からだ・・・顔・髪・目・耳・他・腕・指紋・胸、他・足・寝る
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いざペンを持つと頭が空になる 服ばかり替えず頭も変えなさい 食うための頭を二度にして下げる 釈迦牟尼の頭のような霰釜 おいそれと煽てに乗らぬ石頭 コーラスのママさんの顔別な顔 本当の顔は柩に持って行く そら困りますと困らぬ顔でいる も一つの顔を見られた遊園地 屯する暴走族のおさな顔 爪染めて二つの顔の使いわけ 顔二つもった男の政治力 人に顔見られたくない日が続き 不器量と見るな先祖に近い顔 タイムカード押すと会社の顔になる 明治みなこわい顔して額にいる 時の人などと見飽きた顔が載り 歴代の額飲めそうな顔もあり しあわせな顔と不幸な顔がもめ 笑わない顔で写して免許証 さわやかに老いたし水で顔洗う 世渡りの一つあわてた顔をする 追従を重ね自分の顔がない 葬列の中に納得いかぬ顔 いい顔をした時金が逃げていく 顔じゃない心だという自己弁護 舞台顔素顔どちらも父の顔 着かざって悲しい顔の人に会い 横顔に別れたいとは書いてない 責任を持つ顔ならば上を向け 魔がさしたなどと善人面をする ワイパーが必死消したい顔がある 顔パスという便利なものがある 念押せば横向く顔を追いつづけ 僣越といつもの顔が音頭とる バカバカとうれしい顔が逃げてゆく 欠点のない顔だちの冷たすぎ 秒読みへやっとやる気の顔となり 明日のかおつくるおんなのピンカール モナリザに似た顔をして黙秘権 非難した顔もまじって祝賀会 すこし直して人に会う顔つくる 詐欺に会う顔を誰でももっている 黙礼をされて素顔をたしかめる 民宿に泊まり素顔の愛にふれ 素顔では勝負出来ない歳になり 素顔までお見せいたして気に入られ 闇の中素顔になっている策士 悪役の素顔まじめな人でよし おどろきは朝の素顔に眉がない 子の笑顔みんな私の味方です いつにない笑顔で実は火つけ役 売りに来た喧嘩の腰を折る笑顔 つなぎ止める笑顔であったかも知れず 万人を救う笑顔をみんな持ち 受けて立つ闘志笑顔の下で燃え 妥協した笑顔と読んだのが誤算 ライバルの笑顔の裏にある打算 男への笑顔は別にもっている 感情の歯止めはいつも子の笑顔 いい寝顔今なら盗めそうなくち しかりすぎだった寝顔を拭いてやる 一歳の寝顔満足感に満ち 満ち足りた寝顔乳首がそっとぬけ 受験の子寝て童顔を取り戻す 子は眠る妻にもねむる顔があり ミス職場美貌が鼻にかかり出し 自画像にかいてはならぬ泣きぼくろ ひょっとこの面をはずせぬ泣きぼくろ つけたのでないホステスの泣きぼくろ もう逢えぬそんな気のする泣きぼくろ でぼちんを叩いただけですんだミス 多情多恨女の髪は手にあまり 屈辱を洗うに髪の毛先まで ひとすじの髪清方にあるいのち 髪を梳く髪に想いをのせて梳く 心まだ決まらぬままに髪洗う 逢いにゆく髪を逆立ちさせた風 満ちたりて女素直に髪を梳き スプレーで固めた髪に詩がない 束ね髪きりり紬の筬さばき もう一人の私が髪を染めたがり 笑えない日々そういえば毛が抜ける 女四十の抵抗髪を染めてみる 歌麿の髪はいのちの美しさ 心すでに妥協している髪洗う ヘアスタイルを変えて最後を賭けてみる 逢うて来て髪の先までいたくなる 贅沢な髪を垂らして反戦歌 病んでなお女は髪をいとおしむ 子のために下げる頭を梳いて出る 