語彙の森DICTIONARY out of focus
更新日 2016-1-20 計43語
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明証的な帰結、メタスタシス、命題関数、メドヴェージ村からの帰還、名将デュ・ゲクラン、メリトクラシー、メタフィジーク、メイカーズ、明鏡、メルセデスの成功、メイトリアーク、迷信、メガスクイド、メタルポイント、
メイカーズ(468)
 「デスクトップ」と「工作機械」が結びついたとき、それまで大企業のものだった製造の手段を個人が持つようになり、ピットの世界で起きてきた革命がアトムの世界で起きるのです、と。スティーブ・ジョブズがパーソナルコンピュータを通して世界を変えたように、製造の手段を持つ無数の個人、つまり「メイカーズ」が世界を変えることができるのだと言う。しかも、それが社会と経済に及ぼす影響は、ピット世界の「フリー」や「ロングテール」よりも、はるかに大きく、深いものになる、と。 個人によるもの作りの革命をあと押しするもうひとつの大きな変化は、グローバルなサプライチェーンが個人にも聞かれてきたことだ。材料を調達し、部品を製造し、それらを組み立てるプロセスは、これまで大企業に独占されてきた。それが、ポノコやシェイプウエイズなどのウェプの製造委託サービスや、アリパパなどのマッチングサイトを利用することで、プロ用の工作機械を所有しなくても、個人が大企業と同じ製造能力を手に入れることができる。

明証的な帰結(517)
 もし私が、私は存在せぬ、というならば、私はひとつの擬制をつくり出すというのですらもなく、ただ私は互いに破壊しあう意味をもった言葉をよせ集めているにすぎない。それはあたかも私が四角の円とか三面の立方体とかというに等しい。それゆえ、デカルトの意志は肯定することを強要されることになる。彼はそれをこういっている。「例えば、私がここ数日、なにかあるものが真に世界に存在するかどうか、を考察し、そして、私がこの問題を考察するというだけのことからも、私自身は存在する、ということがはなはだ明証的に帰結することを認めたとき、私がかくも明断に理解するものは真実である、と判断することを私は自ら禁じえなかったのである。その際、私は何か外的原因によって強制されたのではなくて、ただ、私の悟性において存する大きな光から私の意志において大きな傾向が生まれたからにはかならぬのである」。
そしてもちろんデカルトは、明証性へのこの不可抗的な同意を、自由と呼ぶことをやめない。



明鏡(453)
 問う、「聖人は事態の変化に対応して行きづまることがありませんが、これは可能な変化とそれにたいする対応のしかたを、あらかじめまず講求しておかれるのではないでしょうか。」
 先生いう、「どうしてそんな際限もないことを講求しておけょうか。聖人の心は明鏡と同じである。つまり一つの鏡が明らかでさえあれば、外物が触発してくるままに対応して、どんな物でも映さないということはない。すでに消えたはずの映像がまだ鏡面に残存していたり、まだ映してもいない映像が前もって鏡面にふくまれていたりすることはありえない。」


名将デュ・ゲクラン(494)
 ナパラ王が厄介なのは、イングランド王家と同盟を結んでいるからだった。…しかし、(後に税金の父とは呼ばれても)シャルル5世は戦場が苦手である。その無力が、ときには武器になる。できる人間に、それは任せればよいと思うのだ。…傭兵隊長で、ノルマンディの小都市ポントルソンで守備隊長をやっていた。この1364年で42歳、なんとも冴えない中年男を連れてきて、シャルル5世はフランス王軍の総指揮官を任せたのである。
 1364年、デュ・ゲクランのフランス王軍とグライーのナパラ王軍は、コシュレルに対峠した。実質的なイングランド王軍であれば、クレシー、ポワティエ再びと鼻息も荒かったが、その無敵と思われた長弓戦術(モード・アングレ)とも呼ばれて、恐れられるようになっていた戦術を、デュ・ゲクランはあっさり攻略してしまった。答えは簡単で、動かなければよかった。…逆にナパラ王軍を先に動かして、コシュレルの戦いはフランス王軍の一方的な大勝になった。5月19日、シャルル5世はランスで晴れの戴冠式を挙行した。
 このベルトラン・デュ・ゲクランはフランス史上最高の名将とされている。シャルル5世とデュ・ゲクラン−−それはフランス史上最強のデュオでもある。


