第六展示室

 この展示室では、當館でよく出てくる用語について解説しています。

 

ア行

アア〔ああ〕
アングロアラブの省略形。→アングロアラブ種

アノ〔あの〕
アングロノルマンの省略形。→アングロノルマン種

アラ〔あら〕
→アラブ種

アラ系〔あらけい〕
→アラブ系

アラブ系〔あらぶけい〕
1)→アラブ系種
2)アラブ種、アングロアラブ種、アラブ系種の総稱。(例)「アラブ系四歳以上」

アラブ系種〔あらぶけいしゅ〕
1)アラブ系種に輕種を交配して生まれたもの。但し、アラブ血量25%以上。
2)輕種に属しないものに連續4代以上輕種を交配したもの。但し、アラブ血量25%以上。
3)サラブレッド系種(舊準サラを除く)にアラブ種、又はアングロアラブ種を交配して生まれたもの。
4)輕半血種に連續2代にわたってアラブ種、アングロアラブ種、又はアラブ系種を交配して生まれたもの。

アラブ血量〔あらぶけつりょう〕
アラブ種の血が混じっている割合を百分率(%)で表したもの。両親の血量の和を2で割ったものが仔の血量であり、計算する場合は、小数点第3位以下は切り捨て、第2位まで表記する。

アラブ種〔あらぶしゅ〕
アラビア半島原産の馬で、優雅さ、輕快さ、丈夫さを兼ね備えており、乗馬として理想的な資質を持つ。サラブレッド等、各改良品種を生み出す上で大きく貢献したと言っても過言ではない。

アングロアラブ種〔あんぐろあらぶしゅ〕
1)フランス原産の馬で、アラブ種とサラブレッド種の交配により生まれた品種。アラブ種の持久力とサラブレッド種の速さを併せ持った馬を目指して作り出された。日本ではアラブ血量25%以上を有するものをアングロアラブ種とする。
2)アングロアラブ種同士の交配によって生まれたもの。
3)サラブレッド種にアングロアラブ種を交配して生まれたもの。但し、アラブ血量25%以上。
4)アラブ種にアングロアラブ種を交配して生まれたもの。

アングロノルマン種〔あんぐろのるまんしゅ〕
フランスのノルマンディー地方原産の馬で、ノルマン馬にアラブ種やサラブレッド種を掛け合わせて作られた品種。乗馬用、繋駕用、農耕用等様々な型がある。

温血種〔おんけつしゅ〕
1)輕快な動きをする馬の種類。日本では輕種や中間種、又その半血種を指す。
2)國際的には日本でいう輕種を指す。東洋種、貴種ともいう。

カ行

貴種〔きしゅ〕
→温血種の2)

京都農商省賞典四歳呼馬〔きょうとのうしょうしょうしょうてんよんさいよびうま〕
第6回菊花賞の正式競走名。

京都農林省賞典四歳呼馬〔きょうとのうりんしょうしょうてんよんさいよびうま〕
第1〜5回菊花賞の正式競走名。

輕種〔けいしゅ〕、輕種馬〔けいしゅば〕
スマートで輕快な動きをする馬の種類で、競馬や乗馬に用いられる。日本ではサラブレッド種、アラブ種、アングロアラブ種、サラブレッド系種、アラブ系種の5品種が輕種として分類されている。温血種ともいう。→温血種

輕半〔けいはん〕
→輕半血種

輕半血種〔けいはんけつしゅ〕
1)輕半血種同士の交配によって生まれたもの。
2)中間種、又は中半血種に連續2代以上にわたって輕種を交配して生まれたもの。
3)中半血種に連續3代以上輕半血種を交配して生まれたもの。

サ行

在來種〔ざいらいしゅ〕
古くから日本に存在していた馬。和種ともいう。品種としては北海道和種(道産子)、木曾馬、御崎馬、対州馬等。

サラ系〔さらけい〕
→サラブレッド系

サラブレッド系〔さらぶれっどけい〕
1)→サラブレッド系種
2)サラブレッド種、サラブレッド系種、輕半血種(アラブ血量25%未満)の総稱。(例)「サラブレッド系四歳」

サラブレッド系種〔さらぶれっどけいしゅ〕
1)見かけ、能力等はサラブレッドそのものであっても祖先に血統不詳の馬がいてサラブレッドとして登録されないもの。主に明治時代に輸入された豪州産馬において血統書を紛失したものが多く、これらの子孫がサラブレッド系種として扱われている。
2)かつて準サラブレッド種と稱したもの。次項の3)もこれに含まれる。→準サラブレッド種
3)サラブレッド種とアングロアラブ種の交配によって生まれたもの。但し、アラブ血量25%未満。
4)サラブレッド系種同士の交配によって生まれたもの。
5)サラブレッド系種にサラブレッド種を交配して生まれたもの。
6)アラブ系種、又は輕半血種に連續2代にわたってサラブレッド種、又はサラブレッド系種を交配して生まれたもの。