明日嫁ぐ娘の清らかな洗い髪 商売を昔は当てた髪かたち 結うよりは被る時代の日本髪 ほとんどはわが物でない日本髪 長女だけの記憶に母の日本髪 欲のない一生だったいい白髪 長い橋渡り終わったとき白髪 妻の座を守り白髪は歴史です 定年の父は白髪をもう抜かず 銀髪をなでるブラシは赤にする 思案橋白髪の増えることばかり 就職もきまって母の白髪見る 気の弱い男とひげに書いてある 藤岡琢也の髭に及ばぬ髭をおき ボンというそのひげづらの金使い 帰省した息子のヒゲにあきれる日 頬ずりをしに行く孫へ髭を剃る 象さんのようなやさしい目に負ける 発端はふと目が合った昼下がり 病人のあきらめている目に出会い 子はみんなママの味方をする目つき 新鮮な街を見たくて目を洗う 心まで覗かれそうな目に出会い 誘う目に許す目元が笑いかけ 目を閉じてものいう人の根性悪 目をつむることにも慣れて自己欺瞞 この席でそれを言うなと目で抑え 燃える目で好きな人などないと言い 目が二つあって眼帯ありがたし 伏し目がち言えば言うことある女 つぶてより痛いだまっている視線 耳打ちに妻のかがやく目も久し 美はそこに十人十色男の目 薙刀の気魄恩師の瞳にのこり 殴られて殴られ役の瞳がきれい 澄んでいる瞳に嘘をつけずいる 鎹と知らぬ子供の澄む瞳 ほめられる人の隣で目をそらし 純喫茶の隅にスランプ目をつむり 少年のこぶしの中にあるなみだ 口惜しがる涙この子に骨がある 極楽にだって涙は落ちている カムバック涙の味を知ってから いつわりの涙へ邪魔なつけまつ毛 どんな言葉よりも涙を見てしまい ペン胼胝にすこうし滲むわが涙 本当の涙別れた後に出る 涙もう涸れた女のヘルメット 女ですもの涙の武器は隠しもつ 再出発涙のかわくまで待てぬ 幸せな涙は母が拭きにくる 本当の涙は頬をつたわない 加害者の妻の涙が美しい すぐ乾く涙を女武器とする 歳に恥じながら男は涙ふく 涙壺おんないっぱい嘘を溜め 宮仕え口惜し涙を拭う日も 汽車動き出してこらえていた涙 そんな娘に育てたおぼえない涙 有頂天人の涙に気がつかず 指話夫婦耳の聞こえる子に涙 眉をかくきょうの心がそのままに 消して画く眉の長さにある野心 年聞くと女の眉はすぐ動き 洛北でこけしの眉を描く女 不幸とは眉を落として眉を書き 日々好日眉の白髪をもう抜かず 細い眉かいた娘は他人めき いっそ目の色もかえたい眉を描き 悪役の顔は眉から先に描き 無理な眉描くにきれいな眉を剃り 高卒の三日見ぬ間のつけまつ毛 寺訪えばハイと出て来たつけまつ毛 付けまつ毛深くつきあう人ならず すぐわかる身内まぶたのはれた人 ここだけの話に耳が心地よい 耳打ちをされ耳打ちをしてかえし 善人の耳で見事に騙される 薄幸の人の耳たぶ透き通り 負け犬の科白ききおく耳がない 聞こえない振りした耳が火照り出す 逃げのびた耳へ重たい相聞歌 片方の耳が謝礼を聞きたがる 出世する耳だと祖母がよくさわり 恋人を待つ全身を耳にして 耳たぶのふくらみにある父の愛 福耳を持ち地下街のふきだまり 福耳のあかしがたたぬままに老い 福耳をさげて施設へたどりつき 女児誕生クレオパトラの鼻を持ち 妥協案両方の鼻削られる 右正に母娘でございますと鼻 鼻の差で負けた馬なら明日がある 口に出すと破局が来ると思うとき 美しく老いたく愚痴は口にせぬ 長生きをしてねと口は重宝な 口だけの親孝行はみんなする 