中国の左利き事情                   2002-8-13


■今年に入って、仕事で中国に2度出張した。北京のある大学の学生食堂で食事をしたときのこと、かなりのボリュームの皿(これが実においしい)でも、一皿が15円から30円というのに感動したのは別にして、斜め向かいで子供が食事をしていて、何かとてもマナーが悪い食べ方をしていると感じたら、そうではなくて左手でハシを使っていたのだった。中国人は食事のマナーにはこだわらない。自分がおいしい食べ方をすれば良いという考え方。だから、そのときマナーが悪いなと感じたのは、その子供がへたなハシの持ち方で食べこぼしをしているのに違和感を感じたのか、左手でハシを使っていることに違和感を感じたのかはよく分からないのだが。

■ということで興味を持って、それから毎日、学生食堂に行く度に左利きがいないかと1週間観察した。驚くことに、毎日一人か二人の左利きさんを、まわりに発見できた。厨房のおばさんの中に左手でしゃもじをつかっている人もいた。結構、左利きが多いなという感じ。中国人が左利きについて、どう感じているか興味がある。だから、誰かが、私の左利きについて話題にしてくれれば、これをきっかけに聞いて見るのだが、誰もが気付いているのに、それを話題にすることはない。このことからも中国では、左利きであることを、さして話題にすべき程のことではないということが推察される。
 ちなみに、仕事で会ったのは20人ぐらいだったが、その中に左利きの方が一人だけいた。その方は意匠デザイナーであった。

■ところで二度目の出張では、北京から1200kmほど離れた地方都市に滞在した。ここでは、最初に会った責任者が、食事中、私の左利きを珍しいもののように見咎めた。そこで、すかさず中国の左利きの子供は右手に直すのかと質問。当然「直させます」と即答。この体験と北京での体験を比較すると、まだまだ地方では左利きに対する偏見が残っていると考えられる。

■上のメモは、「左利き」を中国語でどう書くのかを質問したとき、相手が書いてくれたもの。左??子(ヅゥオ ピエ ヅィ)と言う。下はピンインだが、途中で分からなくなっている。現代の中国人にとってはピンインよりも英語の発音記号の方がなじみのものになっている様子である。ちなみに日本語の「左右」は中国語でも「左右」(ヅゥオユウ)であるが、日本とおなじ「右と左」という意味の他、「about」という意味があると聞いて、なかなか面白いと感じた。どうも、たとえば左右10時と書いて、約10時と意味するらしい。



【左右の理屈】