01.今回のミスターアレクセイ
 はいてなかった。
 ってことは、口絵のあの鎧姿も前垂れをめくったらぶらんぶらんか。
 宝具は大方の想像通り、かつて率いてた軍勢の召喚。ただ、普通の兵がいっぱい出てくると
 思いきや、全員英霊です!には心底驚いた。あと、『王の財宝』に真っ向から立ち向かう
『王の軍勢』っていうネーミングにも。
 セイバーにも、王の○○という宝具を是非・・・!
『王の胃袋』とか。読みは、アルトリアン・ボトムレスピッドとかで。

 それにしても、まさか固有結界でくるとは思わなかったなあ・・・

 
02.今回のぴっちり中分け
 ついに登場した最終宝具、『大戦略Tシャツ』!
 ・・・ほんと、ウェイバーは王様大好きなんだなぁ。
 ひょっとしたら、家にはXLサイズの大戦略Tシャツとジーンズがしまってあるのかもなあ・・・
「あ、アイツ僕の金で買いやがったから・・・! 捨てたらもったいないじゃないか・・・!」
 ツンデレである

 今回のラストで宝具展開を見たウェイバーが必要以上にぼうっとしていたのが気になる所だが・・・
 これまで順調に成長が続いているので、ここらでイスカンダルと仲違いするイベントが
 あるかもしれない。
 派手に活躍したいという欲求を爆発させて制止も聞かず暴れ大ピンチとか、
 逆にイスカンダルの凄さに投げやりになって丸投げし、見捨てられる展開とか。
 もちろん、最後までイスカと漫才しながらまったりしててくれても私は一向に構わない。
 


03.今回のセイバー
 結構強い。片腕使えないくらいの方が若き闘魂を揺さぶられるのか?
 戦闘方法についての注目ポイントは風王結界射出の技に『風王鉄槌』なる正式名称が付いた
 事と、全身から魔力を放出して周囲を吹き飛ばすドラゴンボールちっくな技を持つのが
 わかったこと。

04.今回の人妻。
 愛人となんかわかりあってしまい心労度少しダウン。
 車かっとばしてストレス解消。
 なんだこの可愛い奥さんは。


05.今回の子煩悩ヒットマン
 固有時制御が切り札かと思いきや起源弾という必殺兵器を持ち出しての登場。
 相変わらずアイリ側が囮なのですが、綺礼の言うところの別行動をとって自分自身を
 囮に〜という作戦は今後行われるのでしょうか?

 切って接げるというその起源から、直そうとすると元よりも壊してしまうという性質を持つ。
 故にこの戦いの後に彼が拾い、必死で直そうと試みたし少年は人間としては破綻した
 存在としてその生涯を歪みと共に生きていく事になった。
 そして、その歪みこそが彼と少年の夢を形に――― 

06.今回のモジャ
 ター峰ーターじみた不気味さで迫り来る今回の若言峰。
 これでシエルの足元にも及ばないというのだから、あのカレー好きはどこまで強いのか。
 ギルガメッシュに人生相談受けて貰ってる辺りが、なんだかほのぼのとしていて笑った。
 そして、今回の行動は
  ・切嗣の行動を監視
  ・切嗣の居場所を知ってそうな女を締め上げる
  ・切嗣の居場所を特定して会いに行く
  ・切嗣に妻と愛人が居るのを知って不機嫌になる
 と、すっかりストーカーに。大丈夫か、妻子有り聖職者。


07.今回のついてないサーヴァントオブザイヤー
 ただひたすらに忠誠を尽くしたいという、多分他のどのマスターに呼ばれても簡単に叶うで
 あろう望みを抱いて召喚に応じ、現れた先でまた不倫させられる羽目になったクーフーリンを
 更に一回り上回る超絶不幸を体現する男。
 ソラウは家や回路でなく自分個人を見て欲しいという願いから恋に落ち
 ケイネスは家や回路は関係なくソラウを愛しているがプライドがそれを口に出させず
 ディムロッドは主に忠誠を捧げたいが魔貌故に嫉妬されそれを信じてもらえない

 ソラウ→ディムロッド→ケイネス
  ↑___________」

 ケイネスがプライドを捨ててソラウに惚れてると叫んでいれば、それぞれの望みが
 充足され全ての問題が解決していた筈なのだが・・・
 不理解の悲劇がここにも一つ。

 

