第一話 イスカンダルって誰なんよ

虎師匠「くぉっはぁあああああああああっ!!!」
ぶるま「うわ、どうしたんすかししょー」
虎師匠「なんで!?なんでわたし居ないの!?本編っ!」
りん姉「・・・タイガーだからさ」
ぶるま「あ、先輩。ちわーっす」
虎師匠「だってわたしだよ!?日常の象徴だよ!?物騒な話がなかったらわたしいなくちゃ
    おかしーのに!それとタイガー言うなーっ!」
ぶるま「ししょー!八つ当たりで竹刀振り回すのはやめてくださーい!」
虎師匠「うぅ、絶対おかしいよこんなの・・・(へなへなへな)」
りん姉「・・・ぶるま、先進めろ」
ぶるま「うぃっす!さくさく行くっす!ここはタイガー道場(偽)!なんで偽かっていうとバッド
    エンドとかないからっす!」
りん姉「ある意味存在自体が盛大なバッドエンドみたいなもんかもしれんがな」
虎師匠「そんなこと言っちゃ駄目ーーーーっ!」
ぶるま「あ、ししょー復活」
虎師匠「自分の告白が邪魔されてうやむやだからってすねるのはよくないぞっ?」
ぶるま「あ、今の喋りイスカンダルっぽい」
りん姉「それだ」
ぶるま「どれっすか?」
りん姉「あんな奴知らん。誰だあのイスカンダルってのは」
ぶるま「説明するっす!制服、もとい征服王イスカンダル!日本ではアレクサンダー大王って
    いったほうが通りがいいっすね。紀元前350年ごろに活躍した英雄でジンギスカンに
    次ぐ大帝国を一代で築き上げた人っす!19歳の時王になって34歳の時に熱病でお亡く
    なりになってるっす。アリストテレスを家庭教師にしていた頭の良い人で、文化を大事に
    する知識人だったそうっすよ?」
りん姉「UltimateOneが家庭教師か。タイプヴィーナスは頭悪そうだったけどな」
ぶるま「それはアリストテレス違いっすー!!!」
発光桜「月姫読本おまけのNotes.参照ですピカー」
虎師匠「???・・・なんで光るのん」
首吊り「・・・薄幸の少女」
ぶるま「つまんないのであぱーかーっ!」
首吊り「ぐぎゃぶ!(退場)」
りん姉「・・・続けろ」
ぶるま「うぃっす!女の子を大事にする人だったり部下への金払いがいいせいでいつも金欠
    だったり、ギルガメシュとは正反対のいい人っす!あとはそうっすね、ほどけたら大陸
    統一できるってふれこみの紐、ゴルディオスを剣でぶったぎったとか、愛馬が人食い馬
    で走り出したらとまらねーとか色々っす。ほんとはメインウェポンは槍らしいっすね」
りん姉「それでライダーか。くわしいなブルマ」
ぶるま「お褒めに預かりきょーしゅくです先輩!」
虎師匠「・・・わたし、おいてけぼり」
ぶるま「ちなみに本編では一回も出てこないっす。サイドマテリアル(初回特典資料)に前回の
    参加サーヴァントでギルガメシュの『王の財宝』と同格の宝具持ちだっていう情報だけ
    あるっすね。別に先輩のおとーさんが呼んだとは書いてないっすけど」
りん姉「・・・あの制服がバビロン並なのか?」
ぶるま「本気出せば色々応用できるらしいっすけど・・・実はあと二つ宝具持ってるっす!言って
    みれば今の状態は風王結界っす!」
発光桜「じゃあ脱いだら凄いんですかピカー」
りん姉「そういう意味じゃ、ねえ(戦慄のブーメランテリオス)」
発光桜「ぴかー・・・(フェイドアウト)」
ぶるま「そんなこんなで今回はここまでっす!ではししょー。締めのお言葉を」
虎師匠「衛宮屋敷は一体何部屋あるんだっ!お姉ちゃんの部屋も用意して欲しいっ!切実!」
りん姉「道場で寝たらどうだ?」
虎師匠「それじゃ寒いぃぃぃぃぃっ!また次回!」
ぶるま「死ぬなよー!生きろよー!」

 

 


第二回 「あんたん家でかいの?」

虎師匠「弟子!弟子!弟子〜!」
ぶるま「なんすか?ししょー」
虎師匠「あんたなに本編に出てるのよぅ!」
イリヤ「え〜、だってわたしマスターだし。サーヴァント中心のこの話には当然出るよ?
    (ふぁさっと髪をかきあげて)」
虎師匠「きゃ、キャラが本編仕様に・・・イリヤ、怖い子・・・」
ぶるま「っていっても、ほんとちらっとだけっすけどね。台詞なんて一言っすよ」
虎師匠「そ、そうよね!あは、あんだけなら出てないのと同じよね!あはは、あは、
    あははははは!」
ぶるま「・・・今はね(ぼそっ)」
虎師匠「ん?なんか言った?」
ぶるま「いえ、なんにもっす!(ニヤリ)」
虎師匠「ん〜、なんか不穏な空気を感じるにゃー・・・それはそうと弟子、あんたの家・・・
    えっと、カイパーベルトだっけ?」
ぶるま「アインツベルン!全然あってないっすししょー!」
虎師匠「ごめんごめん。横文字弱くて。それでそのあいんつ・・・なんとか。有名なの?」
ぶるま「魔術師の世界ではそこそこのビッグネームっす。でもどっちかって言うと変人集団って
    感じっすかねー。聖杯作るためならなんでもするキ○ガイぞろいっすよこんちくしょー!」
虎師匠「わ、弟子が荒れてる」
りん姉「そいつは聖杯人間だからな。奴らのせいで余命はあと一年くらいだ」
ぶるま「まぁ、いろいろじじょーがあってこの世界観だとどうなるかわからないっすけど」
虎師匠「う・・・うぅ・・・かわいそう」
イリヤ「・・・タイガ。かわいそうかどうかはわたしが決めることだよ。自分の主観でわたしの
    生きてることを、出会った人たちを、してきたことを汚さないで。わたしはたとえ1000日
    に満たない命でも一生懸命生きた。誰にも哀れまれる理由はないわ」
藤村「う・・・ごめん・・・」
ぶるま「とか湿っぽいのはぼーん!ともかくアインツベルンはそういう奴らっす!擬似聖杯
    なんていう器までは行き着いたけどそこに満たすエネルギーがどうしても調達でき
    ないんで聖杯戦争を起こしたっす!」
発光桜「あ、もう手遅れですけどこのあたり、最高にネタバレですので気をつけてピカー」
りん姉「それで手伝いをすることになったのがうちとマキリってことだな」
ぶるま「ユスティーツァとそれに惚れた男どもによる、はじめての共同作業っす!」
りん姉「・・・自分の先祖かと思うとやな表現だ」
発光桜「同感でピカー」
りん姉「で、開催場所とサーヴァント召還システムを遠坂が」
発光桜「令呪をマキリ家が提供して聖杯戦争が出来上がったでピカ」
麻婆神「聖堂教会は聖杯がらみの案件には必ず一枚噛む。私が監視役なのはそれが理由だ」
鉄拳妻「魔術教会はあれで結構発言力がある遠坂家が参加していることもあってそれなりに
    注目しているよ。今回も私ともう一人がマスターとして参加した。一応遠坂さんもこっち
    だと計算すれば半分近くが協会の魔術師ってことになるね」
麻婆神「そのうち二人は参戦前にリタイアだが」
鉄拳妻「あんたが、やったん、だ!(打撃音・そして血しぶき)」
ぶるま「っていうかんじで、聖杯戦争は以上の各社の提供でお送りしていまーす!わかった
    すかししょー」
虎師匠「くー、くー、すかー(熟睡)」
ぶるま「うぁ寝てるっすー!しかも寝顔が無邪気で可愛いっすよこんちくしょー!」
りん姉「・・・タイガー。これ以上寝てると唯一ので出番すらなくなるぞ」
虎師匠「タイガー言うなぁっ!それとこのコーナー無くなったらマジ悲惨!筆者も藤ねえ
    書き難いなあとか言うなー!」

