ウォラストンの風景用メニスカス         2000-7-28 


■写真の発明より前に写真用レンズが設計されていた。それが1812年頃のイギリスの科学者ウォラストンによるメニスカス風景レンズであり、ペリスコープと呼ばれた。カメラ・オブスキュラ用に設計されたものであったが、写真の発明とともに写真カメラ用として使われた。

それ以前のレンズは両凸レンズであったが、ウォラストンはその単レンズを片凹、片凸で構成し、その凸面の曲率を凹面のそれより大きくしたメニスカスレンズの凹面を被写体側に向けると平らな像面が得られることを発見した。

■レンズの収差は以下のように分類される。
    1)像面湾曲
    2)歪曲(糸巻き、タル)
    3)色収差(軸上、横)
    4)球面収差
    5)コマ収差
    6)非点収差
像面湾曲は結像面が平面にならない収差であり、平面フィルムの周辺がピンボケになる。この像面湾曲をある程度解消したのが、ウェラストン。レンズの前にF16程度の絞りを付けると当時としては実用的なシャープネスが得られた。

■このタイプは色収差があり、シュバリエの色消しレンズに取って代わられるが、単レンズでそこそこの画像が得られるので初期のボックスカメラや、ベス単に使われた。だから「ベス単フードはずし」といって、前面絞りを取り外してソフトフォーカスの味を楽しむというような趣味なことをする人たちが現れることになる。