左右と左利きについて考える本
2007-7-21追加(計49冊)
2007-2-24追加(計46冊)
2003-7-6追加(計38冊)
2002-9-22追加(計34冊)
2002-8-30 未読リスト追加

■左右と左利きに関する書籍は、おおむね3種に分類される。
   <A>左右の概念を社会的・文化的・科学的に追求するもの。
   <B>脳あるいは人間を理解するために、左脳と右脳の違いと脳と手の関係などに着目するもの。
   <C>左利きの成り立ちと、生活上の問題に関するもの。
 本リストでは、上記を中心に収集しているが、さらに左右や左利きには直接の関係はないが、考察の参考になるものを<D>としてリストアップしている。表紙の写真があるものは、現在手元に所持している。
 まず、近著であるフェリシモ&大路直哉「左ききでいこう!」が入手容易であるだけでなく、総論にかたよりがなく、具体的で実践的な各論は導入書として最適だと思う。同書は引用文献リストが充実しているので、それをきっかけにして、色々調べていくことができるのも便利である。

■これらの本のうち、古いものは書店で注文するより、以下のサイトで検索して、直接発注した方が早い。いままで神田を苦労して探したのは何だったんだろうというぐらいに簡単に手に入る。
    【日本の古本屋】(http://www.kosho.or.jp/)
 私が所持していない(表紙の写真のないもの)について、お譲りいただける方がいらしたら、ご連絡ください。特に箱崎総一さんの「左利きニュース」が欲しいです。 また、他にご紹介いただける文献があれば、メールにてご連絡いただければありがたいです。

番号 表 紙120 書 名 コメント
LR01 右手の優越
宗教的両極性の研究
ロベール・エルツ
吉田禎吾・内藤莞爾・板橋作美訳
ちくま学芸文庫(950円)
2001年第1刷
<A>
(2002-2-9追加)
垣内出版より1980年に刊行されたものの文庫化。ロベール・エルツ(1882--1915)はフランスの社会民族学者であり、デュルケム門下の俊英。第一次世界大戦に33歳で戦死。未開民族フィールドワークから初めて学術的な方法論で、社会的・宗教的な右手と左手の関係を論述した。古典的名著とされる。短文で、平易な日本語訳であり、読みやすい。
LR02 鏡のなかの世界
朝永振一郎
みすず書房(2200円:1995新装版価格)
1965年初版
<D>(2007-2-24追加)
日本における鏡像認知問題を最初に取り上げた。
LR03 左利きの世界
箱崎総一
読売新聞社(290円)
昭和43年第1刷 
<C>
(2001-9-10追加)
「左利きの父」と呼ぶべき精神科医「箱崎総一」が、多分日本において最初に左利きの存在について科学的に概説した。左利きが社会的、精神的に抑圧されていることを取り上げ、その後の「左利き友の会」の発足につながる。
 