唇を噛むとき過去が燃えている 盗まれてからの唇濃ゆくなり 世辞並べその唇の薄いこと くちびるは盗まれそうな彩でぬる 人ひとり蹴落とす舌のなめらかさ 知能派の一人としての二枚舌 頷かす永六輔の舌足らず 女一人生きねばならぬ赤い舌 梅酒だけ知ってる舌にナポレオン 幸せはダイヤに勝る歯が光り まだ死ねぬ執念夜の歯を磨く 歯のうずき寄せては返す午前二時 憤ること多くして義歯ゆるむ 老いらくの最後の投資総入れ歯 サシスセソやれやれ入れ歯板につく 義歯をかちかち得意のお伽ばなしする 酒樽の木栓が泣く喉が鳴る 薬薬薬ビールの欲しいのど通る 女から腕を組んだとわかる型 パチンコの腕職安を馬鹿にする 学歴のない重役の腕のさえ 腕一本世に問う職のかたくなさ 金がないから職人の腕が冴え 振り上げた拳を下ろす深呼吸 荒れた手も誇りと思うお茶の席 胸に手をあてて何かが見えてくる 手は荒れるもの愛情にくるいなし 引き金の勘は忘れぬわが右手 不器用な手だが一家を支える手 荒れた手の一節ごとに子育て記 マニキュアの手で鷲づかみされそうで 君の手を借る君の手も痩せている 握手した一人裏切るかも知れぬ すぐ妥協したがる男手はぬくい お湯の出る暮らし農婦の手がきれい 励ましの言葉に代えて手を握る 手の豆は妻子に見せぬ二度の職 美しい手でつきおとすこともある 弥陀の手にすがりたい日もある写経 母の振る手は裏切れぬ発車ベル ほおづえの手が幻想に助勢する してやれることは死を待つ手を握る 水引を結ぶ嫉妬を秘めた指 何が奥さまですか私の指のふし 指を折る指の虚ろを風が知る 宝石を知らない指の高い節 写真屋の指正面をみな向かせ 男騙した指へ文鳥遊ばせる 点字打つ指に奉仕の灯がともる ピアノ弾く指が鉛筆削れない あやとりの指が追うてる遠い過去 鳴る指をみんな鳴らして身構える 人事課の指が私の名を弾く 哀しさは指が温もり忘れない 還らない子へ指切りの指痛む だまされた過去を悔いてる白い指 うれしさが胸につたわる手話の指 不器用な指だと思うねじ回し かしわ手を打って自分が騙せるか おんなの指は白くて細くて嘘つきで 魔術師の生涯冷えた指の先 白魚と言われた頃もあった指 一本の指を握って子と歩く 指一本怪我して指の恩を知る 自我埋めて生きる女の太い指 憎い指障子の桟のほこり拭く 安物でいい仕合わせなくすり指 親指は元気で夏みかんをむく 美しく老い撥だこのある小指 指切りの指から力抜けてゆく 字と指紋一人のひとを独りとす 盗難届わたしの指紋まで取られ 生きている生かされている爪がのび 快方のきざし嬉しい爪の色 爪を切る重い音する新聞紙 抱いた子の爪の三日月あざやかに 怨念は胸に収めて爪を染め 赤く爪染めてしし座を信じきり 妄想の中でおんなは爪を染め 台風の目の中にいて爪を切る もう親の娘でない赤い爪になる 親類は頼りにならぬ爪を染め 内職の都合で伸ばす爪があり 切り札を持っているからかくす爪 いのち宿りし爪まるくまるく切る 思い切って爪を塗ろうか一人旅 完全武装足の爪まで染めてくる 男は毎朝首を洗って家を出る 職安へ斬られた首を見せに行く ひとりいて首を回せば骨が鳴り 鉢巻きを首にずらして昼にする 紙をすくこの娘のうなじ雪に似る えりあしは亡びるものの美しさ 美しき乳房がゆえに子を生まず おんなをしかる時に乳房がじゃまになる 腹立てていつも乳房は張って来る 乳房かむわが児を叱り母となる 