巡礼者手帖(Credencial de peregrino)



■巡礼の信仰には何の義務も拘束もない。もちろんミサにあずかるのが普通だが、それとて義務ではなかった。宗教的感情がおもむくままに振舞い、内心の満足を得ればそれでよかったのだ。…ところで巡礼も故郷にいるとき、つまり一般教区民でいる時は、それなりの規則的生活を要求される。してみれば、巡礼というのは特別の、一種特権的な状態にほかならない。それはおそらく、権力や共同体の保護を離脱して孤独な身の安全を神と聖者の加護だけに託したことの、つまり神の貧者たることの代償であろう。
             フランスの聖者たち−古寺巡礼の手帖:渡邊昌美,大阪書籍より




■サンチャゴ巡礼に関する実用的な情報がほとんど手に入らない。手元にあるのはマドリッドの本屋で手に入れた「PRACTICAL INFORMATION BOOKLET」(Edilesa)というパンフレットだけである。カミノ・デ・フランスのルート上の救護所、オステルが網羅されている。このパンフの最後のページに掲げられているのが上の写真である。何の説明もないし、ラテン語なのか何語なのか、全く分からない。何月何日、だれそれがサンチャゴ巡礼を完歩したという証明書のようだ。

■パンフの1ページ目に簡単な説明がある。その第1が巡礼者手帖(Credencial de peregrino)に関する。この手帳は、ルート上の教会、parish(教区)、修道院か、Association of Friends of the Way of St.James で発行していただける。この手帳は巡礼者として証明する唯一のもので、これを提示することでシェルターやオステルを利用することができ、スタンプも押してもらえる。さらにまた徒歩で100km、自転車で300km以上をサンチャゴの道を踏破するとDiploma(証明書)が発行される。

■神渡良平著「星降るカミーノ」PHP研究所(2003年)P.33には下の図のように、同氏の巡礼者手帳が示されている。スペイン国境に近いフランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポーの巡礼者事務所(シタデル通り)で発行してもらったとのこと。







サンチャゴ巡礼