SUZUKI RF900R

 「このバイク、欲しいな。」 と思ったのが1993年のモーターショウ。同じデザインのRF400Rにもちょっと惹かれたが、900ccというエンジンにはぐぐっと惹かれた。

  実を言うと、そのときはCBR900RRが欲しくて900ccという排気量に惹かれてたのだが、モデルチェンジをしたら、急に嫌いになった。そこに、いいタイミングで来た、というわけ。(もう1つの理由として、身長162センチの僕には、パワーが合っても思いバイクは合わないと思ったので、1リットル以下のものでいいと決めていた。事実、そのとき幕張にあったGSX−R1100にまたがると、リアスタンドがかかってたが、足は届かなかった。・・・これであきらめが付いた。)

 当時は中型2輪の免許を取ったばかりで、「いつかは900に乗るぞ!」 と思っていた。しかしそれは何年か先のことで、「もしかしたら、かなわない夢」 でもあった。その後、運悪く(?)国内仕様が出た。しかも、90万を切った値段で・・・。
 当時の値段で、逆輸入のフルパワー仕様が130万くらいしたと思うので、この値段もかなり魅力だった。
 (ところで、その後の円高のおかげで、逆輸入の最終ロットは国内内仕様より安く手にはいったらしい。羨ましいと言うべきか・・・)

 幕張ではじめて目にしてから1年半後、二俣川に通うこと12回、ついに足さえ届けばどんなバイクにでも乗れる免許を手に入れた。そして迷わずRF900Rをオーダーしに行った。(念のため、足が届くのか、同じくらいのサイズのバイクで確認してから)

 初めて現物を見たのが、納車の日。・・・見た瞬間に、後悔した。
 (「現物見てからにすりゃぁ良かった・・・」と思ったが、そしたら買ってないか・・・。)

 思ったより、大きい!前のGSX−Rが細すぎたのもあるが、部品単体で見ると、恐ろしく不安なった。シートカウルの幅、937ccのエンジンを包むフレーム、その上に覆い被さる灯油ポリタンク1個分が軽くはいるガソリンタンク・・・。

 「果たして、自分に扱いきれるものなのか?」

 しかし、その不安は一つ目の角を曲がった瞬間、完全に消えてしまった。

 何の不安も無く、交差点を左折してしまった。足を着いても、230kgの重さはそんなに感じない!エンジンはまるで掃除機にでも乗っているかのように静かで、気付かぬうちに制限速度に達していた。感覚としては、前のより20km/h速い速度域が楽に出せる。これが大排気量車の余裕ってやつか・・・。
 こんな高性能車を安く出してくれたSUZUKIはえらい!と思った。

 個人的な考えだが、これは、新しいSUZUKIのスーパーバイクへの移行過程で生まれた産物ではないか?と思う。
 GSX−R1100をもとに、新たに作り直されたシリンダーヘッドは、インテークがストレートなものになり、キャブレターも直立型からダウンドラフトタイプに変更されている。
 フレームは、エンジンを包み込んだダブルクレドールからエンジンをストレスメンバーに加えたダイヤモンドタイプにされた。
 RF900Rが出た後に、GSX−R750が素材こそ違うが、そのまま置き換わって出てきたと思うのは、考えすぎだろうか?

 パワフルで扱いやすいバイクが増えた昨今では、その魅力は薄れたが、個性的だが飽きのこないデザインのバイクは、珍しいと思う。唯一デザインの不満といえば、後ろにだけSUZUKIのロゴが入っていないことである。あの個性的リアビューにはメーカーロゴは必要ないのか?

 

 

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