座長/発表者 (敬称略) |
内容 | |
余談 | 本日のシンポジウムが始まる前に同時通訳をする人が私のところに来て(!) 「IIIMECF って何でしょうか?」 「UTF-2000 ってやはり unicode のことでしょうか?」 「Devanagari って何でしょうか?」 などと聞いてきた。全部知らなかった(!!) 新部さんにきけば良いだろうということで二人して説明を聞いた。新部さんは 『やはりまずいな』 と思ったようで、後で川端さん (Devanagari の件の発表者) がきた時に 「あらかじめ通訳の人にプレゼン資料を渡しておいてください」 と言っていた。 |
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オープニング | 新部 | |
Status of Thai Supports in GNU/Linux/X | Teppitak Karoonboonyanan | 内容はタイトルのとおり。
フォントセットは unicode のほうには動いてないのか?という質問には、そういう部分もあるが tis620 とパラレルに進むと思う、とのこと。 |
IIIMECF | Hisashi Miyashita | IIIMECF (Internet Intranet Input Method
Client Framework) の紹介。 IIIMECF の必要性
htt サーバーは実現している。 カスケード/エージェントサーバーはまだ? クライアントサイドについて
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(Li18nux) | Hideki Hiura | 前の宮下氏の話を含めた Linux の国際化の話。ロケールの話そのほかをしていたようですがついてゆけませんでした。 X に絡んで、国際化を進めるに当たり、古いプレゼン用のフォーマットの対応をやめることにした?(このセッションでの話だったと思うのですが…) 国際化に対応させる Linux として RedHat, Kondara, (ともうひとつ何か)を先行させ、次に Debian を考えている。 unicode について。発表者は country tag の設置には反対票を投じ (でも採択された) variation tag の設置には力を入れていると言っていた。これは私も正しいと思う。 先日の文字鏡にかかわっている人から同じ質問が出た。
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Bilingual Emacspeak Platform and Accessible Information Technology | Koich Inoue, Takayuki Inoue | 基盤技術は誰にでも使えるものでないと取り残されてしまう。技術は弱者
(障害者や老人など) をアシストできる。また近未来に日本は老人大国になる。こういった中での
Emacspeak の二ヶ国語化は意義ある試みである。 Emacspeak
“emacs はエディタでなく環境だ”という言葉を聞いたことがあったが、この発表で非常によく認識できた。 |
Usage of Meadow by Japanese visually Impaired Users | Mitsugu Sakamoto | outSPOKEN という screen reader が日本語版になった。これを
Meadow で利用しようとすると、カーソルの位置と発声位置が異なっていた
(Focus の問題だとかなんとか)。Meadow の作者、宮下さんにお願いしてこの問題を解決してもらった。 デモ
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Progress in UTF-2000, and perspective of UTF-2000000000000 | Tomohiko Morioka | これまでの文字セットは整数値の番号に割り付けられた上で現実社会と関連していた。 [文字セット]→[キャラクタコード]→[現実社会] そこで文字にオブジェクトとしての属性を持たせようと考えた。 [文字セット]→[オブジェクト]→[キャラクタコード] +−−→[現実社会] UTF-2000 の 2000 はミレニアムということと UTF-7 や 同8 などに比べて景気よく行こうというところからつけた。その後継は UTF-二兆 (ということなので本物のレジメは 0 がひとつ足りない)。 この発表ではオブジェクト属性を emacs LISP で定義していた。UTF-2000 を定義するためには定義用の…要はメタな…文字セットが最初に必要ではないかと質問され、発表者はそれを認めていた。しかし、いったん定義が終わるとメタな文字セットは不要になるとのこと。 |
Devanagari implementation in emacs | Taich Kawabata | Devanagari とは 以前発表者は emacs に Devanagari 文字処理系を移植しようとしたが、独自の文字セットを利用せざるを得なかったり、固定幅フォントしか利用できないなど不完全な結果に終わった。今回の発表では unicode を利用し、プロポーショナルフォント利用の許可を得るなどした上で新しいバージョンの emacs 上に移植を行なった。 インドの文字のリガチャはかなり複雑…ほとんど変形合体ロボット並…で、emacs LISP 上で定義したテーブルを用いて変換する。変換テーブルはこれまであちこちで研究されたもの 3 種類を実装している。 他のインド文字への展開は?という質問が出たが、発表者の興味の度合いと時間の余裕 (本業ではない) が問題だという返事だった。希望者が Devanagari 用変換テーブルにならってほかのインド文字のテーブルも作ってほしいとのこと。 |
Software patents and Europe | Hartmut Pilch | ヨーロッパでは特許と認められる要件として“自然力を使ったもの”といった定義があり、ソフトウェア特許は認められなかった。しかしながら近年これを覆そうという動きがある。この動きを進めているのは弁理士や企業内の特許部が中心ではないかと考えている。企業として、あるいは会社員としてソフトウェア特許にメリットを見出さないことろは多くある。 ソフトウェア特許の問題のひとつに、誰もがソフトウェア特許に賛成する特定の人物に話が言ってしまう状態になっていることが挙げられる。日本政府がビジネスモデル特許の有効性のためにヨーロッパに調査をしにきたときも彼と相談をした。日本側は 「ビジネスモデル特許の反対派の意見も聞きたいから呼んでくれ」と頼んだが、当然のことながらそれは実現しなかった。 ヨーロッパの特許は日米の特許よりもしっかりしていると聞いており、またそう信じていたが調査を進めるにつれ、そうでもないと感じるようになった。請求範囲を非常に広く取った特許がたくさんある。このシンポジウムの議題である多言語環境に触れている特許も多く、ここの参加者の活動も縛られることだってありうる。 そこで Federation For Infomational Infrastructure という団体を設立した。特許庁は特許を公開しているが、それはイメージデータでの公開であり、また一ページ一ファイルであり非常に使いづらいものである。FFII ではそれらを入手し、継ぎ合わせた上で公開している。 しかしファイルサイズが非常に大きく (全部で数百 GB)、FFII へのアクセス数も増えており、活動が維持しづらくなっている。そこで、これらのデータのインデックスなど一部だけでもよいからミラーしてくれるところがないか探している。 |