床運動少女に乳房二つある 人みんな胸に小さな鬼を飼う 長い深い雪渓がある胸の底 愛の波紋慕情となって胸にすみ 望郷の胸に水車の回る音 来る筈のない靴音が胸になる 好きなこと言える夫の薄い胸 切り返す言葉を胸の中で研ぐ 乾電池いくつで胸の火がともる ペーパーナイフで胸を少し切り開く 和解した胸をみどりの風が抜け わたしだけの胸にきらめく花暦 燃えもせぬ胸をマネキンふくらませ われ凡婦鬼と仏が胸に棲む キューピーの腹一杯につまる愛 細工して腹の底まで見抜かれる 正座して腹に一物ある構え 口は嘘目はほんとうをさぐりあい 腹八分それがなんともむずかしい 見られてる意識背筋を這い上がり 天罰を信じる母の背が曲がり 平凡に生きる背なへも流れ弾 田植えする背中団地に見おろされ 背な向けた女にあったのは打算 母の背の丸みへすまぬことばかり 射るような視線背中で受けとめる 結局は帰巣本能男の背 ぬるま湯に慣れると背骨まで曲がる 拗ねた背が憎い男の声を待つ 振り向かぬ母の背中へ小さき悔い 肩の手のぬくみへ言葉などいらず 肩のゴミ取って話の腰を折り さりげなく肩におかれた手を払い 十字架を背負う男の肩の幅 肩ひじを張った暮らしに疲れ果て 振り向かぬ肩は演出かも知れず 木枯らしが年寄りの肩抱きに来る いい人といわれわたしの肩がこり 愛憎のかたまりになる胃を洗う 不燃物ナウな男の胃に溜まる トラブルの処理へ男の胃が痛む ことわりの下手な女で胃が痛む 母と妻の間に入り胃をこわす 疑いを解きに胃カメラ降りてゆく 血液の借りをつくって生きのびる 燃える血は持たない雛の目鼻だち 風船に肺活量をあなどられ 玉の汗男の顔になってくる 女はおさえ男はぬぐう顔の汗 いい汗を拭く子の明日を信じ切り 横綱に勝ったきれいな汗光る インタビュー嬉しい汗がにじみ出る アルバイト汗した金をもつほこり 退職をして本当の汗をかき 新雪を踏み減量の汗をかき 遊ぶ汗働く汗にささえられ 働いた汗は真珠の色でおち 陽の恵みはじらいのない汗を拭く 給料袋男の汗の匂いする 男っていいな裸でくみかわす 尾があれば尾をふる姿かも知れぬ 人はみな後ろ姿で老いてゆく 手を膝へ伸ばすきれいな怨み言 膝がしらゆする男のうすなさけ 言うだけは言うておこうと正す膝 千に一つの奇跡などない膝がしら 膝小僧かかえて延命策を練る 父権地に落ちても脛はかじられる 靴に足を合わせて道は七曲がり やじ馬に担架の足が見えただけ ゲートルもモンペも知らず伸びた足 戦争を知らぬ世代の長い足 よく耐える妻の小さい足の裏 足だけになって夕陽を父帰る 千金の脚と主治医もいうた老い おみ足と言われた足をひっこめる 失業の足はやっぱり駅へ向き 洋装と和装の足を使い分け 美しい素足をジーパン何故かくす 快い素足がきいた砂の私語 農村もはだしの味を子が知らず 太陽に済まぬ朝寝で不足言う 朝寝した目に床の間の鏡餅 腑甲斐ないスタート今日も朝寝坊 宿はよし昼の枕が一つ出る スケジュールひる寝の時間書いてなし 角材の上で昼寝をする大工 馬車馬を自認明日へ早く寝る 言い勝った悔いひとり寝が身にしみる 健やかな妻の寝息に救われる 寝返ってからの寝息がこころよし 肩の荷をおろしたいびき起こすまい 頼母しい鼾憎らしいのも鼾 車内みな笑ういびきがまだつづき 映画館鼾かく父憎まれず 生きている証のいびき大きすぎ ドレミファの心得もありいびきかく 