『ぜいとぅーん』28号(2007.2.20発行)


パレスチナ・グッズ

パレスチナの商店のなかには、地元向けや外国人向けにパレスチナ・グッズを集めたお店があります。

パレスチナの土地・国旗

定番はキーホルダーやネックレス。パレスチナの土地の形を国旗の色(赤/黒/白/緑)に塗り分けたものがよく売られています。オスロ合意以前、イスラエル軍によって旗を掲げることを禁じられていた時期もありましたが、国旗のデザインをあしらったグッズはいまではもっともポピュラーな商品です。

また地元のパレスチナ人の若者たちは、銀やアルミやオリーブの木でできた、パレスチナの土地をかたどったネックレスを日常的によく身に付けています。

各政党のアピール

2006年1月には、激しく競ったパレスチナ議会選挙があったため、その前あたりからは、「ハマス」や「ファタハ」や「PFLP」といった各党派のアピールとなるようなグッズがたくさん店先に並ぶようになりました。アラビア文字で「ハマス」や「ファタハ」という文字を彫り抜いた木製のキーホルダーや、あるいは、各政党の旗の色を背景にして党の顔となる人物の顔写真を入れたバッジなど。すでに亡くなったアラファト(ファタハ)やヤシン(ハマス)といった指導者の肖像が使われることもあります。

もちろん各お店のオーナーや店員の個々人に支持政党はあるものの、どこのお店にもすべての党派のグッズが揃っていて、どれでも買うことができます。聞けばオープンに「自分はファタハ支持だよ」などと言ってくれます。

人気キャラクター:ハンダラとチェ・ゲバラ

著作権なんて誰も気にせず(?)お店にあふれるのが「ハンダラ君」。Tシャツ、キーホルダー、ペンダントヘッド、ネックレス、グリーティングカード、などなど。

ハンダラ君は、パレスチナ人の風刺画家ナージー・アル・アリー(ナザレ生まれ。1948年にレバノンに逃れ難民キャンプで育つ)によって描かれたキャラクターです。レバノンの難民キャンプに住む貧しい10歳の少年という設定で、10歳より成長せず、いつも後ろ向き、両手は背中で組まれています。髪の毛はハリネズミの棘のようで、足は裸足。パレスチナに戻って、自由と尊厳を取り戻したときに、初めて前を向き成長する、とされていました。

ナージー・アル・アリーの風刺はクウェートやレバノン、ロンドンのアラブの新聞紙上に掲載されていました。イスラエルや国際社会に対して、時にはPLO(パレスチナ解放機構)の幹部に対しても鋭い批判を投げかけていましたが、1987年にロンドンで何者かに暗殺されました。しかしハンダラ君は、いまでもすべてのパレスチナ人に愛されているキャラクターとして人気です。

ハンダラ君に次いで人気なのは、南米の共産主義革命家チェ・ゲバラです。ここ数年、ファッションとして世界的なゲバラ・ブームが見られますが、パレスチナではもう少し政治的な共感を込めて、ゲバラの顔があちこちに使われています。

 

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