1.エレガントパパの最後
 うぉおおおい! そりゃないぜ虚淵先生ぇぇぇ!
 色々死にパターンは想定してましたが、まさか戦うことすらなくあっさり暗殺とは・・・
 せっかく遠坂流魔術が色々見れると思ったのにぃ。
 まあ、物語上果たすべき役割は凛の頭を撫でた時点で全て果たしていたので仕方がない
事ではありますが・・・無念。

 さて、気を取り直して遠坂時臣の総括。
 色々とありましたが、彼が有能で人格者な魔術師であるという事は間違いないと
思います。
 自らの才能の無さをカバーする為に努力を重ね、良き血を入れることで優秀な跡継ぎを
授かる。聖杯戦争においては魔術を隠匿する事、一般人に被害を出さぬ事を心がけつつ
堅実な策で順調に駒を進め、あと一歩の所で腹心に裏切られなければ聖杯を手にしてい
たであろう状況を作り出しました。
 
 一方で柔軟性に欠けることは間違いなく、極めつけの異形ともいうべき言峰綺礼の
危険性を見抜けず(実の父ですら見抜けなかったので責めるのも酷ですが・・・)、
また、おそらくではありますが思考が魔術師として定型である為綺礼が居なくとも
切嗣の暗殺から逃れられたとも思い難い。
 彼の本領は平和な状況下での運営であり、治世の能臣は乱世の奸雄とはなり得なかった。

 尚、彼が優秀である―――少なくとも優秀な人物として描かれているという事に疑念が
ある場合、4巻冒頭で衛宮家当主が死んだ際に刻印の大半が協会に奪われたという描写と
4巻最後で遠坂家当主が死んだ際に全ての知識と財産が相続されたという描写を確認して
欲しい。どちらも背後から弟子によって暗殺されているなど、対となっている。


2.英雄王の蹂躙は続いていく
 staynightでの「最終的には負けなければならない」という運命から解き放たれた
王様の大活躍は留まる事を知りません。イスカンダルもセイバーも危なげなく叩き
伏せる姿はまさに最強。こりゃ手がつけられん。
 人格面でもイスカンダルと酒飲んだりウェイバーの意地を認めたりと磐石。ほんと、
この人がどうして十年後ではあんなほっといてもいい危険物に・・・やはり現代の生活に
毒されたのだろうか。某巨大掲示板で釣られたとか。

 尚、今回飲んでいた酒が前回飲んだ分の残りであることを考えると『王の財宝』の
中身は壊れたら壊れっぱなしであると(宝具のようになんとかして回復可能かは不明)
判明しました。そう考えるとUBW展開時にガシガシ宝具を相殺して壊していた士郎戦の
赤字が膨大なものに・・・エア使われて結界が解けたら逃げるってのを繰り返せばいつかは
空をすっからかんに出来るかも。

『――――武器の貯蔵は充分か』


3.大遠征の果て
 インドのあたりで部下から文句が出て帰還したというイスカンダルの大遠征。あのイス
カンダルが部下から反対されたというのは意外に思う方も居るとは思いますが、これはス
キルを見れば納得の内容。
 イスカンダルのカリスマはAで、これは「およそ人間として獲得しうる最高峰の人望」
です。対して、ギルガメッシュのカリスマはA+で、「ここまでくると人望ではなく魔力、
呪いの類」。おまけとしてセイバー白がBで「一国の王としては充分」、セイバー黒がE
で「統率力は上がるが、兵の士気は極度に減少する」となっています。
 まあセイバーのことは置いといて、ここで見るべきはギルガメッシュのA+。おそらく
ギルガメッシュが大遠征を行っていたのだとしたらインドのあたりで部下達が帰りたく
なっていてもギルガメッシュの前に出たらそんな事は言い出せず、ギルガメッシュが
「行け」と一言口にすれば無条件に万歳突撃を開始する状態なのだと思われます。
 それは、人望でしょうか? そんな個々人の意思を無視させるような無条件な服従は、
とてもではありませんが人と人が結ぶ関係には思えません。一方的な上位下達は、神と
人との関係の方にこそ近いでしょう。

 故に、部下を「朋友」と呼びその絆を「至宝」と据え、己と共にあるシンボルとした
イスカンダルにはそんなカリスマは無用だったと思われます。だからこそ部下達は疲弊
しきった時に素直に王へ帰りたいと告げる事ができ、王もまたそれを受け入れて引き返
したのでしょう。
(その後すぐに病死した所を見ると、自分の身体の限界を悟ってかもしれませんが)

 どこまでもエゴだけで突き進んだのではなく、臣下と共に考え臣下と共に行動して
死んだイスカンダル。帰還の途につき征服王ではなくなった彼は、しかし最期の時まで
朋友たちの王でありました。