08.今回の旦那と龍ちゃん
 SNで語られていた、
 『第四次の時は暴れまわりすぎて監督役からペナルティを受けたマスターが居る』の
 伏線回収。

 殺人談義してみたり女がらみはやっかいだよなあと思いつつ旦那を慰めてみたり、今回も
 一人で血みどろしながら和んでいる龍ちゃん。
 一方で旦那は予想を遥かにぶっちぎるキレっぷり。セイバー=ジャンヌ説について何か
 正当な理由があるのかと思ったらただの思い込みで、しかも会話通じないのかよ・・・
  「おお、ジャンヌ様!」→「ちがいますけどー」→「裏切ったな! 僕の気持ちを(略)
 になるかと思いきや、
  「おお、ジャンヌ様!」→「ちがいますけどー」→「おお、ジャンヌ様が錯乱を!」
 になるとは。錯乱してるのはおまえだよ・・・
 そして、能力面は予想通りの蛸召喚。ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うが
 ちなみに、宝具名の螺湮城とはクトゥルーの眠る地ルルイエのこと。
 ※クトゥルー世界にて有名な魔道書ルルイエ異本には中国語訳版があるとされ、その書名が
  『螺湮城本伝』という。デモンベインに登場するルルイエ異本の精霊が中国風の衣装を
  身に纏っているのはその辺りに所以するようだ。

 気になるのは、最初から噛み合ってるようでまったく噛み合ってない二人の関係が本格的に
 ずれかけてる事。
 キャスターの殺戮は目的の為の殺戮、雨生の殺戮は殺戮の為の殺戮。
 ただ図抜けて殺戮に精通しているがゆえにキャスターは雨生のリスペクトを受けてるわけ
 ですが、今回その辺で少しすれ違いが。人間オルガンの少女の件もあり、最後までこの二人が
 協調しているとは限らなくなってきた。
 普通に考えて、何か抗議してきた雨生をキャスターが殺すか廃人かするかですが、
 「・・・やっぱ駄目だよ。旦那。あんたは命を粗末にしすぎる」
 とか言って無意識に令呪を発動して殺す事もありえるかもしれない。

 

09.バーサーカーの正体続報
 5次サーカーことヘラクレスの超巨体がイメージにあったせいで巨漢と思われていた
 4次サーカー、絵が出てみれば非常にスマートでかっこいい騎士スタイルでした。
 この時点でとりあえず弁慶はないなと確信できる体つきですが、2巻では
 カリー・ド・マキリこと雁夜くんの出番が無かったので正体は次巻持ち越し。

 ただ後書きにて『何故セイバーを見て反応したのか』という文章あり。
 素直に考えるとアーサー関連の英霊が正体ということになると思いますが、油断は禁物。
 4thキャスターことジル・ド・レ元帥はセイバーと全く関係の無い英霊ですが、ものすごい
 勢いでセイバーに反応しています。
 つまり、セイバーの持つ何らかの要素に反応したというミスリードである可能性があると
 いう事です。一応、アーサー王と無関連の英霊も候補に入れておくべきでしょう。
 とはいえ、やはり本命は円卓の騎士関連というのが現在の状況。セイバーを追い詰めるという
 ZEROのコンセプトにも合致しますし
 ちなみに、設定的な面からモードレッドはありえません。
 キャラマテによれば身長がモードレッドはアルトリアクローンでありその体格は本人と同じ
 くらいである筈なので、バーサーカーの180センチ台というデータと矛盾します。


10.アサシンの正体
 掟破りの山盛り状態は、今回のハサンが多重人格であることに発する分身作成能力による
 ものでした。『ハサン』という存在としては全員そろって一人分の力らしく、個々の能力は
 かなり低いとの事。
 今回で全滅したように見えますが、まだザバーニーヤを使っていないのでひょっとしたら
 何人か残ってるかも。
 まあ、共通してるのはザバーニーヤという名前だけのようですのでたまたま3rdと5thの
 ハサンが片腕発動系だっただけで4thハサンは常時発動型の分身をザバーニーヤという
 名前にしているのかもしれませんが・・・

 