迷信(417)
 幼いころ、童話の世界から引き離され、子どものころは葬られるようにして育てられ、いま再び成熟した若者としてこの世に現われた彼(カスパー・ハウザー)は、あらゆる種類の迷信から自由になっている、といえる。はじめのころは、彼自身、自分の精神の存在に気づくことがなかなかできなかった。しかし今もって、彼はとらえどころのない魂の存在を信じきってはいないのだ。彼は常識的にみて信じられないとして、復活の信仰を笑っている。また彼は、彼に凶悪な刃を感じさせる秘密の敵以外には、何に対しても恐れをいだいていない。もし安全が保たれ、誰からも脅やかされる心配がなかったなら、彼は夜どんな時間でも教会の墓地だって歩くだろうし、墓で眠るのも平気だったのに相違ない。

命題関数(506)
 三段論法として知られた推理形式「すべての人は死ぬ」(大前提)、「ソクラテスは人である」(小前提〉、ゆえに「ソクラテスは死ぬ」(結論)において、大前提と小前提の真偽は経験的事実に依存しているが、結論の真偽すなわち三段論法としての推理の真偽は経験的事実には依存しない。すなわち、この推理は推理の形式そのもののゆえに真なのであって、その中に含まれている要素によって真となるのではない。
 三命題を命題函数のかたちに書きかえると、三段論法が主張していることは、『命題函数「すべてのαがβであり、xがaの一つの要素であれば、xはまたβの一つである」は常に真である』という命題としてあらわされる。この命題は常に真であるが、それが真であることはなんらの経験的事実にも依存しない。なぜなら経験的事実は右の命題中にただの一つも登場していないのだから。すなわち、右の命題は純粋に形式的な論理学上の命題である。


メイド・イン・ジャーマニー(205)  
 「メイド・イン・ジャーマニー」(1896年)、「アメリカの侵入者」(1902年 )。これらは100年前のイギリスで出版された書名である。何年か前にアメリカで出版 された日本たたきの書名と何とにていることか。

メイドゥムのピラミッド(18)  
 約5000年の間、一つの例外を除いてエジプトのピラミッドは存在し続けている。そ の例外がメイドゥムのピラミッド。(クフの前王スネフル王が作った)。砂漠の上に水平 に石積みしたために長期の自然環境で崩壊。その後はダハシュールの屈折ピラミッドを経 て、内側に傾斜させて石積みしてアーチのような圧縮応力を与える工法が標準となった。

メイトリアーク(424)
 南アフリカのクニスナには、かつてたくさんの象が穏やかに棲息していた。象たちは母系社会を形作って生活する。…1990年、森林局は、本格的な象の調査に取りかかった。…その結果、深刻な事態が明らかになった。森に残された象はたったI頭になっていた。おそらく過去にも目撃されてきた母親象だった。推定年齢45歳。このクニスナ最後の象は、人びとから「太母(メイトリアーク)」と呼ばれる雌だった。一世紀ほど前に500頭もいた象の群れは、ついに一頭を残すのみとなった。
 それから数年後、…ワトソンは…メイトリアークを探し、その無事を確認するために…生涯、母系家族を維持し、常にコミニュケーションを取り合って暮らしてきた象が、たった1頭のこされたとき、彼女はいったい、どこへ行くだろうか。…それはクニスナ地区から国道を越え、森林地帯が終わるところ。そこでアフリカの台地は突然、崖となり、その下の海面に垂直に落ち込む。切り立った壁の上から大海原が見渡せる。はたして、ライアル・ワトソンは、その崖の上にたたずむメイトリアークを見た。そしてその光景を次のように書き記した。
 「私は彼女に心を奪われていた。この偉大なる母が、生まれて初めての孤独を経験している。それを思うと、胸が痛んだ。無数の老いた孤独な魂たちが、目の前に浮かび上がってきた。救いのない悲しみが私を押しつぶそうとしていた。しかし、次の瞬間驚くべきことが起こった。空気に鼓動が戻ってきた。私はそれを感じ、徐々にその意味を理解した。シロナガスクジラが海面に浮かび上がり、じっと岸のほうを向いていた。… 太母は、この鯨に会いにきていたのだ。海で最も大きな生き物と、陸で最も大きな生き物が、ほんの100ヤードの距離で向かい合っている。そして間違いなく、意思を通じあわせている。」