4.ヘタイロイの遠征は続いていく
 かくて少年は大人になった。
 言葉にするなら、それだけでいいでしょう。
 彼らとその王との物語は第四次聖杯戦争にとっては意味を持たない。
 そこにあった友情も、成長も、憧れも、強さも、全て聖杯戦争の中では一人の
サーヴァントの脱落という意味しか持たない。他の5つの死と同じように。
 しかし、ウェイバー・ベルベッドは最果ての海の潮騒を耳に歩き出した。
 そこで得たものは、彼だけのものだ。

 主にセガサターンとか。

 セイバーへの突撃を了承した所も、令呪を使い切ってマスターを降りる所も、
臣下になるかと誘われる所も大好きです。
 でも、一番好きなシーンはブケファロスの後ろに乗って共にギルガメッシュへ挑む際、
aaaaaararaaaaaaai!を一緒に叫ぶ所。
 令呪3つを使い切ってイスカンダルを自由にしようというウェイバーの選択。
 その際に願った内容は、「勝て!」「聖杯を掴め!」と合わせて「世界を手に入れろ!」。 最初に聞いたときはなんだそれはと呆れていた願い。だが、その意志が
真実である事を知り、その力に打ちのめされ、自らの非力を嘆き
 ―――しかしやがて己の鼓動に気付き、その夢を共に見たくなり歩き出す。
 ウェイバーの進んだ道は、そのままかつてのマケドニア大遠征軍に加わった英雄達の
歩んだ道である。彼は、マケドニア軍最後の一人となったのかもしれない。


5.凶悪神父と蟲爺
 ついにStayNightの二大悪党が遭遇。
 この時点で綺礼が臓硯についての詳細を知らなかったようなので、聖杯戦争における
偵察、実戦担当の綺礼に参加者である間桐の情報を伏せておく必要は無いことと合わせ
てやはり遠坂家は間桐家の内情を詳しくは知らない模様。
 自分と相成れないタイプの悪党であることを認識し、言峰は間桐臓硯を敵と認識する
ようになる。直接対決は、10年後に。


6.塵は塵に、蟲は蟲に・・・
 自業自得オブジイヤー。可哀想だけど、それ以外に言うべき事がありません。
 一巻読了時に葵と桜を救うという目的の裏に時臣や臓硯を見返したいという欲望やら
嫉妬やらが見え隠れしていたので、最終的に救いと復讐のどちらで動いていくのかを
注目していたのですが、最後の最後で夢見たのが『葵とその子供が自分の事を愛して
いる世界』だった事で、救う為ではなく自分が報われたいので戦っていたと確定・・・
 人間らしいと言えば人間らしいのですがエゴのぶつかりあう聖杯戦争のような場で
己を隠して戦い続けたツケが回ってきた死に様に。
 元より、桜を家族のもとへ返す為にその家族を殺すという矛盾ある行動方針、しかも
桜が間桐に送られた原因は魔術回路を持つ雁夜が家を出たことなわけで・・・
 本当に桜を救う事、葵を悲しませない事を第一とするならば間桐家に出入りできると
いう自分の立場を利用し、時臣に全てをぶちまけるべきであったでしょう。
 『自分が桜を救わねば意味が無い』この前提が無ければ、もう少しマシな結末になった
というのに・・・
 間違いなく、彼は悪人ではなかったのでしょう。ですが、あまりにも人間的過ぎました。
 その弱さを責める事のは酷ですが・・・私には、同情もできない。

 

 でも、若さのつけをはらわされかけた凛を助けたのは間違いなく間桐雁夜でした。
 間違いなく、彼は悪人ではなかった。


7.正義の味方に、なりたかった
 切嗣伝説の一つ、一人の魔術師を倒す為に飛行機を丸ごと爆破というものがまさかこ
んな顛末だったとは・・・
 そういえば、師匠であり育ての母である○○○ですが、封印指定執行者としてけっこ
う忙しく暮らしていたとのこと。
 空の境界やFate、hollowによれば封印指定は史上類が無くこれからも現れないであろ
う魔術師に対して行われるとのことですが、そんなにたくさん空前絶後の魔術師が現れ
るのか疑問が残ります。
 このあたりを矛盾無く解釈すると、封印指定には二種類があるのでしょう。今まで語
られていた「協会に所属する魔術師を研究対象として封印する」という指定と、「魔術
を隠匿しようとしない、協会に不利益をもたらす魔術師を封印する」という指定の。
 これまでにもそのような仕事をする魔術師というのは語られていましたし、タタリ出
現時に教会と協会が手を組んだ際に派遣されてきた戦力というのがこの意味での封印指
定執行者なのだと思われます。

 話は変わって、ちょくちょく行っていたという切嗣の密航ツアーはやはりイリア奪還の旅であった模様。よかった。切嗣はイリヤを忘れたわけじゃないんだなあ・・・
 それにしても、間桐邸と遠坂邸にそれぞれ3時間で進入してのけた切嗣が聖杯の泥の
影響で衰えて目標を果たせないというのが悲しすぎる。突破しなくてもいい難関は突破
できたのに本当に必要な事は為す事ができないとは・・・
 切って嗣ぐ。直そうとすればするほど壊してしまう彼の起源は、自身の手で壊した
切嗣の家族や運命を直すことすら阻むのかもしれない。
 だとすれば、その人生の最後に救いを得たことは士郎の起源に触れたことによるのかも
しれない。心のあり方である工房にガラクタを集め、それを直し続ける彼の起源によって。