11.ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの戦略解析
 ケイネスが仕掛けた裏技、支配権と魔力供給の分割所持。
 令呪及び現界の為の依り代と魔力の供給者を二人で分割して担当するという戦略。
 効果はサーヴァントがどれだけ魔力を使ってもマスターに影響が無い点。セイバーや
 バーサーカーのような大量に魔力を消費するサーヴァントではないのであまり意味がない
 ように思いがちだが、SNの凛グッドにおいてセイバーを使い魔として手元に置いた凛は
 魔術師としての能力がかなり下がったと言っている(魔術師としてのランクがシエルを100
 とした時の70〜100という表現の30分?)
 サーヴァントを持つというのは使い魔を持つという事であり、つまりは常動型の魔術を
 使っているようなものなのだろう。聖杯のサポートがあるので負担はそんなに大きくない
 ようだが、魔力を常時供給している以上は供給・出力のラインのうち出力のラインを
 そちらに振り分ける必要がある。
 HFシナリオにおける凛と桜の対決でも言及されていた通り、どれだけの魔力供給があっても
 その魔術師の出力限界を超える事は出来ない。無尽蔵のストックがあっても、無制限の
 取得が出来ても、それは同じ。
 士郎のように出力量は多いが供給量が追いついていない場合はパスをつないで他者からの
 魔力供給を受けることでそれを解消できるが、この場合出力量は一定なので効果が無い。

 その上で、ケイネスの礼装は「月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)」である。
 切嗣との戦いにおいてそれが仇となったように、これの完全制御は全魔力を費やして
 行うもの。その際に、回路が他の用途に使われているのはまずい。
 ケイネス自身は自分の礼装を無敵と信じていたようだし、実際能力的に見てこれまで
 魔術師が持ち出した礼装の中ではずば抜けて優秀だ。
 (宝石剣は仕組みが物凄いものの、あくまでも他の世界の観測が出来るだけの礼装。
  無制限補充が出来たのも聖杯洞が魔力に満ち溢れていた為、他の世界に繋ぐだけで
  フルチャージできたのであって常に有効なわけではない)

 そして、彼の傍にはソラウが居た。名門の優秀な回路を持ち、しかし魔術刻印は継承
 していない(=秘儀は知らない)という彼女は、魔力供給を引き受けるにはうってつけの
 人材だと言えよう。
 


12.遠坂時臣の戦略解析
 アサシンを使い潰した事について。
 手元に残しておけばいいのにという意見もあるかと思うが、時臣の戦略的にはあれで正解。
 聖杯戦争における時臣のスタイルは、第4次、5次においては珍しい超正攻法。もちろん、
 審判の抱え込みや綺礼を使っての諜報などという裏技は使っているが、その一方で勝利方法は
 自サーヴァントによる敵サーヴァントの撃破という聖杯戦争の表向きの戦い方に忠実な
 やり方だ。2巻内で本人が語っている通りマスターの暗殺などという手段ははとるべきでないと
 考えている。この辺り、何でも有りを旨とする魔術師よりも名誉を重んじる貴族の思考が
 前に出ている印象。
 そこで注目するのが今回のアサシンの性能。著しく諜報に特化されており、戦闘能力は
 際立って低い。イスカンダルに一刀のもと切り殺されていたり対サーヴァントの戦力に
 ならないのはもちろん、単体運用ではエルメロイや言峰あたりにすら負けかねない。
 (また、人数の補充は出来ない為下手な使い方をすればあっという間に減ってしまう。
  実質気配遮断を持つ事以外に通常の使い魔を上回る部分はほとんどない)
 その上で手札として最強の攻撃力を持つギルガメッシュを持っており、他のサーヴァントの
 情報もかなり手に入った。

 ※時臣陣営が目撃したと思われる情報
  セイバー  :マスター(偽)目撃。真名確定。宝具確認。戦闘スタイル確認。根城(仮)確定。
  ランサー  :マスター目撃。真名確定?。宝具目撃。戦闘スタイル確認。根城は不明
  ライダー  :マスター目撃。真名確定。宝具目撃するが疑問残る。戦闘スタイル未確認。根城不明。
  キャスター :マスター確定。真名確定。宝具不明。戦闘スタイル確認。根城不明。
  バーサーカー:マスター未確認(消去法で間桐関係者とはわかる)真名未定。宝具不明。戦闘スタイル確認。根城不明。
  