  すまん。

虎師匠「それは捨て置き!まだまだ先は長いけど頑張って読んでほしい!以上である!
     また次回っ!」
ぶるま「まったねーっ!」

 

 

 


第3回 「おりじなるきゃら?」

イリヤ「・・・うん、丈夫だよ。バーサーカー。わたし、元気にやってるから・・・」
虎師匠「をを、のっけからシリアスに」
りん姉「本編で奴のサーヴァントが心配してたからな。身内にめぐまれねぇ奴としては嬉しいんだろう」
イリヤ「うん、わがまま何て言ってない」
ぶるま「どっちかっちゅーと、周りがわがままっすからねー!」
虎師匠「一言多い!(虎竹刀Vの字斬り)」
りん姉「おらよ(活火山をバックに右ストレート)」
ぶるま「痛い、痛いっすー!」
虎師匠「まったく・・・と、そう言えば弟子ー。ちょっと気になってたんだけど」
ぶるま「あたた、なんすか?ししょー」
虎師匠「遠坂さんの頭に乗っかってるあの猫なんなの?」
りん姉「ん?こいつか?」
ニヒル「にゃー」
虎師匠「そうそう、そいつ、一発萌え用のオプションかと思ったらずいぶん長いこと出てくる
    じゃない。わたしは出れないのに」
ぶるま「あー」
虎師匠「でれないのに!」
ぶるま「繰り返しされてもっす。えっと、筆者メモによると、『頭の中でキャラクター動かして
     たら何時の間にか乗ってた』だそーです。特に意味はないみたいっすよ?」
りん姉「もともとバーサーカーの奴にたかるのは鳩の予定だったらしいしな。
    ジョン・ウーネタとかしこんでたらしい」
ぶるま「でもふと気付いたっす!本編、夜だー!」
ニヒル「にゃう(それで俺の出番ってわけだ。ガールズ?)」
虎師匠「こ、こんなキャラクターなの?」
りん姉「まあな。生後一年たっていないガキだが」
虎師匠「ふぅん、それで今後この子は?」
発光桜「姉さんの頭にのったままおうちまで来ました。みんなが適当にエサとかあげてま
    すから気が向いたらまた出てくるかもしれなピカー」
首吊り「・・・俺の他はバーサーカーさんと佐々木さんの常識人コンビくらいだけどな、
    世話してるの(ぶら〜ん)」
発光桜「ちなみにその他だとつまみのスルメをあげてるランサーさんとか毛をむしろうとして
    逆襲されるあんりちゃんとか無茶苦茶緊張しながら抱っこしよううとして逃げられ
    しょぼーんとしたセイバーさんなどが確認されピカー」
虎師匠「うむうむ。みんな動物虐待はしていないようでお姉さん安心したぞ!できれば同じ
    猫族の虎も大事にしてくれと嬉しいってわたしをタイガーと呼ぶなー!」
ぶるま「逆ギレっすー!じゃあまた次回!」
りん姉「じゃあな」

 

 

 


