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雨中随想

2002年6月18日 のほほ


梅雨に入った。
気象庁は毎年、「梅雨入り宣言」と「梅雨明け宣言」を強制的に発表させられている。
本来、季節などと言うものは、人間が宣言することで変わるものではない。
「今日から秋になったことを宣言します」
などと言うのは滑稽であるのと同様、
「今日から梅雨です」
「今日、梅雨が明けました」
などというものは文字通り、「絵空事」に過ぎない。

「梅雨入りしたのに、ちっとも雨が降らないじゃないか!」
そんな八つ当たりに辟易したのか、気象庁は一時期、宣言をやめたことがあった。
しかし、数年を待たず再開する羽目に陥っている。
なぜそんなに梅雨入り・梅雨明け宣言にはニーズがあるのだろう。

三面記事の空いたスペースを埋める暇ネタを探しているマスメディアのため?
さほど親しくない人と同じ目的地に向かう時の、あの気まずい時間を消費するための話題?

いや、梅雨入り宣言のおかげで雨の日グッズが売れるメーカーや、梅雨明けと聞けばどっと人が押し寄せ、金を落としていってくれる電気街、ビヤガーデン、海の家…
たかが季節現象でも、そこには北海道の国有林並の利権があるのだろう。

ん?
ここまで書いていたら、似たりよったりな「宣言」があることに気がついた。

「景気底入れ宣言」

や、これは只の暇ネタか。


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