※たまに士郎の起源を「剣」と想定してるのを見ますが、起源という概念はその人間の根
 源的な衝動であり、基本的に「〜〜をする」という形にくくられます。「禁忌」とか
「虚無」とかありますが「禁忌に触れる」や「虚無へ還る(為る)」などの形に言い換
 えることが可能です。「剣に為る」とか「剣を鍛つ」とかは少々おかしい。どちらかと
 いうと魔術属性「剣」と見るべきかと思われます。


8.どうして謝るのかな?かな?
 セイバー・・・哀れな。
 これまで具体的な理由が語られていなかった、「何故セイバーは自分が王にふさわしく
ないと判断したのか」という部分の理由は、最終的に「王は人の心がわからない」という
一点に集約された形となりました。
 部下の反乱があったという背景に加え、ランスロットが自分を恨んでいたという事実と
切嗣の事を最後の最後まで理解できなかったという現実。そして全力を尽くしたという
のに結局守りきれなかったアイリスフィール。
 おそらくはそれだけではセイバーの心は破壊されなかったと思われます。しかし、この
聖杯戦争にはイスカンダルとギルガメッシュが参加しており・・・
 イスカンダルには、「王であろうとすれば孤高でなければならない」という信念を
覆され、ギルガメッシュには「どれだけ理解されなかろうが結果を出せばいい」という
信念を力でねじ伏せられる事で覆され・・・信じるものを無くしての結末に。
 実際には「王は孤高であっても孤高でなくとも良い」「結果を出しても出さなくても
ついてくるものはついてくる」だったようにも思えますが、そこで悩んでしまうのが真
面目なアルトリアの長所であり短所であり。
 ともあれ、これで王として徹底的に挫折してしまったが故に五次で士郎と契約した際
のセイバーは王としての発言がほぼ無くなってしまったのであろうと思われます。特に
ZEROと正式に繋がると(公式にはどれとも言われないでしょうが)第一シナリオFateで
は顕著な要素ですが、ただひたすらに「自分は武器」「自分は剣」「自分は騎士」と繰
り返していますし。4次より戦術についての判断がゆるくなっているのはこの辺りが原
因か、それとも切嗣の外道殺法になれてしまった結果か・・・
 なんにしろ、過ちの願いを更に過ちで塗りつぶしてアルトリアが挑んだ初めての聖杯
戦争は終わった。次の聖杯戦争へ赴いたのが一瞬後なのか10年後なのかはわからない。

 ―――案外、時の止まった空間でリアルに10年待ってたのかも。
 それなら色々忘れちゃってるのも無理は無いのだが。

9.聖杯の器、その守り手
 四巻にて、アイリスフィール自身の口から彼女とイリヤスフィールの機能の差が
語られました。
 それによれば、アイリは胎内に聖杯の器を持っているのみで聖杯の機能は彼女から
独立した別物であり、イリヤは肉体その物の回路が器として作用するとの事。
 これで、『4次までの器は全て無機物』と『今回はかなり変り種だな』という5次
での証言が形になったこととなりました。
 面白いのは、イリヤスフィールもまた最終型ではなかったという点。アインツベルン
が次の・・・真の第五次聖杯戦争で使おうとしていたのはイリヤスフィールの子である点。
本人によれば短命だというイリヤの寿命が60年後まで持たないということか、その
時点でそうとうの年齢になっている筈のイリヤでは使い勝手が悪いという事か・・・
 アイリの、イリヤにはヒトとしての寿命を全うして欲しいという発言や彼女自身が
それなりに年齢を重ねているところを見ると本来アインツベルン式のホムンクルスは
普通の人間くらいと同じような寿命だと思われますので後者でしょうか・・・
 そうだとすると、イリヤスフィールが短命なのは10年という短いスパンで始って
しまった聖杯戦争向けに無理な調整がなされた結果なのかもしれませんし、規格外で
あるヘラクレスを従えていることの弊害かもしれません。
 10年前に既にそこそこの年だったイリヤが今も幼女であることもふまえると、
そもそもイリヤのバージョンのホムンクルスそのものが人間と異なる生態なのかも
しれませんが。


10.Fate/staynightで語られた第4次聖杯戦争最終状況についてのチェック
 Fate本編で語られていた4次聖杯戦争の最終局面についての証言がどの程度正確
 だったかについて、チェックしてみる。


・切嗣は真っ先に言峰を標的にした。優先して倒すべき敵だった(セイバー)
 →本人から聞かずともアイリと舞耶から聞いていたのだろう事項。結果的に最終戦に
  なったが間違っては居ない

