16強争奪戦が終わって
フランスが負け、アルゼンチンが涙を飲み、ポルトガルが沈んだ・・・
その一方、日本が、韓国が、初出場のセネガルが決勝トーナメントに進んだ・・・
こんな1次リーグの結果を誰が予想できただろうか。
ブラジル、イングランドは順当に勝ち進んだものの、
スペイン、ドイツは前評判がそれほど良くなかったと聞く。
開催国の韓国・日本も、「開催国が決勝トーナメントに進めなかったことはない」というプレッシャーにさらされる。
その一方、ジダンを欠いたフランスは1勝どころか1点も取れず、実にあっけなく敗退。
フランス、アルゼンチン、ポルトガルが敗退した理由は、いろいろな場面で目にする。
まとめると「高温多湿の日本の気候に対応できなかった」「遠征や試合が続く過密日程」「主力選手が本調子でなかった」
だいたいこの3点だろうが、最初の二つは、アジア以外の欧米チームどれにもいえることだから
私には、それほど大した理由とは思えない。
3つ目の理由はうなずけるものの、フランスはジダンがいなけりゃダメか、と思うと、ちょっと情けない。
セネガルに足元をすくわれてからというもの、結局波に乗り切れずに終わった。
最後、怪我を押して、バランスを崩して転んだジダンの姿が、なんとなく痛々しかった。
アルゼンチンはリーグの対戦相手が悪かったのかもしれない。イングランド、スウェーデン、ナイジェリア。
特にイングランド戦は、サポーターのほとんどがイングランドを応援していたからやりづらかったかもしれない。
それでも、アルゼンチンは目だった怪我の選手はいなかったように思えるが・・・。
ポルトガルは、最後の韓国戦で、2人退場者を出したとはいえ、あからさまなドロー狙いを見ていて、
プライドはどこに行ってしまったんだ、と思った。まぁここも韓国サポーターの力に押されたのだろうが。
一部のメディアは、「優勝候補と言われ続けて慢心していた」と書いていたが、
これはフランス対セネガルにおける、フランスの態度以外は当てはまらないだろう。
どの試合も、力に大差はなかったからである。だから、一瞬のスキをつくのが重要なのだ。
日本のいるH組に話を絞ると、日本は本当にクジ運が良かったと言われていたらしいが、
私にはそうは思えない。ベルギーはヨーロッパ内部でもまれているだろうし、ロシアも力がある。
だから、今回の日本の勝利は、選手の実力が上がったと言って良いと思う。
一人一人の選手がそれぞれの仕事をしていたようだ。特に稲本と宮本のプレーはかっこよかった。
個人的には秋田のプレーを見てみたかったが・・・
キーパー川口は、今後出てくるのだろうか?楢崎が相当良い仕事をしているから・・・
ロシアでは、日本戦の日、フーリガンが暴れてしまい、一人の死者を出した。
我々ギャラリーは、結果によらず、選手をねぎらう立場にあるはずなのに、この暴動は寂しかった。
お隣韓国も、日本と同様2勝1分けという、申し分ない成績だ。
試合を見ていて、ヨーロッパチームとそんなに差のない良い試合だったと思う。
ただ、今回のワールドカップで、アジアが躍進したというのは早いと思う。
今回の日韓の大躍進は、サポーターの応援が後押しによるのも大きいからだ。
だから、4年後のドイツ大会で、今回と同じように大躍進を果たした時、アジアのサッカーが本当に成長したといえるのだ。
そういう意味で、早くも4年後が楽しみなのである。
さて、どちらかというと野球好きの私を、ここまではまらせたワールドカップ。
今日(6月15日)から決勝トーナメントも始まり、今日はドイツとイングランドが順当に勝ち進んだ。
今後どうなるのか、まずはトーナメントが楽しみだ。
ちなみに、私はドイツ優勝、と踏んでいる。
(2002年6月15日)