欽ちゃんのお父さんが作った「ダン35」            2001-5-20 (2005-9-19追記)



■たった今、テレビで見た話しです。上のメモはテレビを見ながら取りました。10チャンネルの「グレートマザー」18:30〜19:00という番組で、たまたまリモコンをカチャカチャと変えていたら突然、見たことのないカメラが写ったのが、これです。
番組は萩本欽一さんのお母さんの肝っ玉母さんぶりをドキュメントしたものらしかった。ところで番組では欽ちゃんのお父さんは立派なカメラ製造家で、カメラが高価で、大型であることに対して、もっと一般の人に使ってもらいたいと思って自らカメラを製造したという。「ダン35」というカメラである。戦後直後、諏訪に工場を建てて3000円で販売したが、まったく売れず昭和25年に倒産してしまったとのこと。

■ 見た目の印象は軍艦部の外付けファインダー(クロムメッキ風)が実にカッコいい。軍艦部と一体化していないので、ライカの外付けファインダーを彷彿とさせる。上からのプロフィールはビトマチックそっくりだけれど、ビトマチック以前に作られているのだ。なにより前玉の周囲にDAN ANASTIGMATと誇らしげに刻印してあるのが魅力的である。これが35mmフルサイズであれば、ローライ35の元祖と言ってもよい。ちなみにダンは自分の名前の萩本団次から取ったとのこと。

■番組では、日本カメラ博物館の方が実物を持って出演しており、博物館の正規所蔵品である。早速WWWで「萩本 カメラ」を検索する。何でも御存知の方はいるもので、東京の萩本商会から昭和25年に発売された「ダン35V」の説明がある。このカメラはファインダーが四角になって軍艦部に一体化してしまったので、オリジナルのよさを失っている。
またダン35の前身は戦前のボルタックス(元祖ボルタ版)であるとのことだが、このボルタックスともデザインは違う。「ダン35」のデザインが一番よいのである。

■手に入れることは不可能であるが、せめて実物の写真だけでも見つけたい。

(2005-1-10サイト訪問者が以下のサイトを教えてくれた。
新井と申します。ホームページを拝見しました。参考になりました。ちなみに、ダン35の写真は以下のページにあります。http://www.tksys.co.jp/arrow/h_kan.html


カメラ我楽多館より画像引用
■新井さんが見つけてくれた「ダン35」の写真は上のものである。しかし自分の記憶を優先すると、どうも違うのである。上のメモのように「ダン35」の軍艦部は写真のように、フラットではなく、巻き戻しノブ側が出っ張っている。写真は、まるでボルタックスと一緒である。下に【ごちゃまぜ歴史写真】さんから引用させていただいたボルタックスの宣伝写真を示す。
 ということで、新井さんの情報はありがたいのであるが、まだ何となく釈然としない心境。ようするに自分で「日本カメラ博物館」に行って調べればよい話しではある。

■もう一度下の写真を見てください。キャッチコピーが「比類なきペンカメラ」とある。「ペン」という概念は、「オリンパス・ペン」の独創ではなかったことが証明された。別にだからといって、オリンパス・ペンのすばらしさが減る訳ではない。





(2005−1−30)追記
■訪問者新井さんの情報に触発され、本気で調べようということで、YAHOOのオークションで「アサヒカメラ編:昭和10〜40年広告に見る国産カメラの歴史,朝日新聞社(13000円,1994年初版」を入手した。そこに以下の広告を発見した。これで全ての疑問は氷解した。私がテレビで見たのは「ダン35」ではなく「ダン35U」であった。



左は「アサヒカメラ昭和24年11号」、右は「アサヒカメラ昭和25年3月号」
ダン写真用品株式会社



(2005−9−19)追記

■訪問者の日和崎さんのご好意で、ついにDAN35Uの実物写真を見ることができた。

 日和崎です。では、画像を数枚送らせて頂きます。Webでご自由にお使い下さって構いません。ちょっと大きめのファイルをお送りしますので、トリミングやリサイズなどご自由に加工して下さい。ちなみに、背景の線の間隔は5cmです。私はカメラはまるきりの素人で、このカメラもいつのまにか手元にあったという感じで、特に思い出はなかったりもします…。
 レンズは半沈胴式(?)で、一番奥のヘリコイド(焦点調節と共有)を回すとせり出てきます。正面画像を見て頂ければ一目瞭然ですが、焦点調節は左周リで、無限遠,40,20,8,6,4(feet!)の目盛が切られています。シャッターは1/100,1/50,1/25,Bが選択可能のようですが、既に壊れていて切ってみると約2/3の確率で閉じません(画像でも半分開いたままになっているのがお分り頂けると思います)正面向って右側のレバーでシャター巻き上げ、左側で切るということになります。絞りは4.5,5.6,8,11,16の目盛が切ってあります。II型ではフィルムは背面からではなく、下部から出し入れします(開けてみたら、まだフィルムが入っているようです)。
 ただ、このカメラを所有していたと思われる祖父(10年ぐらい前に他界しましたが)は新しモノ好きで目新しいガジェットはなんでも買っていたようですので、こういうものが残っていたとしてもあまり不思議ではありません。






【カメラの触感】