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心理・・・許す・かなしい・愚痴・しあわせ・笑い・思慕・同情・正直・心・うぬぼれ、他・嘘、他
憎む 怒る 叱る 許す 抵抗 反抗 反対 度胸 悩み 不幸 かなしい 泣く 心配 別れ 愚痴 傷心 変心 悔い 後悔 無情 ため息 しあわせ よろこび 笑い 洒落 希望 感激 やすらぎ 愛情 思慕 好き 人情 友情 同情 親切 情け いたわり 一本気 正義感 恩 義理 正直 心 良心 反省 本音と建て前 本心 野心 自尊心 好奇心 うぬぼれ 嫉妬 意地 欲 無欲 謎 恥 疑い 卑怯 皮肉 理解 誤解 仲違い 信じる 迷い 心の波紋 焦り 不安 油断 罠 落とし穴 ピンチ もめる 失敗 濡れ衣 失意 未練 読む 妥協 和解 旗色 負け 負け惜しみ うらむ あてこすり わだかまり あきらめ 馬鹿 阿呆 馬鹿話 悟る 予感 閃き 独り言 根性 辛抱 耐える 忍 決心 自信 理想 誇り プライド タブー 思う 早合点 弱気 気後れ 思い出 追憶 告白 詫びる あやまる 裏切り 背信 意見 野次馬 賛成 口答え 口止め 自慢 真実 礼儀 無礼 気まま 気まぐれ 勇気 褒める 世話好き 苦労 派手 賭ける 騒ぐ 甘え 喝采 真似 待つ 視線 騙す 浮気 飛ぶ 言い訳 罪 逃げる 策 ファイト マイペース チャンス ストレス 分別 裏 知恵 狡い 再起 順番 道草 潮時 喋る 無口 沈黙 黙る 淋しい 空虚 嘘 大人の嘘 職業と嘘 病気と嘘 母のうそ 夫婦の嘘 善人と嘘 女の嘘 噂 秘密 癖 忘れる 忘れもの 遺志 初めと終わり |
憎しみに変わる受話器を握りしめ 最高の演技憎しみなどみせず 証人のポーカーフェース憎くなる 暴力を憎み傍観者も憎み 憎いのが人事異動に名をつらね 弱い者があやまれそんな世を憎む 灯を消してから憎しみがよみがえり 皿割ってすむ怒りなら知れている 受話器置きそれから怒りこみあげる 純粋な怒り黄河を見て鎮め 怒るべきとこで怒って認められ 点字読むその指先も怒る記事 核心をつくから怒り出したボス 詫びているそれが男で腹がたち 激怒した心の隙を狙われる ののしって吠えて失うものばかり 拾い物とどけ腹立つほど聞かれ かんしゃく玉破裂しそうな理屈聞く 泣きにきた海のあおさに叱られる 叱られた言葉で叱り母想う 叱りぐせ背中に孤独置いている 叱られる覚悟が出来ている姿勢 子を叱り自分を叱る顔となる 冗談のように叱ってくれるひと もう歳よ遊びなさいと叱られる 自殺せぬ程度に叱るむずかしさ 逃げ道を一つのこして叱ったに ハイハイハイ最後のハイをしかられる もう叱るまいと思った子の寝顔 叱る目の奥に励ます目を感じ 欲のない子供だという叱りよう 叱られてヘラヘラ笑う反抗期 人ひとりゆるす言葉がみつからず 父の背がもう許したと言うている 恨んでた昔を歳が許される 安らぎが欲しくて許すことにする ひと許すこころが超える水たまり ささやかな抵抗となる塩加減 まだ意欲あり言いにくいことも言う としよりのレジスタンスか赤が好き 温情の手を摺り抜ける反抗期 腫れものにされた日もあり反抗期 反抗期いやな質問ばかりする 反抗期砦のようにドアを閉め 菓子パンの甘さに飽きた反抗期 友だちの母がやさしい反抗期 矢おもてに立つと赤旗ほしくなる あの頃の子飼い氷の背を向ける 争ってみても一つの波にのる 使われる方も言いたいことだらけ また何か反対をする人の列 反対にまわってからの弁がたち 声出して言えぬ反対胃に溜める 反論をすることわざを選っている へまをする度に度胸がついてくる 聞いてやる悩み泣かしただけのこと 喋ったらすうっとしたという悩み 一言が多かった夜の蒸し暑さ 平静をよそおうとげが疼き出す 一言が根雪となって解けぬ胸 地蔵堂へ今日も不幸を背負う人 居どころがわかりふしあわせがわかり 目前でするりと逃げた青い鳥 しあわせの唄をうたってふしあわせ ふしあわせ同士爪先見て話し 悲しみの家炊きたての昼を食べ 喪が明けてみても果てしのない枯れ野 かなしみは二倍水府逝く龍郎逝く 破いた跡がある悲しみの一ページ これでいいのよと悲しみの果てにいう 哀しみは古い背広がよく似合う 哀しみは惰性の中で研ぐ米よ 人けなすその快感がかなしくて 人形も独りになると泣きますか ここで泣けたら可愛い女かも知れず 学童の弔辞へ起こるすすり泣き 思いきり泣いてすむなら泣きなさい 矢印を伝って泣きに行ってあげ 泣いてすむ女しあわせだと思う つまされて泣いたは心素直な日 母に似て母を泣かせる正義感 泣かされた数だけ女強くなる 心配のし損みんなで笑い合い 蹴落とした谷がやっぱり案ぜられ 人はかなし分水嶺に似た別れ 路肩くずれるこのひとと別れねば 忘れ給うな晶子の歌で別れ酒 雨の日を選んだわけでない別れ 愛の遮断機上がらぬままの別れなり 逢うことの別れることの難しさ さりげなく別れる朝の共稼ぎ 別れると女ミンクのコート着る 別れるときまったひとの洗いもの 手をふってもう逢えぬかも知れぬ人 憎いほど別れにもえる京ことば 別れは悲し胸の汽笛が今日も鳴る 合鍵を渡し未練のない別れ 誤解たくチャンスがほしい生き別れ 抱いた子を妻に返さず銅鑼が鳴る 発車ベルわたしの句読点に鳴る さよならを言って自分を取り戻し 街灯のここで別れる腐れ縁 鹿寄せのラッパ二人の別れる日 あっけない別れと思う凧の糸 泣けそうで別れの言葉言わぬまま 人はみな旅人別れくりかえす あの時の別れが浮かぶ駅に立つ パントマイムの別れを強いるひかり号 さよならを言う日の女きれいすぎ もう少しで添う人だった発車ベル 満州という国ありき生きわかれ いつか来る別離その日を思う酒 悲しさが増すから母は見送らず 手を振ればかなしきまでに振り返り 別れなはれと融紅鸞ずばり言う 父と子の対話を乱す母の愚痴 惚れた人とする苦労さえ愚痴が出る 神通力消えると苦い水ばかり 言えばすむ愚痴なら軽く聞いておく 二級酒で酔う一生を妻の愚痴 その先を言えば話が愚痴になる 聞き流す愚痴きいてやる愚痴もある 狸寝の耳へやんわり妻の愚痴 妻の愚痴あなたの資格買いかぶり 念仏を唱える口で愚痴を言う 愚痴を言う口から人が枯れてゆく 愚痴聞いて貰う十円玉追加 病人の愚痴ばかりではなさそうな 勲章はいらぬ生きててほしかった 母の愚痴娘がうけとめる年となり 慰めの言葉にさえも傷つく日 傷心を知る由もない流れ雲 切り株の芽に傷心を励まされ 風向きが変わり攻撃されるはめ いくたびの裏切り紅をぬり重ね もの言えば言ったで悔いの残るのみ 言わなんだ方がよかった爪を切り 悔いている心へ二つの矢つきささり こんな筈でなかった筈が多過ぎる 逆らったその一言に残る悔い 日々悔いることのみ多く食うて寝る 後悔の中でおんなは髪を解く 深爪に似た後悔がつきまとい 後悔を真正面から見る怖さ 尻馬に乗ってとことん踊らされ 天にも地にも私を誘う声がない せっかくの闘士へ持病邪魔をする 応接間頼む弱みを待たされる シグナルの青青青と罠だった 真実が流されてゆくネオン川 好き嫌い言えず矢面に立たされる ポリエチレン無実土には還れない ため息の値札みんなの店という ため息を詰めた風船あがらない ためいきをしただけで出る展示会 しあわせだからシベリアをまだおもう 幸せが逃げそう固く口をとじ 幸せと言えば幸せ共白髪 ぐっすりと寝るしあわせに気がつかず 膳覆い待つしあわせがわかりかけ 信じきる幸せがあり葱きざむ ブランコの揺れている間の幸せか 身に余る幸せ下を見て暮らし しあわせの色ばかりあるパレットで 幸せにたより過ぎてた挫折感 しあわせの隣となりは遺書を書く 幸せの絶頂だとも知らぬまま 幸せはテーブル掛けの白さにも 幸せはこんなものかと寝て思い 微笑めば生活の中に花は満つ しあわせを呼ぶメガホンはどこにある 聞かれたら幸せですと言える今 幸せが積もり傾くやじろべえ お辞儀する今日は嬉しいことばかり 目をつむる時に言いたいありがとう 満願のひとへ西から晴れて来る 逆境がくれた私の青い鳥 日々好日こころの窓をまるく聞け お金では買えぬ満足感で寝る 価値観の違い幸福論もまた 病人がないしあわせを忘れがち 幸せとはこんなものだな野良着ぬぐ わが家にもあるしあわせに気がつかず しあわせに過ぎて女の勘にぶる 一汁一菜のくらし仏に通う日々 ふた切れの魚で薄い幸つなぐ 美しきものうつくしく見える幸 幸せに一つ足りないコンセント 改印改名まだ仕合せは届かない 今にして生きる幸せくれた人 幸せの尺度が変わる金ができ しあわせをともすマッチの軸が切れ 幸せはまだ職安を知らずすみ 幸せの尺度が違う世に生まれ 幸せに頂上のない人の欲 幸せを手綱の中でかみしめる 荒れた手に幸せにぎる数珠の白 胴上げのなかで舞台がもう回る 最高の喜び半分ベソをかき 冗談じゃないとうれしい話なり 娘の晴れ着まぶしく見上げしつけ糸 すくわれたよろこび衿の白さにも 子宝のその上税金まで戻り もう少し内緒でいたい毛糸玉 頂上の微笑は男だけが持つ 胎教にせめてほほえみ絶やすまい 盛運に乗っているからよく笑い ふくよかと言われ苦笑の太り気味 豪快に笑いとばしておく無策 喜びをかくせぬ笑いふっと出る 談笑が続き作戦図に当たり 自分から大器晩成笑わせる 豪快に笑いとばして非をみとめ 神経を使いますわとよく笑い ウワッハッハそんな笑いができる地位 何気ない笑いの底にある打算 座席では一緒に笑う同業者 社を辞めた人からからと社を笑い いつの日に笑いがもどる過疎の町 冷笑とたたかう芸の鬼となる つくられた笑顔鑑賞にもたえる つくり笑いして人生にややつかれ 通じない洒落を解説する阿呆 ホステスのわからぬ洒落の高笑い てっぺんの望みは捨てぬかたつむり 片目だるまいつも心の隅に置く もの言えばこの感激が消えそうな 束の間のやすらぎ青を待ちつづけ ある区切りつけたやすらぎ花を買う ぽっくり寺でもらう安らぎだってある ほのぼのとしたやすらぎの宝塚 寝てる児を起こす愛情だってある 雪の中帯一本がもえてゆく にこやかに胸の炎をひたかくす マッチすれば火がつきそうな胸のうち 三人三様ある深さまで仲がよい 騙されていると知りつつ袖だたみ 蚊帳をつる人美しと見た夜から 黒胡麻で好きと書かれた弁当箱 もえるもの溜めてはげしく髪を梳く 愛情を秤にかけてからの悔い 愛情は阿呆と言うた口のうら つくされることが重荷になってくる そらさない心の奥にすむ慈愛 真実の愛鉄拳がとんで来る スランプへ峰打ちという愛をくれ ほのかなる思慕糸くずを取ってやり 花活けて留守へ残して行った思慕 思慕を断つ大の男に酒が要り アクセルをいっぱい踏んで慕情絶つ 足袋白く乾いて逢えぬ日がつづく 思慕つのる胸に孤独の灯をともし 十字切る胸に消せない人が住み 爪磨く心の隅に思慕つのる 思慕一つ秋の序曲の中で断つ だまされていようやっぱり好きな人 結末はどうあろうとも好きな人 妹の日記の人を柿も好き よいことをしてはにかんだ君が好き 実に見事なだまされようで好きになる けったいな人とは一番好きな人 好きだからうしろ姿もすぐ見つけ レントゲンでみたい貴方の胸のうち 聖人と呼ばれてからは口説かれず 気の毒が段々好きになる心 旅先の人情住んで見たくなり 種明かししない情けも人はもつ 人情も山手で言えばお節介 不人情だけどお金で済む話 頼りにはならない人が泣いてくれ 木石と言われた人の人情味 