LR04
左利きニュース
箱崎総一編集
左利き友の会機関紙(月刊)
1971年〜1975年(全42号)
<C>
「左ききでいこう!」によれば、1971年2月に箱崎総一によって設立された「左利き友の会」の機関紙で、のべ会員1200人、月会費100円であったが、財政難と、右利き社会の無理解によって廃刊。とはいえ、この5年の活動は短期間の挫折ということはできない、歴史的な意義のある活動であつた。
(国会図書館で閲覧可能:写真は最終号の表紙)
LR05 左きき世界と左きき人
マイケル・バーズリー
TBS教育事業本部(850円)
1972年第1刷
<C>
(2003-7-6追加)
原著では、下の「左きき」の本」の方が先に発行されている。内容的には、前著と同様に左ききの歴史的アンソロジーであるが、年表やデータが充実。 
LR06 左ききの本
マイケル・バーズリー
TBS出版会(1000円)
1973年第1刷
<C>
(2002-2-9追加)
左ききであったジョージ6世の記録を編集しているうちに「左きき」問題に関心を持ち、本書を発行することになった。本人も左ききで、イギリス左きき協会の設立者の1人であり、事務局長でもある。
LR07 反対称−右と左の弁証法
ロジェ・カイヨワ
思索社(1400円)
1976年第1刷
<A>
(2002-9-22追加)
LR08 左と右の心理学
コーバリス&ビール
紀伊国屋書店(2000円)
1978年第1刷
<A>
(2001-9-10追加)
LR09 右脳と左脳−その機能と文化の異質性
角田忠信
小学館(680円)
昭和56年初版 
<B>
湯川秀樹をして、「近年これほど面白い話はきいたことがない。」と言わせた日本における左脳、右脳研究の草分け。特に右脳と左脳の使い方が欧米人と日本人で違うというデータを左右の聴覚テストで示し、日本文化の異質性を説明した。
LR10 動物の左右性を探る
 −−生命への模索
確井益雄
蒼樹書房(2000円)
1981年第1刷 
<D>(2007-2-24)
サンショウウオ幼生を材料に、その肢の発生を究明し、動物の左右性や鏡像問題に取り組んできた研究史。
LR11 右と左の脳生理学
   −右脳思考と左脳思考−
M・ブラウン
東京書籍(1200円)
1981年第1刷
<A>(2007-2-24追加)
LR12 かくれた左利きと右脳
坂野登
青木書店(1600円)
1982年第1刷
<B>
(2002-9-22追加)
LR13 左きき学
ヘロン編
西村書店(2800円)
昭和58年第1版
<C>
(2001-10-2追加)
LR14 右脳の冒険
コリン・ウィルソン
平河出版社(1400円)
1984年第1刷
<B>
(2002-2-9追加)
LR15 融合する心と脳
ロジャー・スペリー,
誠信書房(1800円),
昭和60年2刷文献 
<B>
ノーベル賞を受賞した科学者が、研究を突き詰めていくに従って、「心」は機能でなく、脳に存在するという日本人にはピンとこない確信を持つにいたる。彼らの分離脳の実験研究によって左脳と右脳の機能優位性と、さらにそれぞれが独立しているのではなく、補完的関係であることを明らかにした。
左ききの本
斉藤茂太
(株)エムジー(980円)
1987年1刷
<C>
(2007-7-21追加)
LR16 手と脳
久保田競
紀伊国屋書店(1700円)
1988年18刷
<B>
(2001-2-3追加)
手は外部の脳であるという視点から、手の機能について説明し、さらに手と脳の関係について解説。利き手と脳の関係はゲシュビントを引用している。
LR17 ブレインコード
−左右半球間の情報処理
ノーマン・D・クック
紀伊国屋書店(2800円)
1988年第1刷
<B>
(2002-9-22追加)
LR18 人間の測りまちがい−差別の科学史
スティーブン・J・グールト
河出書房新社(3900円)
1989年初版
<D>
科学者というものが、自らの学説を擁護するためにはどんなに恣意的にデータ処理をするか例証。意図を持って人を差別するための、知能と人種の相関性、知能を図るIQテストのいかがわしさを強く批判。
分類と差別について、自分の左右議論が上記の陥穽に落ちないようにしたい。よい本である。読むべし。
LR19 左利き・右利きの科学
前原勝矢
ブルーバックスB-782
講談社(740円)
1989年第1刷
<C>
幅広く左利きと左右について解説。現在もっとも手に入りやすい。専門書という体裁は取っていないが、 内容は深い。
LR20 右脳と左脳
ゲシュヴィント・ガラバルダ著
品川嘉也訳
東京化学同人
1990年第1刷
<B>
素人には難解な上、訳文が読みにくいので苦戦。
彼らの主張は、左脳に欠陥があると、それを補完するように右脳が拡大し、その結果特異な天才的能力を発揮するということ。そのかれらは左利きであること。左利きはその機能が優劣両極端に現れるとも言う。
LR21 なぜかれらは天才的能力を示すのか
−−サヴァン症候群の驚異
トレッファート
草思社(2200円)
1990年第1刷
<B>
(2001-9-10追加)
サヴァン症候群と左ききの親縁性はしばしば語られている。本書は、サヴァンの事例を多数、収録しているが、登場する人物が右利き左ききかの記述はない。
LR22 モノ・マガジン
1991年 4−2 no.188
定価 560円
特集/左を制するモノは時代を制す
 「左利きの商品学」
<C>
消費者としての左利きの存在にはじめて気付いた雑誌。
LR23 左右差の起源と脳
久保田競
朝倉書店(3800円)
1991年1刷
<B>
(2003-7-6追加)
LR24 美術における右と左
中森義宗、衛藤駿、永井信一
中央大学出版部(4120円)
1992年増補第1刷
<A>
西洋と左右感と、日本の左右感の差異を分析。左右を即身的に捉えるか、対面的に捉えるかによって、左右感がまったく逆転する。
LR25 自然界における左と右
マーティン・ガードナー
紀伊国屋書店(3500円)
1992年初版
<A>
本書は新版であるが、旧版は1971年に発行されたロングセラー。鏡はなぜ「左右を反転するが、上下を反転しないか」という難問を(分かりやすく?)説明したり、左右に関するあらゆる科学的話題を網羅する。
LR26 左利きは危険がいっぱい
スタンレー・コレン
文芸春秋(2000円)
1994年1刷
<C>
左利きが「早死に」であると主張。実験や調査法が粗雑で、
LR27




