携行装備品リスト


(2006-11-18)

■コエーリョ、シャリー・マクレーン、黛まどか、神渡良平らのカミーノ巡礼の記録を読んだが、どの文章も共通しているのが、その旅程が最初だけ詳しく、途中から日付や場所の記述が少なくなることだ。黛さんのは、比較的詳しいが…。最初のうちは、あらゆることが新鮮で困惑することばかりなので、細かく記録する。しかし、そのうちに、その歩行のリズムに慣れてくるにしたがって、日付や時間の感覚を失っていくのか、自分の内部に沈潜していくのか、外界への観察も、より神秘的になっていくので、ルートについての実用情報がだんだん得られなくなる。もちろんコエーリョのものは小説だし、他の書籍も、ガイドブックではないので当たり前のことだ。
 イーブ・ボティノー「サンチャゴ巡礼の道」河出書房新社,(1986)には、15世紀の巡礼記録から再現された里程表がある。1417年にコーモンのノンパール二世が記録したものであるという。旅はコーモン・シェル・ガロンヌから出発するが、ここではサン・ジャン・ピエ・ド・ポーからサンチャゴまでについて、表を作ってみる。単位は「里」であるが、「…ピエ・ドポー」から「サンチャゴ・…」までの累計は159里、全長800kmとすると、1里=約5kmと見ることができる。一日に2里から8里を歩いて35日で踏破している。現在でも速い人で30日、普通は40日というから、今も昔も変わらない。なお、黛まどかさんは48日かけている。四国遍路も同じで、なにも早く踏破したからといってご利益が多いわけではない。現在のルート地図(The Road to Santiago:Edilesa)の地図で、同一地名で、その距離数の分かるものに残距離キロ数を付記した。他の国内版のキロ数より、若干距離が少ない。

■こうして書いてみると、全体のルートを歩いてきたような気がするから面白い。いままで聞いたことのないような地名も、少し耳になじんできたし、それぞれの町の距離間がつかめたのが収穫である。せめて、…ピエ・ド・ポーからプエンテ・ラ・レイナまでの5日間でも歩いてみたいという願望が強まる。


1417年のコーモンのノンパール二世の巡礼記録より
地  名 区間
距離
残距離 付  記
サン・ジャン・ピエ・ド・ポー 0里
「カペイロン・ロージュ」(不詳) 3里 …ピエ・ド・ポーから約15kmにValcarlos宿泊可能
ロンスヴォー 4里 749km イバニェタ峠(1092m)越え、シャルルマーニュ古蹟
ララソアーニャ 5里 727km地点Zubiri宿泊可能
パンプローナ 3里 706km
プエンテ・ラ・レイナ 5里 684km 王妃の橋
エステーヤ 4里 661km 星降る町、サン・ミゲール教会
ロス・アルコス 4里 640km
ログローニョ 5里 612km 南にクラビーホの古戦場
10 ナバレーテ 2里 599km
11 ナヘラ 3里 581km
12 サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ 4里 561km
13 ビヤフランカ 7里
14 プルゴス 8里 488km 南東60kmにサント・ドミンゴ・デ・シロス修道院
15 オルニヨス・デル・カミーノ 4里 470km
16 カストロヘリース 4里 450km カスティーヤ平原
17 フロミスタ 5里 424km
18 カリオン・デ・ロス・コンデス 4里 405km
19 サアグン 8里 366km ムデハル様式のサン・ティルソ教会
20 マンシーヤ 8里 330km
21 レオン  4里 311km パラドール
22 プエンテ・オルビーゴ 6里 275km
23 アストルガ 3里 259km バラ色に輝くカテドラル
24 ラバナル・デル・カミーノ 5里 238km 廃村フォンセバドン、鉄の十字架
25 ポンフェラーダ 8里 205km 聖堂騎士団の町
26 カカベロス 3里 190km
27 トラパデロス 4里
28 ラファーバ 4里 セブレイロ峠(1463m)
29 トリアカステーラ 6里 132km
30 スリア 4里 113km
31 プエルトマリン 4里 90km
32 パラス・デ・レイ 6里 67km
33  メリード 3里 53km
34 ドアス・カサス 6里 歓喜の丘
35 サンチャゴ・デ・コンポステーラ 3里 0km
累計 159里




サンチャゴ巡礼