自分なりの本気論

 

「本気でやれば、何でも面白くなる」

 

昔、どこから聞いたか忘れたが、こんな一言を聞いたことがある。

以来、なぜかこの一言が忘れられないのだ。

この言葉は、論文の忙しさにかまける最近、特に意識的に思い起こすようにしている。

 

毎日論文を読んでいると、どうしても飽きてしまう。

飽きると気が乗らない。気が乗らないと作業が進まない。進まないと後で自分が焦る。悪循環である。

もちろん、そんな時は音楽を聴くなど気分転換をすればいいのだが、気分転換をしても気が乗らない時もあるのだ。

そんな時に、上の言葉を思い出し、自分を戒めるわけである。「まだ本気じゃないな」と。

もっとも、本気になろうと思っただけでは作業も進まない。

だからとにかく行動に移す。私の場合、文献を引っ張り出して、わからないところは時間を気にせず調べまくる。

そうすると、時間はかかり疲れるが、内容がわかるので、作業は進み、面白い。

こうして、上の言葉は正しいんだ、と実感するわけである。

 

本気になろうとか、自信を持とうとか思うのは大事である。

ただし、思っただけでは何も変わらない。小さなことでも行動に移して初めて変わる。面白くなる。

もちろん、気分転換も必要だし、1日24時間本気でいる必要はない。

ただ、一日過ごしていれば、どこかで必ず本気にならないといけない時間はあるはずだ。

そういうわけで、ますます「本気になるとは何か」について考えるようになった今日この頃である。

 

(2002年5月31日)

 

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