(図書館から借り出し)




天才たちは学校がきらいだった
トマス・ウェスト
講談社(1800円)
1994年1刷
<B>
ゲシュヴィントの「右脳と左脳」をもとネタとして、多くの天才が脳に障害を持つために、学校教育では劣等扱いされながら、逆側の脳を拡大して、後に天才を発揮する、その彼らには左利きが多いという読み物。
LR28 左手日記例言
平出隆
白水社(2800円)
1994年2刷
<C>
(2001-6-9追加)
右手をケガした詩人が左手で書いた日記という体裁。非本来的で意識的に左手を使うという行為を違和感として示し、瑣末なことなのに深いところで錯覚的な感覚をもたらす。
LR29 左手のシンボリズム
松永和人
九州大学出版会(3200円)
1995年1刷
<A>
(2002-2-9)
副題は「わが国宗教文化に見る左手・左足。左肩の習俗の構造とその意味」 
LR30 左右学への招待
−−自然・生命・文化
西山賢一
風濤社(1600円)
1995年第1刷
<A>
(9001-10-2)
1993年頃に著者(現在は埼玉大学教授)が中心になって開催された「文化生態学研究会」の話題提供をまとめたもの。「左と右」というテーマが、自然と生命と文化をつなげるかけ橋の役割を果たすとの構想の下に「左右学」を提唱。同士の個人サイト「Looking for Niche」の散歩道コーナで「左右学」の片鱗を読むことができる。
LR31 ヒトはなぜ指を組むのか
−脳とこころのメカニズム
坂野登
青木書店(2600円)
1995年第1刷
<B>
(2002-9-18追加)
本著の目的は「こころの原型」を理解することにある。それが外面に現われるのが「指組み」の左右差である、その「指組み」は「利き脳」によって規定されるという著者の長年の主張を多くのデータによって示す。
LR32 手は脳について何を語るか
ポイズナー&クリマ&ベルギ
新曜社(4200円)
1996年初版 
<B>
(2001-7-20)
ともかく書名がすばらしい。新曜社が最も得意とするところ。
左ききの神経心理学
八田武志(名古屋大学教授)
医歯薬出版株式会社(3400円)
1996年初版 
<C>
(2007-7-21追加)
長く探していたが、ようやく「日本の古本屋」に出た。もっともまとまった利き手に関する論述。データや文献もしっかりしており、2007時点でも、最も信頼できるもの。自身も左ききの痕跡を残す。
LR33 鏡の中のミステリー
左右逆転の謎に挑む

