻いていきます。写真ではわかりやすいように長めにグルグル巻いていますが、短めに巻いた方が見た目が良いです。

H ある程度グルグル巻いたら今度は捻った袋を折り曲げます。I 折り曲げた部分にまたグルグル巻いていきます。

J これ以上巻けなくなったら最後の輪っか部分を、捻じ曲げた袋の上にかぶせてゴム締め完了です。
K 完成全体図。余った袋の部分がないように詰めても、その余りを切っても構いませんが、袋を開けるときにこれを引っ張るとカンタンにあけることができるので多少は残しておきます。

L そのままでも構いませんが、袋の端をセロテープで止めてやると紙袋等に入れやすいですし、魚が角に挟まる事故の防止になります。M 完成!


 1個のサーモで3つの水槽を暖める裏技 
水槽の数が増えてくると意外に高くつくのがサーモ&ヒーター。そこでとっておきの裏技を。なんと一つのサーモで3つの水槽を暖めてしまう方法です!

条件
・水槽がぴったり3つ並んでいること。
・両端の水槽の環境が同様なこと。(片方だけ日光が当たる、風が当たるようなことがないこと)

用意するもの
・ヒーターをコンセントで接続するタイプのサーモ(コンセントが2個口あるもの)
・同じワット数のヒーター(できれば同一製品)

方法
サーモにヒーターを2本セットし、以下のように各水槽にサーモのセンサー、ヒーターをセットします。

水槽A
水槽B
水槽C
センサー
ヒーター
     
ヒーター

以上のようにセットすれば、水槽AとCは条件が同じなのでほぼ同じように温度が上げ、下げするハズです。水槽Cはヒーターのみですが、水槽Aの温度で水槽Aと同時にヒーターが通電し、同じように温度が上がるので問題ありません。水槽Bにはヒーターがありませんが、水槽A、Bの輻射熱により、温度が維持されます。机上の空論のようですが、意外にうまくいきます。ただ、水槽Bの温度は多少低くなりますが問題ない程度です。

この技を使っている熱帯魚屋さんは意外と多いです。ただ、あくまで条件が同じ場合のみ有効。というのを忘れないでください。極端な話、水槽CがAより温まりやすい条件だった場合や、ヒーターの性能が極端に違かった場合、最悪煮えてしまうこともあり得ます。この技はご自身の責任の範囲で試してください。

※応用編
サーモ3つで水槽5本
水槽A
水槽B
水槽C
水槽D
水槽E
センサー
ヒーター
     
センサー
ヒーター
      
センサー
ヒーター