野球は会議室でやっているんじゃなく球場でやっているんだ!

第25編

香川県高野連が第二土曜日だか日曜日を「休養日」と決定したようです。確か去年、第二土曜日だか日曜日に「県内での練習試合は禁止」という措置を決定したように記憶しています。今回の決定は、去年の決定を一層強固にしたもの。この決定を英断ととるかどうかについては意見が分かれると思います。決定の理由としては、選手の健康面に対する配慮なのでしょうが。私が興味があるのは、「四国の香川という土地で、どうしてこういう改革が全国に先駆けて実施されるのか」という背景について。家元の日本高野連が、各県連に休養日設定を推奨しているような動きがあるとは思えません。第一、夏の甲子園大会の過酷な日程を一向に変更する気配のない高野連に口出しする資格はないのですが。今回の香川の決定は、まさか県連会長さんの鶴の一声とも思えないので、多分監督会議や部長会議で討議された結果なのでしょう。各校の監督さんや部長さんは、事前に選手達に「休養日設定」についてのアンケートでもとったのでしょうか。「休養日設定」というのが選手達のニーズに基づくものなら、われわれ部外者が容喙すべきことではないような気がします。「それなら、それでいいやん」といった感じで。ところで、香川のように休養日や練習試合禁止日を設定するという動きは全国的に広がっているのでしょうか。山口県では、そういう規制の話を聞いたことがないですね。以下は私の推測にすぎないのですが、香川の「休養日設定」は主に一部強豪校の過酷な練習に対する間接的な規制なのではと思っています。高校野球部もいろいろで、甲子園出場を目指してひたすら練習に励んでいるところもあれば、まともな練習もせずのんべんだらりとしているところも少なからずあります。各校の状況が千差万別にもかかわらず、休養日を設定したのは多少勇み足かなと思っています。のんべんだらりとやっている高校には、休養日設定なんてあまり影響はないです。過酷な練習をしている高校の選手達に月一の休養日を設けたからといって、肩や肘に対する負担が軽減され故障が減るとも思えないですし。「うーん、解せんな」というのが正直な感想です。
夏の大会はどの地区も負けたら終りのトーナメント方式を採用していますが、大会が長期にわたる秋季大会では、各地区によっていろんなパターンの大会方式あるいは運営方式が採用されています。中国・四国地区各県の大会及び運営方式を以下に記してみました。
--------------------------------------------------
■山口県−シード制なしのトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。
■島根県−シード制なしのトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。
■鳥取県−シード制ありのトーナメント方式。短期集中型の日程で試合を行う。
■岡山県−地区リーグ戦後のトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。
■広島県−地区リーグ戦後のトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。
■高知県−シード制ありのトーナメント方式。本来は短期集中型の日程で試合を行うのですが、今年は例外。
■香川県−シード制ありのトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。
■愛媛県−シード制ありのトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。
■徳島県−シード制ありのトーナメント方式。基本的に土日祝祭日に試合を行う。

