愛してる(O×A)

愛してる




傍らに横たわる華奢な体。

絹のシーツに流れてる髪は、金の糸。

今は閉じられてるその瞳は、滴る新緑。





愛しい存在。

俺のすべて。





はじめは、本当に子供だと思ってた。

でも。







くるくるまるで猫のように変わるその表情。

春の日射しのような明るい笑顔。

春風に飛んでしまうんじゃないかと思う華奢な身体。

いつからか俺のすべてになった。

全てが、愛おしくなった。









‥‥正直言って。

守護聖に選ばれたことを恨んだこともある。

生まれ故郷もなにもかも捨てて、女王に仕える身。

だが。

君に会える為だったのなら、この運命に俺は感謝する。









緑に包まれた大地に水が染み込むように。

まっさらな布が染料に染められるように。

俺の心は、アンジェリーク、君だけに染まる。

君だけを欲する。





嘘や一時の心の迷いなんかじゃない。

君は俺を信じていいんだぜ?







これから先、長い未来。

君とだったら生きていける。

きっと、昔から決まっていたのかもしれない、こうなるのは。

その証拠に。

恋におちていく自分を止められない。







この『強さ』の守護聖が、だ。







自分の精神や肉体の強さを疑ったことの無い俺が、君には両手をあげる。

君の前で抗うのは不可能だ。

いつも君に溺れてしまう。

‥‥俺は、自分の『強さ』に自信をなくしてしまいそうだ。







だが。







これだけは、言える。

これだけは、君に負けない。

たったひとつ残された俺の『強さ』。





昨日よりも今日よりも。

毎日、ずっと。





愛してる。

アンジェリーク。







あとがきもどき

見つけられましたね。はい、そうです。これは『好き』の対になるものです。
いかがでしたか?
最近、ちょっと扱いが可哀想なオスカー様。
せめてここだけは幸せにしてあげたくて。
ちょっとはらぶらぶですか?(笑)




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