お金と恥
札幌の西友元町店での偽装牛肉返金騒ぎ。
全国ネットのニュースで取り上げられ、暴行を働いて逮捕される若者まで出てしまい、
西友の罪だけでなく、こんな若者がクローズアップされたばかりに、すっかり有名になってしまった。
偽装した西友もそりゃそもそも悪いんだけど、
店で肉買ってもいないのに金だけせびりにいった若者も若者だと思うね。
ニュースで見るたび思った。みんなそうまでしてお金欲しいか、と。
そりゃ私だってお金は欲しい。
特に、今年はバイトもしてないし、去年以上に国内外問わず本買ってるから(すでに今年は本にウン万円使ってる)。
でも犯罪まがいのことをしてまでお金を手に入れようとは思えないのだ。
(彼らは詐欺罪、恐喝罪、傷害罪のどれかには問われそうだし)
彼らのしたことは、ただただ金が欲しい若者の短絡的行動かと思うかもしれないが、
よくよく考えてみるとそうでもなさそうだ。
その1.ネットや携帯を使い、確実に返金情報を広めている。
その2.偽装した西友が悪い、と、弱みにつけこめるのを知っている。
こうしてみれば、なかなか知的な行動なのである。善悪は別にして。
新聞の取材に対し、「あの店で肉は買ってない」と言い切る若者もいれば、
「お詫びのセールなんて意味がない、お金が欲しい」なんてしゃあしゃあと言う奴もいる。
家族で並んだ人たちもいれば、服を着替えて何度も並んだ人もいるし、十万単位のお金をもらった人もいるらしい。
関西の某テレビ製作のトーク番組で、出演者の一人が、「私も行けばよかった」なんて言ってるのを見た。
・・・こういう人たちには、恥を知らないのか、といいたくなる。
函館の某女子高では、「恥を知れ」を校訓にしていると聞いたことがある。
必要以上に「恥ずかしい」と感じる必要はないが、
恥ずべき行為かそうでないのかくらい、自分でわきまえられないもんか、と思う。
・・・それは自分に対しての注意でもあるのだが。
(2002年10月5日)