リフジオとアルベルゲ


(2007-2-25)


■カミーノを歩くときの心配事は、一に安全対策、二にルート、三に宿泊、四に食事と言うことになろうか。今日は宿について調べてみたい。四国の歩き遍路では、宮崎地図に詳細な宿のリストと電話番号があるので、これを参照して大体午前中に、その日の宿を特定する。そうすることで、その日の目標がはっきりするのと、どんなに苦しくてもたどり着くべき安全圏が確保できるという安心感が得られる。国内であっても、宿が決まっていないと非常に心細い。ところがヨーロッパ鉄道旅行をするときは、気が変わったり、時刻表の読み間違いなどで予定の列車に乗れないことがあるので、しばしば夜遅くホテルを探す必要に迫られる。街を歩いて、ホテルの外観を確認してから飛び込むのだが、相当遅くてもまず断られない。しかしこれは、ある程度大きな鉄道駅の近くの場合だけに有効だろうか。カミーノではそうはいかない。

■各書を読むと、カミーノでは「リフジオ」とか「アルベルゲ」と呼ばれる(徒歩)巡礼専用と思われる宿泊施設が少なくとも20〜30kmおきには設けられて、これを利用させていただくようだ。これらの施設は中世の巡礼最盛期から聖堂や僧院が巡礼を救護することを目的に作られたもので、現在は個人や地域が慈善的に運営しているケースも多い。辞書的には以下のように説明される。

     [albergue]宿。避難所。
     [refugio]隠れ場所、避難所。


■「リフジオ」と「アルゲルベ」との明確な区分はないようだが、手元の英語版 「Practical information booklet ::(Edilesa) 」の2001年版宿泊ガイドでは、「Pilgrim's shelter」と「Pilgrim's hostel」に区分して説明している。「Pilgrim's shelter」は「レフジオ」、「Pilgrim's hostel」は「アルベルゲ」と理解して良いようだ。費用は無料から数ユーロの有料あるいは、「お志」という具合である。
 前掲ガイドのいくつかの項を概訳すると以下のようになる。

ロンセスバジェス【Pilglims' Hostel.Roncesvalles Shelter】
…52のマットレスと、16対の寝台。…ラウンジ・ディナー、トイレ、シャワーあり。自炊場と毛布なし。寝袋は必需品で、夏場は混雑するので床に敷くグラウンドシートも持ってきた方がよい。自転車置場あり、ドアは16:00〜22:00まで開放され、翌日は8:00までに出発しなければならない。…フランスからの徒歩巡礼が優先的に宿泊できる。自動車旅行者や団体は宿泊不可。無料(お志)

スビリ【Municipal Pilglims' Hostel】
…16人収容、拡張予定。…古い校舎を利用しており、寝台と机、電気ヒータあり。熱い湯の出るシャワーがあるが個別ではない。料金は2.40ユーロ。the person in charge is called Loli. (西和辞書ではLoliは固有名詞で、(Maria) Doloresの愛称とある。 )

ウテルガ【Municipal Pilglims' Hostel】
…2〜4人収容。一対の寝台がある小さな部屋のみ。シャワーつき。無料。満員の場合はMr Joaquin さんかだれかに訊ねること。ここは公式のホステルではない。電話なし。

エステージャ【Municipal Pilglims' Hostel】
…40人収容。…カルロス管理人。…通年オープン。14:00〜21:00。トイレ、ホット・シャワー、キッチン、及び自転車置場あり。エルモーゾ メンドーサさんがあなたの馬を面倒見てくれるでしょう。3.01ユーロ。


■四国遍路の通夜堂より設備はよさそうだが、最良でユースホステル・レベル、わざわざ熱いシャワーと書いてあることから、単にシャワーと書いてあるものは冷水であることを覚悟しなければならない。ともかく雨風をしのげて横になれれば御の字だと考える必要がある。四国遍路で通夜堂泊まりをして、少し鍛えておいた 方が良いかな。
 予約ではなく到着順に入れてもらえ、満員になったらおしまい。だから遅くても15:00iまでには到着するようにしなければならない。6:00から歩いたとして9時間。平均27km/日程度の歩行になろうか。ただし、多くの宿泊予定地では、「レフジオ」や「アルゲルベ」以外にも、普通の宿もある。さらに4・5日に一度は大きな町を通る。そういうところでは、普通のホテルに泊まることもできるだろう。スペインのホテルのランクを「中谷光月子:サンティアゴ巡礼に行こう!,彩流社(2200円),2004年」を参照して示す。ちなみに同書では「リフジオ」を「レフーヒオ」と記述している。これの方が正しそうだ。

■パラドール・ナシオナル(Parador Nacional)
 戦後、古城や修道院を利用して作られた国営の観光宿泊施設。
オテル(Hotel)
オスタル(Hostal)
 ホテルよりランクが落ちる。建物全体が宿になっていればオテル、建物の一部、たとえば二階だけが宿になっている場合がオスタルであるとのこと。1992年にダリ美術館を見るためにフィゲラスでオスタルに泊まった。一階がバーになっていて、二階に泊まった。鍵は取れかかった単なるフックでとても不安。ベッドを移動してドアに押し付けて寝た。朝起きだしても、宿の主人が出てこない。パスポートを取り上げられているので、出発できず、予定の電車に乗り遅れた。そのようなレベルもある。
■ペンシオン(Pencion)「P」
■フォンダ(Fonda)「F」
■カマ(Cama)「C」

 ペンションが民宿、フォンダが木賃宿、カマはベッドだけと言えるが、違いははっきりしないらしい。どこに泊まるにせよ、「リフジオ」や「アルベルゲ」は、クレデンシャルに証明スタンプを押してくれるので、何処でも訪ねる必要がありそうだ。






サンチャゴ巡礼