『ぜいとぅーん』28号(2007.2.20発行)


イベント情報

イラン・パペ来日講演集会 パレスチナ/イスラエル──民衆の共存に向けた歴史の見直しを

イラン・パペ氏はイスラエルの歴史家として、1948年の「ナクバ」(イスラエル建国によるパレスチナの破壊)の実証的な研究を行ない大きな論争を引き起こしました。ユダヤ人ながら反シオニストの立場を明確にするパペ氏は、市民活動家でもあり、パレスチナ人の間でも高く評価されています。

「ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉」は、パレスチナをはじめとする中東地域の動きに注目し、さまざまな文化や歴史的背景を持ちながら平和的で対等な共存を求めるこの地の人々とつながっていくことを目指して結成した、有志個人の集まりです。

『いま、パレスチナと私たちを繋ぐもの  ミーダーン結成集会…2006.9.2 報告集』400円
栗田禎子さん、太田昌国さんの講演、質疑応答の記録のほか、上映したパレスチナの難民キャンプのビデオの内容など読みどころ満載です。お買い求めはパレスチナ・オリーブまたは「模索舎」まで。

編集後記

イスラエルがイランのウラン濃縮施設(原発用)への攻撃計画を作成、というニュースが流れました。「小型核搭載のバンカーバスターで地下施設を攻撃するので放射能汚染は最小限に抑えられる」 えっ??? 多くの中東諸国はもともとイスラエルが核兵器を廃棄した上での「中東の非核化」を求めていますが、イスラエルは2百発程度の核弾頭を保有していると言われています。

核のエネルギー利用と軍事利用は一体です。イラクでアメリカ軍によって使用された劣化ウラン弾の原料は原発用のウラン濃縮過程で大量に出てきます。日本の原子炉保有数は世界第3位、非核兵器国の中では最多で、ウラン濃縮工場や再処理工場で核物質(高濃縮ウランとプルトニウム)も生産しています。

2006年3月に試験稼働始めた青森県六ヶ所村の再処理工場は今秋にも本格稼働予定です。私は、昨年、核燃とともに暮らす人々を描いたドキュメンタリー映画『六ヶ所村ラプソディー』の上映にかかわりました。再処理工場は、原子力発電所が一年間に出す放射性物質を一日で海や空に放出します。核利用によって、ウラン採掘から原発や再処理工場の現場労働者、近隣住民が日常的に被爆します。「多数ために少数の犠牲は仕方ない」 これが、日本の、世界の差別の構造なのだと思います。

参考:『知ることからはじめよう』(スロービジネスカンパニー発行)、鈴木真奈美『核大国化する日本』(平凡社新書)

 

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