音楽を好きになる動機
音楽を聴いてて「あ、これいいな」と思う動機として、私の場合は2つ考えられる。
一つは「メロディがいい」という。
何だかんだ言っても、音楽は最初にメロディから私たちの身体に入ってくるのだから、
メロディがいい、というのは、音楽を好きになるのに最も強い動機になるだろう。
そしてもう一つは「メロディもいいし歌詞もいい」という。
歌詞に期待すると、ただ何となく曲を聞く、ということがなくなる。
歌詞を聴くために、立ち止まって耳をロバのごとくそばたてるようになる。
「あ、歌詞のここいいなぁ」と思えるときは、だいたい私は店にCDを買いに行く。
もっとも、私もCDに費やすお金はそれほどないので、コンスタントに買う歌手を決めているが。
(前のエッセーに書いた、CHAGE&ASKAと椎名林檎)
とにかく、私がCDを買うか買わないかの基準は、「メロディだけでなく、歌詞をじっくり味わいたいと思うか」である。
もちろんそれ以外にも要素はあるのだが。
いわゆるメロディはいい、歌詞にそれほど強い印象がないという場合は、
歌手には申し訳ないが、レンタルCDで済ますことが多い。
まぁ、買うお金がなくてレンタルで済ますことが最近は多いが・・・。
しかし、何となく物足りないと思うのは、最近歌詞をじっくり味わいたいという欲求を駆り立てるような曲が少ないのだ。
だいたいメロディがいいな、あとはそれだけ、というパターンが多い。
具体的な曲名は伏せるが、なんでこんな曲がランキングで上位に入っているんだろう、と
時々疑問に思える曲は、私の場合、メロディだけで歌詞に中身が感じられないことが多い。
その歌で何を言いたいんだ、それが伝わらず、ただ明るさと若さとエネルギーだけで売れているような曲だ。
まぁ、あまり歌詞ばかり重視していると、そのうち演歌が大好きさ!と言ってそうだが、
私も人並みに、ポップスならではのリズムやメロディを重視してはいる。演歌のメロディは好きじゃない。
音楽を聴くときの好みが、こんなふうに「歌詞重視」なもんだから、
音楽も作詞を歌手自らが担当しているほうが、私の場合、歌に共感しやすい。
そのほうが歌手も素直に自分の思いをぶつけられる気がする。
確か演歌は大体歌手が作詞していないんじゃなかったか?演歌がいまいち好きになれないのはここにもある。
ちなみにCHAGE&ASKAも椎名林檎も作詞はほとんど全曲自分でやっている。
ポップスを聞くときも、メロディだけに流されるんじゃなくて
その歌の歌詞の良さや深さを味わう、という感性はもち続けたいと思う。