WWE広島公演 2004年2月5日
WWEが広島に来ると決まった時から、
あこがれのスパスタ達とどこで接近遭遇出来るかと俺のカンピュータはフル回転していた。
地元広島にWWEが来ることなど滅多にあることではない。
地元だからこそ車も使えるし、宿泊やコンフィデ用撮影地も大体予想できる。
これは大チャンスだ!
公演前夜、成田から広島空港へ即日広島入りすると読み、
時刻表とにらめっこして21時ごろ広島空港で待ち伏せ。
あの飛行機にジェリコが〜っと興奮して極寒の広島空港に来た物の見事空振り。
一夜明けて公演当日、どこかにスパスタはいないかと探し回っていたのだった。
アメリカの今の世相からいって、原爆ドームはないだろうと読み、
広島市内の宿泊しそうなANAホテルを探る。
本通りを探し回るが誰もいない。やっぱ宮島行ったかなと、
半ばあきらめ気味の3時頃市内タワーレコードでCDを熱心に探しているクリス・ジェリコを発見。
ヘヴィメタルファンだとは聞いていたが、
本当に真剣にCDを探す様子には、
日頃忙しくて欲しいCDも探せないんだよーと言うオーラが漂っており、
なかなか声をかけにくい。じっと見つめていると目が合ってしまった!
俺はその時ハイライトリールのTシャツを着ていたので、
それを見せるとニヤリと笑って親指を立ててくれた。
発売中のORIGINALSのCDを買って、サインをお願いすると気軽に応じてくれて握手もしてくれた。
東京ならばすぐにファンにカッコまれそうな物だがここ広島では
ジェリコと気づいたのは俺達を含めて5人ぐらい。
それから30分ぐらいずっと熱心に静かにCDを見ていた。
ナイスガイとは聞いていたが、確かにその通りであった。
もっと時間的に余裕があればもっとジェリコの好きそうなCDがある店を案内したのにな。
(後で解ったが広島へは19時頃の飛行機で着き、原爆ドームにはY2J、オースチン、
本通りにはテスト、ステイシーが現れ、宿泊地はRRホテルだった)

会場のサンプラザに着くと雪が降り出した。
この寒い中、すでに開演を待つファンの列は300m程になっている。
適当に最後列に入ると、ダッドリーボーイズのコスプレをした3人組がいた。
話しかけると気さくな方々で、すぐに盛り上がり始める。
すると横にいた怪しい男が
「いやーさっきまで代々木ロックいたんですけどねー。僕、代々木ロックの知り合いなんですよ〜。
見たいですか?呼んできましょかー」
すでにこの寒さの中、待ちくたびれていた我々は
期待を込めてロッキーコールを始める。
するとこの男が地下駐車場へ駆けていった。待つこと3分ほどで
このクソ寒い中
パンツ一丁におなじみのベストを羽織って代々木ロック様が出現!
ロッキーコールが炸裂する中、ポーズを決めるロック様。
ひとしきりお騒がせした後、地下駐車場に帰っていく代々木ロック様。
数分後何事も無いかのように帰ってきた男。
「いやーまた代々木ロック見損ねちゃったなー」(笑)
それから30分ほど話していたが、代々木ロック様はホントに気さくなよい人であった。
開場時間をとうに過ぎているが、なんらかの事情で開演が遅れている。
するといきなりWWEのTVクルーが我々(正確にはダッドリーズコスプレ)を映しに来たではないか。
途端に盛り上がる周辺。
いきなりその場で脱ぎ出す代々木ロック様!正体バレバレだって・・・。
突然のロック様出現に大受けするスタッフ。
バックの中からマイクまで出してきたぞ。やはりカメラがいると張り切り方が違うのか(笑)。
代々木ロック様はカメラクルーを追って、そのまま列の最前列の方まで移動すると
岩国の米兵と思われる外人達が異常にエキサイト。
宣伝用に置いてあるタイタントロンの音声をかき消すロッキーコールが寒空にこだましたのだった。
開演前からこんなに盛り上がってホントにいいのか!!!
結局開演は40分ほど遅れた。
マーチャンの列がまだ十分に裁き切れてないであろうに突如場内暗転。
ガンズの”ウエルカムトゥーザジャングル”が流れ出す。
これはスタートにはぴったりの曲だ。
続いて聞こえてきたのはなんとハワード・フィンケルの声。
特番で聞けるあの威勢のいい声が生で聞けるのだから心地よい。
WWEを日頃から応援してくれてありがとう、ビデオは駄目ですよ、ヒロシマーみたいな事をしゃべって
ハリケーンをコール。
昨年夏にみたスマダでの一番手はマット・ハーディで、
彼のテーマは非常に勢いがあるのでオープニングにぴったりだった。
しかしハリケーンのテーマはあまりスピード感がないのでちょっとオープニングとしては迫力に欠けた。
続いてあんまり可愛くないジャッキー・ゲイダーを伴ってリコ登場。
開演待ちの時に一緒にいたダッドリーズコスプレのババさんが
偶然にも隣りの席で早速、ヤジを飛ばす。
「モミアゲー!」
これがモミアゲコールに発展。
リコは日本語が解るのだろうか?モミアゲをさわったり、
続いて起きたオカマコールにも鋭く反応。
早くも盛り上がり始める広島会場。試合はハリケーンの勝ち。
ダッドリーボーイズは吹き替えが広島弁ということもあって、
なんとなくご当地出身力士の様でかなりの人気。
俺が試合中「なんぼのもんじゃー」と野次るとかなり受けた。
ワッツアップの後見事な3Dテーブル葬を決めてくれた。
試合後、一人の子供をリングに上げテーブルの切れ端をプレゼント。
ババの肩車までしてもらって嬉しそうだった。
子供連れの外人さんも結構な数、来ていて
5歳ぐらいの子供が「3D!」と叫んでいてとても微笑ましい光景もあった。
本国では子供に見せたくない番組第一位なのに。

