講演会主催者の心がけるべきこと

 

今日(2002年10月12日)、元スピードスケート選手の堀井学が、恵庭の文教大で講演会を行った。

入場無料というのもあり、また、世界的に活躍した人の話をぜひ聞きたい、と普段から思う私はぜひ聞きに行った。

 

堀井さんの話は、予想通り、心に訴えるものがあった。

挫折をしてもあきらめないこと。頑張り続けること。考え方を磨き、志を持つこと。

全て、選手時代、思うように成績が出ず苦労した人の話だけに、説得力があった。

堀井さんはいろいろ夢を持っているようで、政界入り、大臣になることを目指しているようだ。

ぜひ頑張って、スケート以外でも人々を勇気付けて欲しいと思う。

 

さて、これだけではタイトルと何の関係もなくなってしまう。

本論に入ろう。

まずぶっちゃけていうと、今回の講演会、主催者の意識が最低だった。

主催者はどこか、あえて言おう。日本青年会議所道央ブロックである。

私がそう批判する理由は四つある。

 

その一。空席が目立つ。

これは主催者の広報がだらしないからだ。こんなすばらしい人を招くのに、会場に空席を作るとはどういうことだ。

堀井さんはスケート選手なのだから、近隣のスケート少年団の子供たちをまねくなどして、満席にするくらいの心配りがなくてどうする。

 

その二。市民不在の講演会。

会議所主催だからかもしれないが、堀井さんの講演の前に、自分たちの活動報告なんてしなくて良いはずだ。

(ついでに言うが、彼らは講演会の後に、自分たちの会合を開いている)

しかもこれが30分続いた。90分ずっと堀井さんの話を聴きに来たのに。

そしてこれのおかげで、講演の後に予定されていた質疑応答も省略された。

また、堀井さんが一番目立たなくてはいけないはずなのに、挨拶する人がローラースケートで入場するというパフォーマンスもどうだろう。

さらに、何人かスケート少年団の子供たちも来ていたのだが、彼らこそ前の方に座らせるべきで、後ろの方に場所を指定する無神経さだ。

 

その三。会議所の聴講の態度。

途中の入退場があまりに多すぎる。これは、講演を聴いている人たちの集中力をそぐものだ。

また、信じられないことに、寝ている人もいた。

寝てしまうような講演をした堀井さんにも問題がある、と思う人もいるかもしれないが、それは堀井さん自身が感じればよい問題で、

聞かせてもらった人がそう批判するのは、傲慢以外の何者でもないのである。

 

その四。準備の悪さと段取りの悪さ。

まず、パソコンでプレゼン(しかも内輪の活動報告)するのはいいのだが、時間になって準備をしていた。こういうのは時間前にするものだ。

次に、講演者に対し、普通は水などの飲み物を置くのだが、それもなかった。

さらに記念品を渡していたが、見る限り、お金を封筒に入れて渡していたようだが、

こういうのは市民も見ている前でふさわしくないような気が、個人的にはする。

 

そんなわけで、主催者はもうちょっと講演を控え、そして講演が始まってからも、空気を読めよ、と言いたくなる。

たまたま会場で友達と会ったのだが、彼も同じような不満を口にしていた。

「主催者のパフォーマンスは要らない」「もっと堀井さんの話を聞かせろ」と。

 

主催者が悪いと、どんなにすばらしい講演でも、大して残らなくなるのが怖いところである。

(実際、本当に話しはすばらしかっただけに余計悪さが目立つ)

近いうちに、この主催者に投書しようかと、本気で考えてしまった。

 

(2002年10月12日)

 

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