チャゲアスライブレポ THE LIVE(02-03)

 

管理人注:一昨年のnot at allツアーに引き続き、チャゲアスのライブレポです。

例によって、チャゲアスファン以外は分からないネタもあるかと思います。

それから、やはり今回もネタバレの内容が多いので、これからコンサートに行かれる方は、お気をつけください。

 

さて、今年もやってきたチャゲアスのライブ。

ここ2,3年は、ホール級の会場でのライブに力を入れているチャゲアスだが(つまりアリーナより規模が小さい)、

今回は、アリーナ級の会場も組み込まれている。おまけにホール級会場でのライブと、ちょっと内容も変えてるらしい。

毎度ながら楽しみである。

この日、2003年4月20日(日)、私はライブの前に、のっぽたちとボーリングをしてから、会場の真駒内アイスアリーナに向かう。

車で行ったのだが(注:千歳からなら車の方がずっと早く着く)、途中交通渋滞に巻き込まれ、

真駒内入りしたのは16時45分。ちなみに、開演15分前(汗)。

 

会場前の露店で、ツアーパンフレットを買い、早々と会場入り。

今回はアリーナ席。スタンドとは視線が違い、見やすかった。席は後ろの方だったが、思ったよりステージを見やすかった。

開演時間を15分ほど過ぎて、もはや恒例となったオープニングフィルムが始まった。

今回はゲストを3人招いた(これは珍しいことだ)。京本政樹、天海有希、コージー冨田。

テーマは「ドアを開ける」。人生で、どのドアを開けるか、というもの。

ストーリーを簡単に説明すると、売れない役者(CHAGE)と気弱な借金取り(ASKA)が登場。

役者は大根演技で、コーチ役の京本にしごかれる。

そのスタジオに借金取りが借金返済を迫るも、コーチに見事はぐらかされて、しかもチケットまで買わされる始末。

少々落胆気味の役者と借金取りが、コージー冨田がおやっさんをやっている屋台で飲み交わす。

暗い会話しか出ない二人におやっさんが、人生でどのドアを開けるか、どのドアを開けないかが大事なんだと諭す。

そして、「いい夢をみさせてやろう」と、魔法のドアを開けるための呪文を唱える。

その後、意気投合した役者と借金取りは、役者の家で二次会をやる。そこに隣の部屋の住人天海がやってくる。

そこで遊び半分で唱えた呪文で、なぜかドアが出てきて、二人がそれをくぐる。

そして華やかな歌手、それは現実のチャゲアスになり、ツアーとシンクロするのである・・・

(オープニングフィルムは前の方が個人的には好きです。not at allのツアーレポを参照)

 

今回は、去年発売されたセルフカバーアルバム「STAMP」の曲を交えつつ、昔の曲も歌うという、幅の広い曲目だった。

例によってかいつまんで感想を書こう。

まず、「夢の番人」で幕開け(オープニングフィルムにつながる?)。そして「この愛のために」。

「この愛のために」を聞けたのは意外で、そして、個人的には嬉しかった。

なぜなら、この曲が出た99年、実はASKAは喉の調子が悪かったらしいからだ(最近雑誌で告白している)。

今は、後でも書くが喉の調子も良いらしく、その状態で、私としてはかっこよくて好きなこの曲を聴けたのが嬉しかった。

次いで、私が一番好きな曲の一つ、「Brother」。生で聞いたのは久々だ。「折れた船がやがて向かう朝は何処だい Brother」というサビ。

そして4曲目に「The Corner」を歌う。「ここを、角を曲がろう」というサビの曲だ。

この後、「パラシュートの部屋で」「夢の飛礫」と、2001年の新しい曲が続く。

 