・私は真っ先に脱落して保護された(言峰)
 →偽装ではあるが、表向きにはそういう扱いになっている。また、脱落した後
  復帰してないとまでは言ってない。

・十年前、不完全ながらも聖杯は満ち、手に取る事が可能だった(言峰)
 →アサシン、キャスター、ランサー、ライダー、バーサーカーの5人が入った時点で
  聖杯として発動した。根源へ至るには足りなくとも発動だけはしたと見るべきかも
  しれないが、イスカンダルとランスロットという大物が来たので不足分を超過して
  完全起動したのかもしれない

・私はそれに触れ、セイバーと衛宮を分断させる為の目眩ましが欲しいと願った(言峰)
・結果、大火災が起きるとは思っていなかった。正直驚いた(言峰)
 →ギルガメッシュに問われて願いを口にする。これについては疑問点が残る為別項で
  語るものとする

・言峰は切嗣に撃ち殺されたと記憶してますが(セイバー)
 →ちょっと謎。このシーンを見てはいないし死体も見ていないと思うのだが・・・

・確かにマスターを放棄して両手を上げたところを背後から撃ち抜かれた(言峰)
 →後半部分はほぼ嘘。確かにマスター放棄はしたが・・・両手をあげたというのが
  抵抗する意思がなかったという意味の比喩表現なら有りかもしれない

・十年前もセイバーと衛宮、ギルガメッシュと私で決勝戦だった。
 だがセイバーとギルガメッシュが戦っている時、私は既に切嗣に倒されてたが(言峰)
 →戦ってるというか・・・まあ、とりあえず綺礼が倒されていたのは間違いない

・故に、私はセイバーと顔を合わせるのはこれで二度目だ。(言峰)
 →教会でアイリ&セイバーと時臣&綺礼で会談した時以来の顔合わせ

・最後まで勝てなかった(セイバー)
 →勝てないどころか既に満身創痍だったので戦闘になっていなかった。
  バビロンでぐっさぐっさされただけなので乖離剣は見ていない

・私と切嗣は最後まで勝ち残り、聖杯は切嗣の手に渡りました。
 →ちょっと謎。聖杯がそこにあって切嗣だけあらわれたからそう判断したのか?
  少なくとも勝ち残ってはいないよセイバーさん・・・

・十年前、あと一歩という所でセイバーが聖剣で聖杯を破壊した。
 で、壊れた器から溢れたモノは炎となって街を焼き払い、真下にいた我はその奔流を
 この身で受け止めたのだ(ギルガメッシュ)
 →ギルガメッシュ的には令呪が使われたことはわからないからこういう状況となる。
  真下というか真横?

・切嗣は最後の令呪を使って、私の手で強制的に聖杯を破壊させたのです(セイバー)
 →そのまんま。正確に言えば2つ目と3つ目の令呪で破壊させた。

・その後のことはわかりません(セイバー)
 →そのまま魔力切れ消滅。切嗣を恨むより切嗣を理解できなかった自分をこそ
  卑下している感じで

・神父さんは心臓を打ち抜かれましたけど金色の人を汚染できなかった聖杯の中身が
 マスターの方に流れたんで蘇生しました(桜)
 →ギルガメッシュは、全裸で言峰を掘って出した

・倒れていた俺を助けてくれた。むしろ俺よりも切嗣が救われたように見えた(士郎)
 → 00:00:00


11.大火災は何故起きたのか
 Fateの物語の起点となる冬木大火災。切嗣の運命の終わりであり士郎の運命の
始まりとなったこの大火災については、StayNight本編で言峰が「切嗣とセイバーを
分断する事を聖杯に祈ったらああなった。火災が起きるとは思わなかったがね」
というような事を語っています。
 ですが、どうもこれが怪しく思えるのです。
 確かに言峰は「願いがあるとすれば切嗣との戦いに邪魔が入らないことくらいだ」
と語っていますし、宝具の専門家であるギルガメッシュが「今のうちに願いをかけ
れば発動時に自動的に叶う」と言っている以上、それが原因でもおかしくはありません。
 ですが、実際に発生した大火災はその発生のタイミングなどに疑問が残るのが現状です。
 第一に、言峰が死んだ後であり切嗣との戦いに間に合っていないこと。「どんな願いも
殺戮という形でしか叶えない」という歪んだ機能だとしても願いと関係ないタイミングで
発動するようでは願望器としては機能しているという説明と矛盾してしまいますし、
聖杯が発動した際に自動的に叶う、という部分のせいでタイミングずれたというのも
説得力がある解釈ではあるのですが、実際に発動したのが六人目であるセイバー消滅後
というのはかなり微妙です。七人分揃ってないので完全発動はしておらず、アンリ・
マユが切嗣に誘いをかけてる以上、願いを受けるだけなら五人分で問題ない筈なの
ですが・・・
 そもそも、火災自体も聖杯が自発的に発生させたのではなく器を破壊したので空の穴
から泥が溢れ、その結果周囲が焼き払われたということになっています。これでは
言峰が後に語った内容のうち「聖杯のせいで火災が起きた」という部分しか合致して
おらず、「火災」という部分については言峰が願ったものではなく本人も驚いている
以上聖杯は言峰の願いを何もかなえていないということになります。そもそも、あそこ
で切嗣が聖杯の器を壊したのは聖杯にとってはイレギュラーな事項であり、それが
なければ火災が起きていないのですから。
 それをふまえて言峰の願いは火災に関係ないと仮定してみます。
 その場合に言峰主観でこの事件はどう見えるかというと、