メガスクイド(391)
 地上に進出した体重8トンのイカ。人類が姿を消してから1億年後に起こった大量絶滅で、陸生の脊椎動物はすべて死に絶える。空席となった大きなニッチには、タコ、コウイカ、イカなどの進化した頭足類が新しく入り込んだのである。陸地でスムーズに生きていけるように、頭足類は陸上生活向けの対応策を練っていく必要があった。腕は強靭になり、その筋繊維は縦横に組み合わさって、収縮して体を支えられるだけの固さをもつようになったり、伸長して柔軟な腕になったりした。時がたつにつれ、腕は体の下で円柱形のがっしりした肢に発達した。こうした肢は重い体重も支えることができるようになったので、より大きな動物に進化していく可能性が開かれる。その間、ドーム形の外とう膜の下の空洞部分が肺の機能を果たすようになった。ついに、頭足類は空気中で呼吸するための優れた器官を手に入れたのである。メガスクイドの頭上に伸びる木々の上では、スクイボンの群が枝にぶらさがっている。2億年後の地球で最高の知性を持つのは、このイカの子孫である。

メス・ズハー(204)  
 コンタックスUで初めてレンジファインダーと距離計が一体化された。これを計測ファ インダー(メス・ズハー)と呼ぶ。これから遅れること18年、M3も同一構造を採用し たが、そのMこそメス・ズハーのMである。

メスティーソ(112)  
 白人と黒人の混血。白人とインディオの混血はカボークロ。インディオと黒人の混血は カンフーゾ。

メスマライズド(105)  
 うっとりとしたという意味。1780年代に動物磁器説を唱えたドイツ人医師メスマー による磁気治療で、メスマーの輪を作った患者達が陥る集団ヒステリー状態を語源として いる。この治療のインチキは実験科学者のフランクリンやラボアジェによって暴かれた。 (119)この山師であり名医であったメスマーが、モーツァルトにバスティアンとバス ティエンヌの作曲を依頼した。またコシ・ファン・トゥッテの中でこの磁気治療が笑いの 種に使われている。

メタスタシス(302)
 現代音楽家クセナキスの「メタスタシス」は、新陳代謝と訳されることが多い。癌細胞が癌の原発巣から広がる「癌転移」もメタスタシスである。これをになうのがリンパ管。

メタスタシス(510)
 これは旧約の信仰なり思想なりの特徴として、モーセ以来現実の歴史の中にぜんぜん異質なものが入ってきて、歴史を突然「変化」させるというふうに見る特質で、これを政治学者のフェーゲリンはイスラエルの思考の「メタスタシス」(変化)的特質と呼んだ。しかしフェーゲリンはこの変化が神の霊的力によるという具体的な面を強調していない。ここでも折角のおもしろい観点が合理主義的なものにとどまっている。このメタスタシスという特質は預言者、ことにイザヤの場合にきわめて著しいことはフェーゲリンの指摘の通りである。もちろん私はメタスタシスにおいて霊だけを強調するつもりはない。言葉と霊の完全な一致が預言者のきわめて注目すべき点だと思う。この両者の一致は、モーセにおいてすでにはじまり、預言者においてそれが展開される。

メタフィジーク(488)
 形而上学とは、メタ・フィジーク、つまり、「物理・自然」の「背後」という意味であり、基本的には、物理学や自然学を超えるような存在と原理の探求、という意味を持っている。あるいは、感覚や知覚でとらえられる世界を超えた、超越的存在について問うものである、ということになる。つまり、伝統的に言えば、神・霊魂の不死・宇宙の始まりなどを問う学問であることになる。
 カントが確立しようとした形而上学は、しかし、これまでのものとは観点が異なる。神学、霊魂学、宇宙論といった、いわば、世界の側の超越的存在がどうなっているのかという関心で探求されるテーマよりも、人間認識の根元的構造を問うこと、つまり、具体的で個別的な認識が可能となるための主観の基本的構造は一体なんなのか、という問題か、「形而上学」ということで考えられてきている、と言っていいだろう。
 そして、カントでは、この形而上学の二つの方向への関心、つまり、人間の認識が確実で客観的なものであるための根拠を問う問いと、神、霊魂、宇宙などについて(主に否定的に〉問う問いが、それぞれ、『純粋理性批判』の前半部(「感性論」と「分析論」〉と後半部(「弁証論」〉に対応している。