第4回 魔術師ってなんだろう

虎師匠「をを、なんか今回は雰囲気違う」
ぶるま「今回はバトルものじたてっすよししょー」
りん姉「実は次回も少しそっちだ。構成間違えたな」
虎師匠「うーん、読者さんが求めてるのは萌えだぞ!筆者わかってるかっ!」
ぶるま「わかってるそうっす!あんまりそっちに行かないよう自制してるっすー!」
虎師匠「わかればよろしいっ!ところで・・・魔術師ってなんぞや?」
りん姉「・・・難しいな。根源を目指していることが条件かもしれんし魔術回路を持ち魔術を
    行使できなければ意味がない。そもそも・・・」
虎師匠「くっぱぁーっ!難しいこと言われてもわからん!出てきてきてる奴らの説明だけ
     してほしいっ!特に士郎を!」
ぶるま「ではFateに登場する魔術師達を独断と偏見で解説するっす!まずは一番目、
    われらが姉御こと、魔術師姉妹の姉、遠坂凛っす!」
りん姉「おう」
ぶるま「専門は魔力の流動と変換。ことあるごとに取り出して今回も使った『限定礼装』・・・
    特定の魔術を封じた便利アイテムの宝石・・・を作るのが得意技っす!そういう特性
    なんで実は戦闘向きではないっす。直接的な攻撃術は専門外っすからね。実はこの
    物語に出てくる魔術師の大半が『造る側』なんすけどね。ランクはまだ若くて技術力が
    低いことといざって時の爆発力を考慮してB++位っすか」
りん姉「遠坂家はキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ師を祖とする魔術師一門だ。
    最終的には第二魔法・・・平行世界の運営を身につけて魔法使いになり、その先の
    根源へ至ることを目的としている。ちなみに師は『朱の月のブリュンスタッド』っていう
    人間を滅ぼしかけた吸血種を滅ぼしたときに相打ちで血を吸われたから吸血種の
    祖の一人だ」
宝石翁「二十七祖の第四位じゃな凛ちゃん。まあワシ本人にはわりとどうでもいい話じゃよ。
    吸血衝動は誤魔化せておるし、もとより不老な身じゃしな」
りん姉「そのわりに老けたな爺さん」
発光桜「あわわわわ!そ、そんな姉さん!え、偉い人にそんな口の聞き方まずいピカー!」
りん姉「・・・存在すら知らなかったくせに」
宝石翁「原因は力の使いすぎじゃよ。今、奴が蘇って『月落とし』を仕掛けてきおったら今度は
    防げるかわからん。じゃから後継者を探してるのじゃよ。その辺り、凛ちゃんには
    がんばってほしいんだがのう」
りん姉「まかせとけ。宿題はもう解いた」
宝石翁「うむ。期待しとるからな。ではまた会おう(平行世界の彼方へ退場)」
ぶるま「・・・いきなり大物が通過してったっすね。あの人はランクで言うなら文句なしのEXっす
     ・・・気を取り直して次!魔術師姉妹の妹間桐桜っす!」
発光桜「ぴかー」
ぶるま「マキリの特性は吸収っす。もともと遠坂家の人間なのに人体改造で無理矢理
     マキリ特性に変えたんで中途半端な魔術師になってしまったっすけど、それでも
     姉と同等の魔術回路を持っているし二つの家が伝える魔術特性(元素+吸収)を
     合成した『虚数の影』を扱う強力な異端魔術師っす」
発光桜「とはいえ、わたしは魔術師として生きる気は特にないですけどぴかー。まともな魔術は
     まったく知らないですし」
ぶるま「三番目は主人公、衛宮士郎&切嗣!」
正義壱「おや?僕もかいイリヤ」
ぶるま「き、気安く名前を呼ぶな駄目親父ー!」
正義壱「ん?ご機嫌ななめだね(ひょいと抱き上げる)」
ぶるま「う、うきゃーっ!(動転)」
正義壱「はっはっは。ちなみに僕の魔術は固有時制御っていうんだけどまだオフィシャルが
     公開してないんだね。はっはっは(親娘共に退場)」
りん姉「・・・士郎は衛宮の魔術をついでないから特性は無い。適性は『剣』で特化されすぎて
    それに関わらない魔術はどれもほとんど身につかない異端。できる魔術はただ一種、
    『固有結界の展開』だ。固有結界ってわかるか?桜」
発光桜「ば、馬鹿にしないでくださピカー!自分の中の心象風景・・・『こころのかたち』で
     現実世界を塗りつぶす魔術です!」
りん姉「具体的には?」
発光桜「え・・・あの・・・ぴか・・・」
獣教授「私が答えよう」
りん姉「ネロか。どこぞで滅ぼされたと聞いたんだがな」
獣教授「うむ。いろいろあってな。他の祖の影響で仮想的に蘇っている」
りん姉「こいつの名はネロ・カオス。吸血種二十七祖の十位だ」
獣教授「その通りだが、今回は魔術師としての登場だ・・・さて、私はその身に六百六十六の
     獣の因子を収めている。ネロという器の中に『生命の可能性』を満たした状態だな。
     それを具現化すると・・・」
鹿使魔「あ、ども」
発光桜「体から鹿出てきました! しかも喋ってぴかー!?」
獣教授「こうなるわけだ。これをただの魔術で行おうとすると、それこそ魔術回路がいくつ
     あっても足りぬ。六百を超える使い魔と同時契約などできるわけがないからな。
     故に私の内部は生命の原点、『混沌』で満たされた空間となっている。生命を作る
     のではなく、無限の生命を満たした世界・・・私の心象世界を具現化するという方法だ」
首吊り「それ、俺の結界と同じパターンだな」
獣教授「その通りだエミヤシロウ。わたしは『ありとあらゆる生命を造る』という目的の元『全ての
     生命の源が混ざった混沌』・・・『獣王の巣』を展開し、君は『ありとあらゆる剣を造る』
     という目的の元『全ての剣の材料が揃った世界』・・・『無限の剣製(アンリミテッド
     ブレイドワークス)』を展開する。このように『心に抱く世界』を現実と入れ替えるのが
     固有結界と呼ばれる魔術だ」
りん姉「ちなみに元々は悪魔が備えていた能力だ。今では吸血種や魔術師が使えているがな。
    更に上位には空想具現化という能力があるって話だけどそっちは流石にデータがないな」
獣教授「以前、使い手たる吸血姫と会ったことがある。空想具現化というのは固有結界が
     『世界を望む形と入れ替える』ものなのに対し空想具現化は『世界そのものを変化
     させて望む形にする』という点だ。自然から切り離されてひとつの世界となっている
     生命自体には直接影響をあたえられないのは両方とも同一であり、違いはただひとつの
     心の形を実体化する固有結界と違い想像のおもむくまま好きな形に世界を変えられる
     ことだ」
赤弓男「もう一点」
りん姉「?・・・あんた誰だ?」
赤弓男「・・・誰でもいい。ただの魔術師だ。空想具現化は世界からの全面的な協力を得ている
    証であるのに対し固有結界は世界を騙す魔術だ。故に展開した瞬間『有り得ぬ世界』と
    して修正を受ける。それに耐えて展開を続けるためには相当の魔力が必要となるのだ」
獣教授「ほう、貴様も涅槃の住人だな・・・貴様の固有結界、どうも修正を受けていないようだが?」
赤弓男「私は世界の使いっ走りでな。真祖と同じく世界からの協力を受けている身だ。私の世界
    はすなわち世界の一部、修正は受けない。そういうおまえこそ固有結界を常に展開して
    いるようだが?」
獣教授「私の場合、体内に結界を展開しているからな。先程も言ったが生命体は自然から
    切り離されたひとつの世界だ。内部をいじったところで修正はうけん」
赤弓男「成る程・・・やるものだな」
獣教授「ふっ・・・長生きしているのでな」
赤弓男「・・・飲みにでも行くか?うまい居酒屋が駅前にある」
獣教授「ああ。行くとしよう(二人して退場)」
発光桜「・・・行っちゃいましたね。話が難しくてさっぱりでした」
りん姉「ちゃんと聞いてろ妹。メモっといたから読んでおけ。士郎の謎のヒントっぽいものが
    掴めたからな」
首吊り「俺の?なにさ」
りん姉「士郎がピンチになると出てくる『体が物理的に剣と化す現象』についてだ」
首吊り「?・・・俺、体は剣でできてるし」
りん姉「まあそれが原因なんだが・・・つまりだ、あれは固有結界が誤展開された状態では
    ないのか?さっきの教授の結界、『獣の巣』が肉体そのものを展開対象とすることで
    変質しているように中途半端に造られた『無限の剣製』が本人のコントロールを離れ、
    一番身近な対象・・・本人の肉体に展開されたのがあれじゃないかと思う。ちゃんと
    修行すれば体から自由に剣を出せるようになるかもしれないぞ」
首吊り「いやあ、そんな大道芸みたいなのはやだなあ」
りん姉「芸と言えばキャスターのも十分芸だな。あいつはどんな魔術も一言で発動させる」
発光桜「それなんですけど、なんで昔の人だってだけでそんなことできるんでピカ?」
りん姉「いい質問だ。それは『統一言語』があったからだな。バベルの塔の話に曰く、神は
    人の言葉を乱し互いに意思を伝えられないようにした。つまりそれまでの言葉はたった
    一つ、『統一言語』という言葉しかなかったわけだ。それは生物、無機物問わずありと
    あらゆるものに意思を伝える手段だったそれとはやや違うが、あれはそれに近い『世界
    へ直接語りかける言語』だ。本物の『統一言語』はどんなものにも無理矢理意志を通すって
    いう究極の催眠術みたいなもんだって話だぞ。昔魔術教会に使い手がいたらしい。どこぞ
    で死んだって聞いたが」
首吊り「じゃあキャスターもそういうのを使ってるから俺達と違うってことか?」
りん姉「さっきの固有結界=空想具現化の話と似てるな。自分の魔力(オド)を使い魔力回路を
    回して現象を起こすのと世界に満ちてる魔力(マナ)に命じて望む現象を作り上げるのか
    の違いだ」
発光桜「はぁ・・・マナを使うのって、なんか納得いきませんピカ」
りん姉「・・・なにこっち見てる。しめるぞ」
発光桜「ピカ!?(ガタガタブルブル)」
りん姉「ふん。ともかく今日の授業はここまで。わかったかタイガー。また寝てるのか?」
虎師匠「ね、寝てないもん!ちょっと話についていけなかったからおやつ食べてただけで・・・」
りん姉「まあ、かまわないが。影がどんどん薄くなっていくだけだ」
発光桜「ぴか(同類?)」
虎師匠「い、いやぁっ!もっと出番を!国民にパンをっ!愛に時間をっ!
    泥沼になる前にまた次回!じゃあね!」
りん姉「風邪引くなよ」