  バーサーカーの能力は不気味だが実際に交戦して本気を出してないギルガメッシュと
  互角程度(そしてクラスの特性上真名を開放して急激に強くなったりしない)なら
  問題ない。実際にはセイバーについての情報は大半が間違っている(言峰が報告してない)

 そして何より重要なのはこの時点ではもうアサシン生存がアサシン本人のミスにより
 ライダーに知られており、『既に存在しない筈である』というメリットが失われている点だ。
 これによって各マスター、少なくともライダー陣営はアサシンの存在を警戒して戦うわけで
 あり、気配遮断対策を打ってくることになるだろうことが予想される。
 そうなると、能力が落ちたアサシンをキープし続けるより真名からして戦車程度で済む筈が
 ないライダーの宝具を解明する方がメリットが大きいという判断は妥当なものと思われます。
 何しろ、相手の宝具さえ把握しておけばそれを攻略する宝具は必ず用意できるのだから。
 
 そして、あの状況はその調査にはばっちりの状況が揃っていました。

 一つに、セイバーは単体戦闘向きなのでマスターを狙っておけば動きが封じられる事。
 二つに、ライダーのマスターがその場に居り守りながら戦わなければならない事。
 三つに、ギルガメッシュが既に至近距離に居り、長引けば参戦する可能性があること。
 四つに、障害物のある広い土地で、奇襲し放題だと言う事。
     戦車に乗せてても流れ弾をかわしきれるとは限らない。

 以上によりセイバーの援護を望めないライダーはアサシンの群れを瞬殺する必要が
 高く、戦車より高位の宝具があれば使ってくるだろうと予測ができるのである。

 結果として、イスカンダルの出し惜しみしない性格もあって作戦は成功。
 切り札であるギルガメッシュで確実に勝てるとは限らない相手であるという貴重な
 情報を入手する事に成功したのである。

 ちなみに時臣は作戦終了後アサシンを残しておいてウェイバーを暗殺すればよかったのではと
 ぼやいており、アサシンの有効性自体は認めている事を追記しておく。


13.ちっちゃな凛の大冒険。
 幼い頃、凛はうっかりカレイドステッキを使ってしまい、公園でコンサートを開く痴態を演じた。
 その結果、コンサートを目撃した友達は二度と戻ってこなかったと言う。
 ぼり、ぼり、ぼり―――

 は、ともかく。
 当然ながら凛も生まれたときから完璧ではなかったという話。この辺りの顛末を見ると、
 竹刀持ってうろついてた士郎とよく似ている。やはり似た者同士なのか・・・


14.セイバー戦闘状況
 SNでの本人申告により第4次での戦闘回数は7回未満となっているセイバー。2巻現在での
 戦闘状況は以下の通り。

 1戦目:VSランサー (港・引き分け)
 2戦目:VSキャスター(郊外・撃退)
     VSキャスター(森・撃退)
 3戦目:VS???
 4戦目:VS???
 5戦目:VSイスカンダル(予定)
 6戦目:VSギルガメッシュ(予定)

 イスカンダルは3〜5のどこかであり確定ではないのですが、ともあれ他に戦えるのは二回だけ
 となります。これは、かなり少ない。
 アサシンは今回退場しましたし、何人か残っているにしてもセイバーが戦うような相手では
 ないでしょう。そうなるとセイバーに縁があるらしいバーサーカーとランサーとの再戦あたり
 がふさわしいと思われます。
 


15.予約イベント消化状況
 StayNightやhollowで語られた四次で起きた出来事の消化状況
 
 (1)三回話し掛ける <続行中>
  もはや大人気ないレベルで無視中。切嗣本人が一杯一杯である事に加え、自分が話すより
  アイリから話したほうが聞きやすいだろうという間違った気遣いが在ると思われる。
  不理解の物語、ここでも。
   1回目: 未出
   2回目: 未出
   3回目:聖杯を破壊せよ

 (2)メルセデス・ベンツェ300SLクーペの活躍 <消化済み>
  ※一巻時予想
   10年後にイリヤが乗ることを考えると、切嗣が乗るとみせかけて実はアイリスフィールが
   ノリノリで運転する可能性も
  予想を上回るハイテンションで乗り回していた。アイリさん・・・