メタルポイント(389)
 メタルポイントに用いられる筆は先端に銀、鉛、飼、金などの金属片が付いており、木製のケースに収納されている。16世紀に黒鉛筆が登場するまで、メタルポイントは黒や赤のチョークと並び、スケッチによく利用されていた。紙の表面にスジを付けたり、穴を開けたりするのに適している。紙が白の場合や、着色された細かい骨粉でコーティングされている場合、如くはっきりとしたラインを描くことができる。レオナルドも初期のスケッチ採用している技法。

メタンハイドレート(246)
 メタンハイドレートはメタンと水が結合してシャーベット状に固化したものである。これを構成する水分子は分子間でHとOが互いに結合した格子状になっており、そのなかにメタンが閉じ込められている。メタンがこのように閉じ込められるためには高い圧力と低温が必要で、シベリアのパイプラインが閉塞する「ガスハイドレート」も同様の原理で生成する。この「ガスハイドレート」現象から、天然にも同じものがあるのではないかと探査された結果、深海底の内側にその鉱床が大量に存在することが明らかになった。その埋蔵量は天然ガス、石油、石炭の総埋蔵量の2倍以上と見られ、これを利用することで、利用可能エネルギー資源は大幅に増加するが、これを経済的に採掘するための研究が進められている。

メッセンジャーRNA(72)
 核内のDNA情報を蛋白質の合成が行われる細胞内のリボソームに伝える働きをする。 DNAのらせんの一部がほどけて一本鎖になり、それに対応したもmRNAが合成され、 これが核からリボソームへ移動して、DNAで指示される遺伝情報に基づく蛋白質が合成 される。

メドヴェージ村からの帰還(502)
 日露戦争中、日本軍関係者約二千百名がロシア側にとらえられ、その中には非戦闘員である衛星部員や商人、写真師、女性、外国人も含まれていた。ロシアが「日露戦争中俘虜取扱仮規則」を定め、捕虜情報局を設置したのは1904(明治37)年6月4日のことであり、日本側の対応から約三ヶ月が経過していた。各地で捕らえられた捕虜は、第一の集結地点であるハルピンに集められ、そこからシベリア鉄道を使ってノブゴロド州メドヴェージ村に開設された収容所まで移送された。 捕らえられた2088名のうち、44名が講和前に開放、44名が死亡、2000名が講和後に日本側へ引き渡された。

メニスカス(191)
 1812年頃、イギリスのウォラストンはカメラ・オブスキュラ用のレンズの両凸レン ズより、メニスカス面を持つレンズを凸を対象に向けたほうが像面湾曲の少ない画像を得 られることを発見した。

眼の教養(314)安井仲治
 然し技法が完全に一般化した今日、最も要求さるるのは作者の目の教養であり、鋭敏な感受性です。フイルムの感光性を高める様に、薬品を加えて吾々の感受性を高める事は出来ないのです。

女々しい手法(258)
 ミケランジェロはシスティナ礼拝堂の天井画をフレスコ画で描いた。それから23年後、側面に最後の審判を描くとき、油絵が実用化していて、これを使うように協力者は準備していたが、「そんな女々しい手法では描きたくない」といって、再びフレスコ画で描いた。重ね塗りや、剥離が可能な油絵の手法を女々しいと考えたのは、彫ってしまったら後戻りできない彫刻家の発想であろうか。

メーメル回収(513)
 ヒトラーは、一発の銃弾も撃つことなく、つぎつぎと領土を獲得しつづけたが、その最後となったのが、メーメルであった。いまになおせば、リトアニアの港湾都市クライペダである。
メーメルの地位が大きく変動するのは、第一次世界大戦のドイツの敗戦の結果であった。1919年のヴェルサイユ条約によって、メーメル周辺の領土はドイツから分離され、国際管理地域としてフランスの委任統治下におかれるようになったのである。メーメルはズデーテンラント同様にドイツ人が優勢な地域であり、ヒトラーにとっては、回収されるべき「イレデンタ」であった。