 1.ギルガメッシュに願いはないかと聞かれたので「切嗣との戦いに邪魔が入らない
   ようにしたい。この辺は人が多すぎる」と答えた
 2.ギルガメッシュは、「聖杯が具現化したらその願いが発動するかも」と言った
 3.聖杯の器はまだ出現していない
 4.切嗣が来た。なんかこいつ無茶苦茶素早い。決着がついたところで天井から泥が!
 5.泥可愛いよ泥。なのに切嗣泥を否定しやがった! この泥邪悪で素晴らしいのに!
 6.背後から射殺された。グッバイ現世
 7.目が覚めた。周囲は焼け野原、隣に全裸
 8.切嗣がふらふらしている。セイバーはいない。あー、切嗣もう終わったな・・・
 9.ギルガメッシュがコメント「この焼け野原がおまえの望みだイェー」

と、なります。
 こうなると、火災が6から7の死んでいる間で起こっている為にそれがどのように
起きたか(泥が溢れたのがトリガーになった)を言峰は知らないままなわけです。
 そうなると、ギルガメッシュが言った「この光景がおまえの望み」を否定する材料
は彼には無く、言峰は大火災が自分の願いで発生したと思い込んだまま10年後に
至ったという可能性が出てきます。

 まあ、結局火災は起きてるのですから大きく何かが変わるわけでもないのですが、
「実は大火災も切嗣が原因だった」というのが真相だとすると士郎を拾ったことに
よって助かったのは切嗣の方かもしれないという話にもう一つ意味が加わるかもし
れません。
 多数を救う為なら少数を殺す事を躊躇わなかった男が犯した、誰も救われない
悲劇がそこにあったからこそ決定的に切嗣の心は打ち砕かれたのだ、と。


12.聖杯式恒久的平和のかなえ方
 切嗣と、彼を愛する妻と子。その3人だけの世界。その小さな世界においては、憎しみ
も争いも無い。聖杯が提示したその願いは予想通り歪んでいて、予想以上にどうしようも
ないものでした。
 多数決で全てが決するならば、究極的には一人味方につけられれば勝てるという論理
遊びがある。たとえ総数が10,000人の集団だとしても多数決で勝つなら5001人の集団で
あればいい。その5001人の集団の意思を決めるには2501人の集団であればいいし、その
集団を支配する1251人は626人の集団であれば多数決に勝てる。そのまま314、158・・・と
細分化されていけば最後には2人と1人の多数決になるので、自分以外に一人味方が居れ
ば段取りさえつければ10000人を動かす事ができる・・・そういう論理。
 結局はこれもそんな戯言であるように思えます。イリヤを殺されたアイリの殻が激昂
したように、どんなに愛し合っていても争いは起きる。最終的に、その世界は切嗣一人
しかいない世界になってしまうのでしょう。
 まさにどんな望みも殺戮で叶える黒き聖杯である。
 ちなみに、切嗣が望んでいるのは『殺し合いの無い世界』であって、ほぼ不可能と
思われる『誰もが幸せな世界』ではないので聖杯がまともなら人類全てを対象に
ギアスをかければ成立可能だと思われます。

 条件はおおまかに3点。

 ・人間が人間を傷つけた場合その人間は傷つけた分と同じ痛みを得る
 ・誰かに人間を傷つける事を命じ、または強制した場合も同じ痛みを得る
 ・どんな手段を使ってもその痛みを防ぐ事はできない

 知ってる人は知っている、ラルカス式ギアスですね。まあ、これもまた抜け道はある
でしょうし戯言ですが。または、ケイネスに対して切嗣が持ち出した「相手を傷つける
事を出来なくする」という契約を全人類規模で発動するという手もありますが、これだ
と人類から競争力が無くなる可能性もありますから駄目ということで。

 
13.宿題はちゃんとやっておきましたお爺様
 期せずして雁夜の意味にトドメを刺した桜。
 まあ、桜からすれば意味不明だっただろうなあ・・・聖杯戦争の事もよく知らなかった
だろうし。
 突然現れて、自分が持つ事を禁じられた欲しいもの―――自由を捨てて蟲倉に落ちて
きて、そしてボロボロになって死ぬ。
 桜を助けようとしていることすら知らないわけですし、人を気遣う余裕がある環境
でもなし・・・何だこれ? って反応も無理はないでしょう。
 残酷な事を言えば、ここで雁夜が臓硯に逆らった者の末路を学習させてしまった事が
後の桜が無抵抗だった事の原因の一つになったとすら・・・
 