義侠心そんな古さで火傷する 流転つづく人情馬鹿の物語 友情の鎖を人にうらやまれ 同病のその友情にはげまされ 友はよし互いに多く語らねど 切れやすいザイル友情ためされる 友情に女の知恵が水をさす 友情を裏切る金を貸した悔い 友情の押し売りはよせ君と僕 友情よいつまでつづくレモンティー 催促をすれば友情崩れそう 風化した友情相槌打っておく 磐石の支えになったアドバイス うそ一つついて友情守り抜く 同情はごめん樹海に果てるとも 親切なひと太陽の匂いもつ 人の子も叱る親切もっている 名も告げず去る親切な背を見つめ 親切にされて我が歳ふり返り 道を聞くひとの気持ちになってあげ 勝つことが正義情けに飢えてくる 切り札を持って相手の情に負け うなずいてばかりで情のこもる人 ヘルパーの情けが匂う紅椿 やきいもの好きな男の深情け 逃げ道を作ってくれた思いやり 薄情なひとのゆかたも袖だたみ そっとしておくいたわりと気がつかず そっとして上げたい過去は知ってても いたわりのひと声妻に言いそびれ 温情に飢えた女の厚化粧 意気地なし優しさだけを買ってやろ こうなれば損を覚悟の一本気 一本気村のためにと生きた父 曲げられぬ気性でいつも損をする ためらわず言い切る火の粉浴びるとも 駆け引きを知らぬ男の正義感 君はまだ若いと正義無視される 偏屈な男が秘める正義感 恩を売る人とも知らず寄りかかり 立場からいえばと恩も義理もなし 足向けて寝られぬ恩も日にうすれ 一宿一飯傍聴券の列にいる 気のちさい男が恩を売りたがる 奨学金世に忘恩の徒がたえず 先代の恩は恩だと辞めてゆき 義理一つ済まし女は足袋洗う てんのじ村金は無うても義理は生き なさぬ仲無いと言えずに貸したまま 義理固い男が雨に濡れて来る 寝る前になって不義理を思い出す 義理で振る反旗は風をはらまない 黍団子貰ってからの反主流 一言をひかえて義理の中をゆく 小さい胸痛めて義理の仲に住み ともかくも顔だけ出して果たす義理 叱っても叱らなくても生さぬ仲 矢印をたよってついた薄い義理 義理がある弱味意見をさしひかえ へそくりをそっくり出して義理を埋め 義理がたい人へうんざり受話器おく 腕組みを解いてやっぱり義理は義理 正直者の損わたくしもそのひとり 下積みもよし正直に生きた自負 ウールウール正直もののマッチの火 曲がるまい馬鹿正直のままがよい 騙されて騙したことのない自慢 ぼやきつつうそは書けない申告書 まな板の鯉になる気でうち明ける 正直に生きて貧乏褒められる 本音しか吐けず悪にもなり切れず 正直に派手と教えて逃がす客 親譲り馬鹿正直と言うけれど まっすぐに行くから脱線するのだよ 知らぬふり出来ぬ愚かな渦の中 ひっそりと心に住んでいた般若 正座して心澄むころ墨がすれ 発車ベル心に鍵をかけたまま 便りとだえて心に雪が降りつもり スペクトルひといろたらぬわが心 錆ついた心をのぞく聴診器 欠席ときめて心が楽になり 心そこにあらざれば針指をつく 麗しいことばに潜むふたごころ 突き放すことで心を引き寄せる 医師として心の病まで及ぶ 光るものつけず心に光るもの 呼びに来るまでは行かないわけがあり 献盃になみなみ注いだ下心 真心はひっそりとあり餅の餡 もう一人の私にいつも牛耳られ 頼らずに心の張りはつくるもの 金銀は積まずこころの助け舟 うす味に慣れて心も枯れてくる 口と腹違う人から物もらう 口にせぬ心のしみか手のしみか 心底を見抜かれそうな三面鏡 なさぬ中胸の小窓を閉めたまま 成人へ心に躾糸残す 満艦飾こころの低さかくされず 心まで貧しくはなし暮らしの詩 水鏡こころの鬼がゆれている つまずいて人の心の裏を知る ささやかな善意心の窓を開け 満たされぬ心で溶いた泥絵の具 にっぽんのこころの中に鳴る魚板 心まで貧しくないと奉仕する まごころを小匙一杯入れるこつ 重い海思いあまれば凪いでくる 心固くとざし一つの過去を追い おびんずる撫でてまあるくなる心 おだやかな海おだやかな目と出会う 本当の心紙くず箱へ投げ 物あふれ心貧しい人ふえる 心のキズは癒えないままに巣へ戻る 心の垢札所にそっと置いてくる 心冷え切って尼にもなりたい日 貧しさに人を疑うことばかり ノックする心はノックされている 毒舌で心の弱さカバーする レコードの針をこころの傷に当て こころの灯ともさんとして花を買う 一言に心の波紋音をたて 美辞麗句心に魔性忍ばして 壁のしみひとのこころはなお汚れ 面子さえたてばと妥協する心 反対派こころに青い空をもつ Bの妓と酔い本心はAが好き 戸を閉める音で心の奥が見え くるみ割るこころのかたき人おもう 良心の声は聞きとりにくい声 検札が来て良心をチェックする 良心の呵責時効のない呵責 ある努力愚鈍をさらけ出しただけ 反省はしますがすぐに忘れます 追伸でやっと本音をのぞかせる 腹話術本音は言わぬ方がよい 負けてみるそこから本音聞けそうで 対話からひそかに本音盗まれる 百点をあげよう本音で生きた人 例えばの話と逃げて本音かも 露骨には書けず真意をすこし曲げ しみじみと酒に言わせている本音 末筆にしかと本音が書いてある 結論へ合わす過程を塗りかえる 知っているから建て前はもう言うな 博多帯きりり本心覗かせず 本心は胸にたたんだ日の鸚辮 作り笑いして本心は見せぬまま ブランコにゆれて本心さぐりあい 本心は言うまい見ぬいてくれるまで 本心に触れてくるので好きになる 地図にない道を野心家突っ走る 姑淡など無縁喜寿にもある野心 監督も火の粉をあびる野心作 たとう紙の結び目に置く自尊心 もう二度と会わぬと決めた自尊心 共稼ぎさせぬ小さな自尊心 有頂天心へ鍵がかからない 悲鳴あげながらおんなの好奇心 好奇心女盛りを試そうか 好奇心ママの履歴がきれいすぎ 