編み棒の夢胎内に鼓動する 契約書の余白に夢が描いてある 赤い靴ふくらんだ夢持ち歩く 妻でない女と歩く夢も夢 夢捨てた暮らしの中の赤い彩 珍しい墓参は夢を見たという 草に寝て二人に若い夢があり 夢にみた女と逢えそう花の寺 あなたには秘密の夢を見てしまう 老兵のまだ諦めぬ夢があり 夢枕戦友は二十歳のままでいる むかしから人は空飛ぶ夢を追う 確率は言うまい夢がこわれそう 太陽を釣るという子に夢がある 夢で逢う人は多くを語らない 獏などに女豹の夢はやれないよ 病床の夢ふるさとへ橋をかけ スキー買って夢の中にも雪が降る もういらぬ夢とも一度見たい夢 子にかけた夢をさらりと過疎に住む 愕然と夢覚めて聞く一人の名 献身の妻にはばかる夢を見る これを着て行く日の夢を追うて逢い 子にかけた夢また孫にかける夢 正夢になるか電話のベルが鳴る 少年の夢ポケットははち切れる 夢持てと叱る自分は後すざり 夢を追う女ある日の矢尻研ぐ 疲れかも知れず故郷の夢つづく 千羽鶴飛び立つ夢を折る一羽 美しく老いたき夢に染める色 河馬の口ほどのあくびをしてみたい この人も月曜病か欠伸する 保育器の欠伸確かに生きている 噛み殺す欠伸もおんならしくなる かあちゃんの欠伸わが家は平和だな 生活の疲れあくびに手をやらず 念仏か小言か祖母の声がする 忘れられそうで大声出しておく 失うもの失って聞く天の声 電話ではもっと美人の筈の声 熟睡をしたから沸いてくるファイト うちあけて聞かせた方がよく眠り 湯船からあふれる幸を逃がすまい 世話役の憩い最後の風呂にいる 小さい幸風呂に沈んで雨を聞く 女風呂おとしいくつと着せてくれ ぬるま湯を出る決心の正念場 お言葉に甘え一番風呂ぬるし 満ち足りた湯船現実から遊ぶ 一日の疲れ投げこむ脱衣籠 眉の無い顔が出てきた昼の風呂 朝風呂に生産性のない男 一番の湯へ一日をねぎらわれ とけるほど長い静かな母の風呂 シャワーから女の声も濡れている 頬被りで銭湯へ行く旅まわり 銭湯の鏡都会を知りはじめ 理髪店出ても無策の首である 与党にも野党にもなる散髪屋 散髪をして履歴書の顔にする 散髪の椅子で見合いを自白する さんぱつをすればよい知恵うかびそう 散髪は節約出来るものと知り 剃刀のよくすべる朝ファイト湧く 手ごたえのある剃刀に冬の音 美容院明日卒業のママで混み 美容院へ心の憂さを捨てに行き 美容相談結局鴨になりに行く 美容師の方はあっさりたばね髪 美容師に個性をうばわれる女 肩の荷をおろしてからの白髪染め 豆一斗パーマ代にはまだ足らず 美しい髪ねかつらと知っていて ほんとうの年はかつらの下にあり 遺伝とは哀し息子のアデランス 七人の敵をあざむくアデランス 妙薬はやはりなかったアデランス 化粧終わるABCD同じ顔 旧姓で呼ばれる会へ行く化粧 真実を語るに化粧などいらぬ 化粧する手から若さが逃げてゆく 少しだけ白痴美にする夏化粧 お化粧を直して距離をまた作る ときめきて化粧した日はもう来ない 化粧焼けの女に還る故郷がなし 現実にこんな嬉しい日の化粧 アイメーク世間見る目と別な目よ 酒代に比べてみよと化粧代 化けるにも順序があった化粧品 膳覆い明日からおしゃれすると決め 狸御殿に住んでいそうなアイシャドー 人恋えば櫛に素直な夜の髪 この艶に母は生きてる黄楊の櫛 母の哀しみが伝わる欠けた黄楊の櫛 生き過ぎたかおかもしれぬコンパクト 慕われてまんざらでないコンパクト