RVDvsランディ・オートンはなかなかスピード感がある試合であった。
クルクルとよく回るRVDはTVで見るよりも体の柔らかさが際だっていた。
最後の方でボディプレスを受けたオートンがふらふらになっていたのはガチだと思う。
RVDが荒いのか、それともオートンの受けが下手なのか。
それでも一瞬の隙を突いてのRKOでオートンの勝ち
そしてついに我らのY2Jクリス・ジェリコが登場。
TVと全く同じ登場に狂喜。カメラのシャッター押しっぱなしだ。
クリスチャンとは現地でも抗争継続中なのだろうか、
握手を求めるがすぐにビンタで返され試合へ突入。
随所で見せ場を作るY2J。ライオンサルトも、必殺ウオールオブジェリコも、ホーガンのマネまでやってくれたY2J。
最後はマイクパフォーマンスもやってくれた。
「日本には何度も来てるけどいつも応援してくれてありがとう」みたいな、
ベビーターンしたコメントの後、
「HIROSHIMA IS JERICH!!」と叫んで帰っていった。
あっクリスチャンもよかったですよ。

今回の来日スパスタ中筋肉番付一番の
バティスタの巨体が姿を現すと会場はおーという歓声につつまれた。
対するはこれまた日本とは因縁浅からぬペガサス・キッドことクリス・ベノワ。
スマダからの移籍ということで昨年夏から続けての来日だ。
闘志が体からあふれているようなファイトスタイルのベノワにとって
、バティスタは闘志のぶつけがいがある相手だ。
パワーで押し気味に試合を進めるバティスタに対して
最後はジャーマン、ジャンピングヘッドバット、クロスフェイスで料理した。

公式ホームページなどでは総合司会ストーンコールドと発表されていたのにここまで、
ストンコのスの字もない。
開演が遅れたこともあってまさかストンコが帰ったか、
はたまた二日酔いかなんて思っていると、
宿敵エリック・ビショフがいつもの革ジャンを着て登場。
「俺がGMのエリックだ。おれの番組はどうだ、面白いだろう」と自慢話を始める。
司会のフィンケルに自分をもっと大きく紹介しろと強要していると
突如ガラスが割れる音。場内総立ち。あの男が本当にやってきた。
場内が騒然とする中、中指押っ立てポーズをとりきちんと四方におあいそ。
スポットライトがオースチンとそれに応える観客を映し出す。
あーTVで見てるのと全く一緒だ、
ストーンコールドスティーブオースチンがそこにいると改めて感激。
オースチンは早速マイクを握ると話し始める。もちろんWhat?の大合唱。
ビショフにビールを勧めるオースチン。
いやがるビショフ。
「じゃーおめー何がいいんだ。アサヒか、キリンか、ワインか、サケか、ウイスキーか」
「シャブリー」
「シャブリーだってよ (日本語のしゃぶりとのひっかけ)ガハハハ」
中指を立てるオースチン。
間髪入れず炸裂するスタナー!
ビールを勢いよく吹き出しながら倒れるビショフ。
スタナーを浴びるためだけに来日したビショフ グッジョブだ。
「オラオラもっとビールだー!!!」
コーナーポスト上で勢いよく一人乾杯をやり出すオースチン。
最後のコーナーから降りたところを突如クリスチャンが急襲。
なんと掟破りのスタナー。
大の字に伸びるオースチンを尻目にマイクを握ったクリスチャンが
「オースチンイズバーカ」と言いながらオースチンのようにビールをガシャーン。
アピールするクリスチャンの背後に忍び寄るオースチン。
観客はみんなカトちゃん後後!状態。
振り返ったところをドスン!そのまま一旦引っ込むが
再び現れたオースチンはフラフラのクリ坊にもう一発スタナー。
さらに仲直りのビールを勧めておいて3発目のスタナー。
クリ坊お疲れ。
後はオースチンの独壇場。酒屋が一軒、空になるぐらいビールを振りまいて帰っていった。
体にだけは気を付けてくれオースチン。
休憩時間を挟んで現れたのはステイシー。
別の意味で大興奮の観客を前に長いアンヨを見せつけるようにリングイン。
この日ある意味最も注目のカードレジェンドvsレジェンドの二人を紹介する。
まず最初に80年代の伝説リック・フレアーが紹介される。
オレンジを基調として金ラメをあしらったガウンに身を包んだフレアーは
正に伝説に包まれたミスタープロレス。
登場と同時に会場中からフレアーをたたえるWOOOがこだまする。
続いて90年代の伝説ショーン・マイケルズが入場。
こちらは少しは落ち着けよおっさんと声をかけたくなるほどのやんちゃぶりを
周囲に振りまきながらの入場。
リングインすると例の決めポーズもやってくれる。
コスチュームを脱ぐ際も
上着を脱ぐとき、右足を脱ぐとき、左足を脱ぐときと方向を変えるなど、
常に見る側を意識している。
試合は受けのプロレスである二人がぶつかる訳だからどちらかと言えば
地味な印象を受ける
グラウンドでの展開が多い試合となった。
当初は興奮気味の観客も試合が進むにつれてじっくりと試合に見入ってしまった。
ネイチもHBKも決め技、決めポーズをほとんど出す最高の展開で
この日のベストマッチと言ってよかっただろう。
コーナーポストに登ったフレアーはお約束どおりデッドリードライブを受け
立ち上がったところにスイートチンミュージックが炸裂しそのままフォールしたHBKの勝ち。
次に女子王座戦が来た試合構成はいささか疑問に感じた。
王座戦なのに会場のボルテージはガクンと落ちた。
リタとモーリーが悪いんじゃないけど、
とにかく女子の試合をこの位置に持ってきたのは良くなかった。
今ひとつ綺麗に決まらなかったモーリーゴーラウンドでモーリーが王座を防衛。
フィンケルが再び登場し次の試合がWWEヘヴィ級タイトルマッチであることを告げると
悲しみと憎しみが混じり合ったようなWWEテーマ曲の中でも
抜群に選手にマッチしたテーマに乗って素顔初見参のケインが登場。
一言、デカい。
リングインしたケインは大きく手を広げ下へ振り下ろす。
同時にもの凄い爆発音!