好奇心だけは老妻衰えず 自問自答まだうぬぼれが続く夜 その筋に知己あり法を甘く見る 見えるものまでも見えないうぬぼれよ うぬぼれを少し残した紅を引く 一件落着私は利用されただけ 寿と書く妬ましきものが棲む 柄をほめ生地にさわって嫉妬する 働きすぎる働き蜂は妬まれる 疑いの目は全身をなめ回し 美しい人ねと妻の誘い球 妬心濃しごしごし洗う鍋の底 異母妹の美貌をねたむ空しい日 頼むとの一言が出ぬ意地っ張り 立ち退かぬ家が意地はるしめかざり クレームがついて男の意地が燃え 土足では踏まれたくない寡婦の意地 大学へやる意地がある花名刺 気丈夫と言われて泣ける場所がなし 日本製ほめても買わぬ妙な意地 押し切った意地へ空しさだけ残り 泣いたら負けるそんな意地もつふしあわせ 寄らば大樹そんな意気地の無いことで 本妻の意地が鏡の裏に棲む 年輪を重ねてみても抜けぬ欲 金と地位次は勲章欲しくなる ハンドルへ男まさりの事業欲 あっさりとあなたが欲しい歌謡曲 欲望という電車からやっと降り 欲捨ててからのレールが真っすぐで 欲捨ててみれば世の中美しい 欲捨てて三途の川が渡れそう 金もないのに品物が多すぎる 大の字に寝てる両手に欲がない 豪雪の汽車で無欲になってくる かくし味ほどの謎なら放っておく 母よりも年を重ねて謎がとけ 焼香の女がおいて行った謎 恥になるかも知れないと口つむぐ 無芸でも恥じないものはしかと持ち たとえばの中に自分の恥もいれ 善人を疑い推理ゆきづまる 疑心暗鬼軽い目まいがつきまとう 矢印の先を庶民は疑わず 聞かなんだことにしてくれとは卑怯 追い出されそうな皮肉を聞く二階 口下手が言うから皮肉生きてくる 言い過ぎを笑って理解出来る仲 誤解とくすべなし鯉に麩を与え 誤解ひとつ騒ぎのあとに落ちている 誤解した儘で帰った靴の音 男なら誤解はすぐに解けたのに 誤解されそうに趣味合う二人ゆく 無意識の言葉が生んだ仲違い 貸し借りにけじめをつけた仲違い 先方もそうとっていた仲違い すっきりとした線を出す仲間割れ ひと言が多く余震が揺れ動く 人を信じるかなしさ丸い判を押す ブーメラン信じる朝の背を送る 不確実なあすを信じて米をとぐ 一病息災生命線を信じきる 賽振れば振ったでまたも迷い出し 二十四色全部をといでまだ迷い ノンプロとプロを迷うてまだ十九 決心をしたかと言えばまた座り 十字路に迷う人生幾山河 朝からの迷いが晴れるレモンティー 迷いから覚めると広い海に出る 迷いから覚めてきれいな月に遇う なぐさめの口がうかつな波紋まく 一石を投じ波紋の外にいる 病む窓にニ度目の夏が来た焦り 焦りとは見られたくないコンパクト いらいらが伝染をするクラクション エンジンのかかりが遅い自己嫌悪 若き日の被爆不安を抱きつづけ 読めもせぬカルテを覗く不安の目 非常階段いつかは走る時が来る 灰皿に心頼みの人が来ず 誘惑にのる年頃をもつ不安 深々と掛けて油断のあった椅子 バス停が近くに出来て乗り遅れ お目当てと違った人が罠に落ち ケセラセラ自作自演の罠へ落ち 無担保で即決というこわい罠 石橋を叩いた筈の落とし穴 桂馬とびすっぽり入る落とし穴 驕る平家に来るべくして来たピンチ 電話機の向こう大分もめている 分担をきめてなおさら事がもめ もうひとりの私がいつもミスをする おもしろく聞く人様のミステーク 濡れ衣は必ず乾くときがある 濡れ衣を晴らせば味方傷がつく 掌の米さえもれる失意の日 失意の日真紅のバラを植えました 失意の日しみじみ人の裏表 満身創痍もう奪われるものはなし 押し花の未練がましい色で褪せ ふりむけば未練にまけるかも知れず むり向いた未練へ遮断機がおりる 終電車乗りおくれたい人といる 小利口でちょっぴり先を読んでいる 左から右まで読んで傍観者 根回しを急いで夜の訪問者 妥協する肚をみせない無駄話 潮どきを待って妥協の旗を振り 言い分はあるがこの際目をつぶり この辺で折れたらという天の声 妥協する気で階段を下りてくる 腕ぐみを解いて妥協の線が出る 妥協する心へネジの戻る音 まだ青い出張ケーキに妥協する 灰皿にすべてをすてて妥協する 楯にする何事もなし妥協する 特効薬使い果たして妥協する このへんで妥協の線をひじでつき 妥協して心にたまる石つぶて 妥協してからの二人にある不信 対立の相手が折れて来る怖さ 和解するきっかけだまって茶を入れる 旗色を見て決断をするゆとり 生き残るために旗色示さない 割り切って息子の旗について行く 白旗も時には振ってそつがない 子の理屈妻よお前の負けである 言うなれば女だてらへ僕も負け 飢餓しきり少しの蜜に負けてゆく 結論を急いだだけの負けとなる 負け犬になる条件がそろい過ぎ 負けて勝つ百も承知の私だが 気が楽になったと左遷負け惜しみ 負け惜しみ量より質を言いたがる 田を売った夫婦をうらむ鳥啼く 変心をうらんでみても日は昇る 冷えたコーヒー愛と恨みが分離する 寝るだけが楽しみというあてこすり わだかまりほぐれてレモン絞り切る わだかまり水に流した空の青 催促をされて返したわだかまり たして引いてイコール諦めだけ残り 小降りからやがてあきらめさせる音 もう泣かぬ女が生きる日の軍手 あの人であの勲章からあきらめる すばらしい馬鹿になるには骨が折れ 標的をはずし一日馬鹿になる 唇を噛んで阿呆になると言う 一億円あればと妻と馬鹿話 限界を悟った日から老い始め われ以外みなわが師なりよき悟り 誰か来る気がしていたと迎えられ 髪洗う女うれしい予感あり 心配性悪い予感を追い回す 沈黙の何か起きるという予感 何気なく閃きました特許料 出発進行仕事に生きるひとり言 檜にはなれぬ雑木のひとり言 ひとり言子育ての頃よかったな サイフォンのゴボゴボ独り言をきく 口下手の思い余ったひとり言 