コンパクトパチリ小さな夢を切る コンパクトの蓋何故開ける午後三時 独り身の翳りをたたくコンパクト 薄情へ叩きつけてもみたいパフ 子育てが終わったパフを軽く打つ 化粧瓶あければ罪がこぼれそう 春ですねハンドクリームうすく塗る ハンドクリーム菩薩の指に程遠く 何を待つこころか紅をつけてみる 生きがいを見つけた老母が紅をさす 何事もなかったように紅を引き 小姑になる日幾度も紅をさし 美しい嘘口紅を塗りながら 口紅はこころを決めた彩にひき 振り向いて欲しい心がルージュひく 香水を変えて別れる気の女 シャネルの香ほんのり移す請求書 颯爽としてジャスミンの香を残す |
園山栄 松下いつ子 滝井竹郎 吉岡恒彦 吉本硯水 加藤不苦老 森恵子 曽根幸広 野村正也 山田智子 池原喜美子 片山一歩 田名部修三 西岡ひろし 安居民樹 外山瓢人 外山瓢人 佐々木芳正 田中竹葉 加藤翠谷 島崎信子 定金冬二 中野悠歩 久次可鳳 水谷深泉 立壁閑史 村山守次 水永ミツコ 西村芳川 中山のり彦 筒井洋志 木野由紀子 深江勝人 上山加味夫 満吉通秋 吉川勇鯉 北沢雅子 中野美智子 竹内まとむ 飯野鳴潮 相川文子 竹見吉弘 森中恵美子 堀野准一 松浦幸子 渕脇えい子 米澤暁明 大橋一正 江村青帆 山本慶三 菅光子 福本白歩 岡藤寿 川辺昭子 末松利正 下野隆子 早川白帝 笠置よね 川辺昭子 池田アサ子 金泉萬楽 川辺梓 松永溪路朗 池田幸子 細川聖夜 藤原葉香郎 川上咲良 長谷川竜太 渡辺とみ子 三宅がんじ 田口勝義 古下俊作 佐伯みどり 安部光子 田向秀史 楠本知由 鈴木ちよの 水谷ますみ 田内文子 尾形さつき 永石珠子 森原鈴香 平松圭林 北沢雅子 吉岡敏子 加藤道子 渡辺つゆ子 井上富子 吉田秀哉 船越汽水 田中桂太楼 栗原文絵 伊藤柳涯子 小林とき 長田一丁 森田照葉 生島鳥語 合田稔 大藪布袋 河上保 北山君枝 大西彩雲 冨士野鞍馬 志水浩一郎 金泉萬楽 島本築女 牧園多恵子 日下部舟可 柏木和代 松岡十四彦 平井与三郎 小林敬山 片岡直人 麓弘子 中野悠歩 丹波太路 岡田ツユ子 櫻井長幸 熊野禎三 宮城亜亭 米澤暁明 田中南桑 博多成光 須之内まいと 平井良子 渡辺吐酔 川井古雨 松崎豊 安田蝶の助 高田しかを 田中一窓 石崎一春 細井辰二 吉田純造 加藤翠谷 富山祥壺 山田菊人 林照子 川辺梓 長尾無双 大橋一正 長田武司 内匠民子 上野微風 大野連山 藤崎一幸 西野光陽 西村左久良 藪内千代子 山口貞美 麓弘子 四道花子 佐竹君女 森本清子 山中一水 片岡つとむ 鎌田京史 内藤凡柳 片田加代子 古下俊作 片上明水 古下俊作 高橋千万子 井内白水 鋳谷京糸 川西忠義 吉田右門 外山あきら 迫部秀子 郷原麦人 疋田青峰 北沢尚子 田頭良子 奥豊价 荻田千代三 真島美智子 間瀬田紋章 上田千路 村山守次 宮本時彦 真島美智子 和田たかみ 吉岡恒彦 高橋佳笑 竹見吉弘 草苅深根 青砥アキミ 松崎豊 梶原芳枝 藤下直国 十鳥戦兵 高木鈴の家 中田たつお 古川日曜 尾形さつき 坂倉広美 土井はる子 福田秋風郎 柴田午朗 白谷水煙 尾花白風 加藤翠谷 丸山茂巳 橋本言也 高橋六根 金泉萬楽 青木勇三 薦田とめ子 潮見白柱禅 坂成増蔵 佐藤恒星 石丸尚志 馬場凡 北山紀世 藤原葉香郎 柴田午朗 宮崎御柳 吉野すえ乃 金沢喜久子 藤原葉香郎 