上記のように、各県によって大会方式と運営方式に微妙な違いがあります。運営方式では、鳥取と高知だけが短期集中型の日程を組んでいます。この方式は勝ち進むにつれて連戦となり、選手の健康面のことを考慮すれば決して好ましいものではありません。参加校数の少ない両県が過酷な日程を組んでいるというのも不思議な気もしますが、見直しの余地大いにありといったところでしょうか。大会方式の方では、シード制の有無の違いはあるものの、岡山と広島以外の県はトーナメント方式を採用しています。夏の大会は横並びなのに、秋の大会だけどうして県によって方式が違うのかと疑問に思ったりもしますが、ここではそれに触れないことにして、岡山と広島が採用している「地区リーグ戦後のトーナメント方式」についてみていきたいと思います。トーナメントは地区リーグ戦を勝ち抜いた高校が出場する県大会で採用されているもので、他県のトーナメントとまったく変りません。県大会出場校を決定する為に、地区毎に行われるリーグ戦が特徴。岡山を例にあげれば、「北部地区」・「東部地区」・「西部地区」の3つに地区分けされています。そして、地区内をさらにいくつかのゾーンに分けて、ゾーン毎にリーグ戦を行います。そこで晴れて1位となれば、目出度く県大会出場とあいなる訳ですが、ゾーンで2位となっても悲観することはありません。各ゾーンの2位校が出場する地区の敗者復活戦を勝ち抜けば、県大会出場も可能となるのです。どういう基準でゾーン分けされているのかよく知らないのですが、運悪く同じゾーンに関西といった強豪校が存在しても、力さえあれば県大会出場も可となるわけですよね。だから、県大会に出場してくるのはくじ運ではなく、実力で勝ちあがってきたチームばかり。県大会はトーナメントなので、強豪同士が1回戦からぶつかるなどくじ運が大きく左右しますが、出場校の力が比較的接近しているので、初戦から好試合が多いのでは。予選でリーグ戦や敗者復活戦という実力重視型の方式を採用している為、県大会に出場してくる顔ぶれをみると、毎年ビッグネームや上位常連校ばかりのような気がします。その為か、中国大会出場校の顔ぶれも、山口・島根・鳥取などトーナメント方式を採用している県と比較すると、毎年あまり変っていないように思います。実力校は予選リーグで数試合こなし場慣れして、エンジン全開で県大会に臨む。「リーグ戦後のトーナメント方式」は、実力校が勝ち進みやすいシステムだと私には思えるのですが、皆さんはどうお考えですか。因みに、広島も岡山とほぼ似たような方式です。ただ県大会出場校数が岡山の16校と違い40数校と多い為、波乱の起こる可能性は高いです。
中国大会出場校も決定したということで、以前から「どうも納得できんのじゃ!」と思っていた秋季中国大会の組合せについて考えてみたいと思います。一例として今年のトーナメント表を掲載しましたので、参照して下さい。