 

 

第5回 戦え、何を? 人生を

虎師匠「をを、なんか今回は雰囲気違う」
ぶるま「今回はバトルものじたてっすよししょー」
りん姉「ちなみに、予定だとこの話はアサシン登場編の後に入る予定だったんだがそうすると
    バトル編が二回続くんで順番が逆になったっていう裏事情がある」
発光桜「ハサンちゃん、出番が減ってかわいそうピカ」
虎師匠「それでも出てくることさえ出来ない私よりましだー!」
ぶるま「はいはい、おーぷにんぐのお約束はそこまでっす! 今回のお題はなんすかししょー」
虎師匠「いろいろあるけど…なに? あの黒いやつ」
ぶるま「公園でランサーとおにーちゃんが戦ったやつっすね?」
りん姉「……」
ぶるま「? あれ、技術、設定関係なのに解説無しっすか?」
りん姉「いや、これに関してはなぁ…」
発光桜「な、なんでこっち見るんでピカ!?」
りん姉「読者も設定とかストーリーとかを目当てに読んでるわけじゃないとおもうんだが…一応
   この黒○○シリーズの存在は最終展開用のネタだ。しゃべれない」
ぶるま「それじゃあこのコーナーの意味が無いッす!」
りん姉「やめるか? これ。随分長い間放置されてるし」
虎師匠「!? 駄目ーっ! 私の場所とっちゃやだーっ!」
ぶるま「し、ししょーが幼児返りしてるっすー!」
虎師匠「ふ…ふふ…どうじょー、どうじょー、タノシイネ…」
ぶるま「あの閃光のようだった竹刀がこんなになっちまって…」
りん姉「カーロスかよ」
発光桜「あしたのジョーでピカ」
りん姉「それはともかく、あの不愉快な物体がなんなのかについては…ブツブツ呟いてた
   『…○…○』とかいうのは隙間を埋めればちゃんとした台詞になる。暇だったら埋め
   てみてくれ」
発光桜「とりあえず、本編のどこかの台詞らしいですピカ」
ぶるま「というところで今回は終了っす。ししょ、ししょー。パンチドランカーごっこはやめて
   そろそろ締めの台詞お願いするっす!」
虎師匠「うむ! 士郎が強い男の子になってくれるとおねーちゃんも嬉しいぞ! 具体的には
   三乗くらい嬉しい! ついでにおねーちゃんのことちゃんと思い出してくれるともっと嬉しい!」
ぶるま「まあ、出てこれるとしてもエピローグだけっすけどね」
発光桜「うちの兄さんみたいにそれすら無理っぽい人よりましでピカー」
虎師匠「そ、そんな…ひょっとして、私って不幸系ヒロイン!? 最近の流行!?」
りん姉「……(そもそもヒロインじゃねえな)」
ぶるま「……(負け虎っぽいところが流石っすししょー)」
発光桜「三秒ルートがお似合いでピカー(……)」
虎師匠「口と思いが逆だ−!(ロープの反動を利用しての竹刀ラリアット)」
発光桜「ピカー!?(退場)」
虎師匠「やめやめ! 今日はもうやめ! 今夜は飲むぞぉぉぉっ!」
ぶるま「ああ、ししょーが本格的にやさぐれたー(棒読み)。じゃあみんな、またねー!」
虎師匠「可愛くまとめるなー!」

 

第6回 リクエストにこたえてみるにゃ


 虎師匠「今日は視聴者からのお手紙に答えたいと思ふ!」
ブルマ「い、いきなりっすねししょー。それに文字メディアっすからせめて読者とか・・・」
虎師匠「こまかいことはしらん! ともかく、お手紙を読むのだ弟子!」
ブルマ「了解っす。えー、掲示板にお住まいの   さんからのお手紙っす。『ハサンって
    何者ですか』」
虎師匠「・・・・・・」
ブルマ「・・・師匠? なんで黙ってるっすか?」
虎師匠「・・・あれ? いつもだったら遠坂さんがすばって現れて説明してくれるのに」
ブルマ「自分で答える気はゼロっすね・・・先輩なら猛り狂うサクラを宥めてるところっす」
虎師匠「なにー! じゃあこのお手紙はどうするのよう、しろー!」
首吊り「俺に言われてもなぁ・・・(ぶらーん)」

