本&映画コーナー

新刊紹介

アミラ・ハス『パレスチナから報告します』(くぼたのぞみ訳、筑摩書房)

著者のハスは、イスラエルのユダヤ人で、イスラエルのヘブライ語日刊紙「ハアレツ」の記者ですが、長年ガザ地区やヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の中に住み込みながら、被占領下にあるパレスチナ人たちの「実態」を具体的に伝える記事を書き続けてきました。ハアレツ紙は、「中道やや左寄り」くらいのスタンスと言われ、イスラエルの政策批判が十分とはいえないものの、他紙と比べると冷静な分析的な記事が多くあります。またアミラ・ハスを筆頭として、占領下パレスチナの現状を鋭く厳しく描く記者もいく人かいます。

この本は、日々の新聞に掲載された文章からの抜粋であり、イスラエル国内の読者を想定して書かれた文章であるため、必ずしも海外の読者には「わかりやすい」ものではありません。しかし、概説・入門からもう一歩踏み込んで、パレスチナの生々しく複雑な現実を知るためには、うってつけの本です。ハアレツの英字サイトはこちら

 

山形国際ドキュメンタリー映画祭

日時:2005年10月7日(金)-13日(木)

パレスチナ人ミシェル・クレイフィとイスラエル人エイヤル・シヴァンの共同監督・製作である『ルート181』が上映されます。1947年の国連分割決議181の境界線に沿って旅をしながら様々な立場のイスラエル人、パレスチナ人へのインタヴューした作品です。この分割決議の境界線は現在のグリーンライン(1949年の停戦ラインであるイスラエルとガザ・西岸地区との境界線)とは異なりガリラヤ地方がパレスチナ領に入ります。

隔年で開催される山形国際ドキュメンタリー映画祭には、世界中から約1500本の応募があり、コンペ出品の15作品等が山形市内の各地で上映され、街全体が映画祭のムードになります。コンペの正式出品に選ばれないものでも、山形の映画祭事務局に行けば、ビデオブースで過去の作品を見ることができ、パレスチナ/イスラエル関係の映像も何十本もあります。パレスチナ・オリーブのサイトの映画コーナーで「山形で見られるお奨め映画」を紹介しています。

 

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