メランコリア(190)  
 黒胆汁。ピポクラテスの4体液説は、血液、粘液、黒胆汁ね黄胆汁からなる。メランは 黒、コリアは胆汁。

メリトクラシー(492)
 彼(ケインズ)の主張したものは経営者資本主義であると言っていいであろう。経済的効率、社会的公正、個人の自由、この三つこそ求めなければならない。そして社会的公正をもっとも強く主張したのは社会主義者である。これと経済的効率と個人の自由、この三つを鼎立させるとき、ケインズはイギリスの階級社会にかわるメリトクラシー(能力主義〉の社会を夢想したと言っていい。能力ある人聞が経営者として登場する。そこには労働者と経営者との差異を、能力のあるなしということで識別できるとする、ケインズ特有のビジネス・デモクラシーの考え方がある。それはイギリスの所有に基づく階級社会を批判する点においては、一面の進歩性をもっと同時に、能力の有無という点で社会を縛る意味において、メリトクラシー論の限界をもったと言っていいであろう。

メルセデス(19)
 ダイムラー社総代理人の娘の名前。

メルセデスの成功(433)
 オーストリアの大商人で、ダイムラーの南フランス代理店を営んでいたエミール・イエルネク(1853--1918)は自動車レースに勝つことが販売促進の最も効果的な方法であると考え、少なくとも24PSのエンジン出力をもち、他車(パナール・エ・ルヴァソール車)よりも走行安定性の優れたレーシンカーを作る計画を立て実行した。ゴットリープ・ダイムラーはレーシングカーを差し止めていたが、…1900年に死亡する前から、マイバッハはイエリネクの娘の名「メルセデス」をつけたレーシングカーの製作を始めた。…その(4気筒エンジン)はマイバッハの構造的改善、すなわち軽合金クランクケース、吸入バルブ制御、ダブルカムシャフト、ハニカム・ラジエータによって、…完成テストで35PSが得られ、それまでの自動車エンジンのすべての記録を上回った。メルセデスでマイバッハはそれ以前あるいはそれ以後のほかのいかなるものも類を見ないような影響を自動車構造に及ぼした…。エンジンの前にラジエータを置き…ホイールベースを長くした…そのレイアウトは今日まで通用するものであった。

メルブ

メロディー(120)  
 「もし私に美しいメロディーが浮かぶなら、その方がレオポルド勲章をもらうよりうれ しい。」だからブラームスは美しいメロディーが現れたとき、彼独特の仕方ではあるが、 思いきりうたわせるのである。それは直接的ではない。このメロディーが美しいメロディ ーへの憧憬を心いっぱいにたたえて歌われるところにブラームスの特徴がある。  

免疫学的記憶(302)
 あるものに免疫を獲得するとは、私たちの体が異物と認識するものに曝された結果、次回にはそのものに対して免疫系がより強力に反応するようになることを意味している。これは、「免疫学的記憶」と呼ばれる免疫系特有の性質である。驚くべきほどに洗練された私たちの体のいろいろな部分のうちで、免疫系と脳だけが記憶−過去の経験にたいする知識を蓄積する能力−を有している。

メンディカント(360)
 托鉢修道僧。修行や慈善の代償として一日の糧を喜捨に求めて生活する、新方式の修道制であり、従来山野を開墾したり、土地の寄進をうけて大地主として生活してきた修道制を、思い切って改革し、都市に居を移して市民階級を対象に宗教活動を始めた、型破りの革新的修道方式である。
 ドミニコ会という修道会は13世紀初めに、スペイン人費族の聖ドミニクスが創立したもので、同じころできたフランシスコ会、アウグスチノ会とならんで三大托鉢修道会と呼ばれた。…都市で知識階級を相手に活動する役がらから、学問研究には特に熱心で、有名な大学者がこの会から輩出しており、特に後世に名を残したスコラ学者の聖トマス・アクイナス (1274没) はこの修道会のメンバーであった。したがって、14世紀にドミニコ会の名をきけば、人は学問僧を連想し、説教の名人を想像すると同時に、かれらがその特技によって任用された「異端審問官」をすぐ頭に浮かべた。


メンテナンスロボット(96)
 吉川の次世代ロボット概念。生物は、その機能のうちの多くを自己補修に使っているが 、現在の産業は5%程度しか保守に使っていないし、プラントの自己保守能力はないに等 しい。テクノロジー外部費用に着目した総合概念。

メンデルスゾーン(27)
 メンデルスゾーンの祖父。スピノザの系譜を継ぐタムルード学者。キリスト教世界に対 してユダヤ教への偏見を解く開明的な理論を展開。



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