暗殺者「・・・その問い、私が答えよう」
虎師匠「にぎゃー! なにこの髑髏お化けっ! あ、悪霊退散ッ!」
暗殺者「・・・・・・(仮面越しの目がなんとなく悲しそう)」
ブルマ「あわわわわ、背を丸めてとぼとぼ去らないで欲しいっす! せめて自己紹介をっ!」
暗殺者「・・・我輩は暗殺者である。名前はまだ無い」
虎師匠「は?」
ブルマ「え?」
暗殺者「(ま、魔術師殿! これでつかみはおっけーと仰っていたではないか!)」
ブルマ「え、えっと・・・よくわからないっすけど、あなたがこのお手紙に答えてくれるっすか?」
暗殺者「いかにも・・・まずハサン・サッバーハという人物についてだが、イスラム教イスマー
     イール派の宗教家兼政治家だ」
虎師匠「あれ? 暗殺者じゃないの?」
暗殺者「一応、違う。ただ、この男は政治的に対立していたニザームという男を信者に暗殺
     させており、奉仕者(フィダーイー)と呼ばれるその暗殺者を育て上げ使役したことに
     よってその名を歴史に刻んでいるのだ。献身者達は次々に要人への暗殺を成功させ、
     セルザーク朝は崩壊していくのだが・・・そこは余談になる」

りん姉「・・・聞いたことがあるな。薬によって恐怖心や倫理観を凍結させた奇怪な暗殺者達・・・
    西洋に伝わった彼らの話はハシシ(大麻)を吸うもの・・・ハシーシーンが転じてアサシンと
    呼称されるようになり、一つの神秘として語り継がれることになったと」
ブルマ「あ、先輩。おつかれっす。サクラは?」
りん姉「おう、寝かしつけてきたぞ。ちょっと手荒くな」
虎師匠「髑髏くん、しつもーん」
暗殺者「どく・・・何か?」
虎師匠「結局、ハサンちゃんって暗殺者じゃなくて育ててる人ってこと?」
暗殺者「否。わたしが今語ったのは最初のハサン・サッバーハについてだ」
虎師匠「最初って?」
暗殺者「彼の作った教団は死後も運営された。そして、代々の指導者は偉大なる祖の権威を
     得るために、こう名乗ったのだ。『我はハサン・サッバーハである』と。
     即ちハサンというのは個人の名ではなく、教団の長は全員がハサンということになる。
     最終的に何人いるかは私も把握していない」
虎師匠「んー・・・ようするに3代目中村○衛門とかヘンリー8世とか56代横綱とかそんな感じ?」
暗殺者「最後のは違うが、そうだ」
虎師匠「え、違うの?」
ブルマ「あたりまえっすよししょー・・・」
暗殺者「どちらかと言えば、九重親方とかの方が正しい。役職であるが故」
ブルマ「つっこみどころはそっちっすかー!」
暗殺者「ちなみに、正しく召還される限り、アサシンというクラスで呼び出される英霊はハサンに
     固定されている。剣を執る者や騎乗者の英霊は多いが、幻想となる程の暗殺者は
     ハサンだけだからな。せめてもう少し違う定義であればよかったのだが、そのものである
     アサシンとして呼び出されればこうもなるというものだ」
虎師匠「なるほどねー・・・あ、そういえば本編で顔が不細工とか言ってたけどなんなの? あれ」
暗殺者「・・・・・・(プルプルと震える)」
ブルマ「落ち着くっす! ししょーに悪意は無いッす! 常識も無いッすけど・・・」
暗殺者「わたしは冷静だッ! ごほん・・・ハサンの名を継ぐ者は、以前の己を捨てることが
     要求される。それを最も端的に表現するのが顔を無くす事でな、耳と鼻を削ぎ、唇を焼き、
     皮を剥ぐことで全ての特徴を無くすのだ。これは暗殺者が死んだ後に死体をさらしても
     身元がわからないようにする手段の一つであり、また他の道を歩むことを出来なくする
     枷でもある」
虎師匠「こわー・・・」
暗殺者「確かこの国の剣豪漫画にも似たような技術が出てきた筈だ。あちらは他者の皮を被り
     変装する為となっていたが・・・腐敗には気をつけて欲しい」
虎師匠「・・・あのー、そういえば、あなたも髑髏の仮面つけてるような・・・」
暗殺者「・・・見るか?」
虎師匠「(ブルブルと首を振る)」
暗殺者「遠慮するな(仮面外す)」
虎師匠「にゃっ!?」
暗殺者「・・・冗談だがな(仮面の下にまた仮面)」
虎師匠「・・・・・・(脱魂)」

暗殺者「無貌であり、名も持たぬ。故にアサシンのサーヴァントは己の存在を世界に認めさせる
     ことを望みとして持つ。そういう意味ではササキと名乗るあのサーヴァントも確かに
     アサシンのサーヴァントであろうな」
ぶるま「なるほどー、と相槌をうちつつ今回の締めっすけど・・・ししょーが違う世界に旅立ちっ
    ぱなしっすね」
暗殺者「起こした方がよいか?」
ブルマ「いや、起き抜けに髑髏面見てまた怖がられるといけないっすから」
暗殺者「心配無用。我がマスターからそういうときのための手紙を頂いている」
ブルマ「手紙って・・・いや、それ以前にっすね?」
暗殺者「起きろ。起きるがいい(ゆさゆさ)」
虎師匠「ん・・・(覚醒。目の前に、懐に手を入れた髑髏面)」
暗殺者「この手紙
―――
虎師匠「うぎゃーっ! ばびろんのかみよわれにちからをあたえたまへー!(殴)」
暗殺者「ぬぎゅ!?(鳩尾に竹刀命中、ダウン)」
虎師匠「ってあれ?」
ぶるま「ししょー! 今のはあんまりっすー!」
虎師匠「あわわ・・・ご、ごめんねー・・・つい」
暗殺者「・・・構わぬ。これを・・・(震える手で一枚の紙を出す)」
虎師匠「へ?」

『ハッピーバースデー耕一』

虎師匠「ガチャピーーーーーーーーーーン!」
あね姉「ネタが古すぎるわぁああああああっ!」
ブルマ「痕、ガチャピンでぐぐればわかるかもしれないっす! それじゃまたねー!」
暗殺者「(魔術師殿・・・現代は・・・怖い時代だ・・・気を付けられよ・・・)」

 