 決着は10年後、場合によってはさらにしばしの時間が必要となる。

14.この頃はいっぱい居た使用人は何処行ったんだろう?
 父の死に加えて母が発狂というおまけまで抱え込んだ事が判明した幼女凛。
 辛いなあ・・・
 これから先、後見人が居るとはいえ一刻も早く自立しないと何処から何されるかわ
からない上に自分で人体改造していかないといけないし、頼りたい母は恍惚の人・・・
ついでに、PS2で両親のイメージが棺桶二つだったので10年の間に何らかの事情で
葵さんは死んでるようだし。
 大切にしていたアゾット剣も実はアレだったわけで、厳しい環境だ実際。

 決着は10年後、遠坂の徒弟の手によって運命の刃は叩き返される事となる。
 この辺の伏線を見ても、想定されているルートはFateルートなんだろうなあ・・・

15.結局どこが怖い人だったんだろう・・・
 ある意味被害者一辺倒で終わってしまった葵さん。夢の世界ではトッキーと幸せにな。
 人の夢の中でも出演させられてるけど。
 

16.最強のサーヴァントの本領発揮
 イスカンダルVSギルガメッシュの戦闘は結局ギルガメッシュの圧勝に終わりました。
 とはいえエアが使用された事とバビロンではイスカンダルを止めきれなかった事を
考えればイスカンダルの強さも相当のもの。
 結局のところ、エアを装備したギルガメッシュの存在はサーヴァントという枠の上に
居るという事でいいのでしょう。StayNightでは超特殊な存在(士郎)と絶対的な宝具
(アヴァロン)、相性において最悪(アンリ・マユ)が相手だったこともあり油断やら
慢心やらで敗れ去りましたが、そういうイレギュラーさえなければ無敵であると見てよ
さそうです。時臣と綺礼が彼を見た瞬間、あー勝ったなーと思ったのも無理はない。
 実質、サーヴァントの強さはギルガメッシュが殿堂入り、アルトリアやイスカンダル
あたりが優、クーフーリンやランスロットが良というようなランキングでしょうか。


17.対ギルガメッシュで勝利を掴むには
 さて、その絶対的存在であるギルガメッシュが負けるとしたら、どんな状況
でしょう?
 誰が戦うにせよまず『王の財宝』の物量に耐えられるのが前提となり、次に
『乖離剣エア』を使わせない事が必須となります。また、『天の鎖』への対策も
あったほうがいいでしょう。

 A.セイバー
  『全て遠き理想郷』さえあれば『約束された勝利の剣』で『天地乖離す開闢の星』を
   誘ってガード、その間にチャージを済ませて即『約束された勝利の剣』で勝利可能。
  『全て遠き理想郷』が無い場合はまず勝利は不可能でしょう。
   令呪の使用が有りならば『約束された勝利の剣』をチャージした直後にギルガ
   メッシュの背後へ瞬間移動すればあるいはとも思えますが、オールレンジ攻撃が
   可能な『王の財宝』で迎撃される可能性もあり勝算は薄いでしょう

 B.アーチャー(エミヤ)
  本命。『無限の剣製』でギルガメッシュの『王の財宝』を完全相殺できること、
  神性が無いので『天の鎖』がそれほど力を発揮しない事が極めて有利。
  また、ギルガメッシュ自身もアーチャーであり『王の財宝』の宝具を投射武器と
  して使う為『熾天覆う七つの円環』も有効だろう。
  ただし、基礎能力がそれほど高くないので他の優良サーヴァントと違い無理が
  きかず、『天地乖離す開闢の星』はおそらく固有結界を一撃で切り裂く。
  イスカンダルの『王の軍勢』と違い結界内全てに剣があり既に包囲済みである事を
  いかし、ギルガメッシュにエアを抜かせなければ勝てる・・・かもしれない。それでも
  勝率はゼロに等しいが。
  ちなみに、アーチャーが『天の鎖』を投影出来る場合、半神であるギルガメッシュに
  対してそれは極めて有効な手段となるだろう。

 C.ライダー(イスカンダル)
  『王の財宝』に関しては『王の軍勢』で相殺可能だと思われる。問題は本編でも使用
   された通り『天地乖離す開闢の星』で固有結界を一撃封殺されてしまう事だが、
  『神威の車輪』があればエアの発射と同時に大きく迂回し、撃ち終わる前に轢き殺す
   事は可能かもしれない。
   あくまでも可能性がある、程度のレベルだが。

 D.バーサーカー(ヘラクレス)
  ほぼ勝利不能。『王の財宝』に関してはイリヤが安全な場所に居れば対処可能だが
 『天の鎖』を回避するには神性が高すぎる。エアを回避する手段も無い。

 E.バーサーカー(ランスロット)
  対抗。『王の財宝』を宝具掌握能力で捌き続け、焦れたギルガメッシュが
 『天の鎖』を出してきた場合のみ、それを掌握する事でギルガメッシュの動きを
  封じられるかもしれない。
  こうなればエアは使えないので打倒できる可能性が出てくるが、片手で天の鎖を
  握ったまま全力のガトリングを防げるかはわからない。