悪党になれない貝の独り言 忘れっぽくなった老化の独り言 きっといい奥さんになるひとり言 根性を認め養子にした船場 お言葉を返す根性見込まれる 逆らった性根をいっそ見込まれる 根性の無いUターンかも知れず どうにもならぬとき根性が差をつける 辛抱をしろと私に影が言う 懸命に咲いて根締めに甘んじる バリウムに似る条件を飲むつらさ 背かれて背かれてなお膳覆い 耐え抜いた心に笑顔絶やさない ただ耐えることのみ習い藁を焼く みぞおちの辺りで罵声受け止める 花鋏心ゆたかに貧に耐え ああ一生忍の一字の自閉症 創業者乞われると書く忍一字 思い切った発言好きといえたこと 決心を真一文字の口で知る 勝ち負けの決まる所で来る出番 二者択一貧しい自由手に入れる それなりの写真を見せている自信 味噌汁の味にようやく湧く自信 自信喪失海のあおさに負けそうで あれ程に自負した記憶力も老い 逆も真上見て暮らす子の理想 正論を通しささいな誇りもつ 下積みの父に似合わぬ子の才気 ひと言で済むにプライド許さぬと おたがいのタブーに触れぬ銀のさじ 核心に触れてくるから嫌われる 頬杖はきのうと同じこと思う もの思い写楽のような顎をなで 天井の広さと同じほどの視野 早合点して引き受けた荷が重い 十字架が背なにくい込む日の弱気 気の弱さ隠す強気の言葉選る 娘にたよるそんな弱気になってくる 気後れの一歩をそっと介添える 先頭の敵に引き金躊躇する 想い出へころころ胸の鈴が鳴る 紙風船もらった頃の置き薬 幼い日の思い出の橋小さすぎ 思い出を冷凍にしてもつ女 思い出に優しい母の嘘ひとつ 旅日記めくれば過去の人ゆれる 想い出を焼けば煙が顔に来る 思い出は香水の瓶あけたよう 追憶にいつも顔出す邪魔な女 月の暈おんなにおもうことばかり 花いちもんめ赤いリボンの子をとろか 妻想う琴の油単のうすほこり 打ち明ける下手な演技は止めておく 打ち明けてもらった重荷受け止める 頭一つ下げればそれで済むものを 詫びてすむことではないと詫びている 手をついてあやまるつもり人払い 故郷まで見せた女に裏切られ スカーフがなびく裏切りかも知れぬ 今日の勝ち明日は寝首をかかれそう あざやかな裏切りセロリさくと噛む 人間は仲間裏切る舌をもつ 裏切った悔いひしひしとはぐれ鳥 肝炎は酒の裏切りかも知れず 僕の影だけ裏切らずついてくる 裏切った男の春はまだらしい 握手した一人裏切るかも知れぬ 背信のダイスを振ったのは女 背信の頬をしたたか夜の雨 そむかれた胸の疼きへ秋深む ワンクッションおけと短気へする意見 その意見横に置いて我を通す 負け犬の意見も聞いてやるゆとり カンフル剤のような意見がふっと湧き 捨て石のつもり一言申し上げ はにかんだ意見が痛いとこをつき 本筋をすこしはなれてよい意見 車座で聞いた意見を組み立てる 野次馬も散ってチョークの白いあと 責任のない賛成の手をたたく うなずいている賛成にだめを押し 赤ちゃんの方ばかり向く口答え 化粧することを覚えた口答え 入院もあと四五日の口答え 口止めをされてたことを思い出し ヘアピースの内緒ないしょと子がしゃべる 自慢してみても蛙の子は蛙 献花揺れ或る真実につきあたる 真実をなぜに古いと笑われる 本当の事をいうからいやがられ 真実を書けば乾いた詩ばかり 沓脱ぎで折り目正しき人と知る 表情のない礼をして迎えられ 衣食足り礼節知らぬ人で混み 宝石の売り場いんぎん無礼な目 一瞥で客の懐読んでいる 無礼講の無礼はやがて裁かれる 個性とはいわず気ままと叱られる 放っといてくれ放っとけば淋しがり 人前だからわがままな子に負ける 気まぐれな旅に吊橋なぜ怖い 発言を一番さきにした勇気 敗北を認める勇気こうてやる キューピッドやあい勇気の矢をおくれ 当然のこと当然にする勇気 ある時の勇気は白を白という 突き放す勇気を妻の方が持つ 駆け引きは無用ずばりと王手飛車 ほめた人の見る目を確かだと思い 腑甲斐なく先代さまを褒められる 褒められて多芸本職また聞かれ 世話好きの朝から糸の切れた凧 わがことは人にまかせて人の世話 世話やきのその奥様も世話が好き 世話好きの善意が生んだ勇み足 馬鹿ばかり揃うたもんだと世話が好き 苦労性ささいな事も胃に溜まる 苦労人だとは思えぬ肥満体 派手なのがいて雰囲気をこわしそう すぐ派手に動き二流の域を出ず 人生の哀しみを言う医師に賭け 原点にもどり余生を賭けてみる 罪を積む女一つの賭けをする 凪いでは騒ぐ胸をおんなであるかぎり 今に見ておれと騒ぎの外にいる 九十点つけて男を甘やかし やるだけはやった甘えのある自賛 喝采のうしろが恐い自重する 喝采の中で味方の数を読む 喝采を受ける背中が熱うなる 喝采に甘え鵜のまね猿のまね ひとがみなするからしてる股のぞき 来てもすぐ帰ってしまうひとを待ち 待つことに馴れてパチンコうまくなる ふところで指名待ってた豆絞り 見る方が視線をそらす夏の浜 頼りきる視線眉間が痛くなる だまされる気楽さ酒がほろにがし 騙されたように騙してけもの道 だまされておこう小さな嘘だから 騙しよい女がうまい飯を炊く 騙すよりまだ騙される方がボク 化粧する騙されるのか騙すのか 一流のことばでだまし討ちにあう 蛾を蝶にみせてネオンが罪つくる 分別の人の浮気で手が貸せず 春風と逃げた男を許せない 身におぼえあって浮気の話聞く 空想を発酵させて翔ぶ男 翔びすぎて仏の花がかわききる その気になれば私にだって飛べる川 言い訳はいらぬ真実ある限り 言い訳がすらすらと出る自己嫌悪 言い訳が上手になったはぐれ独楽 神様が味方言い訳せずにいる いい訳の下手な男を待つロビー 人間の言い訳長い弔辞読む 指切りの数ほど罪を積んでいる バンザイの十指に余る罪をもつ 