命を吹き込まれた左手人差し指   2000-6-18 


■キリスト教では「神の御手」は常に右手である。だからミケランジェロが描いたシスティナ礼拝堂の天井画は下の画像のようになっている。神の右手人差し指からアダムの左手人差し指に何か表現できないものが流出し流入している。創世記に「主なる神は土の塵で人を形つくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きるものとなった。」と書かれるアダムの出現のシーンである。

■このシーンで、アダムが右腕を差し出すと、アダムが背中を見せてしまうので絵にならないが、基本的に右手優位なキリスト教的価値観からは、正統的な表現とは言えない。しかもアダムの表情の影から光は神の表情を照らすように左側からきていることが分かる。すなわちこの絵は光と逆の方、すなわち闇の側から神が出現し、人の左手へ命を吹き込でいることにな。

■元祖マニエリストのミケランジェロが単に画面表現効果をねらった結果、たまたまこうなったと考えるべきであろうか。自分が左利きであることからこうなったと考えてもおかしくない。



【左右の理屈】