 結論。どんなサーヴァントであっても、ギルガメッシュに勝つ確率は零に近い。


18.マスター達の末路
 各マスターがどうなったかと、おまけとして所持サーヴァントの幸運値を表示。
 こうやって見ると4次のサーヴァントは幸運値が低すぎるw

 衛宮 切嗣 (幸運D)
  乾坤一擲の賭けに破れ、全てを失った。
  また、自業自得ではあるがセイバーとイリヤに誤解されたまま5年後に死亡。
  ただしその最後の瞬間に心情的には救われて死ぬ事ができた。

 遠坂 時臣 (幸運A→無し)
  全く持って思い通りには進まなかったものの勝利一歩手前までは進む事が出来た。
  だが、ギルガメッシュの離反と共にあっけなく死亡。

 ケイネス・エルメロイ・アーチボルト (幸運E)
  全てを失い哀れな死に様を見せる羽目に。間違いなく彼自身も幸運E。

 ウェイバーB(幸運A+)
  間違いなく第四次最高のラッキーボーイ。暗殺者に寝床を突き止められたのに
  たまたま外泊していて助かり、その暗殺者が監視をやめると同時に帰ってくる
  あたり神がかっている。
  切嗣は5年後に死に、綺礼も既に死に体で10年後に完全に死ぬ運命にある為、
  実質唯一の生還者となった。

 雨生 龍之介(幸運E)
  本人的には満足して死亡。ただ、死の瞬間まではせっかく作った作品をぶち壊
  されたり製作に行き詰ったりと意外に多難。

 言峰綺礼  (幸運E→A)
  好き放題やってるようで、アサシンと契約している間は不満だらけ。
  悪意に目覚めてギルガメッシュと手を組んだ瞬間から愉快痛快な世界が始まる。
  切嗣に敗れることで緩やかな死を迎え、10年後に死亡。結局、満足できたかは
  わからない。

 間桐 雁夜 (幸運B? E?)
  たぶん、ランスロットの幸運値はEじゃないかな・・・
  自業自得とはいえ最初から最後まで不幸な男。最終的には幸せな妄想に漬かり
  ながら死亡。
  やることなすこと上手くいかなかったが遠坂ファイアーや大火災から生きて
  離脱できたのはランスロットの持つスキル、
  『精霊の加護:A:戦場に居る時のみ危機的な局面で幸運を得る』
  の影響でもあったのかもしれない。


19.セイバー戦闘状況
 SNでの本人申告により第4次での戦闘回数は7回未満となっているセイバー。
 最終的な戦闘回数は以下の通り。

 1.VSランサー (港・引き分け)
 2.VSキャスター(郊外・撃退)
 3.VSキャスター(森・撃退)
 4.VSキャスター(河・殲滅)
 5.VSランサー(廃墟・未決着)
 6.VSイスカンダル(森・優勢で撤退)
 7.VSバーサーカー(市民会館前・相手自滅)
 8.VSギルガメッシュ(市民会館内・劣勢で中断)

 挨拶程度だった2.のキャスター戦と令呪で台無しにされた5.を戦闘とみなさない
ならば、

 1.VSランサー (港・引き分け)
 2.VSキャスター(森・撃退)
 3.VSキャスター(河・殲滅)
 4.VSイスカンダル(森・優勢で撤退)
 5.VSバーサーカー(市民会館前・相手自滅)
 6.VSギルガメッシュ(市民会館内・劣勢で中断)

 で、ぎりぎり七回未満が成立する。もう一つの解釈としては、セイバーが言って
いた七回未満という数字は「全部のサーヴァントと戦う必要は無い」という意味な
ので、実際に剣を交えたサーヴァントの数とも取れます。その場合、

 1.ランサー
 2.キャスター
 3.イスカンダル
 4.バーサーカー
 5.ギルガメッシュ

の5回というのがセイバーの言う戦闘回数ということに。というか、これだと
しても結局アサシン以外全員と戦ってるんだよなあ・・・

 ちなみに、Fate本編でセイバーが戦ったサーヴァントの人数は、残留者であり
番外であるギルガメッシュを除くと
 (1)Fate=6人。ちょっと剣で撫でただけのアーチャーも含む。
  ランサー、アーチャー、バーサーカー、アサシン、ライダー、キャスター
 (2)UBW=5人。アーチャーと戦ってないだけで結局全員と戦う
  ランサー、バーサーカー、アサシン、ライダー、キャスター
 (3)HF=4人。途中脱落
  ランサー、バーサーカー、ライダー、ハサン
 となります。戦闘回数多いなあセイバーは・・・