高野陽太郎
岩波書店(1000円)
1997年初版 
<B>
(2003-7-6)
鏡の左右逆転問題に対する、過去の説明例を網羅した上で、(最強の)自説を開陳。それでも分からない自分ではあるが。
LR34 もし「右」や「左」がなかったら
井上京子
大修館書店(1500円)
1998年初版
<A>
(2001-6-9追加)
副題が「言語人類学への招待」とある。人は左右の概念を持たずに生活が可能であることを、少数民族での事例を通して証明。相対的左右感と絶対的左右感をテストする方法がおもしろい。
LR35 右の文化と左の文化
内林政夫
紀伊国屋書店(2000円
1998年1刷
<A>
(2002-2-9追加)
「中国は奥が深い−−きわめつけの薀蓄本」と帯の引き句にある。その第1項だけが、左右の話。尚左と尚右に関する話題。
L36 身体運動における右と左
小田伸午
京都大学学術出版会(5600円)
1998年初版
<A>
(2002-7-11追加)
筋出力における運動制御メカニズム。
LR37 おいしい左きき
−−ジャパンサウスポークラブ公認
造事務所編著
イーハトーヴ出版(1300円)
1999年初版
<C>(2007-2-24追加)
LR38 脳と認知の心理学
永江誠司
ブレーン出版(3800円)
1999年初版
<B>
(2002-7-11追加)
左脳と右脳の機能局在について、比較的新しい研究成果を紹介。 
LR39 トポロジーの発想
川久保勝夫
講談社(900円)
2000年2刷
<D>
(2001-2-3追加)
左右に限らず、空間や形態を柔軟にとらえるための解説書。左右の概念や鏡が上下を反転しない訳も説明。
LR40 左ききでいこう!
フェリシモ左きき友の会と
大路直哉
フェリシモ出版(1500円)
2000年1刷
<C>
(2001-3-17追加)
左利き研究家の大路直哉さんと近年の左利き商品開発の立役者であるフェリシモのカトサン、コイケクンによる労作。精神科医の箱崎総一によって1971年に結成された「左利き友の会」に関する記述の他、多くの参考文献を明示しているのがありがたい。
LR41 はたして神は左利きか?
−ニュートリノの質量と「弱い力」の謎
山田克哉
講談社ブルーバックス(900円)
2001年第1刷
<D>(2007-2-24)
LR42 左利きで行こう!
ラトリッジ&ダンリー
北星堂書店(1500円)
2002年1刷
<C>
(2002-6-13追加)
大路直哉さんの本の題名をパクルのはいただけない。ウィトゲンシュタインのことをウィッテンスタインと書くのもなー…。内容は大変まっとうで穏当だが、先行書籍のつまみ食い的内容。
ただし巻末でJSCをご紹介いただいている。
LR43 逆さめがねの左右学
吉村浩一
なかにしや出版(1800円)
2002年初版
<A>(2007-2-24追加)
LR44 RIGHT HAND LEFT HAND
CHRIS MacMANUS
HARVARD UNIVERSITY PRESS($27.95)
2002年初版
<A><B>
(2003-7-6)
LR45 鏡の中の左利き
     −鏡像反転の謎−
吉村浩一
なかにしや出版(2200円)
2004年初版
<D>(2007-2-24追加)
LR46 左右みぎひだり
  −あらゆるものは「左右」に通ず!−
国文学編集部
学燈社(1700円)
2006年初版 
<A>(2007-2-24追加)
別冊国文学(2006・2)改装版
「国」も「学」も本来は旧字体です。
左右の概念の集大成。
哀愁ただよう左きき爆笑エッセイ
左ききのたみやさん。
たみやともか
宝島社(952円)
2006年初版
<C>
(2007-7-21追加)
まんが形式。
著者による新宿駅での自動改札機を左手通過した人の比率調査がある。結果は右手:4655人、左手:345人とある。



【未入手書籍リスト】

(1979年)   箱崎総一:左利きの秘密,青木書店,
(1991年)   久保田競:左右差の起源と脳,朝倉書店,(3914円) ,
(1992年) M.Schmauder, J.J.Solf : Einfluss der Handigkeit bei der Handhabung von Arbeitmitteln,Wirtshafltsverlag,
(1993年)   ロジャ−・オームロッド:左ききの名画,社会思想社(現代教養文庫),(720円) ,→ミステリー小説であった。
(1996年)  八田武志:左ききの神経心理学,医歯薬出版,(3502円)
(1998年)   坂野登:しぐさでわかるあなたの「利き脳」,日本実業出版社,
(1998年)   大路直哉:みえざる左手,三五館,
(2002年) 吉村浩一:逆さめがねの左右学,ナカニシヤ出版,ISBN4-88848-746-4



【左右の理屈】