2階席のここにまで風圧がかかるほどもの凄い爆発で凄い迫力だった。
場内がこの爆発で騒然とする中、モーターヘッド レミーのしゃがれ声がゲームの時間を告げる。
この時ほど自分のこの席を怨んだことはない。
そうトリプルHの水ふきと反対側なのだ。
ボトルを客席にポーンと投げ入れたトリプルHはそのまま反対側のコーナー、俺の正面へ来た。
コーナーポストへ登ると見事なポージング。
ここで会場で見ないとわからない事が判明。
彼は立って観客を指さすと同時に左右の胸筋を交互にピクピク動かしているのだ。
格好いいのか笑えるのかよくわかんねーパフォーマンスではあるが
ちょっとお得な気分になったな。
ヘヴィ級の二人がぶつかり合うこの試合はそれまでの試合とは全く違う大きな音をたてる。
殴り合う度に、投げられる度に、ドスーン、バスーンと大きな音が会場を揺るがす。
試合はケインが押し気味に進んでいく。
場外乱闘ではケインがあの鉄階段にトリプルHをぶつけるという、
この人達にとってはハウスショーに過ぎないここでそこまでやって良いのかと思えるサービス。
ケインはスネークアイをかまそうとするがこれをかわされ自爆。
ペディグリーを喰らって一度は返した物の、
これまた追加サービス満点の2発目のペディグリーでカウント3。
トリプルHは逃げるように帰っていった。
ケインもキャラクターどおりおあいそすることなく帰っていった。
気が付けば時計は10時を回っていた。
3時間近くに及ぶ今回の公演内容は大満足で牛丼を3杯食ったような満腹感があった。
広島会場のセキュリティは非常に甘い物だったが、
俺達観客にとってはそれはザッツオールライトだった。
選手がリングインする度に前に押し寄せる観客。
おそらくS席とSS席の区別は限りなくゼロに近かったし、
ひょっとすると2階から1階に降りてみていた人もいたのではないだろうか。
試合終了後、我々も、どーれ下に降りてリングでも見て帰ろうとアリーナへ降りた時だった。
突然あがる大歓声!そうオースチンがボーナストラックとして再び出てきたのである。
お前って私服それしかないのっていういつもの格好で現れたオースチンは
リングを取り囲むファンに丁寧にサインをして回る。
すでに俺が入っていく余地などありゃしない殺気だった人垣が出来ている。
サインしてもらった人のパンフレットを見せてもらうと、そこにはよくわからない文字が・・・。
なんて読むんだろう?どうみてもスティーブとかオースチンには見えない・・・あっ316か!
約30分間にわたって316と書きまくって帰っていった。
こうして最初で最後の(爆)広島公演は満腹のうちに終了し、
彼らは雪が舞う広島を次の公演地大阪に向けて出発したのであった。