「消え行く君に捧ぐ」


消え行く君は運命で
今夜を最後に姿を見られないから
泣いても笑っても
今夜が最後だから

今は思い出の走馬灯
全部回す時間はもう無いみたい
湖の底深く
沈められたように苦しいね

見上げる陽射しの中
セルロイドの壁に阻まれてる想い
言い訳無用の声
かすみの先に見えるのは過去に見た夢

見えない君はずっと
記憶の底でずっと刻みついてるから
舞って散っても
ずっと刻みついてるから

今は現実の行き先を
受け止める力はもう無いみたい
暗き森の奥深く
捨てられたように惨めだね

止まない霧雨の中
クロムの猛毒に侵され行く想い
何を捧げれば
近づけるのだろう君の元へ

消え行く君は運命で
今夜を最後に姿を見られないから
泣いても笑っても
今夜が最後だから

身を投げる断崖も無い自分は
どうすれば君の後を追えるのだろう

打ち拉がれる精一杯の想いさえ
チタンの防壁に弾かれてゆく
何を捧げれば
近づけるのだろう君の元へ

消え行く君は運命で
今夜を最後に姿を見られないから
泣いても笑っても
今夜が最後だから

今夜が最後だから

君の後を追いたい