それがどうした!メインページへ
やれやれ!ストスト!

2004年9月7日 のほほ


労働組合日本プロ野球選手会は6日、経営者側がオリックスブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの合併を承認したのを受けて、9月11日以降の土・日曜日からストライキを行うことを決めた。

選手会側は、これまで何度も「合併するなとは言っていない。性急にことを決めず、話し合いの場所を設けてほしい」と呼びかけたが、経営者側は「球団合併は経営権の問題で、労働組合との交渉にはなじまない」と一蹴。ストが実施された場合に生じる損害の賠償を選手会側に求めるとしている。

このプロ野球界に生じた問題は、「郵政民営化」問題とそっくりである。
経営者側は「球団経営は赤字で、合併しないとプロ野球に未来がない」と叫ぶが、具体的に論拠を挙げることはなく、それどころか「選手会は労働組合とは認めない」と言う始末。
(それにしても使用者側はすぐ「権限外事項」で逃げるよな。筆者が所属する某機関も…おっと、これ以上書くとやばいか)
一方、郵政民営化も小泉首相や竹中経済・財政担当相が「民営化は既定路線。民営化は大きなメリットがある」と言う割に、こちらも論拠を示そうとしない。

小泉は相変わらず「改革派VS抵抗勢力」という図式を成立させて国民を味方につけようとしているが、さすがに今回はマスコミも踊らず、支持率も目立って上がっていない。
(「道路公団」「年金」のように大きなミソをつけていない郵便局を叩く理由が無いだけ、ともいえるが)
プロ野球の方は、ファンの署名運動に見られるように世論の大多数が選手会側を支持している。経営者側も評判の悪かった「ドン」ナベツネを形式的に辞任させたものの、世間は踊ってくれない。
(ナベツネ辞任の理由は、「巨人がドラフト対象の大学生に金を渡していたことへの引責」とされているが、この程度のことはよくあるので、オーナーがやめるほどのことではない、というのが事情通の見方である。辞任がポーズにすぎないと言うことは、毎日新聞のインタビューで反省の色もなく「巨人がパリーグに行ってもいいんだ」などと得々と語っていることで明らかだと思う)

いずれにしろ、「筋を通さない」側へのいらだちが募る展開である。
最近はすべてが「経済性」「効率化」の美名の下で進められている。UFJと東京三菱の統合に異議を唱える三井住友の社長も、「筋が通らない日本の現状を憂う」と述べている。

とにかく、「経営権の問題」「俺の決意を知らないな」とほざき、対話のテーブルに着こうともしないプロ野球経営者と小泉首相には、何を言う資格もない。

管理人は一言だけ言わせてもらおう。
「誠意を示せ!」
(1988年大河ドラマ「武田信玄」にて、柴田恭兵演じる上杉謙信が盟約を求める北条家臣に叫んだ言葉)




それがどうした!メインページへ