ここでMC。だいたい5〜6曲歌った後、「じゃあそろそろ座りましょうか」と観客を座らせるのがチャゲアスの伝統だ。

「どうぞどうぞ座ってください。椅子もチケット代に入ってますから」とCHAGE。この人もASKAもなかなか笑わせるのが上手い。

「こんにちは、テツandトモです」なんて言い出すし(笑)。

座らせてちょっとMC。その後STAMPから「WALK」と「今日は・・・こんなに元気です」を歌う。

その後、ちょっともったいぶったようなMCが。

つまり、もう1曲、セルフカバーした曲があるのだが、レコーディングした時は気分が乗らなくて入れなかったらしいのだ。

ASKAも「気乗りしない」とかぶっちゃけなくても良いのに(笑)。

で、ためしにライブのリハーサルでやってみたら、良かった。だから曲目に入れた、というなんて単純な(笑)と突っ込みたくなるMCだ。

さて、その曲はというと、「僕はこの瞳で嘘をつく」。

このチャゲアスのアップテンポ曲を、なんとジャズっぽくアレンジするのだから驚いた。当然、初めて聞くわけである。

これは本当によかった。こんなのもありかな、って思わせるもので。

さらにSTAMPからの曲は、「SAY YES」「終章」「YAH YAH YAH」と続いた。

ちなみに、SAY YESとYAH YAH YAHも結構変わってます。気になる方はSTAMPを聞いてください。

ただし、SAY YESのSTAMPバージョンのアレンジは、正直好きになれない(テクノっぽい感じです)。

 

チャゲアスのライブは、前半割とゆったりとしたペースで曲を聞かせる(バラードばかりと言う意味ではない)。

対して、後半は、アップテンポな曲も取り入れて、文字通り「歌い倒す」といった感じの雰囲気になるのが伝統だ。

今回の後半は、今まで以上に私にとって嬉しい誤算が続いた。

まず、デビュー曲の「ひとり咲き」。実は生で聞いたのは初めてだ。

その後は、「なぜに君は帰らない」を歌う。今回のライブで、私が一番びっくりした曲だ。

なぜなら。

この曲、サビの最後ものすごく高音で(しかも裏声じゃなく)歌う。そうでなくとも最近のASKAは声が出ないだのと言われていた。

だから正直、昔のように歌えるのか心配だったが、それは取り越し苦労に終わった。音の高さや声量など、ほぼ昔のままだった。

これが一番嬉しかった。まだまだ健在であると突きつけるパフォーマンスだったからだ。

その後は、80年代の曲が続く。「TRIP」。これも地味に声が高いが、やっぱり昔のままだ。

次いで「THE TIME」。「どんな素敵なことも どんなばかげたことも 今日の今このためと言える きっと言える」というサビの曲だ。

それにしても、この「THE TIME」といい、さっきの「BROTHER」「The Corner」といい、

来年、チャゲアスは25周年を迎えるためか、気分を新たにさせるような、ソフトに奮い立たせるような歌が目立つ気がする。

続いて「PRIDE」。これも久々に聞いた。声もやはり相変わらずだ。伸びのある高い声が戻った感じだ。

で、最後に、「太陽と埃の中で」で終わる。STAMPの最後の曲もこれで、

だからかどうか知らないが、この曲は、すっかり何かの終わりをイメージさせる曲になった。

私は実は、この「太陽と埃の中で」は、STAMPバージョンの方が好きである。

声が抑えられている分、さわやかに聞こえるからである。多くの人に聞いて欲しい曲だ。

 

さて、最後に北海道のチャゲアスファンにとって、嬉しいニュースがある。

今年、チャゲアスはカウントダウンライブをやるが、それを札幌ドームでやるというのだ。

ASKA「会場は・・・国際スキー場です!」というと観客からはブーイング(笑)

最後に「皆さん、薄着でお会いしましょう」(笑)といって最後の曲を歌い、ライブは終わった。

 

やはり今回のライブで嬉しかったのは、ASKAの声は健在だった、ということがわかったことだ。

最近の曲は、歌い方を変えているに過ぎないのである。

カウントダウンライブは・・・どうしようか。ぜひ行きたいですな。

 

曲で感動させ、MCで気負わず笑わせ、さわやかな気分にさせてライブが終わる。

エンターテイナーとしての高い実力を、まざまざと見せ付けられた、すばらしいライブだった。

 

(2003年4月26日)

 

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