自己嫌悪ぐらいで消せぬ罪の数 その他大勢で罪の意識を軽くする 聖書抱く罪のくさりの幾重にも 百叩きぐらいの罪はみな犯す 罪ひとつ消えた気もする墓掃除 水子地蔵に男も洗う罪一つ 逃亡者橋の長さを思い知る 逃げ腰の男と知った逆探知 責任を辞表で逃げる気の不遜 一流の頭脳日本に居たがらず 逃げること知らぬ男で四面楚歌 表向き多忙と見せる策をもつ 楽天家らしくふるまい策がなし 手さぐりで掴む一つの打開策 真実を伏せて苦肉の策を練る すでに矢を放ってからの名案で 脈のあるうちは撒き餌を撒き続け つまずいた日を踏み台にするファイト 中年のファイトは朝のアデランス 老骨のファイト火中の栗拾う 厳選へ王手王手と迫りたし マイペースという走法の長つづき このチャンス一つゆさぶりかけてみる 遊んでて別のストレス溜めて来る 分別の底に火の粉が降ってくる 触角を持っていながら突きあたる 射的屋の銃も殺意をすこし持ち 幻覚に溺れて鈴を持ち歩く 強い木にとまって強い鳥になる 寄付帳へ心の裏をのぞかれる 隙のない論議の裏にある打算 人生の裏を見過ぎた黙り癖 心やせて損得だけの知恵を持ち 人は皆とどのつまりは祈る知恵 ああ言えばこう言う人の知恵も借り 少しずるくなり脇役に徹しきる 狡いことだけ考えて歳を積む 再起する意欲失い聞く挽歌 立ち直る証がほしい名を変える そこで手を貸せば自立の芽がとじる がんばれと言われなすべき事がなし くじを引く順番きめるくじを引く 座布団に序列残っている家風 起きる順寝る順食べる順五人 よく見れば順序不同に順序あり じゃまになりそうで道草して帰り 潮時へ一人が立つとみな続き 一対一気弱の方がしゃべりだす 堰切ったように時効が喋り出す 口数が過ぎたある日の自己嫌悪 アンテナを立てておしゃべりやって来る 弁解はしたくないがとよく喋り 合宿で何かがあった子は無口 ひとことの重みを知っている無口 口下手でないが老舗という無口 心開く友に無口が堰を切り 長男の無口を頼る父無口 限界を越えて無口が口を割り 勝算があって無言のままでいる 中傷を受けて立つ気でいる無言 拒絶した背中をながい貨車走る 反省の時を与える父無言 価値感のちがいは口をつぐむだけ 計算の上の沈黙抱いている ふかい沈黙から美しい人の味 黙ってる父の胃の腑の不発弾 いま言えばショートしそうなので黙り 何くそと思うが黙る平社員 雑音にふっとわたしは貝になる 三猿に徹したはての四面楚歌 地下街の川で淋しくなるばかり 貞節を売りものにして淋しがり 付和雷同一人ぼっちが淋しくて 白黒をつけて虚しい風が吹く 味気なく現金封筒をひらく 空しさをどうする茶碗少し欠け 出る幕でないと悟った日の疲れ 嘘の世に嘘の言えない人と住み 不合格けさの茶柱嘘だった 目を見ろと信じさせねばならぬ嘘 幸せな便りちょっぴりまじる嘘 心配をかけぬ思いの嘘ひとつ 幸せを守る嘘なら許される 言いのがれ出来る程度の嘘にする お互いをかばうつもりの嘘と嘘 うそ一つ一つあなたがいて重ね 騙されてあげる必死の嘘だから 人一人助ける為についた嘘 人ひとり助ける嘘が出ぬ律儀 嘘一つ言えぬ頭をこづかれる 君だけは信じていたと嘘を言い 歯並びのきれいな人の嘘に負け 美しい嘘でくるんだ半生記 終着の駅で奇麗な嘘を言う うそごっこ男と女のあやとりに ひとさしずつメロンをすくう嘘すくう ハイボール口にふくむと嘘が出る 判ってる嘘に相槌打っておき 嘘一つ受けて返しの嘘を選る 嘘をつくことも処世という落ち目 落ちかけた壁に慌てて嘘をぬる 嘘だから抽象的にしかいえず 借りに来た嘘へ貸さない嘘をつく 不覚にも昨日の嘘に蹴つまずく その嘘も買おうゲームとしてならば 吹きだしてしまう嘘ならあってよし クライマックス話にうそが混じりかけ 死んでもよい歳になったと嘘をいう まずい嘘自分の影を踏みながら うそついて心まずしくなるばかり 大人は嘘つきと少女の目が見つめ アルバイト大人の嘘を教えられ 澄んだ目に嘘の順序が狂い出し 嘘二割ゆるしてもらう小商人 この嘘は見抜くこちらも経験者 婦長さんの嘘青春に悔いはなし 美しい嘘で病床励まされ 美しい嘘のリレーを知るベッド 病人へこれが最後とおもう嘘 神様のお許しを得た母のうそ 一時間ぐらいで夫婦嘘がばれ 方便の嘘が重たい善人で 嘘一つもって善人気が疲れ 意識せずすらすら嘘の出るおんな 華やいで旅の女は嘘が好き どのボタン押しても嘘の出る女 射程距離女の嘘が音をたて 見え透いた嘘が稼いだ指名料 嘘ひとつ器用に男から逃げる 美しい嘘で女が築く城 おしゃべりに酔うて女の嘘ひとつ お噂はかねてとどんな噂やら 疑心暗鬼うわさ信じる日のめまい 風ピタリ止むと聞きたくなる噂 街の声聞いて帰った市場籠 片方の耳がぬすんでくる噂 補聴器が余計な噂聞いて病む 板前と世帯をもったと言う噂 素人にしてはと過去をうわさされ マンションを噂ばなしが上下する 女と男では親友と見てくれず 棘のある噂が耳を往き来する 風便り悪女にされているそうな 何事もがまんうわさが背を抜ける 自然鎮火待つしか術のない噂 私語止まる噂の人を傷つけて 七十五日風がぴったりやみました ブランコがゆれて噂も過去になり ヘッドホーン人の噂は聴かない気 誕生の秘密を知ってから無口 途中下車した感傷は秘めておき 世話やきがすこし侵したプライバシー 値踏みする癖さもしいなと思い 欲深く溜めて疑う癖がつき 落ちぶれていつか身につくからみ癖 先頭に立てぬ男の迷い癖 いつからか貧乏揺すり子に譲る 人いつか忘れるための日を重ね 同じ字を何度字引で繰ることか 師の鞭を忘れていない今日の位置 父はめがね母は鋏をまたさがし ひき出しの中と車窓で思い出し 何ごとも故人の遺志で済ましとく 都合よく悪が滅んでザエンド 楽園で見せる哀しきエピローグ |
