『獣甲戦士 ヴィクタ−・レオ』予告編
それは、何時の事だか定かではない‥‥‥。
青年は、自らの『復讐』の為、立ち上がり‥‥‥自分の『希望』の為に闘い続けた。
『希望』は『敬愛』であり、『敬愛』は『力』であり、『力』は‥‥『愛』であった。
そう‥全てはただ一人の為に。
『獣甲戦士ヴィクター・レオ』
降りしきる雨の中。
浮かぶのは、人でなくなったモノ達。
その中央にただひとり立ち尽くすのは、妖しい美貌の水色の髪の男。
「全ての命はただあの方の為に!」
高らかなこう笑が辺りに響きわたる。
暗い中、中央に浮かぶ薄青い液体が満たされたポット。
その前に立つ背の高い男。
「お前はこのまま、死んでも構わないか‥‥?」
「俺は‥‥生きる‥‥!」
何処から聞こえるか? 不明瞭な、だがしっかりとした意志を感じる声。
「人間でなくなってもか?」
「‥‥構わないっ!」
「‥‥ならばお前に『力』をやろう」
それは悪魔の囁きだったのか----?
上げた顔が、驚愕に歪む。
何故ならその先には。
「アンジェリナッ!」
見慣れた愛しいその顔は、絹のドレスに包まれ、手が伸ばせない。
それは、完全な壁であった。
見る見るうちに、少女の顔も歪む。
まるで泣き出しそうに。
「どうして、私達は出会ってしまったのかしら?」
そう言って俯く少女の頬には、光る雫。
それをわざと見ないフリをする。
なぜなら、自分もそう思っていたから。
でも。
「‥‥姫様を守るのが、俺の使命です」
ただ、それだけが口に出来るすべて。
「愛し方にも色々ある。‥‥‥お前は彼女を殺せるか?」
「なにっ?!」
「俺は出来る。‥‥そして、そうした」
「今日こそてめーを倒す!」
「この星は誰にも渡さん!」
相次ぐ剣戟。
爆風。
辺りは廃虚と化す。
「あなたを作ったのは、失敗でした」
深々と刺さった刃がぐいっとえぐられる。
「が‥‥っ!」
「‥‥失敗作でも、紅い血が出るんですね」
「命を惜しまない人が、人の為に戦えるんでしょうか?」
「俺は、戦う。戦ってみせる」
「姫!」
「ヴィクタ−様!」
この命は、ただ一人の為に‥‥‥っ!
今、一人の男が歩き出す。
人ならぬ身を抱え、人過ぎる心を持ち。
叶わない愛を守る為。
この星を守る為。
「主星の平和は俺が守るっ!!」
『獣甲戦士 ヴィクタ−レオ』
新秋いよいよウォンリーTVにて放映開始!
監修:王立派遣軍
あなたは、成就してはならない愛に命を賭けられますか___?
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