 (3)璃正(言峰パパ)、アクシデントで死亡 <未消化>
  普通に考えれば綺礼が裏切った時に殺害。追加令呪という貴重なものを持ってることが
  判明したのでそれ狙いで襲われる可能性はあるが、欲しがってるのがソラウとウェイバー
  くらいなので大丈夫か。

 (4)切嗣無双その1「敵マスターを騙す」 <続行中?>
  そもそも戦い方自体が騙し討ち専門なのである意味ありとあらゆる事が騙しか。

 (5)切嗣無双その2「敵マスターの恋人を人質にとる」 <未消化>
  今回ケイネスの婚約者ソラウが登場した事で大本命に躍り出る。ケイネスの方が
  人質に取られるという意味で・・・
  
  パターン1:葵を人質に取る
   時臣は勝利の為なら葵を切り捨てられるが、雁夜は見捨てられないだろう。
   ただ、雁夜と葵の関係を切嗣が知るのは難しいので確率はあまり高くない。
  パターン2:ケイネスを人質に取る
   ソラウにとってはもはやどうでもいい存在だが、ディルに「妻として戦う」事を
   条件に持ち出されている以上無視できない。また、ソラウが無視してもディルムッド
   本人は確実に救出に向かう為、令呪を絡めた悲劇が展開できる。本命。
   不理解の物語がここにも。
  パターン3:ソラウを人質に取る
   マスター権譲渡があったと知らずに人質にとるパターン。ケイネスは有名人なので
   婚約者ソラウのこと、そしてその存在がケイネスの今後にとって重要な事は調べが
   ついていることだろう。
   ただ、再起不能であることが予想できるケイネスに対して人質をとるまでする必要が
   あるのかは疑問。

 (6)切嗣無双その3「敵マスターを建物ごと爆破する」<消化済み>
  ケイネスの宿泊しているホテルを丸ごと爆破。工房の防御の固さを説明する部分で
  爆破フラグが立ちまくっていて笑えた。


 (7)時臣、凛に家督を譲る <未消化>
  魔術刻印がまだ時臣にある事が描写されたので、今後行われる事が確定。


 (8)璃正の支援していた魔術師敗退 <未消化>
  三巻末、もしくは四巻前半くらいか?

 (9)セイバー、未遠川にて『約束された勝利の剣』使用 <未消化>
  船を緩衝材にして撃ったと述懐している。川は干上がったとのこと。
  特筆している以上エクスカリバーはそう何度も撃っていないのであろう事とイスカンダルと
  セイバーの戦闘が確定している以上、相手はイスカンダルか。

 (10)イスカンダル敗退 <未消化>
  セイバーと戦って消耗した後、ギルガメッシュと戦って敗退とのこと。
  セイバー戦からどの程度間があくかは不明だが、案外連戦なのかもしれない。
  さらば、王様。

 (11)アイリスフィール死亡 <未消化>
  後に綺礼が聖杯を使用していることを考えると、綺礼が殺すのだろうか

 (12)切嗣VS綺礼 <未消化>
  綺礼曰く一度だけ直接対戦しているとのこと。
  既に切嗣ストーカーと化して追跡を続けているのに戦うのは最終局面(ギルと契約後)
  なのだから、彼と合わせないように奮闘している舞弥とアイリの行為はある程度効果が
  あった模様。逆に言えば、この時点で二人とも死んでいる可能性が高い。

 (13)ギルガメッシュ、セイバーに求婚 <未消化>
  したらしい。今回の酒宴で愛すべき愚か者、そして美人と認識したっぽい。
  
 (14)大火災 <未消化>
  セイバー&切嗣の足止めの為に綺礼が聖杯を使用。願いを曲解した聖杯は大火災を引き起こす。
  (=聖杯はその時点で出現済み)

 (15)切嗣、泥に汚染される <未消化>
  手段不明。綺礼お得意の泥投げかもしれないし、あるいは聖杯を破壊した際にギルガメッシュ
  と一緒に浴びてしまったのかもしれない。

 (16)ギルガメッシュが泥を浴びる <未消化>
  大火災と一緒に溢れた泥を浴びたのか? それとも聖杯破壊時にばしゃっと? 