田村百合子 勝田鯉千之 榎本聰夢 西村左久良 櫟敬介 中村五酔 福島秋泉 志水浩一郎 明石柳次 米倉妙子 片山俊作 金川佳鳴 松村秀夫 こだま美枝子 内田松風 杉原正吉 坂倉十四 山本一途 小林瑠璃 佐々千枝 畑笑泉 岩垣一点子 西村芳川 金泉萬楽 保木照夫 萬濃修 西垣美津枝 仲川たけし 竹田桃生 玉岡ぎん 菖蒲正明 小林敬山 植松美代子 長田武司 麓クリコ 寺坂宇多子 武邑鉄心 岡本かくら 米田勝彦 榎本聰夢 新畑ひろし 案納千草 鵜飼蟻朗 志垣佐千代 八木佐到子 乾仙太郎 西村芳川 登忍 田中蛙鳴 前原淡雪 吉川勇鯉 田中年寿 渡辺とみ子 吉田純造 吉本硯水 梶原芳枝 松木窓城 山本澄子 坂下久子 大出美貴乃 饗場釣人 本田南柳 飯沢鳴窓 水江三光 鋳谷京糸 竹内紫錆 辰谷白村 近江砂人 南野浩三 福井まつ枝 南野浩三 松崎豊 小笠原仲美 浦山雅世 田村百合子 小山悠泉 加納正子 福田もとる 本谷歌堂 古川佳子 家久真智子 佐野貴代子 三宅がんじ 大西田吾作 桑原狂雨 永田暁風 合田伍郎 岡田俗菩薩 林千代子 勝盛青章 奥原雨人 田口勝義 巽重春 河合美世子 辻とし子 宮本百水楼 井原輝美 三上柳子 後藤破舟 千葉六騎 高橋紀代 平田文子 生島白芽 桜井真佐子 村山守次 山口貞美 佐野貴代子 片岡つとむ 松崎豊 外山あきら 礒野いさむ 高丸思笛 嶋津菊正 工藤胡里 金泉萬楽 山川泰陽 田中南都 酒井光楼 大場裕帆 西川豊太 山本嘉行 福永光子 新畑ひろし 加藤映桂 伊藤千里 西田令子 池下まごし 中西三智子 村岡黎子 天広愛子 庄司登美子 菊池幸二 青木ひかり 上田みち子 庄司登美子 石藤とし子 長田一丁 塔下あづさ 奥田松子 出口良志子 重谷峰越 中田たつお 本田南柳 乾邦政 筒井洋志 浪乱丁 田中桂太楼 宮島三吉 安井久子 高丸思笛 吉田涼子 岩井三窓 三浦宏 村山勇太郎 海堀酔月 土居哲秋 王寺ハマコ 片岡弘 内藤凡柳 守屋宝山 青木ひかり 藤田和風 玉木志恵子 中野風花 中嶋政枝 臼井はな枝 表義人 川辺梓 福田秋風郎 松井千鶴枝 瀬尾照一 竹内まとむ 梶原芳枝 浦上寸万 佐々千枝 森中恵美子 北山君枝 内藤凡柳 楢原博子 猪口てるこ 川西忠義 小野風童 川野初舟 進藤邦郎 山口都一郎 滝井竹郎 川田軌明 川妻またじ 石井青馬 矢部あき子 播井春酔 柏原幻四郎 榊牛尾 兼吉遊心 小原静江 伊藤好江 吾妻昭二 田中喜代志 住田三鈷 吉川勇鯉 平井良子 松浦寿々奈 野里猪突 勝盛青草 吉田純造 尾形さつき 重谷峰越 小澤誌津子 本庄東兵 柿本辰水 田久保久美子 生島鳥詰 永野喜美子 鵜飼蟻朗 前原淡雪 佐竹君女 生駒竹人 飯田礼人 末村道子 園田世志乃 岩谷春郎 加藤須磨子 八島潮人 金泉萬楽 小林瑠璃 辰谷白村 田村百合子 中田たつお 日下倭子 藤森弘子 柳瀬のぼる 明石柳次 田頭良子 福井まつ枝 塩田しずお 田頭良子 加賀爪綾子 岸本水府 井内凡智 饗場とみ 日下倭子 山本一途 塩見仁江 宮崎静子 石崎一春 杉本さわ子 北原紅詩 幸田廣信 坂元一登 森東馬 勝田鯉千之 蔦本昌道 田中今日太 早川白帝 林千代子 山野ヒデ子 桑野南朗 高谷竜車 松宮功天 広瀬恭子 安田吉甫 富山祥壷 松尾文代 田中南都 伊藤久笑 高橋六根 坂元一登 秀平美代子 林一六 藤本巌 隅一声 深谷草水 斉藤正一 大空紅鳥 井上式部 木下愛日 稲葉岩明 水川竹刀 植松美代子 服部談亭 田中敦子 篠永安江 木村驢人 葛野弥彦 金井啓流 尾崎たえ子 八木芳水 白波瀬升堂 飯野鳴潮 大空紅鳥 力丸花水 坂五月 坂成ゆり子 生島鳥語 早田小夜子 原操 水谷深泉 鋳谷京糸 上田佳風 富森卯女 長尾無双 三重野文士 酒田一末 天羽桂三 高橋やすの 村上曜子 明石フミ子 中武繁明 米田千枝子 高石かめじ 重谷峰越 近江砂人 榎本聰夢 外山あきら 石井泉甫 榎本聰夢 亀井昶彦 森沢ふくゑ 木村草々 川原秀子 岡田五風 多田哲朗 串田武逸 田尻千芹 池原喜美子 諸橋勇 上野しげる 岩元浅雄 安居民樹 山下唐泉 内久保勝子 杉森節子 伊藤道彦 佐藤真砂延 小久保林三 福島郁三 坂成増蔵 和田撫光 中瀬忠 浜中春代 井関滋啓 古川日曜 梶川雄次郎 岸田喜志三 浪乱丁 西垣美津枝 池上千鶴子 福田秋風郎 佐々木京子 保木寿 安井久子 杉森節子 一色美穂子 阪口愛舟 能勢孤高 平松圭林 太田茶人 太田清子 静岡忠八 楠本知由 住田三鈷 楢原チエ 岡柳二 榎本聰夢 博多成光 中田紀水 安部光子 安孫子我勝 中野秀雄 間瀬田紋章 福井まつ枝 中尾飛鳥 中田たつお 矢田愛子 疋田青峰 北沢雅子 川部幸太郎 藤村てふ 勝盛青章 石川寛水 寺坂宇多子 園田世志乃 田村百合子 田中桂太楼 多田俊子 安井久子 村上曜子 平本正子 森恵子 遠藤枯葉 末光也寸絵 永田暁風 辰谷白村 雨宮利江 森井詩鯨留 柴田午朗 岩田良信 河村露村女 服部明陽軒 東元良顯 安井久子 外山瓢人 村上長鼓 外山瓢人 岡柳二 明石フミ子 河面しずこ 石川勝 吉冨テイ子 小原静江 片岡弘 横内帆三 岸田万彩郎 長谷川久男 白波瀬菖堂 徳田佳周 岩井三窓 杉久美枝 坂五月 高橋紀代 西村芳川 竹村勝子 富山祥壷 大谷祥子 草野春生 守屋宝山 広田公子 竹森雀舎 宮川佳月 矢坂雅一 加茂如水 長川幸代 服部明陽軒 中野砂風呂 村上孝一 綱木千舟 加古七五三 上野しげる 湯浅十三日 森中恵美子 崎村登仙 首藤多根 立壁閑史 合田桂水 柴田午朗 礒野いさむ 相川年子 上松爪人 小林桑太朗 篠永安江 山本光林 長先喜美子 角野保雲陀 中村銀糸 上田森子 大出美貴乃 丸山希久代 