20.予約イベント消化状況
 StayNightやhollowで語られた四次で起きた出来事の消化状況最終版。
 
 (1)三回話し掛ける <消化>
  なかなか微妙な結果に。基本的には令呪使用で3回で良いと思うのですが、
  1回目の令呪が遠隔発動で話しかけていると言っていいのか・・・
  まあ、ごまかし無しでセイバーに向けて言葉を紡いだというのは確かなので
  これで確定でよいでしょう。
   1回目:アイリの元に瞬間移動せよ
   2回目:聖杯を破壊せよ
   3回目:抵抗すんな聖杯壊せ

 (2)メルセデス・ベンツェ300SLクーペの活躍 <消化済み>
  ハサンを格納して身体能力が落ちたアイリに代わりセイバーが運転。
  四巻ではバイクに乗り換えた為お役御免。衛宮邸に放置されたままの車は、
  この後どうなったのだろう? 普通に考えると切嗣が管理してそうだが
  イリヤが使っていたし・・・切嗣がへこんでるうちにアインツベルンの手の
  者が回収したのだろうか。聖杯戦争開始前に城を補修してたりそれなりに
  冬木で活動している筈だし。

 (3)璃正(言峰パパ)、アクシデントで死亡 <消化済み>
  >2巻での予想
   「追加令呪を欲しがっているのがソラウとウェイバーくらいなので大丈夫か」
  令呪をソラウに渡してしまったケイネスが他の魔術師に令呪を渡さない為に銃殺。
  そうか、令呪目当てならこの段階で所持0個の男が居たんだ・・・
  しかしコレ、アクシデントか?

 (4)切嗣無双その1「敵マスターを騙す」 <消化済み>
  そもそも戦い方自体が騙し討ち専門なのである意味ありとあらゆる事が騙しか。
  危害を加えないという契約を使ったトリックでケイネス謀殺に成功。

 (5)切嗣無双その2「敵マスターの恋人を人質にとる」 <消化済み>
  予想通りケイネス組が対象でしたが、その動機と手段は予想を遥かに上回る徹底振り。
  再契約の可能性を潰す為にリタイアしても容赦なく謀殺とは・・・

 (6)切嗣無双その3「敵マスターを建物ごと爆破する」<消化済み>
  ケイネスの宿泊しているホテルを丸ごと爆破。工房の防御の固さを説明する部分で
  爆破フラグが立ちまくっていて笑えた。

 (7)時臣、凛に家督を譲る <消化済み>
  StayNightでの別れのシーンが時臣側から描写され、事実上後継者を指定。
  遺言や協会への根回しなどきっちりと手を打ってあった事と言峰綺礼が謀殺した
  相手でもきちんと約束は果たす特殊な精神を持っていた為、全ての資産が凛へと
  受け渡された。
  ちなみに魔術刻印は協会の技術で死体から剥がして徐々に移植していくとのこと。

 (8)璃正の支援していた魔術師敗退 <消化済み>
  さっくりと消化されました。

 (9)セイバー、未遠川にて『約束された勝利の剣』使用 <消化済み>
  相手はイスカンダルではなく旦那の呼んだダゴン。まさか怪獣退治が本当に
  行われるとは・・・

 (10)イスカンダル敗退 <消化済み>
  最終日、極東の遠征を終える。

 (11)アイリスフィール死亡 <消化済み>
  綺礼の精神にトドメを刺した上で描写も無く死亡。死体は聖杯顕現時に消滅。

 (12)切嗣VS綺礼 <消化済み>
  予想を遥かに上回るへんた―――超人バトル。綺礼、強すぎない?

 (13)ギルガメッシュ、セイバーに求婚 <消化済み>
  「剣を棄てて嫁になれ」という、白マナ1点でクリーチャーをゲームから取り除
   かれそうな台詞で求婚。
   セイバーさん、一刀の元に切り捨てたって感じじゃなかったよ・・・
  
 (14)大火災 <消化済み>
  令呪で強制されたセイバーが器を消し去った結果、天の穴から溢れ出した泥が
  街を焼き払った。

 (15)切嗣、泥に汚染される <消化済み>
  綺礼との戦闘中に天井から降って来た泥に綺礼ともども汚染されることに。

 (16)ギルガメッシュが泥を浴びる <消化済み>
  聖杯の器破壊時に天の穴から降って来た泥の直撃を受けて霊体が飲み込まれる。

 (17)綺礼の心臓が撃ち抜かれる <消化済み>
  死亡直後の死体にギルガメッシュから魔術経路を通って泥が逆流。
  ギルガメッシュの見立てによれば綺礼は生き返ったのではなく死んだまま
  活動できる状態になっているとのこと。

 (18)切嗣、セイバーに令呪を使用し聖杯を破壊させる <消化済み>
  聖杯がもたらすものよりも、聖杯が奪うものの方が多いと判断。
  自身の痛みを無視して引鉄をひいてきた男は、いつものように感情を切り捨てた。

 (19)セイバー消滅 <消化済み>
  切嗣を恨むより、むしろ自分をこそ否定してこの世を去った。

 (20)切嗣、瀕死の子供を助ける <消化済み>
  そして、運命はZEROへと回帰した。