山本嘉行 表義人 谷岡不可止 小野登与路 吉田湯北 田頭良子 藤原静香 矢須岡信 川崎かんじ 徳田佳周 生島鳥語 武内幸子 平松圭林 高田君子 上野山東照 中野義一 山田千海 岡田篤 奥田松子 上野山東照 平井綾女 奥田松子 進藤すぎの 大道美乙女 清水千生 鳥居真寿夫 上野十七八 柴山省市 中島和子 林照子 篠原北斗 山田寒句 山崎貴子 桑原狂雨 平田みのる 岩井三窓 櫛田信子 大城俊文 岸本吟一 大下六辰 木塚秋子 楢原博子 篠原北斗 鋳谷京糸 石田天留 山本一途 杉本みよ子 辰谷白村 久米鳴石 野口北羊 向田桜羊子 松村季夫 谷川久仁子 山本幸水 中村その 外山あきら 吉田右門 森西鳥 中西青嵐 上田鳴夫 船迫勝彦 奥田新吾 浦真明 槙紫光 岩田三和 今井胡次郎 高橋節美 岸本吟一 立花忠子 山本喜久恵 植松美代子 小梶忠雄 浜口明山 坂倉広美 臼井はな枝 能勢孤高 邑中都詩子 松本舎人 水無瀬冨久恵 津田一江 吉田正夫 藤本芝風 田中竹葉 竹見吉弘 斎藤矢人 邑中都詩子 酒井路也 中田たつお 中山秀峰 谷克美 竹村順一郎 北村環 槙紫光 塩見仁江 清水千生 田村百合子 池下まごし 森愛子 林伯馬 加治蛍子 川上紅雀 永井東北 池田勤也 木野由紀子 津田子午線 河野なかば 原操 亀井昶彦 西村雅柳 岩尾多見三 篠崎扶美子 梶川雄次郎 奥田白虎 金泉萬楽 川野肇 井上信子 岡道一 榎本敦 長谷川竜太 菅光子 石井青馬 上妻炎志 小林秀朗 内久保勝子 竹村勝子 上田佳風 郷原麦人 平松圭林 岸本井浪 水谷ますみ 小野杏子 園山栄 広本芳水 南野浩三 高谷梵鐘 中村柳児 木村菜美 成貞可染 奥豊价 丹波太路 佐藤きよし 高杉鬼遊 生島白芽 大串草光 久保定雄 佐々木京子 内田松風 田中南都 宮本佳女男 岸本水府 長田一丁 窪田善秋 中尾飛鳥 中武繁明 酒井唯一 奥田甚六 播井春酔 保田吉彦 荒金千明 藤松一路 阪口佐一 深野吾水 永石珠子 安井蜂呂 本谷歌堂 松原牛歩 小谷公子 島本築女 多屋三笑 安武九馬 寺本つねお 山路政子 黒川清光 堀野准一 加藤映桂 梶本放亭 西村芳川 寺井のり子 飯沢鳴窓 田中南桑 増田糾葉 水江マツ子 近江砂人 北沢双舟 歌藤一麦 伊東真純 中島ひろむ 小野登与路 平松圭林 邑中都詩子 田中一窓 轟木蘇人 田中とも子 馬場明子 伊佐豊子 永津短夜 野瀬喜達 真島美智子 江上文健 山口松枝 保木寿 番野多賀子 青木桂堂 志水浩一郎 大下六辰 竹内あきら 矢内灯雨 上田喜美子 橋本丈馬 北野真生夫 勝盛青章 大谷章 斉城史朗 藪内千代子 西村芳川 前田英樹 梅原憲祐 中村よしこ 武内紅子 成貞可染 木幡雅一 庄山素直 中田紀水 岡村嵐舟 小枝つぐを 佐々木喜久楼 小野江芦舟 飯田かずを 川畑幸一 飯田敏子 武藤伶子 尾谷清風 堀江覚朗 水川竹刀 芋生和恵 越智くに子 中田紀水 近藤ふくえ 松野利昭 佐藤恒星 松下いつ子 江上文健 大場裕帆 槙紫光 池田昭一 平松圭林 山田チク 長沢相舟 長谷扶次子 小宮美奈子 兵頭まもる 佐々木芳正 矢坂花澄 二川三語 井上富子 進藤邦郎 庄司登美子 庄司登美子 尾藤まき 木村驢人 大畠いちろ 外村芳春 小野正美 広瀬其三男 高橋馨子 明石礼子 甲斐芙二枝 谷みちこ 北沢雅子 大崎晴子 永石映子 松沢鶴水 塩見仁江 竹岡訓恵 間瀬田紋章 大和柳子 福島郁三 |