北斗星に乗って・・・(11月9日〜10日午前)

 

管理人注:北斗星に乗ったときの写真はこちらにまとめました。

 

11月9日(金)。いよいよ東京出発だ。

行きの交通手段は、寝台特急「北斗星」。普通、短時間に飛行機で行くものを、私も物好きである。

南千歳発17:48。時間が合ったので、弟に頼んで空港までまず乗せていってもらう。

ここで夕食の弁当を買うのが目的だ。

北斗星の食堂車の夕食はべらぼうに値段が高い。フレンチで7,800円、和食御膳で5,500円だ。

高いうえにどうせ量も少ないんだろう・・・だったら自分の好きな弁当を買おう。

南千歳駅にも売っているが、種類が少ない気がしたので、空港の売店で購入することにしたのである。

(管理人注:この日は実際南千歳駅の弁当はほぼ売り切れ状態だった)

店で目に付いたのは見た目量が多いウニ。これにつられて2,000円の駅弁を購入。

北斗星の食事ほどじゃないにしろ、のっけから金をかけてしまった。

それから飲み物と、車内で読む本を購入。この時点で早くも3,000円が消える。

空港を後にして南千歳駅で降ろしてもらう。

 

17:48。定刻通り北斗星がホームに入ってきた。乗車。

ではここからは時系列に沿って、行動を記録しよう。

 

17:48。乗車後、予約した個室に向かう。部屋はかなり狭い。さすが一人用。

また、部屋のロックは、自分で4桁の番号を決めるというシステムで、なぜかセキュリティに不安を覚える。

(番号を忘れてしまいそうで恐かったのだ)食堂車で、シャワールームの予約。

18:07。苫小牧着。乗車後20分足らずで早くも空腹。しかし、耐えた。

18:20。退屈しのぎにスピーカーのスイッチを入れると、いきなり「ハァハァ・・・」と人間の吐息が聞こえ驚く。

どうやらラジオドラマのようだ。(管理人注:この場面は、犯人か誰かに追い詰められる様子。決して情事のさなかではなかったので悪しからず)

窓の外を見ると、一台の車が、スピード違反でパトカーにつかまる瞬間を目撃。

まさか沿線の電車から、自分がつかまっているところを見られているとは運転手も警察官も思うまい。ざまあみろ、次から気をつけろ。

18:41.登別着。ここで耐え切れず夕食。ウニは蒸したものだったが、これはこれで美味かった。

ただ、値段の割りに量は少なかった気がする。

20:00 シャワールームの予約時間なので、浴びに行く。一人で浴びるのに十分な広さだ。

お湯は6分間という制限つきで戸惑い、ここで水のありがたさを思い知らされる。

タイマーがあるので、気がついたら6分、ということはないのでありがたい。

残り1分になると、断続的に火災報知機のようなブザーがなる。

ただでさえお湯を浴びて血圧が上がっているのだから余計に心臓に悪い。

アメニティは一切ないが、ドライヤーは付いていた。しかし、まるで掃除機のノズルみたいなデザイン。

そのわりに温風は弱め。髪の毛を吸い取ってしまわないように配慮でもしてあるのだろうか。

シャワー後はコーラ片手に、ロビーカーでくつろぐが、後ろのおば様方がうるさく、わずか10分ほどで部屋に戻る。

21:00。空腹に備えて、チーズ(2個入り)とクラッカー(2枚入り)を買う。

21:39.函館着。降りて外の空気を吸っていると、「間もなく発射します」のアナウンスを聞いて、列車に飛び乗る。

22:37頃。青函トンネルに入る。外を見ようと思うと、窓一面に、気温差で生じたのであろう、水蒸気が張って何も見えない。

「せっかくの景色が・・・」と当初思ったものの、冷静に考えると、どうせトンネルだから見えるのは壁のみであることに気づき、

水蒸気もあきらめがつく。

22:50.本を一冊読み終える。読み始めてわずか3時間ちょっとだ。

6Pチーズを一個食べる。1個で十分なくらいボリュームがある。でも、美味かった。

23:20頃。青函トンネル通貨、青森県に入る。星が見える、天気が良いようだ。

0:02.青森駅着。青森の空気を吸った後、就寝。

 

1:30頃。八戸駅に停車した時のゆれで目覚める。これで目が冴えてしまい、1時間ほど不眠に悩む。

 

6:30頃。起床。列車は郡山(福島県)に差し掛かる。

7:00.朝食。値段は1,600円。夕食の値段を考えると、朝食はさすがに良心的だと思った。

洋朝食、まあまあ美味い。ウェイターが空いた皿を、私の前で落としてしまう。「気をつけろよ」と内心ささやく。

南下するごとに曇り、栃木県に入った頃、雨が降り出す。何か憂鬱。

その後はひたすら部屋でおとなしく読書。列車は宇都宮、大宮と通り過ぎ

9:35.定刻通り上野着。16時間強の列車の旅だった。

長時間の割りに飽きなかったが、これは窓から見る景色がほぼ初めて見るものばかりで、

ヒマなら窓の景色を眺めていればよかったからだと思われる。

 

さて、ここから東京滞在1日目が始まる。

 

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