第7回 のーぶるふぁんたずむ

虎師匠「いやー、なんかまた違う世界に旅立っちゃってるね。第七話」
ぶるま「バトル編っすから。宝具が乱れ飛ぶのもFateの華っす」
虎師匠「えっと、げーとおぶばびろんにげいぼるく、えくすかりばー・・・なんかいろいろでてきた
     けど一番強いのってどれ?」
ぶるま「ししょー、子供じゃないんすからそーいう芸のない質問はやめるっすよ・・・条件によって
     はどれも強いし弱いのが宝具・・・っていうか英霊っす」
凛ねえ「だが、まあ・・・力押しをし合って最も強いものというのならばギルガメッシュのアレと見て
     良いだろうな」
虎師匠「ばびろん?」
凛ねえ「いや、今回は使っていないのだがヤツの最強宝具はエヌマ・エリシュ)』だ。詳しい話、
     聞きたいか?」
虎師匠「うん、よろしくー」
ぶるま「(ししょー・・・もはやどこも教師じゃないっすね・・・)」
凛ねえ:「まず、劇中のアイテム欄記載の情報について確認しておこうか。名称は『天地乖離
     す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』、ランクはEXでレンジは1〜99、最大補足1000人。
     ま、この辺の数字は『約束された勝利の剣』と同じなんで実質は「無制限」と読み替えて
     問題無いだろうな。最大補足はどっちもその気になれば1000人以上確実に消し飛ばす
     攻撃だしレンジも「どこまでも直進する」攻撃だから」
発光桜「? 宝具名は『乖離剣エア』でないんでピカ? ステータス欄にはそう書いてあるですピカ?」
凛ねえ「そこが問題でな・・・ステータスによれば、『エヌマエリシュとは乖離剣エアによる空間切断』
     とある。で、宝具名の欄は『エヌマエリシュ』だ。ギルガメッシュが使う宝具は無詠唱で
     ポンポン作動してるが・・・一応基本ルールでは真名を詠唱して発動だからこっちが宝具
     としての名前の筈なんだ。乖離剣エアってのは、おそらくギルガメッシュがこいつを手に
     入れた時に付けた名前だろうな」
首吊士郎「あれ? これってギルガメッシュのオリジナル宝具じゃないのか? なんか、これぞ
     唯一の我の剣ーとか威張ってたけど」
凛ねえ「あいつの来歴に天地乖離なんてもんはない。あいつとセットになってる宝具は
     あくまでも『王の財宝(ゲートオブバビロン)』だ。もうちょっとしっかりしてれば不死の林檎
     とかも会った筈だけどな・・・あれは蛇に盗まれたから」
発光桜「うっかりぴか。姉さんと相性がいいだけあるピカ」
首吊士郎「まあ、ほんとに組んだら二人ともうっかりで早々に消えそうな気もするけど・・・」
凛ねえ「だ、黙れ! ごほん・・・話を戻すが、この宝具はヒッタイト神話に伝わる武器であり、
     その使い手こそが『エア』という神だ。こいつはギルガメッシュの出てくるバビロニア神話にも
     登場するのでその縁で手に入れたんだと思う。神話中、エアはこの武器を使って他の神が
     傷一つつけられなかったウルリクンミという巨人の足をぶったぎって倒していてな、形は定説では
     ナイフ状っぽいのだが、ウルリクンミが石作りの巨人のくせにすくすく育って天まで届いたって
     いう植物っぽい性質を持つせいかノコギリだってことになってることも多い。どっちにせよ
     確実なのはこの武器がかつて天地を切り分けるのに使われたものであることと、神々の
     宝物庫に最初から放置されていたアイテムであり誰が作ったわけでもなく、またどの神にも
     加工どころか傷つけることもできなかった神より更に1ランク上のアイテムだってことだ」
士郎「俺が投影できないってのもそれが原因だからなぁ・・・辿るべき過去がないんだよ。いや、
     あるのかもしれないが今の俺の力じゃ無理だ・・・」
凛「・・・気にしないことね。どこぞの魔眼遣いだって見えない死はあるんだし、鍛えていけばなんとか
     なるかもしれないじゃない(背中をぽすぽす叩く)」
士郎「・・・そうだな。うん、ありがとう。遠坂」
発光桜「・・・こんなとこでまでいちゃつかないでほしいピカ。なんとなく、泥とか投げたくなるピカ」
ブルマ「それは駄目っすー! ほら、先輩も早く2頭身に戻るっす!」
凛ねえ「む、不覚。話を戻すが・・・ギルガメッシュが持ってるヤツは形こそドリルだが、この『天地を
     切り分けたモノ』であるのは間違い無いと思う。そう考えれば正式名称が『天地乖離す
     開闢の星(エヌマ・エリシュ)』・・・つまり創世神話の名前なのは不思議でもあるまい? 
     そして、エアという名称だが・・・ギルガメッシュがバーサーカーを拘束するのに使った鎖、
     あれはギルガメッシュ的には『エンキドゥ』という名前だそうだ。つまり、正式名称とは別に
     思い入れのあるアイテムには元の使い手の名をつけて呼ぶのが我ルールなんだと思うぞ。
     案外他の宝具にもこっそり我ネームがついてるのかもしれないな」
ブルマ「ちなみにヒッタイト神話というのは英語読みで、原音はハッティ。この神話、精液さえあれば
     母体無しで即子供が出来るのであちこちで神様が精液飲まれたりうっかり出したりで
     子供神を産んでたりするっす」
魔術師「せーえき・・・おにーちゃんのせーえき・・・」
首吊士「(びくっ)な、なんだ? 今の腰を突き抜けるような悪寒は・・・」
虎師匠「大丈夫! しろーの貞操はおねーちゃんが守っちゃうもんね!」
凛 「・・・・・・(目をそらす)」
桜 「・・・・・・(目をそらす)」
剣 「くちゅん!(自室でくしゃみ)」
虎 「!? !? なに!? これどーいうこと士郎! なんでみんな微妙な表情するの!? 
   え? ひょっとしてこの中でまだなのってわたしだけー!?」
士郎「待て! 落ち着け藤ねえ! ほら、イリヤが―――」
イリヤ「(ぽっ)」
士郎「いりやぁああああああああっ!?」
虎 「ほ、ほかの娘たちもアレだけどまさかそこまで犯罪かしろーっ! ええい、斬る! KILL! 
   切り捨てる! この世からボンボヤージしなさいSHIRO−っ!」
士郎「ぎゃっ! 痛っ! 痛い! なぜか竹刀なのに斬れる!」
ぶるま「というところで今回はこれでおしまい。っていうかこの建物がもたないかもねっ! 
     次回は『教えてイリヤ城』とかになってるかも!」
士郎「煽っといてまとめに入るなぁっ!」
ぶるま「大丈夫大丈夫。ほら、シロウ、背中のスイッチをぽちっとな」
士郎「ぎゃぁ! 俺の両手がマシンガン! っていうかガトリングガン!」
虎師匠「おのれちょこざいな! この程度の弾幕全て見切って・・・っていたいいたいいたい! 
     しろーがいじめるー!」
凛 「・・・あー、士郎、負けたわね」
桜 「・・・泣かれたら負けますよね、先輩は」
ぶるま「ばーいばーい!」

 

第8回 三人だけどすてんのう、なんちて(2度ネタ)


