四国遍路関連古書
2007-2-27より作成開始

■四国霊場を巡ること20余度、遍路道標を整備し、遍路の案内書「四国遍路道指南」(みちしるべ)を出版した。現在の88ケ所の札所番号はこの真念法師が付けたものである。それらの功績から「四国遍路の父」と呼ばれている。
    四国遍路道指南(貞享4年)の著者
    四国遍礼功徳記(元禄3年)の著者
    四国遍礼霊場記(元禄2年)の共同著者
 この真念の古書が手に入らないかと、しばしば「日本の古書店」サイトや「ヤフオク」をチェックしている。そうすると、それ以外の古書が目につき、少しづつ手に入ってくる。



発行 表紙170 書 名 内容300
承応
2年
澄禅
「四国遍路日記」

宮崎忍勝 解説校注
大東出版社,1600円
昭和52年10月20日初版
194ページ
真念以前、まだ八十八の番号も定められていない江戸中期の高僧澄禅による遍路日記を石巻塩竃神社で近藤喜博博士が発見。これを宮崎師が訳したもの。
明治
32年
大西鳩居
「四国八拾八ケ所道開」
8帖
明治32年6月19日印刷
明治34年2月3刻
明治
35年
山縣玄淨
「絵入り四国八十八ケ所案内記」(全)

明治35年2月21日印刷
大正13年4月1日4版増改発行
48ページ



88ケ所ルート図が添付されているが、かなり現在と札所の異同がある。

昭和
6年
下村千秋
「遍路行」

中央公論,1円50銭
444ぺージ
 小説であるが、ある程度の体験や伝聞がないと書けない内容であり、戦前の遍路の雰囲気がよく出ているように思う。おもしろい。著者の下村千秋(1893〜1955。茨城県生れ)は「ルンペン文学の最高峰」とされる作家である。

<参照>
阿見が生んだルンペン文学の作家
http://www.town.ami.ibaraki.jp/kankourekishi/
kankoubunka/shimomura_chiaki/shimomura.htm
昭和
9年
下村海南
飯島曼史
「遍路」

朝日新聞社,定価1円
300ページ

下村海南(弘)(1875--1957)逓信省の官僚などを経て、朝日新聞副社長となった。その時代に四国を講演しながら自動車などで巡った時事論談。終戦時、内閣情報局長として玉音放送を実現させる。戦後拓殖大学の学長となる。遍路や寺に関する話題は多くないが、番外の箸蔵寺を評価している。

坂道を下ってくる4人が下村・飯島夫妻 
昭和
13年
安達忠一
「四国遍路同行二人」

此村欽英堂,定価?
150×105mm 166ページ

別に「同行二人四国遍路たより」(安達忠一)写真数葉・遍路地図入りがある。これを宮崎建樹さんの案内書の「タネ本」と書くサイトがあるが、見ていないから何ともいえない。少なくとも本書を宮崎さんが引き写した痕跡はない。
昭和
14年
「海」四月号
大阪商船
大阪商船の企業誌に高群逸枝の「四国遍路の旅が投稿されている。以下の3ページだ。
  1ページ
  2ページ
  3ベージ
昭和
16年
遍路発行所
村上長人編集
「遍路」
第11巻・第4号
昭和6年刊行開始,定価10銭
A5版12ページ

「人生の新標語・遍路愛の提唱」を標榜する月刊誌。本号では宮尾しげをの「四国遍路行」(画並文)の36回目の連載が掲載されている。同氏の遍路は昭和13年以前に行われたと推察される。

昭和
17年
荒井とみ二
「遍路図絵」

新正堂,定価1円80銭
221ページ

四国在住の筆者が見た遍路風俗。日傘をさす洋装遍路や、山道を箱車に引かれる遍路などが描かれる。平等寺では、奉納された箱車を見た。
昭和
18年
宮尾しげを
画と文「四国遍路」

鶴書房,定価2円30銭
242ページ

<参照>「戦時中の遍路紀行」
この文で、この遍路は昭和17年に行われたと推定したが、上掲の雑誌「遍路」連載を発見したことから、この推定は誤りと判定される。

昭和
25年
週刊朝日
4月2日号,定価20円
38ページ

巻頭記事が「天皇四国御遍路」である。
昭和
31年
「四国遍路」
岩波写真文庫176,定価100円
B6版64ページ

東京都写真美術館で見つけて、欲しかったもの。岩波写真文庫は戦前・戦中に日本工房でグラフ誌「NIPPON」を発行してきた名取洋之助の戦後の初仕事である。本書の撮影者は分からない。

遺骨を胸にする遍路
昭和
39年
西端さかえ
「四国八十八札所遍路記」

大法輪閣,定価480円
336ページ

現在の近代的な本堂に変わる前の香園寺
昭和
46年
前田卓
「巡礼の社会学」

ミネルヴァ書房,定価980円
277ページ
名著として知られるので、古書の価格も高い。通常の半値4000円の古書を探すのに随分とかかった。西国巡礼と四国遍路についての初期の学術的成果。写真も多い。
昭和
49年

1974
宮崎忍勝
「遍路 その心と歴史」

小学館、850円
288ページ
昭和
54年
1979
高群逸枝
堀場清子校訂
「娘巡礼記」

朝日選書、860円
詳細な記録
昭和
55年
雑誌「太陽」
新年特別号,定価870円
瀬戸内寂聴「巡礼」特集
昭和
60年
宮崎忍勝
「四国遍路」

小学館、1800円
228ページ
平成
14年

2002
雑誌「旅」
第76巻 第3号,定価670円 
特集「四国遍路」

 写真家の横山良一さんの写真・文など、充実した内容。特に大正の広重と呼ばれた鳥瞰図絵師「吉田初三郎」(1884--1955)の絵図が公開され、新知識を吸収。

初三郎の絵地図
早稲田大学道空間研究所所蔵
平成
16年

2004
佐藤久光
「遍路と巡礼の社会学」

人文書院,3000円
264ページ
種智院大学教授による調査・論考。…本学は、天長5年(828)弘法大師 空海の創設された「綜藝種智院」を起源とする学校です。「綜藝種智院」は真言密教の思想をもって、社会に貢献する人材の育成を目的とした我が国最初の庶民に開かれた私立学校であったといわれています。…とHPにはある。
平成
18年

2006
佐藤久光
「遍路と巡礼の民俗」

人文書院,3100円
309ページ




【四国遍路】