中国大会は開催県は4校、他県は3校の計16校が出場します。16ですからトーナメント的にはちょうどきりのいい数なので、櫓は極めて単純明快。しかし、組合せを詳細に見ていくと、これが結構恣意的というかいびつなのです。いつ頃からこういう組合せ方式になったのか定かではないのですが、97年の秋にはもうこの方式は採用されていました。具体的にどう恣意的なのかをみていきます。開催県である山口を例にとりますと、出場校数は4校なのですが、ブロックでみればAとDの2つに振り分けられています。他県も同様です。出場校数が4校ならAからDのブロックに1校ずつ振り分ければいいのではないかと普通なら思うところなのですが、これでは山口県のチームがベスト4にすべて勝ち上がってしまう可能性が生まれてしまうのです。同県チームによる上位独占を排除する為に作られたのが、上記の組合せ方式です。ベスト4には、同県からは多くても2校しか勝ち上がれないという極めて恣意的なもの。去年の秋季関東大会で茨城代表がベスト4に3校勝ち上がって、その3校すべてが選抜大会に出場したというような快挙は、中国大会では可能性としてあり得ない訳です。どうして恣意的な組合せ方式を採用しているかといいますと、最近の中国地区は県によって出場校のレベル差が大きいからだと思われます。広島・岡山と山口・島根・鳥取の代表校の間には、実力的に大きな差があります。もし、ブロック毎に1校ずつ振り分けたとすると、広島と岡山の代表校がベスト4を独占する可能性が高い。そうなれば、おのずと選抜出場校も両県の代表校ばかりになる。こういう可能性を排除する為に、恣意的でいびつな組合せ方式を採用したんだと思います。私自身はこの恣意的な組合せ方式には反対です。真に強いものが勝つ。これが勝負の世界の大前提。このいびつな組合せ方式をみる限り、実力以外の「地域性」というものに明らかに配慮しています。選抜出場校選出の際、爺さま連中がよく口にする「地域性」という極めてファジーかつアンフェアな要素を組合せの段階でインプットしているなんて、中国大会の組合せには「やっぱり納得いかんのじゃ!」とまたまた呟く私です。フェアな組合せ方式を採用して、仮に山口から選抜出場校が何年も出なくても、「それは力がないのだから、しゃーないやん!」と私は納得できますけどね。
中国大会出場の16校は決定しましたが、四国の方は10月21日時点で香川の高松商業と尽誠学園の出場が決定しているのみ。四国大会には、各県の優勝校と準優勝校の計8校が出場します。8校ですから、中国大会の16校と同様、トーナメントの櫓が組みやすいです。まあ、それはそれとして。四国には中国大会のように開催県特権というものがありません。具体的に言いますと、中国地区の場合、開催県は他県よりも1校多い4校が出場できます。4+3X4で16というトーナメントにとっては格好な数になるようにと意図的に開催県特権を設けたのかもしれませんが、四国大会にはそういうものはありません。もし開催県特権を設けて1校増やしたら、9ですからトーナメントの櫓はいびつとなり、県別対戦方式を採用するのは極めて困難。だから開催県特権は大会運営上無理のようです。しかし、各県3校出場の計12校出場の大会となれば、櫓的にも県別対戦方式の面でも、「大団円」というかこれがうまくおさまるのです。各県1位校はシードされ、1回戦は各県2位校と3位校が対戦するというもの。出場校が4校増えたところで、1球場使用1日2試合の従来通りの大会方式でも大会期間がそんなに長くなるわけでもなし(4日から6日)、2球場1日2試合方式にすれば期間も今まで通りの4日で済みます。但し休養日を入れなければ相当ハードなので、5日が妥当だと思いますが。私は四国大会も、県大会3位校を出場させてやってほしいのです。県大会3位校が勝ち進む可能性は確かに低いかもしれません。しかし、四国大会という大舞台を経験するというのは、チームにとっては大きな財産。そういう貴重な経験を少しでも多くの高校にさせてやりたいのです。四国大会出場校の顔ぶれを見るに毎年ほとんど同じ。でも、県大会の準決勝には常連校ではない高校も勝ち進んでいることは多いのです。しかし、常連校の壁は厚くあと一歩のところで敗退して、四国大会には出場できない。数年前の丹原高校がこういう状態でした。勝負の世界に情は禁物なのは重々承知なのですが、丹原高校と同様、出場させてやりたいなと思う高校が過去には何校もありました。四国大会各県3校出場という大会方式に是非とも改革して欲しいですね。甘いですかね・・・。
四国はいまだ県大会中ですが、他の地区では県大会も終り、地区大会が始まっているところもあるとか。秋季大会は高野連の見解によると、選抜の予選ではないとのこと。しかし、実質的には各地区大会の上位校が選抜に出場しているのも事実。ですから実質的には予選なのですよね。しかし、今年の選抜大会から「21世紀枠」という選考方式が新たに採用された為、高野連の選考基準を充たした高校であれば、県大会ベスト8であっても甲子園に出場できるという可能性が生まれました。私は、以前も「不条理な選考方式だ」と非難しました。今もこの考えは変っていません。しかし選抜改革2年目を迎える今年度、秋季大会に対する高校野球ファンの見方が以前とは変ってきているように思うのです。全部の高校野球ファンがそうだという訳ではないのですが。「地区の出場枠の増減」や「地区大会上位校からどこが選抜されるか」などの予想は相も変らずですが、「21世紀枠にはどこが選ばれるか」という予想をしている人たちがいるのです。しかも、地区大会も終了していない県大会の段階で。「県下有数の進学校である某高校がベスト8に入ったから、21世紀枠で出場有力だ」とか云々。今年の選抜大会の選考で「文武両道実践校=進学校の出場」という基準を明確にした為、こういう先走った発言をする人たちが出てきたのでしょう。悪しき前例が、邪念をそして邪念を抱く人たちを生み出してしまったようです。悪しき前例と邪念がタッグを組んだのですから、最強ではなく最悪です。ブッチャーとタイガージェット・シンのタッグよりも質が悪いかも。掲示板などで、そんな発言が目立ち始め、胸くそ悪い新世紀の秋です。「21世紀枠」という制度が続く限り、これからは毎年秋には、こういうけったくそ悪い思いをしなければならないとは・・・。とほほ・・・。現実の世界には、月光仮面や仮面ライダーのような悪を倒す正義の味方はいないようです。あとは、猪木さんの張り手で世直ししてもらうしかないか。でも、これまた、とほほ・・・。

Back to Home