ぶるま「ぷーるっ、ぷーるっ」
侍女A「楽しい? イリヤ」
ぶるま「うん。ぷーるきもちいー」
侍女B「まあ、そこらからちょっぱってきたビニールプールですが」
侍女A「普通に犯罪だね」
虎師匠「・・・・・・」
ぶるま「あれ? どーしたっすか師匠。師匠も入るっすか?」
虎師匠「どこ・・・」
ぶるま「?」
虎師匠「ここどこなのよぅ! わたしいつの間にこんなところに居るのよぅ!?」
ぶるま「どこって、うちのお城の中庭っすよ。ほら、前回ししょーが暴れすぎたんで道場が
     壊れちゃったじゃないっすか」
虎師匠「・・・てへ?」
イリヤ「・・・タイガ、人には器ってモノがあるわ」
大河 「ま、マジツッコミは勘弁してほしいかなー」
ぶるま「うぃっす。ともかく道場は修理中なんで今日はここで出張タイガー道場(偽)をお送りするっすよ。
     あはは、これこそ本当に偽っすねー!」
虎師匠「笑うなーっ! ぅう、それで今日のテーマはなんなのよう」
ぶるま「読者からのリクエストシリーズその2、メデューサのおねーさんについてっす。ま、実際には
     第10話にチラッとでてきた台詞なんすけどね」
虎師匠「鉄は熱いうちに鍛て! みかんは腐る前に食え!」
士郎「(そう思うんなら考えなしに三箱も買ってくるなよ・・・)」
ぶるま「と、言うわけで先輩、お願いするっす!」
りん姉「・・・・・・」
ぶるま「先輩?」
凛 「しろーに、みられた・・・」
士郎 「ぶっ・・・!?」
ぶるま「あー、本編をまだ引きずってるっすか・・・」
凛 「はぁ・・・」
士郎「いや、わ、忘れるッ! 忘れた振りするから!」
凛 「意味無いわよッ! あんだけ殴ったのに記憶があるなんて・・・!」
騎兵娘「いいではないですか。早いか遅いかの問題ですし、そもそも今は思い出せないとしても
     士郎の頭の中にはリンの全裸どころか締まり具合まで全て記憶されている筈ですよ」
凛 「!?」
桜 「!? ちょ、ま、姉さんっ! どういうことですか!」
凛 「知らない知らないしらにゃーっ! わたしまだっ!」
士郎「(卒倒)」
桜 「まだっ!? まだってことは予定はあるんですか姉さん! 交ぜてくださいっ!」
凛 「交ざってどうするのよ! ライダー! 適当なこと言うんじゃないわよ!」
騎兵娘「事実ですよ? まあ、夢の話ですし中身はわたしですが」
桜 「キシャーーーーーーッ!」
凛 「・・・もう、何がなんだか・・・はぁ、説明始めるわよ」
ぶるま「お願いするっす。ししょーが鼻血を止めてる間に」
りん姉「ああ、ごほん。まず、ライダーことメデューサはギリシャ神話に登場する元女神だ」
発光桜「あれ? 怪物じゃないでピカ?」
騎兵娘「・・・酷い」
りん姉「だから、元だと言っている。スキルにもちゃんと神性があるだろ? 今や消えかけだけどな。
     説によっては元人間となってもいるが神性持ちな以上この世界のメデューサは元女神で
     いい筈だ。ちなみに、両親は海の神でポルキュスとケト。兄妹結婚だ」

(鮮K「ふふ、ふふふ、ふふふふふふふ・・・先輩が居た・・・」
 黒T「? なんだか背筋に寒気が・・・?」        )

