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世論操作

2002年8月26日 のほほ


「また出会い系で殺人」
「ネット犯罪多発」
最近、なにかと目にするニュースの見出しである。
世間の人は、こういう見出しを見て、
「インターネットは怖い」
「携帯メールは危ない」
という認識になるだろう。

だが、本当にそうなのか?
別に、出会い系サイトを擁護する気はさらさらない。
例を挙げてみる。

道端でナンパされてついていったら、強姦された挙げ句殺された」という場合、
「レイプ殺人」
という言い方はされても、
「ナンパ殺人」
という言い方をするだろうか?

見合いパーティーで知り合った男女が、ふとしたきっかけで相手を殺してしまった場合、
「見合い殺人」
という言い方がされることはない。

ちょっと暴論だと思うかもしれないが(自分でそう思わないでもない)、危険というなら、他にも危険なことはいくらでもある。
昨今は道を歩いているだけで、誘拐されたり殺されることすらあるのだ。
ネットだろうが、出会い系だろうが、まず利用者が用心することが重要なのに、あたかもその存在そのものが犯罪のような捉え方をさせてしまう、このような「レッテル貼り」をするのはどうかと思う。
もし、規制が必要だというなら、「恋愛は揉め事の原因なので規制する」という論理になるのでは?

似たような「レッテル貼り」がもう一つある。(実はこっちが本題)
昔から気になっていたのだが、航空機が墜落したニュースで、その機体がエアバス社製だと必ずといっていいほど、
「エアバス墜落」
と見出しが付く。
事故原因が、機体の問題かどうかわからないのに、これではまるで、エアバス社製の機体だから墜落したような感覚に陥ってしまう。

「ボーイング墜落」
という見出しに、一度お目にかかってみたいものである。



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