古いネガを探して | 自作アルバムの歴史 |
キャノンデートマチック 1974/11発売 32300円 |
ロシアの冬 |
■上の写真は、妻の独身時代の旧ソ連旅行でのスナップである。偶然ではあるがロシアの子供達の表情がよく捕らえられている。妻の同行者が撮影したものである。自作アルバムと銘打っているので、掲載基準外だが、良い写真であるので記録に残したい。 撮影に使ったのは当時の家庭用カメラの定番である「キャノネット」シリーズの延長線のキャノン・デートマチックである。 ■初代キャノネットは1961年1月に発売された。その年の9月にキャノン7が発売される前、キャノンの現代デザインのスタートとなる記念すべきカメラで、その後のキャノンの成功スタイルの元祖、18000円という圧倒的低価格で圧倒的高性能カメラを大々的プロモーションによって大量販売した。この頃中学生であった自分は兄のお古のトプコン35Lを使っていた。このキャノネット・デザインは、最終的にネーミングを変えたデートマチックや、デートルクスという派生モデルを生みながら、最終の3代目のキャノネットG−V17という超ロングセラーで大成功する。しかし、その成功に安住したために、その後のコンパクトカメラの開発では、ピッカリコニカに始まるコニカ攻勢の後塵を拝することになり、キャノネット・スタイルを捨て、オートボーイで再びトップに立った。プラスチチックの多用による外観デザインは、どんどん斬新というかわけがわからないことになって、魅力を失っていく。この頃の銀塩コンパクトにくらべたら、現代のデシカメの方が美しい。 ■古典コンパクト・カメラのデザインとしては、キャノネットが最も美しい。下の写真の3台は、今私の手元に集まったキャノネット系統である。左から… ・ニューキャノネット QL17(1969年発売 27000円) 妻の父親から譲り受ける。 ・キャノンデートマチック (1974年発売 32300円) 妻所有 ・キャノンA35デートルクス (1977年発売 36300円) 会社の取引先の知人より譲り受ける。 である。今思うと、コンパクト・カメラとしては、非常に高価である。この3台の中では、キャノネットQL17が、最もカメラらしく、今にして見ると640gの本体は重厚にさえ感じさせる。 |
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