高橋武郎 北野真生夫 鈴木丙午郎 八並民子 酒田一末 平賀胤寿 中田紀水 田中桂太楼 川辺雪影 奥山千京 山田育圓 岡田悦喜 小林とき 長宗白鬼 尾籠秋蝶 奥田松子 能村唐衣 飯田かずを 玉利三重子 中村柳児 野口北羊 長田一丁 高橋佳笑 大神古梅 博多成光 飯沢鳴窓 東美宏 吉田純造 木内てい 小泉静江 楢原博子 松木窓城 小八重竹刀 森翠雨 岩井澄子 冨永紗智子 北村m 辻本俊夫 奥田松子 塩谷幸子 鷹野青鳥 鵜飼蟻朗 首藤多根 辻本俊夫 山口貞美 森下一義 角野保雲陀 村山守次 下野梅鳥 山崎日出男 森東馬 利光克寛 滝口若子 山本象園 正司珠梨 鷹野青鳥 真田マキノ 飯田かずを 伊藤久笑 塚本道子 田内文子 梅原憲祐 上田みち子 小松多聞 林利久 田中かづ 上野柳朗 櫛田信子 田中年寿 原口平一郎 兜はなえ 藪内千代子 真鍋愛 松本多加 中村卓民 塩見仁江 上田佳風 勝盛青章 馬籠俊昭 表義人 家久真智子 榎本聰夢 深谷草水 実成キクエ 前田英樹 福島郁三 山本翠公 三吉波津美 水上比沙胡 鶴田タツヲ 西村芳川 稲垣さだ子 上原美佐子 山本一途 手嶋吾郎 横内帆三 石井玲 饗場釣人 能勢孤高 武藤明 吉川しげ子 山本美春 上田斗六 長先暢柳 中村世志絵 久次可鳳 望月鉄観 青砥アキミ 歌藤一麦 奥田白虎 中津泰人 野邊喜美子 大橋美知子 鵜飼蟻朗 杉本みよ子 木村菜美 亀山恭太 杉森節子 相良渉 内匠民子 深江勝人 首藤多根 塚本道子 馬場修治 宮島三吉 畠山宗次 内藤凡柳 田口令二 源田琴波 菊池幸二 角田千秋 中武繁明 定本イツ子 前川柳洞 井上婦由湖 柚木踏草 相川文子 清水柳泉 水谷深泉 浜川みつを 岡崎はるを 三浦宏 松本波郎 矢須岡信 浅井副次 青木清 佐伯みどり 松本城南子 岡田恵方 西本保 金築雨学 北野真生夫 平本正子 国分甲子郎 礒野いさむ 源田琴波 中村雷音坊 吉野育子 田頭良子 中瀬忠 古川洋子 山本喜久恵 小野須摩子 川原伸子 筒井梨生 山本佑治 能勢孤高 木野由紀子 緒方章 兵頭まもる 森北三四郎 小野杏子 吉村木星 丸山美紗 安居民樹 古川洋子 竹村勝子 吉田右門 池下まごし 佐藤つる 神谷かをる 上田佳風 山本象園 山本千代子 浪乱丁 北島醇酔 萩原金之助 菅沼日出子 佐藤つる 森紫苑荘 奥田松子 武藤瑞こ 水江マツ子 亀井昶彦 平松圭林 水谷ただ志 古川佳子 入江刀介 小野京花 末光也寸絵 中野義一 尾崎たえ子 川部幸太郎 富山祥壷 山本嘉行 辰巳富子 福田白影 新久代 山川泰陽 仲野善栄 松村輝 服部談亭 長田一丁 山下唐泉 竹森雀舎 八木芳水 丸山さつき 武田紫陽 深野初胡 浜川みつを 園山栄 木村幹男 大城俊文 堤日出緒 鈴木純歩 邑中都詩子 寺井のり子 酒田一末 南里潮音 川崎銀甲 城田よしたか 石田常念 西山朝二 表義人 鈴木如仙 平賀紅寿 海地大破 古割舞吉 梶山三重子 奥田白虎 勝盛青章 奥田甚六 鷹大典 榎本聰夢 志水浩一郎 北村静仙 鈴木美男人 重谷峰越 村上栄蔵 三重野文士 永石映子 臼井三樹 菖蒲正明 霜田安来 小林桑太朗 金井哲流 服部談亭 徳重世津子 喜田弘一 和田如瓢 田中桂太楼 篠崎扶美子 向田桜幸子 小寺燕子花 金澤入道 四道花子 坂下久子 辻文平 古川日曜 早藤ふみ 池内雅巳 こだま美枝子 高橋六根 寺下季世詩 杉本青灯 松宮功天 綛谷天望子 佐竹君女 北村m 高崎寒八 池田昭一 前川柳洞 利光克寛 生駒みづゑ 松田厳 伊藤真純 広田公子 正司珠梨 饗場とみ 池原喜美子 大村美千子 北沢尚子 小原静江 森中恵美子 浦真明 冨永紗智子 住田三鈷 多間哲夫 中村その 高丸思笛 片岡湖風 野崎東風郎 村上喜美恵 大橋昭城 中村卓民 新畑ひろし 植野保宏 虎頭民雄 上野ただし 斎坂多一郎 津田秀女 久次可鳳 小宮美奈子 田口勝義 小山悠泉 小出東南子 飯沢鳴窓 河村露村女 加藤須摩子 和田如瓢 喜田弘一 川澄博 高橋武郎 中田たつお 吉田吟泉 岩谷春郎 中山秀峰 虎頭民雄 吉本硯水 舟木狂太 榎本聰夢 吉本硯水 谷川奇観 永井東北 内田由子 越智くに子 山田北柳 小島存得 片岡筍 奥村志げの 矢野道健 芹沢木魚 木村幸月 岸田万彩郎 一色美穂子 河原崎頌石 庫本一心 中村小弓 横内帆三 松本城南子 村木碧水 岸本井浪 佐々木京子 久山一文 高崎寒八 中田白李 田中初子 森中恵美子 中田としお 山根八郎 相川年子 細見九如 倉本玉代 末次長久 丘喜与志 真鍋愛 小宮美奈子 木幡雅一 一鬼ふく世 飯田かずを 長谷川久男 森中恵美子 末定三和子 東井たかし 平山里風 丘喜与志 鈴木丙午郎 崎村登仙 弥田一坊 高城裕泉 田中一守 塔下あづさ こだま美枝子 木村幸月 吉田益子 乾ふたよ 北村御杖 本庄快哉 池下まごし 大道美乙女 森下一義 近藤ゆかり 柏原幻四郎 吾妻昭二 横内帆三 上野豊楽 丸山由布人 田中蛙鳴 外山瓢人 杉本一本杉 木幡雅一 田頭良子 谷白亭 山川泰陽 山口都一郎 飯田かずを 坪井八重子 杉本さわ子 歌藤一麦 大西誠以知 井上婦由湖 今井ちかゑ 吉村雅文 小山悠泉 片脇節子 宮崎牛羅子 宮島三吉 蔵多李渓 野村正也 藪内千代子 大道美乙女 森田照葉 海堀酔月 宮本百水楼 古川日曜 窪田和子 津田一江 尾藤まき 庄司登美子 市丸方子 古川洋子 東元良顕 内久保勝子 石井玲 長島正直 吉川しげ子 能勢孤高 寺中えん 内久保勝子 平田一暢 稲垣さだ子 桑田唯石 鵜飼曳馬 外山あきら 八木芳水 曽根幸広 高橋かめじ 奥田松子 竹村順一郎 広井瓢人楼 玉岡ぎん 川原菊酔 家久真智子 苅谷たかし 岡田恵方 岡柳二 吉田秀敏 奥昭二 峯柳水 寺中えん 崎山千代 家久真智子 |