サラブレッド種〔さらぶれっどしゅ〕
1)イギリスの在来種に東洋系の種馬を掛け合わせていって作られた品種。抜群の競走能力を持つが、近親交配の進行により他品種と比べて悍性がきつく、健康にも難がある。血統が厳重に管理されており、現存する全てのサラブレッドについて父系を溯っていくと、ダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンのいずれかに辿りつく。
2)サラブレッド系種に連續8代以上にわたってサラブレッド種を交配して生まれたもので、なおかつ國際血統書委員會で承認されたもの。

重種〔じゅうしゅ〕
大型でがっしりとしており重々しい動きをする馬の種類で、農耕や荷馬車引き等に用いられる。また、日本ではばんえい競馬にも用いられる。品種としてはペルシュロン種、ベルジアン種、ブルトン種等。國際的には冷血種、西洋種、庸種ともいう。

準サラ〔じゅんさら〕
→準サラブレッド種

準サラブレッド種〔じゅんさらぶれっどしゅ〕
アラブ種とサラブレッド種間の交配が續き、アラブ血量が25%未満になったもの。現在、この呼稱は公式には使用されていない。→サラブレッド系種の2)

西洋種〔せいようしゅ〕
→重種

タ行

中間種〔ちゅうかんしゅ〕
1)輕種と重種の中間的な存在で、輕快さと比較的温厚な性質を持ち、主に乗用として用いられる。また、日本ではかつて繋駕速歩競走に用いられた。品種としてはアングロノルマン種、ノルマン種、トロッター種、ハンター種、ハノーバー種等。國際的には半血種とされる。→半血種の3)
2)輕半血種、中半血種、重半血種のことを指す。

抽籤馬〔ちゅうせんば〕
各競馬倶樂部や競馬會が一括購入し、抽籤により会員に配布された馬。

中半〔ちゅうはん〕
→中半血種

中半血種〔ちゅうはんけつしゅ〕
1)中半血種同士の交配によって生まれたもの。
2)中間種、又は中半血種に輕種、又は輕半血種を交配して生まれたもの。

帝室御賞典〔ていしつごしょうてん〕
1)1905年の横濱を皮切りに、その後東京(1906)、阪~(1910)、s(1922)、札幌(1922)、函館(1922)、小倉(1923)の計7競馬倶樂部で1937年春まで施行された、皇室から御賞典を下賜された重賞競走。
2)第1〜14回天皇賞の正式競走名。

東京優駿大競走〔とうきょうゆうしゅんだいきょうそう〕
第1〜6回日本ダービーの正式競走名。

東洋種〔とうようしゅ〕
→温血種の2)

トロ〔とろ〕
トロッターの省略形。→トロッター種

トロッター種〔とろったーしゅ〕
アメリカ、ロシア等で繋駕や農用に用いられてきた中間種の総稱。名前の由来は速歩(トロット)が得意なところからきている。日本では主に繋駕速歩競走で使用されていた。

ナ行

中山四歳牝馬特別〔なかやまよんさいひんばとくべつ〕
第1〜6回櫻花賞の正式競走名。

農商省賞典四歳〔のうしょうしょうしょうてんよんさい〕
第6回皐月賞の正式競走名。

農林省賞典〔のうりんしょうしょうてん〕
1)第7、8回皐月賞の正式競走名。
2)1932〜1937年に東京で施行された重賞級競走。優勝内國産馬聯合(1912〜1928)、各内國産古馬聯合(1928〜1931)の流れをくむ競走。
3)1932〜1937年に阪~で施行された重賞級競走。各内國産馬聯合(1924〜1926)、各内國産古馬(1927〜1930)の流れをくむ競走。

農林省賞典四歳馬〔のうりんしょうしょうてんよんさいば〕
第7、8回菊花賞の正式競走名。

ハ行

半血種〔はんけつしゅ〕
1)異なる種類の馬の交配(例えば輕種と中間種)によって生まれたもの。
2)異なる品種の馬の交配によって生まれたもの。現在ではペルシュロン種とベルジアン種のハーフ等、主に重種間のハーフについて用いられる。
3)元々國際的には温血種と冷血種の交配によって生まれたものを指し、日本では中間種と稱している。→中間種の1)

阪~優駿牝馬〔はんしんゆうしゅんひんば〕
第1〜6回オークスの正式競走名。

平和賞〔へいわしょう〕
第15回天皇賞の正式競走名。

マ行

ヤ行

優駿競走〔ゆうしゅんきょうそう〕
第15、16回日本ダービーの正式競走名。

庸種〔ようしゅ〕
→重種

横濱農林省賞典四歳呼馬〔よこはまのうりんしょうしょうてんよんさいよびうま〕
第1〜5回皐月賞の正式競走名。

呼馬〔よびうま〕
自由購賣馬のこと。買値を呼んで馬を買うところからそう言われる様になったようである。

ラ行

冷血種〔れいけつしゅ〕
→重種

ワ行

和種〔わしゅ〕
→在來種

 


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