 (17)綺礼の心臓が撃ち抜かれる <未消化>
  黒心臓になってたので無事だったということは、コレより前にギルガメッシュは泥を浴びて
  いる。火災に紛れて逃げたとのことだが、案外切嗣は綺礼が死んだと思っていないか?

 (18)切嗣、セイバーに令呪を使用し聖杯を破壊させる <未消化>
  聖杯の中身が『この世全ての悪』であり、理想をかなえる術がないと知って―――

 (20)セイバー消滅 <未消化>
  結局最後まで切嗣の真意をしらず、「何故だ」と叫びながら消滅。

 (21)切嗣、瀕死の子供を助ける <未消化>
  おそらくゼロ地点。焼け野原になった町を、切嗣が救える者―――切嗣を救ってくれる者は
  居ないかと彷徨い、生きているとは言いがたいが死んでも居ない子供を一人だけ見つける。

 

16.ルールブレイカーとゲイ・ジャルグ

 一巻での風王結界の部分的消去に続き、二巻ではキャスターの螺湮城教本を機能停止させると
 いう大戦果をあげた破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)。
 同じマジックキャンセル系の宝具である破戒する全ての符と比較すると、
 
 <ゲイ・ジャルグ>
  ・常時発動型
  ・宝具にも効果有り
  ・効果持続は触れている間のみ
 <ルールブレイカー>
  ・任意発動型
  ・宝具には一切効果なし
  ・発動してしまえば効果は永続

 という事に。明らかに使い勝手は紅薔薇の方が上ですが(そもそも槍だから当てやすいし)
 ルルブレは効果が永続するのが大きい。せっかく効果を解除してもその場を離れたら復活
 とかでは意味が無いので、結界とかの効果を無効化するにはこちらの方がよさそうです。
 
 しかしこのゲイ・ジャルグ、宝具をキャンセル出来るということは『十二の試練』も
 キャンセルできるのでしょうか?
 『Aランクに満たなければ無効』と『十二回蘇生』が両方とも『十二の試練』の効果だと
 すれば、心臓辺りを一突きにすればまず接触の時点で前者が無効化されて槍が刺さるように
 なり、後者が無効化されているからそれ以上蘇らないという完殺達成ができるような・・・?
 初撃では身体に耐性もできませんし・・・
 効果が永続しないので槍を抜いたら蘇生開始するかもしれませんが、完全消滅するまで
 刺しっぱなしでまっていれば勝てそうです。
 ・・・協会から来た魔術師がまた彼を呼ぶアイテムを支給されてなくてよかった・・・

 

17.あまり考えたくはないのですが

 コトネ=オルガン?

 

18.何故セイバーの宝具に『王の円卓』がないのか

 別段、人望のせいではない。本人は疎まれてたと感じているし実際反乱起こされて死んでいる
 わけですが、そのカリスマスキルに現れているように「あの王様に任せとけば大丈夫だろ」
 的な指揮者であったことは事実です。最近忘れられがちではありますが即位して10年負け無し
 の無敵将軍でもあるわけで。
 ギルガメッシュにはそもそも伝承に伝わるような部下が居ない(本人が無敵超人すぎるから)
 から部下召喚ができないのは当然ですが、どう見ても英霊級の部下が12人居て、
 シンボルになりそうな円卓まであるにもかかわらず何故セイバー、アルトリアにはその騎士団を
 呼ぶ宝具が備わっていないのかというと、おそらく、問題になるのはアルトリアの王としての在り様でしょう。

 アルトリアの王道は自己犠牲の元に成り立ちます。国の為、民の為に自分を捧げ、その代償に
 力を得た王です。故に、その幻想は個人の能力として発現します。誰かに痛みを強要して
 しまっては、その王道が崩れてしまうのです。騎士や兵士も国の一部、民の一部ですから。
 故に、それに沿って現れる力、エクスカリバー、カリバーン、アヴァロン・・・3つとも、
 アルトリアが個人で敵を討つ為の幻想です。彼女はその王道の通り孤独に戦う王なのです。
 実際のところ、本編内でもアルトリアの笑顔が見たいというだけで最後までついてきた
 馬並みベティとかが居るように騎士団にはアルトリアが召喚したら応じそうな面子が
 揃っていますが、しかし、彼らが望んだところでアルトリアはその力を使わない。
「王は孤高なるや?」 イスカンダルの問いにアルトリアは「王ならば孤高であるしかない」と
 答えました。全てはそこに集約されます。
 彼女にとって王は誰かの為に戦う事があっても誰かが王の為に戦ってはいけないのです。
 彼女の鞘である士郎がの願いである『皆が幸せになれるように』の『皆』に自分が入って
 いないように。