凛ねえ「・・・続けるぞ。海の世界に属するメデューサには二人の姉が居た。名は、ステンノーと
     エウリュアレ。ちなみに、ステンノーは強い女、エウリュアレは遠くへ飛ぶ女、メデューサ
     自身は支配する女という意味の名前だ」
首吊士郎「・・・支配する、王様。ふわふわ飛ぶ、後輩。ベアナックルな、あくま・・・か」
凛ねえ「何か言いたいのか?」
首吊士郎「な、なんでも無いであります! サー!」
凛ねえ「マム、だ。三姉妹はその美貌でもって知られていたが、特にメデューサはその流れるような
     金髪が美しく、海世界の王であるところのポセイドン(既婚)も辛抱たまらん状態になるほど
     だったと伝えられている」
発光桜「? でも、ライダーの髪はスミレ色ピカ?」
凛ねえ「伝説だから事実と捻じ曲がることもあるが・・・今のライダーの状態を考えれば、色は変えられた、
     変わってしまったと見るべきだな」
虎師匠「え? 染めたの?」
凛ねえ「(無視)美しいメデューサはとある事件を経て化物へと変えられてしまったんだよ。犯人は
     ポセイドンの妻アンフィトリテと女神アテナ。原因は三種類程伝えられていてな、一つには
     メデューサ自身が『私はあのアテナより美しいぃぃぃぃ! 特にこの髪がッ!』と言ったが
     故に怒りを買ったという自業自得パターン。
     二つ目に、アテナが評判の美女神メデューサに嫉妬して『あんたが目障りだァァァッ! 
     特にその髪がッ!』と叫ぶ八つ当たりパターン。
     三つ目に辛抱たまらなくなったポセイドンとアテナ神殿で合体したんで処女神であるアテナが
     『わ、わたしですらまだなのに! 許せないッ! 特にその髪がッ!』というアダルトパターンが
     ある。無理矢理犯られたという説もあれば和姦だという説もあるからこれは誰が悪いとも言えんな」
ブルマ「なんだか・・・神様のわりに器がちっちゃいっすね・・・」
凛ねえ「そういう神話なんだ。人間臭いところが魅力とも言える。兎にも角にもメデューサは変貌さ
     せられた。自慢の髪は蛇になり顔も醜悪なものへと歪み、トドメとばかりにその視線を受け
     ると・・・つまり顔を見ると石化する呪いまでかけられた。文字通り、『二目と見られない』顔に
     されたわけだ」
発光桜「一目見ただけで、死んじゃうピカ」
凛ねえ「うむ。その所業に怒ったのが二人の姉だ。そりゃまあ、悪口とか、精々が不倫とかでそんな
     ことされたら普通は怒る。パターン2のような八つ当たりなら尚更だ。アテナ&アンフィトリテは
     猛抗議を受けたのだが・・・」
発光桜「却下したでピカ?」
凛ねえ「いや、抗議してきた二人の姉も同じ化物に変えた」
発光桜「ひどッ!」
凛ねえ「こうして美少女三姉妹から化物三体にランクダウンさせられたメデューサ達は海の果ての島で
     ひっそりと暮らすことになった。何せ神だろうがなんだろうが無差別に石化させるわけだからな。
     姉妹間でどうしていたのかは不明だが、他の奴らと軽軽しく交流できないのは間違い無いだろう」
首吊士郎「・・・酷いな」
凛ねえ「まあな。だが、それだけでは終わらないのが彼女らの不運だ。時が大分経ち、孤島に住む
     石化の化物ゴーゴン(メデューサ達三姉妹の総称)がかなり有名になった頃のことだ。
     ある島に住むペルセウスという男が宴会の席で無理難題を押し付けられていた。貧乏極まり
     ないペルセウスに対し、王様は『出席した以上なんかくれ。俺王様だし。まさか何も持って来て
     ないって事は無いよな? あん?』と馬鹿にしたのだ。金はなくとも案外プライドは高かった
     ペルセウスは、『手持ちは無いけど・・・欲しいものを言ってみやがれ! たとえあのゴーゴンの
     首でも持って来てやるさ!』『じゃあそれで』というやりとりを経て、ゴーゴン討伐のミッションを
     請け負うことになった」
士郎「・・・なんだよそれ。そんな娯楽でライダーは殺されたってのか?」
ライダー「・・・小事です。昔のことですし」
凛ねえ「・・・その話に喜んだのはアテナだ。元より短気揃いのギリシャ神の中でも筋金入りの短気娘で
     あるところのアテナは化物に変えただけでは気が済まず、これぞ奴に止めを刺すチャンスと
     ばかりにペルセウスのもとへ赴き、メデューサの隠れ家を探す手がかりと限定礼装やら
     概念武装やらを渡し、『命(たま)、取ってこいや』と発破をかけたのだ。ペルセウスは人間と
     してはかなり優秀な部類に入り、困難な道のりを生き抜きメデューサ達が住んでいる島へ
     やって来た」
ライダー「・・・・・・」
桜 「・・・大丈夫?」
ライダー「ええ、問題、ありません」
りん姉「・・・夜襲だった。寝ているメデューサを確認したペルセウスは念の為磨き上げた楯の表面に
     映る鏡象を頼りに背後から近づき・・・」
ライダー「私が気付くより僅かに早く、首を刎ねました。ちなみに彼が使っていた剣はハルペーといい・・・」
英霊王「これだな。『屈折延命』という能力があり、再生系の能力を阻害する。不死身のゴルゴーン
     退治には必須と言えよう」
ライダー「ええ。まあ、姉さま達と違い私は不死身ではないのであまり意味はありませんが」
英霊王「そ、そうだったのか!?」
発光桜「? なんででピカ?」
りん姉「伝承に詳しい説明は無い。まあ、三人のうちメデューサを狙ったのはそれが理由と
     言われているのは確かだな。とにかく、メデューサの首を刎ねると頚動脈から勢い良く血が
     噴き出した。退化していてもやはり神だ。生命に溢れたその血からは巨人クリュサオールと
     翼持つ馬ペガサスが産まれた。ちなみにこいつら、ポセイドンとの間に孕んだ子らしい」
桜 「ら、ライダーって子持ちなの!?」
ライダー「・・・シングルマザーですが、そうです・・・」
士郎「む、片親でもみんな不幸ってわけじゃない。そんな顔するなよライダー」
凛 「さりげなくフラグ立てている馬鹿には後で仕置するとして」
首吊士郎「ぅえ!?」
りん姉「続きだ。騒ぎで目を覚ました二人の姉が激怒して襲い掛かってくるのをアテナ(ニンフ説有り)
     から貰った姿が消える兜で回避し、ペルセウスはメデューサの首を拾ってペガサスに乗り
     逃亡した。
     後に残されたのはメデューサの身体と怒り悲しむ姉達、放置されてたクリュサオールだけ。
     ちなみにこの巨人、後に三頭巨人の親になっているからちゃんと生き延びて普通の神生活を
     していたはずなのだがどんな力があるのかとかがよくわからんマイナーな奴だ。双子のもう
     片方であるペガサスは有名なのにな」
発光桜「宝具使うときもペガサスしか呼ばないピカ」
ライダー「いえ、そもそも巨人は獣じゃ―――」
凛ねえ「ともあれ、ゴーゴン三姉妹の物語はここで終わる。アテナに献上されたメデューサの首は
     彼女の楯の中央にくっつけられてそのシンボルになり、ステンノーとエウリュアレの名も
     語られることは無い。まあ、不老不死の二人だから今もどこかでひっそりと暮らしているの
     だろうけどな」
首吊士郎「なんか、アテナとかのイメージが悪いなぁ・・・」
凛ねえ「さっきも言ったが、そういう神話だ。十字教のように人格の無い全知全能の神では無く、
     強大な力を持ってはいるが人間と同じようなメンタリティを持つ。日本の神話体系も似た
     ようなものだろう? と、横道に逸れたが説明は以上だ」
ぶるま「ちなみにゴーゴン3姉妹は3姉妹っすけど別種の姉妹もいて、グライアイと呼ばれる彼女らは
     3人の老婆の姿をしてるっすが眼と歯は一つだけで三人共有っす」
凛ねえ「三姉妹の隠れ住む島へ辿りつく為の情報を握っているのがそいつでな、ペルセウスはその
     住処へ行って目と歯を奪って脅迫していたりする」
発光桜「手段選ばないでピカ」
ぶるま「まあ、ペルセウスは英雄だけど人間っすからねー。さて、そんなこんなで今日はここまでっす。
     ししょー、締めの言葉を」
虎師匠「・・・・・・(首をかしげている)」
ぶるま「ししょ?」
虎師匠「・・・? ・・・? (とても怪訝な表情)」
ぶるま「あの、どうしたっすか?」
大河 「つまり、しろーは夢の中でライダーちゃんとも、その、え、え、えっ、ち・・・したってこと?」
士郎 「うぇ!? まだ言うのかよ! 知らないって言ってるだろ!?」
騎兵娘「思い出せない、の間違いですね」
大河 「・・・士郎、おねーちゃん、犯り逃げなんて許さないわよ・・・?」
士郎 「犯ってもないし逃げてもいないッ! 遠坂、たす−−−」
凛 「そんな・・・夕日の校舎で一つになったのは遊びだったの・・・?」
士郎 「とぉおさかぁああああっ!」
凛 「後ろから心ゆくまでわたしの身体を貪っておいて・・・ひどいっ!(含み笑い)」
騎兵娘「・・・ふむ、わたしのシミュレーションは正確だったようですね」
凛 「へ?」
大河 「しろー! 謝んなさいッ!」
士郎 「だから俺は・・・!」
大河 「死んで謝んなさいッ!」
大河 「にぃいいい!?」
虎師匠「纏魔ァ・・・血魔ァ・・・塵魔ァ・・・
凛 「あ、あの技は!」 
桜 「知ってるんですか姉さん?」
凛 「ええ、あれは惨神奥義ッ! なんてマイナーな!」
ブルマ「(無視)では、またらいしゅー! あついからっておなかだしてねちゃだめだぞっ!」
虎師匠「砕け散れぃ! 纏血塵ッ!」
首吊士郎「にぎゃー!」