特別インタヴュー



オリーブの塩漬けを作る準備をしている村の女性たち。一番右がサーミヤさん。

パレスチナは今、オリーブの収穫期です。塩漬け用のオリーブは実が緑色のうちに収穫。オリーブオイル用は実が黒に変わってから収穫します。

 

日本向けオリーブオイルが届くまで

デイル・ハンナ村のフサインさんの一家のオリーブ林で収穫
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アラーベ村のオリーブオイル工場へ
(収穫したら24時間以内に)
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マジダル・クルム村で保管
(風味や栄養を失わないように、薬品やフィルターを使わずにおりが沈むのを数ヶ月待ちます。)
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村の女性たちによる、オリーブオイルのボトルづめ、ラベル貼り、荷造りなど
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ハイファ港から日本へ

 

1. アブドゥル=マジド・フセインさん

Q. オリーブを栽培するときに一番大変なことは何ですか?

A. ガリラヤでオリーブを育てるときに一番難しいのは、水問題です。私たちの地域では、潅漑なしでは少ししか収穫できません。アラブ(パレスチナ)社会に十分な利益をもたらすようにオリーブオイル産業を発達させるには、潅漑が必要です。今日まで、イスラエル政府は、アラブ農民に水の割当を拒んでいるし、ガリラヤのアラブの村々の水システムに対するどんな投資も妨げています。同時に、政府はガリラヤのユダヤ入植地のまさに近代的農業には巨額の予算を投資しています。しかし、アラブの村々のオリーブ林は2つの利点を持っています。

  1. オリーブオイルの味がとてもよいこと
  2. どんな化学薬品も使っていないこと

オリーブの木々は全く自然で有機的な方法で育てられています。

 

2. サーミヤ・ナーセル・ハティーブさん

Q. シンディアナの活動に参加したことで考え方や何かが変わりましたか? 将来の夢は何ですか?

A. 私の夢は、シンディアナの活動を、女性を多く雇えるようなプロジェクトに発展させることです。今、私たちは4人の女性グループです。全員がアル=バカー女性フォーラムのメンバーで、30才から40才、既婚で子供がいます(3人から6人)。彼女たちは、また、母親学校プロジェクトを「卒業」しています。シンディアナで働く女性たちは、政治的、社会的意識をもっとも強くもっており、女性フォーラムの活動に一生懸命です。シンディアナでの仕事は彼女たちに非常に前向きないい影響を与えています。彼女たちは家にいる女性と違います(経済的に夫に依存していない、家族関係だけでなくより広い社会関係を持っている、家族から独立した生活を持っていることなど)。仕事は女性たちの関係を強め、バカー・センターとの関係も強めています。シンディアナの活動はまた、バカー・センターの活動を強めます。そして、彼女たちの仕事はほかの女性たちの意識を高めています。

注)アル=バカー・センターは、「ガリラヤのシンディアナ」の姉妹組織で、ヤーファとマジダル・クルム村にあります。母親学級、ユースキャンプなど女性や子供を中心に文化教育、社会活動などを行っています。村の女性の大半は「主婦」です。

Q. メッセージがありますか?

A. 日本とパレスチナは遠く離れているけれど、私たちはみんな人間です。実際、オリーブオイルは私たちの文化の中で中心的な要素ですが、あなたたちはオリーブオイルをよく知りません。これは、実りの多い、楽しい二つの文化の出会いとなりうることを示しています。オリーブオイルを通して、あなた方は、世界が興味深く、すてきで豊かなことを発見できるでしょう。文化をつなぐことは、戦争の文化やナショナリズムに対する、まさにオルタナティブなのです。

Q. オリーブ収穫期の様子はどうですか?

A. オリーブを摘む間、私たちは自然や土地に満たされます。見せかけの近代生活、消費社会から遠く感じます。私が土地で働いているとき、私はある意味、土地の没収から土地を守る闘いに参加していることになります。毎シーズン、オリーブを育てること、収穫することは、より多くのアラブの土地を没収しようとするイスラエルの政策に対する、私たちの答えなのです。
 私はまた、家族みんなが一緒に働くという感じが好きです。お祭りみたいです。オリーブ林の中での人間関係は、家にいる時とは違います。一緒に食べ、一緒に働いて、友達みたいに感じます。

注)たいていの村の一角にオリーブ林があり、農家でなくとも、自家用のオリーブオイルや塩漬けをまかなう分くらいのオリーブの木を家族で持っています(が、イスラエルによって没収された土地も多いのです)。

Q. ガリラヤのラマダーン(断食月)やクリスマスの様子はどうですか? オリーブオイルを使った特別な料理がありますか?

A. ラマダーンは宗教的な行事で、私は参加していないのでラマダーンについては答えられません。みんなのように、断食していないから。ラマダーンの最後の3日間は、イード ル=フィトゥルで、ほかのお祭りと同じです。クリスチャンとムスリムのお祭りの食事に違いはありません。すべてアラブ料理です。

注)全体的には、パレスチナ暫定地区の村と比べたらガリラヤは宗教色が薄いように感じますが、断食についてもきっちり守る人から気にしない人まで様々です。

 

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