 それは愚かで独善かもしれませんが、確かに理想の形の一つではあるでしょう。
 彼女の元に円卓はありません。それは、彼女が戦う先に、自分以外の犠牲は出さないという
 信念の形なのです。

 

19.イスカンダルは何故セイバーを王と呼ばないことにしたか

 おそらく、その本質故でしょう。
 イスカンダルとギルガメッシュは共に王権を親から継承(ギルガメッシュの方は古すぎてはっきり
 してませんが、ウルク王と女神の子であり他に選択肢もない筈なので普通に継承されてる筈)
 していますが、アルトリアは親の不倫の末の子供であり、その手引きをしたマーリンが
「やる事はやらしてやる。でも子供が出来たらワシがつれてくもんねー!」とウーサー王
(アルトリアの父)と契約して連れ去った為、王の子である事を知らず育ち、ウーサー死後
 件の不倫・・・っていうか略奪愛事件で王家に求心力が無かったこともあり荒れた国を憂い、
 自分の意志で王権の象徴カリバーンを引き抜いて王となりました。
 つまり、3人とも先王の血を引く正当な王でありながらアルトリアのみ育ちは普通なのです。
(とはいえ、育ての親も騎士だが。HAで登場したケイ兄さんのところ)
 故に、アルトリアは意識して王たらんと今の自分を律しているように思えます。
 他の二人がごく自然に自分を表現すると結果的に自分の王道を歩む事になるのに対し、
 アルトリアのみ必要にかられて王道を歩み、そこに必要だと思った振る舞いをしているのです。
 だから、悩む。だから、苦しむ。
 
 結局のところ、イスカンダルが「王とは呼ばぬ」と決めたのはアルトリアの願いを聞いた
 からでしょう。『ブリテンを救う』という願いを。
(余談だが、この時点ではどうやら『選定をやり直す』ではないようだ)
 本文の通り、それは自分の為してきた事の否定です。あそこからやり直したいという願いは
 今まで刻んできた道の否定、自分だけではなくその結果へ歩んできた全ての人の否定です。
 そして、自分が気に入らない結果を覆すその願いは『王の行為は全て民の為』という彼女の
 王道とは反するもの、一見王として願っているように見えてその実それはアルトリア王のもの
 ではなく少女アルトリアの願いなのでしょう。
 故に、「王と呼ばぬ」。その願いを叶える為に戦っている限り、自己の王道に反するのだから
 その存在は王とは呼べないという事なのでしょう。
 
 この齟齬は4次の間には解決できませんでした。イスカンダルの言葉は後の士郎と同じ主旨
 だったりするのですが、やはり生粋の王の言葉では少女アルトリアには届きにくかったの
 かもしれません。もしくは、まだ挫折しきっていなかった(折れかけたがアイリに励まされて
 すぐに気を取り直せた)のでその言葉を無視できたのかもしれません。
 あとはまあ、でかい男は好みじゃなかったのかも。
 最終的に、アルトリアは士郎の『やり直したらこれまでの全てを否定することになる。それは
 許せない』という言葉から自分の望みが叶った際に失われる物に気付き、同時に色々ふっきれて
 今度こそ己の王道を自分のものとする事が出来ました。
 この後に、再び王たちの狂宴があれば、今度こそ晴れ晴れと他の二人と論戦も出来た事でしょう。
 士郎の作ったおつまみでも食べながら。

 念の為追記しておきますが、イスカンダルもギルガメッシュもアルトリアの王道を否定は
 していません。ギルガメッシュが直接的におまえは正しいと嘲笑交じりに言っているように。
 ただ、背伸びして無理やりその王道を身に纏おうとしているアルトリアに対し、
 イスカンダルは「無理すんなよ」と思いギルガメッシュは「無理してるのが可愛いじゃねえか」
 と思ったというだけの話。