まだデジカメを買ってないのか ?                                          2009-3-20




「絶対にデジカメなんか買わないぞ!と書いたのは2004年の12月のことだった。それから4年以上たった。今日はそろそろ「まだデジカメを買ってないか?」を報告する必要がありそうだが、言いたくない。まあ、年寄りがまだ意地を張っているのかと言われるところだ。
 まず客観的環境を見ておく。CIPA(カメラ映像機器工業会)http://www.cipa.jp/index.htmlの統計から上のグラフを作ってみた。減りゆく銀塩カメラの数字を入力するのは寂しい限りだ。
2000年にデジカメの生産が銀塩を抜いたと報道された記憶があるが、それは生産高での比較の話しであった。だから、台数ベースでは、銀塩はもう少しがんばって2002年の夏に追いつかれ、9月についに追い抜かれてそれっきりとなる。私は今でも中古カメラを買っているが、新製品として買ったのは、2003年7月17日(ライカM7)と2003年8月21日(FUJIFILM Silvi F2.8 定価40000円) がたぶん最後となった。
 特にフジのSilvi F2.8は、シャープな広角ズーム (スーパーEBCフジノン24mm〜50mm) を搭載し、シャッタポタンが左右に2つあったり、小さなミラーがついていて自分撮りが出来たりと、旅行用には最高のものであった。まさに、これが10年前にあったらと思わせる「遅く来た最後のコンパクト名器」であった。これにカラーリバーサルを入れて、特に四国遍路でずいぶん使った。今、いつ買ったか調べるために引っ張り出してきたが、元箱が残っていたので、本体を軽く拭いて箱にしまった。これを次に見ることがあるとは思えない。いいカメラだが、眺めたり、拭いても嬉しいというレベルではないからだ。

■さあ、さらに寂しい仕事だが、銀塩カメラの生産統計がCIPAから消える瞬間を入力してみようと思って、まず2008年1月が生産台数1580台を入力、次に2月分のPDFを開くと、「銀塩カメラ合計の区分は、集計上の規定を満たさなかったため表示できません。」となって統計上は突然消えてしまう。その2008年2月、デジカメの生産台数は717万台であった。銀塩カメラは今でも新製品が販売されているが、実質的に日本メーカとしての銀塩カメラの量産は2008年1月に終わったということだ。しかし、そんなに心配することはない。真空管アンプはいまだに手に入るし、LPレコードだって、インターネット・オークションのおかげで以前のように探し回らなくても安価に手にいれることができる。銀塩カメラも同じだ。わたしの生きている間は心配することはないだろう。

■そろそろ、デジカメを買った話しを書こう。書いてしまえば、気が楽になりそうだが、言い訳がましいのは仕方ないところだ。昨年の夏、サンティアゴ巡礼路、そのピレネー越えの部分を1週間ほどかけて歩くことを計画した。ともかく、荷物をギリギリまで減らしたい。重量だけでなく、カサばるのも困る。そこで、眼を付けたのが、リコーのGR-1。中古カメラ屋でGR-1sを購入した。28mmの広角レンズに定評があるが、フィルム6本込みで400gとなってしまう。しかも、試し撮りでは、期待したほどの切れ味が出せなかった。出発が真近になって、やはりSilvi F2.8を持っていくかと思いかけた頃、リコーからカプリオGX100の後継としてGX200が販売された。あまり深く考えることなく、ビューファインダ付きを購入したのが、2008年7月11日。しかしあまりのが電子ファインダの画質の悪さに、翌週、GR-D用の21/28mm用の光学ファインダを購入。これが、上の写真の構成。8月、これをスペインに持っていった。フィルムの重量はゼロになったが、結局、充電器込みで400gとなった。使い勝手が分からないので、多くの失敗写真を作った。

■撮影結果を液晶モニタで確認できることを当てにしすぎた。写ったつもりが、プリントすると全然イメージが違う。フィルムの場合は、現場で見たイメージと、プリント上がりのイメージの差でガッカリするが、腕が悪いと納得できる。しかしデジカメの場合は、現場で見たイメージと、その場で確認したモニタのイメージで、とりあえず写ったつもりになって、これがプリントすると感じが違うのが二重にガッカリする。かなりデジカメを甘く見ていた、というか信頼しすぎた。失敗原因を今後の対策のため以下に整理した。

<1>GX200固有の問題として、レンズ表面が大きく、それが手に触れやすいこと、雨に当たると、すぐにレンズに水滴が付着する。歩行で汗をかいているし、ともかく疲れているので、その都度レンズを拭くことはできない。結局、ずいぶんと滲んだボケ写真を作った。

<2>広角はパンフォーカスで、全体的にピントを合わせるというのが、スナップに便利なのだが、このGX200のオートフォーカスでは、随分とヒンボケ写真を作った。24mmだと、前ピンになりやすく、無限遠までピントの合うパンフォーカス写真が撮りにくい。

<3>手ぶれ補正に期待しすぎて、歩行中の片手写真でブレが補正できていない写真をいっぱい撮った。これは、撮影時にシャッタ速度をあまり意識しないことと、デジカメの感度が良すぎて低速シャッタが切れてしまうのである。

 それでも、1週間の歩行で、500枚以上、撮ってきた。かなりはメモ代わりではあるが、フィルムでは考えられないデジカメの良さだろうか。ただ重量の問題が解決できれば、もう一台、銀塩カメラを持って歩きたいという気持ちは変わらない。重量や、携行性でスプリング・カメラ式のミノックス35が最適だと思うが、今一つ写りがすっきりしないのだ。レンズのコントラストが低いのか、フィルム選択が悪いのかうまく使いこなせない。まあ、何にするか考えるのも楽しみの一つだ。 


2008-10-21 ヴュルツブルグ・マリエン橋あたり (GX200)



【カメラの触感】